Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q1 管理ガイド |
付録 A
Apache Web サーバーのコンパイルと設定この付録では、Apache ソースコードのコンパイルと Apache Web サーバーインストールの設定をどのように行えば、Sun Java System Application Server ロードバランサプラグインを使用できるようになるかについて説明します。
適切な Apache ソースコードをダウンロードします。Sun Java System Application Server でサポートされる Apache Web サーバーのバージョンとプラットフォームの詳細については、『Sun Java System Application Server リリースノート』を参照してください。
この付録では、次の項目について説明します。
最小要件この節では、Apache Web サーバーを正常にコンパイルしてロードバランサプラグインを実行するための最小要件を説明します。Apache ソースは、SSL で実行されるようにコンパイルし、構築する必要があります。
この節では、次の項目について説明します。
Apache 1.3 の最小要件
Microsoft Windows プラットフォームの要件については、次の URL を参照してください。
http://httpd.apache.org/docs/windows.html#req
http://httpd.apache.org/docs/win_compiling.htmlその他のプラットフォームの要件は次のとおりです。
さらに、Apache をコンパイルする前に、以下を実行する必要があります。
Apache 2 の最小要件
Microsoft Windows プラットフォームの要件については、次の URL を参照してください。
http://httpd.apache.org/docs-2.0/platform/windows.html
その他のプラットフォームの要件は次のとおりです。
さらに、Apache をコンパイルする前に、以下を実行する必要があります。
- Linux では、同じマシンに Sun Java System Application Server をインストールします。
- Solaris 8 では、
PATH
にgcc
とmake
が存在することを確認します。- Solaris 9 では、
PATH
にgcc
バージョン 3.3 とmake
が存在し、flex
がインストールされていることを確認します。- Red Hat Enterprise Linux Advanced Server 2.1 上で
gcc
を使用する場合、そのバージョンは gcc 3.0 以降である必要があります。
注
- その他の C 言語のコンパイラを使用するには、その C 言語のコンパイラのパスを設定して、PATH 環境変数のユーティリティを使用可能にします。次に例を示します。
app_server_install_dir
export LD_LIBRARY_PATH=/lib:$LD_LIBRARY_PATH
この例はsh
に対するものです。- これらのソフトウェアのソースは、http://www.sunfreeware.com で入手できます。
SSL 対応の Apache のインストールMicrosoft Windows プラットフォームで Apache をコンパイルし、インストールする手順については、次の Web サイトを参照してください。
Apache 1.3 の場合:
http://httpd.apache.org/docs/win_compiling.html
Apache 2 の場合:
http://httpd.apache.org/docs-2.0/platform/win_compiling.html
その他のプラットフォームで SSL 対応の Apache Web サーバーをコンパイルし、設定し、インストールするには、次の手順に従います。この例では Apache 1.3.29 のコンパイルとビルドが説明されていますが、同じ手順が Apache 2 にも適用されます。
Open SSL のコンパイルとビルド
Linux とともにインストールされた OpenSSL のバージョンが 0.9.7d である場合、その Linux 上で次の手順を実行する必要はありません。
OpenSSL の詳細については、次を参照してください。
openssl-0.9.7d
ソースをアンパックし、次の手順を実行します。OpenSSL をソースからビルドする方法の詳細については、
openssl
ディレクトリ内のINSTALL
ファイルを参照してください。mod_ssl による Apache の設定
この節の内容は Apache 1.3 だけに当てはまります。Apache 2.0 をインストールする場合は、ここを飛ばして「Apache のコンパイルとビルド」に進んでください。
mod_ssl の詳細については、次を参照してください。
apache_1.3.29
ソース配付をダウンロードします。このソース配布をアンパックします。ソース配布は圧縮されたアーカイブとして提供されます。
apache_1.3.29
の場合、ソース配付のアーカイブ名は、apache_1.3.29.tar.gz
となります。- 次のコマンドを使用して、アーカイブを解凍して展開します。
tar -zxvf apache_1.3.29.tar.gz
このコマンドを実行すると、
apache_1.3.29
という名前のディレクトリが現在の作業用ディレクトリ内に作成されます。mod_ssl-2.8.14-1.3.29
ソース をアンパックします。cd mod_ssl-2.8.14-1.3.29
./configure --with-apache=../apache_1.3.29 --with-ssl=../openssl-0.9.7d --prefix=
install path--enable-module=ssl --enable-shared=ssl --enable-rule=SHARED_CORE --enable-module=so
を実行します。上記のコマンド例で指定しているディレクトリは、変数です。prefix 引数は Apache のインストール先を示します。このコマンドを実行すると、画面上に数行のメッセージが出力されます。
このコマンドを実行すると、システム設定に基づいてビルドに使用する
make
ファイルが作成されます。configure
でエラーが発生した場合、一部のヘッダーファイルやユーティリティプログラムがなくなることがあります。処理を続行する前にそれらをインストールしてください。Apache のコンパイルとビルド
Apache をコンパイルおよびビルドする手順は、Apache のバージョンごとに異なります。
Apache 1.3 のコンパイルとビルド
この手順では、「mod_ssl による Apache の設定」で説明した
--prefix
属性で指定された場所に Apache をインストールします。
- Linux の場合、
src/MakeFile
のEnd of automatically generated section
の後に次の行を含めます。
LIBS+= -licuuc -licui18n -lnspr4 -lpthread -lxerces-c -lsupport -lnsprwrap -lns-httpd40
LDFLAGS+= -L/
appserver_installdir/lib
- Linux の場合、Application Server のインストールディレクトリを
LD_LIBRARY_PATH
に含めます。export LD_LIBRARY_PATH=/app_server_install_dir/lib:$LD_LIBRARY_PATH
- 次の手順に従って、
make
コマンドを使用して Apache をコンパイルします。
mod_ssl
ディレクトリへの移動。make
make certificate
make install
make install
コマンドは、プロセスが Apache ソースコードをコンパイルし、Apache をリンクしていることを示す複数行の出力を画面に表示します。通常、このプロセスはエラーを発生せずに終了します。ただし、何らかのエラーが発生した場合は、Apache のすべてのライブラリファイルとユーティリティプログラムが正しくダウンロードされているかどうかを確認してください。使用する環境に適した値を apache_install_path
/conf/httpd.conf
ファイルに入力して、Apache のインストールを設定します。Apache 2 のコンパイルとビルド
- Apache 2_0_NN のソース配付をダウンロードします。
NN は、「52」などのマイナーバージョンを表します。
- このソース配布をアンパックします。
ソース配布は圧縮されたアーカイブとして提供されます。Apache 2_0_NN の場合、ソース配付のアーカイブ名は、
httpd-2_0_
NN.tar.gz
となります。- 次のコマンドを使用して、アーカイブを解凍して展開します。
tar -zxvf httpd-2_0_
NN.tar.gz
このコマンドを実行すると、
httpd-2_0_
NN という名前のディレクトリが現在の作業用ディレクトリ内に作成されます。cd httpd-2_0_
NN を実行します。./configure --with-ssl=
open_ssl_install_path--prefix=
install_path--enable-ssl --enable-so
を実行します。- Linux 場合、apache_src
/build/config_vars.mk
を変更し、次の行を追加します。
EXTRA_LIBS += -licuuc -licui18n -lnspr4 -lpthread -lxerces-c -lsupport -lnsprwrap -lns-httpd40
LDFLAGS+=-L<appserver install dir>/lib
- Linux の場合、Application Server のインストールディレクトリを
LD_LIBRARY_PATH
に含めます。export LD_LIBRARY_PATH=/app_server_install_dir/lib:$LD_LIBRARY_PATH
- 次の手順に従って、
make
コマンドを使用して Apache をコンパイルします。
httpd-2_0_
NN ディレクトリから次のコマンドを実行します。
make
make install
make install
コマンドは、プロセスが Apache ソースコードをコンパイルし、Apache をリンクしていることを示す複数行の出力を画面に表示します。通常、このプロセスはエラーを発生せずに終了します。ただし、何らかのエラーが発生した場合は、Apache のすべてのライブラリファイルとユーティリティプログラムが正しくダウンロードされているかどうかを確認してください。使用する環境に適した値を apache_install_path
/conf/httpd.conf
ファイルに入力して、Apache のインストールを設定します。
Apache の起動と停止
Apache には、Apache の起動、停止、および再起動を容易にする
apachectl
という名前のスクリプトが含まれています。Apache を起動したら、インストールをテストします。Apache の起動後、「http://server_name:port_number/」というアドレスを Web ブラウザから入力します。インストールに成功し、Apache が実行されている場合は、テストページが表示されます。
Apache のインストールが完了したら、「Apache Web サーバーに対する変更」を参照し、プラグインのインストール中とインストール後における Apache 設定に関する情報を確認してください。