Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 高可用性 (HA) 管理ガイド

高可用性の設定

この節では、高可用性クラスタを作成し、HTTP セッション持続性をテストするための手順について説明します。

この節では、次の項目について説明します。

Procedure高可用性に対応するシステムを用意する

  1. Application Server インスタンスとロードバランサプラグインをインストールします。

    詳細については、『Java Enterprise System インストールガイド』 (Java ES を使用している場合) または『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 Installation Guide』 (スタンドアロンの Enterprise Server インストーラを使用している場合) を参照してください。

  2. Enterprise Server ドメインおよびクラスタを作成します。

    ドメインの作成方法については、『Sun GlassFish Enterprise Server 2.1 管理ガイド』「ドメインの作成」を参照してください。クラスタの作成方法については、「クラスタを作成する」を参照してください。

  3. Web サーバーソフトウェアをインストールおよび設定します。

  4. 負荷分散をセットアップおよび設定します。

    詳細については、「HTTP 負荷分散の設定」を参照してください。

HADB 管理エージェントの起動

管理エージェント (ma) は、HADB ホストで管理コマンドを実行するとともに、HADB ノードスーパーバイザープロセスが失敗した場合は再起動することによってその可用性を保証します。

管理エージェントは 2 とおりの方法で起動できます。

高可用性のためのクラスタの設定

この節の操作を開始する前に、1 つ以上の Enterprise Server クラスタが作成されている必要があります。クラスタの作成方法については、「クラスタを作成する」を参照してください。

ドメイン管理サーバーが稼働しているマシンで、次のコマンドを使用して、HADB を使用するようにクラスタを設定します。

asadmin configure-ha-cluster --user admin --hosts hadb_hostname1 ,hadb_hostname2 [,...] --devicesize 256 clusterName

hadb_hostname1hadb_hostname2 などを HADB が稼働している各マシンのホスト名に、clusterName をクラスタの名前に置き換えます。次に例を示します。

asadmin configure-ha-cluster --user admin --hosts host1,host2,host1,host2 --devicesize 256 cluster1

この例では、各マシンに 2 つのノードが作成され、HADB のフェールオーバー時でも高可用性が確保されます。–hosts オプションに続くホスト名の順序は重要であるため、この例は --hosts host1,host1,host2,host2 とは異なります。

1 つのマシンだけを使用している場合は、そのホスト名を 2 回指定する必要があります。本稼働の設定では、複数のマシンを使用することをお勧めします。

高可用性のためのアプリケーションの設定

管理コンソールで、「アプリケーション」>「エンタープライズアプリケーション」の下のアプリケーションを選択します。可用性を有効にするチェックボックスをチェックし、「保存」をクリックします。

クラスタの再起動

管理コンソールでクラスタを再起動するには、「クラスタ」>「cluster-name」を選択します。「インスタンスの停止」をクリックします。インスタンスが停止したら、「インスタンスの起動」をクリックします。

あるいは、次の asadmin コマンドを使用します。

asadmin stop-cluster --user admin cluster-name
asadmin start-cluster --user admin cluster-name

これらのコマンドの詳細については、stop-cluster(1)および start-cluster(1)を参照してください。

Web Server の再起動

Web Server を再起動するには、次の Web Server コマンドを入力します。

web_server_root/https-hostname/reconfig

web_server_root を Web Server のルートディレクトリに、hostname をホストマシンの名前に置き換えます。

Procedureロードバランサとして機能している Web Server インスタンスをクリーンアップする

  1. 次に示すように、ロードバランサ設定を削除します。

    asadmin delete-http-lb-ref --user admin --config MyLbConfig FirstCluster

    asadmin delete-http-lb-config --user admin MyLbConfig

  2. 新しい Web Server インスタンスを作成した場合は、次の方法で削除できます。

    1. Web Server の管理コンソールにログオンします。

    2. インスタンスを停止します。

      インスタンスを削除します。