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Sun ONE Portal Server, Secure Remote Access 6.0 管理者ガイド



付録 A   SSL アクセラレータの設定


この章では、SSL Accelerator とその設定について説明します。

ここで扱う項目は次のとおりです。


SSL アクセラレータの概要

ハードウェアのアクセラレータを使用すると、暗号化アルゴリズムの実行が高速化するため、パフォーマンスが向上します。

Sun Crypto Accelerator 1000 ボードは、パブリックキーと対称暗号化を加速する暗号化コプロセッサとして機能するショート PCI ボードです。 この製品には外部インターフェイスがありません。 ボードは内部 PCI バスインターフェイスを通じてホストと対話します。 このボードの目的は、eコマースアプリケーションのセキュリティプロトコルのために、計算を中心とするさまざまな暗号化アルゴリズムを加速化することです。


Sun ONE Portal Server, Secure Remote Access の SSL ハードウェアサポートの有効化

前提条件

Sun ONE Portal Server、Secure Remote Access がインストールされていること、また (自己署名、または任意の CA が発行した)ゲートウェイサーバー証明書がインストールされていることを確認します。 SSL アクセラレータをインストールする前に、次のチェックリストを活用して必要な情報を入手してください。 表 6-4 は 2 つの列から構成されています。 最初の列はパラメータを、2 番目の列は値を表示します。


表 6-4    SSL アクセラレータのインストールチェックリスト

パラメータ

暗号化アクセラレータ  

Sun Crypto Accelerator 1000  

Secure Remote Access
インストール基本ディレクトリ
 

/opt  

Secure Remote Access
認証データベースディレクトリ
 

/etc/opt/SUNWps/cert  

Secure Remote Access サーバー証明書ニックネーム  

server-cert  

レルム  

srap  

レルムユーザー  

crypta  

SSL アクセラレータを設定する手順



次の手順ではすべてのシェルコマンドに csh が使用されていると仮定します。



  1. ハードウェアのユーザーのガイドの指示に従って、ハードウェアをインストールします。

  2. Sun Crypto Accelerator 1000 のインストール CD から、次のパッケージをインストールします。

    • SUNWcrypm

    • SUNWcrypu

    • SUNWcrysu

    • SUNWdcar

    • SUNWcrypr

    • SUNWcrysl

    • SUNWdcamn

    • SUNWdcav

  3. 次のパッチをインストールします。

    • 110383-01

    • 108528-05

    • 112438-01

    パッチは http://sunsolve.sun.com から取得できます。

  4. ツール pk12utilmodutil がインストールされていることを確認します。

    これらのツールは、Sun ONE Portal Server、Secure Remote Access をインストールすると InstallDir/SUNWps/bin 内に置かれます。

  5. 次の手順で slots ファイルを作成します。

    vi /etc/opt/SUNWconn/crypto/slots

  6. slots ファイルに次の行を追加します。

    crypta@srap

  7. 次のコマンドを使ってレルムとユーザーを作成します。

    cd InstallDir/SUNWconn/bin

    #./secadm

    secadm> create realm=srap

    System Administrator Login Required

    Login: root

    Password:

    Realm srap created successfully.

    secadm> set realm=srap

    secadm{srap}> su

    System Administrator Login Required

    Login: root

    Password:

    secadm{root@srap}# create user=crypta

    Initial password:

    Confirm password:

    User crypta created successfully.

    secadm{root@srap}# login user=crypta

    Password:

    レルムとユーザーについては、『Sun Crypto Accelerator 1000 ユーザーズガイド』を参照してください。

  8. show key コマンドを実行し、作成したユーザーにキーがないことを確認します。

    secadm{crypta@srap}> show key

    No keys exist for this user.

  9. Sun Crypto モジュールを次の手順でロードします。

    cd InstallDir/SUNWps/bin

    setenv LD_LIBRARY_PATH InstallDir/SUNWps/lib/solaris/sparc

    modutil -dbdir /etc/opt/SUNWps/cert -add "Sun Crypto Module" -libfile InstallDir/SUNWconn/crypto/lib/libpkcs11.so

  10. 次のコマンドで Sun Crypto モジュールが読み込まれたことを確認します。

    modutil -list -dbdir /etc/opt/SUNWps/cert

  11. 次のコマンドで証明書とキーを Sun Crypto モジュールにエクスポートします。

    cd InstallDir/SUNWps/bin

    setenv LD_LIBRARY_PATH InstallDir/SUNWps/lib/solaris/sparc

    pk12util -o servercert.p12 -d /etc/opt/SUNWps/cert -n server-cert

    pk12util -i servercert.p12 -d /etc/opt/SUNWps/cert -h "crypta@srap" -K password -W password

  12. 手順8で示すように show key コマンドを実行します。

    このユーザーには 2 つのキーが表示されます。

  13. /etc/opt/SUWNps/cert/.nickname ファイルでニックネームを変更します。

    vi /etc/opt/SUWNps/cert/.nickname

    server-certcrypta@srap:server-cert に置き換えます。

  14. ゲートウェイを再起動します。

    Sun Crypto Hardware Accelerator 1000 サポートでゲートウェイが有効になっています。


詳細情報

『Sun Crypto Accelerator 1000 ユーザーズガイド』

http://www.sun.com/products-n-solutions/hardware/docs/pdf/816-4567-10.pdf

リリースノート

http://www.sun.com/products-n-solutions/hardware/docs/
pdf/816-4572-10.pdf

詳細リンク

http://www.sun.com/products-n-solutions/hardware/docs/Network_Connectivity/Crypto_Boards/


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最終更新日 2002 年 9 月 26 日