Network_resources_used プロパティーの使い方が Sun Cluster 3.2 リリースで変わりました。このプロパティーに値を割り当てない場合、値はリソース依存性プロパティーの設定に基づいて、RGM によって自動的に更新されます。このプロパティーを直接設定する必要はありません。代わりに、Resource_dependencies、Resource_dependencies_offline_restart、Resource_dependencies_restart、または Resource_dependencies_weak プロパティーを設定します。
旧リリースの Sun Cluster ソフトウェアとの互換性を維持するために、Network_resources_used プロパティーの値を直接設定することもできます。この値を設定すると、Network_resources_used プロパティーはリソース依存性プロパティーから取得されなくなります。
Network_resources_used プロパティーにリソース名を追加すると、このリソース名は Resource_dependencies プロパティーにも自動的に追加されます。この依存性を削除する唯一の方法は、Network_resources_used プロパティーから削除することです。ネットワークリソースの依存性がもともと Resource_dependencies プロパティーに追加されていたか、Network_resources_used プロパティーに追加されていたかがよくわからない場合は、両方のプロパティーから依存性を削除します。たとえば、次のコマンドは依存性が Network_resources_used プロパティーに追加されていたか、Resource_dependencies プロパティーに追加されていたかに関わらず、ネットワークリソース r2 のリソース r1 の依存性を削除します。
# clresource set -p Network_resources_used-=r2 -p Resource_dependencies-=r2 r1 |
r_properties(5) のマニュアルページに Resource_dependencies、Resource_dependencies_offline_restart、Resource_dependencies_restart、および Resource_dependencies_weak プロパティーの誤った説明があります。これらのプロパティーの正しい説明については、代わりに『Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)』の「リソースのプロパティー」を参照してください。
Scalable リソースプロパティーの説明に非大域ゾーンでのスケーラブルサービスのサポートに関する記述がありません。このサポートは、リソースタイプの Failover プロパティーが FALSE に設定され、リソースの Scalable プロパティーが TRUE に設定されているリソースに適用されます。このプロパティー設定の組み合わせは、SharedAddress リソースを使用するスケーラブルサービスがネットワークの負荷分散を実行することを示しています。Sun Cluster 3.2 リリースでは、非大域ゾーンで動作するリソースグループでこのタイプのスケーラブルサービスを構成できます。ただし、スケーラブルサービスを同じノードの複数の非大域ゾーンで実行するように構成することはできません。