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Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q1 管理ガイド

第 22 章
Java 仮想マシンと詳細設定

この章では、Java 仮想マシン (JVMTM) とその他の詳細設定の設定方法について説明します。この章には次の節が含まれています。


JVM™ 設定に関する管理コンソールタスク

JVM の一般設定

Application Server で必要とされる Java 仮想マシン (JVM) は、J2SETM (Java 2 Standard Edition) ソフトウェアに含まれます。JVM の設定に誤りがあるとサーバーが稼動しなくなるため、この設定を行うときは注意が必要です。

Application Server が使用する JVM の一般設定を行うには、次の手順を実行します。

  1. ツリーコンポーネントで、「設定」ノードを選択します。
  2. 対象となるサーバーインスタンスの「JVM 設定」ノードをクリックします。
  3. デフォルトでは、タブの下で「一般」リンクがすでに選択されています。
  4. 「JVM 一般設定」ページで次の操作を行います。
    1. 「Java ホーム」フィールドに、J2SE (Java 2 Standard Edition) ソフトウェアのインストールディレクトリの名前を入力します。
    2. Application Server は J2SE ソフトウェアに依存します。指定した J2SE のバージョンがこのリリースでサポートされるかどうかについては、「リリースノート」を参照してください (「詳細情報」セクションのリンクを参照)。

      注: 存在しないディレクトリ名を入力したり、サポートされないバージョンの J2SE ソフトウェアのインストールディレクトリを指定したりした場合、Application Server は起動しません。

    3. 「Javac オプション」フィールドに、Java プログラミング言語コンパイラのコマンド行オプションを入力します。
    4. EJB コンポーネントの配備時に Application Server はコンパイラを実行します。

    5. JPDA (Java Platform Debugger Architecture) によるデバッグを設定するときは、「デバッグ」フィールドの「有効」チェックボックスにチェックマークを付け、「デバッグオプション」フィールドにオプションを指定します。
    6. JPDA はアプリケーション開発者によって使用されます。詳細については、『Application Server Developer's Guide』の「Debugging J2EE Applications」の章を参照してください。このガイドへのリンクについては、「詳細情報」を参照してください。

    7. 「RMI コンパイルオプション」フィールドに、rmic コンパイラのコマンド行オプションを入力します。
    8. EJB コンポーネントの配備時に Application Server は rmic コンパイラを実行します。

    9. 「バイトコードプリプロセッサ」フィールドに、クラス名のコンマ区切りリストを入力します。
    10. 各クラスは、com.sun.appserv.BytecodePreprocessor インタフェースを実装する必要があります。クラスは指定の順序で呼び出されます。

      プロファイラなどのツールは、「バイトコードプリプロセッサ」フィールドの入力を必要とすることがあります。プロファイラは、サーバーパフォーマンスの分析に使用される情報を生成します。プロファイリングの詳細については、『Application Server Developer's Guide』の「Debugging J2EE Applications」の章を参照してください。

  5. 「保存」をクリックします。
  6. サーバーを再起動します。

JVM クラスパス設定の設定

クラスパスは、Java 実行時環境がクラスやその他のリソースファイルを検索する JAR ファイルのリストです。

Application Server の JVM クラスパスを設定するには、次の操作を行います。

  1. ツリーコンポーネントで、「設定」ノードを選択します。
  2. 対象となるサーバーインスタンスの「JVM 設定」ノードをクリックします。
  3. タブの下にある「パス設定」リンクを選択します。
  4. 「JVM クラスパス設定」ページで次の操作を行います。
    1. 「環境クラスパス」チェックボックスのデフォルトの選択内容を維持し、CLASSPATH 環境変数を無視します。
    2. CLASSPATH 環境変数は、プログラミングの基礎練習では便利ですが、エンタープライズ環境での使用はお勧めできません。

    3. Application Server のクラスパスを調べるには、「サーバークラスパス」フィールドの読み取り専用の内容を確認します。
    4. サーバーのクラスパスの先頭に JAR ファイルを挿入するには、「クラスパスのプレフィックス」フィールドにファイルの完全パス名を入力します。
    5. サーバーのクラスパスの最後に JAR ファイルを追加するには、「クラスパスのサフィックス」フィールドにファイルの完全パス名を入力します。
    6. たとえば、データベースドライバの JAR ファイルを指定します。「JDBC ドライバの統合」を参照してください。

    7. 「ネイティブライブラリパスのプレフィックス」および「ネイティブライブラリパスのサフィックス」の各フィールドには、ネイティブライブラリパスの先頭、または最後に追加するエントリを指定できます。
    8. ネイティブライブラリパスは、ネイティブ共有ライブラリの相対パス、標準の JRE ネイティブライブラリパス、シェル環境設定 (UNIX では LD_LIBRARY_PATH)、および「JVM プロファイラ設定」ページに指定したパスを連結したものです。

  5. 「保存」をクリックします。
  6. サーバーを再起動します。

JVM オプションの設定

「JVM オプション」ページでは、Application Server を実行する Java アプリケーション起動用ウィンドウ (java ツール) のオプションを指定できます。-D オプションは、Application Server に固有のプロパティを指定します。

JVM オプションを設定するには、次の操作を行います。

  1. ツリーコンポーネントで、「設定」ノードを選択します。
  2. 対象となるサーバーインスタンスの「JVM 設定」ノードをクリックします。
  3. タブの下にある「JVM オプション」リンクを選択します。
  4. 「JVM オプション」ページでオプションを変更するには、「値」フィールドを編集します。
  5. オプションを追加するには、次の手順を実行します。
    1. 「JVM オプションを追加」をクリックします。
    2. 表示される空白行に、「値」フィールドの情報を入力します。
  6. オプションを削除するには、次の手順を実行します。
    1. オプションの隣のボックスにチェックマークを付けます。
    2. 「削除」をクリックします。
  7. 「保存」をクリックします。
  8. サーバーを再起動します。

JVM オプションの詳細については、次の URL を参照してください。

セキュリティマネージャの無効化

Application Server のセキュリティマネージャを無効にすると、アプリケーションのタイプによってはパフォーマンスが向上する場合があります。J2EE 承認および認証の機能は、セキュリティマネージャが無効になっている場合でもなお機能します。開発環境ではセキュリティマネージャを無効にできますが、実稼動環境では決してセキュリティマネージャを無効にしないでください。

セキュリティマネージャを無効にするには、次の手順に従います。

  1. 管理コンソールの「JVM オプション」ページに進みます。
  2. 詳細については、「JVM オプションの設定」を参照してください。

  3. 「JVM オプション」ページで、このオプションを次のように削除します。
  4. -Djava.security.policy

  5. 「保存」をクリックします。
  6. サーバーを再起動します。

JVM プロファイラ設定の設定

プロファイラツールは、パフォーマンスを分析し、潜在的なボトルネックを特定するための情報を生成します。

Application Server のプロファイラを設定するには、次の操作を行います。

  1. ツリーコンポーネントで、「設定」ノードを選択します。
  2. 対象となるサーバーインスタンスの「JVM 設定」ノードをクリックします。
  3. タブの下にある「プロファイラ」リンクを選択します。
  4. 「JVM プロファイラ設定」ページに指定する情報は、使用するプロファイラ製品によって異なります。
  5. 例と操作方法については、『Application Server Developer's Guide』の「Debugging J2EE Applications」の章を参照してください。このガイドへのリンクについては、「詳細情報」を参照してください。

  6. 「保存」をクリックします。
  7. サーバーを再起動します。


詳細設定に関する管理コンソールタスク

詳細ドメイン属性の設定

  1. ツリーコンポーネントで、「スタンドアロンインスタンス」ノードを開き、サーバインスタンスノードを選択します。
  2. 「詳細」タブを選択します。
  3. 「ドメイン属性」ページでは、次の設定を行えます。
    1. 「アプリケーションルート」フィールドで、アプリケーションを配備するディレクトリの完全パスを指定します。
    2. 「ログルート」フィールドで、サーバーインスタンスのログファイルを保持する場所を指定します。
    3. 通常は、ホストのデフォルトロケールを使用するため、「ロケール」フィールドは空白のまま残します。
    4. ロケールは、言語と地域の特定の組み合わせを指定する識別子です。たとえば、米国英語のロケールは en_US で、日本語のロケールは ja_JP です。英語以外のロケールを使用するには、Application Server を英語から別の言語に言語対応する必要があります。

  4. 「保存」をクリックします。
  5. サーバーを再起動します。



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