Solaris for ISPs 管理ガイド

Solaris for ISPs のプラットフォーム拡張機能

Solaris for ISPs は、Solaris オペレーティングシステムに次の拡張機能を追加します。

Sun Internet Administrator

Sun Internet Administrator は、分散型 ISP サービスを安全に中央管理するための次の機能を提供します。

ホスト構成ソフトウェア

Solaris for ISPs のホスト構成ソフトウェアは次の機能を提供します。

ホスト構成ソフトウェアは必須ソフトウェアコンポーネントです。すべての Solaris for ISPs ホストマシン上にインストールする必要があります。

Sun Internet Services Monitor

ISP は、このパフォーマンス監視ソフトウェアを使用して、加入者による ISP サービス利用をエミュレートする特殊なクライアントマシンを設定できます。パフォーマンス監視アプレットを設定して、目的の Web サーバー、メールサーバー、ニュースサーバー、ディレクトリサービスサーバーに接続し、加入者から見たパフォーマンス情報を収集します。こうして収集されたパフォーマンス情報を監視側ホストマシンに集めて、Web ブラウザで表示できます。

Sun Internet Services Monitor は 2 階層アプリケーションです。Sun Internet Administrator から管理できますが、簡易サインオンや管理者認証は適用されません。2 階層アーキテクチャの詳細は、「Sun Internet Administrator によるサービス管理」を参照してください。

Sun Directory Services

これは、LDAP (軽量ディレクトリアクセスプロトコル) を実装したディレクトリサービスで、ユーザー (管理者) とサービス構成に関する情報の共有レポジトリを提供します。管理者は加入者情報をレポジトリに保存することもできます。現バージョンの Sun Directory Services が提供する機能を次に示します。

Sun Directory Services は、X ベースのアプリケーションとして Sun Internet Administrator から管理できます。

Sun Directory Services は、ライセンスなしで 1000 個までのエントリをディレクトリに作成できます。Solaris for ISPs には 5000 個までのエントリ作成を可能にするライセンス証明書が付属しています。ライセンスを有効にするには、FlexLM ライセンスサーバーを使用して登録しなければなりません。ライセンス証明書をインストールして有効にする方法については、『Solaris for ISPs のインストール』を参照してください。

Solaris for ISPs における Sun Directory Services の役割については、このマニュアルの第 5 章「ディレクトリサービスの使用」第 6 章「Solaris for ISPs のディレクトリサービスのスキーマ」を参照してください。Sun Directory Services のマニュアルとしては、『Sun Directory Services 3.1 管理ガイド』と『Sun Directory Services 3.1 ユーザーズガイド』があり、どちらも AnswerBook2 パッケージとして提供されています。Sun Directory Services の Deja ツールに関しては、オンラインヘルプで詳しく説明しています。

SunScreen SKIP

SunScreen SKIP は、IP 暗号化のキー管理の標準である SKIP (インターネットプロトコル用シンプルキーマネージャ) をベースにしています。SKIP の特徴を次に示します。

完全な SKIP テクノロジを使用できるのは北米だけですが、各地域向けの輸出用バージョンも提供されています。SKIP をインストールすると、そのマニュアルページが /opt/SUNWicp/man にインストールされます。

FlexLM ライセンスサーバー

Sun Directory Services は FlexLM ライセンスサーバーを使用して、さまざまなサイズのライセンスを管理します。ネットワーク上にバージョン 4.1 以降のライセンスサーバーが存在していれば、そのサーバーを使用して Sun Directory Services のライセンスを管理できます。

Sun Directory Services は、ライセンスなしで 1000 個までのエントリをディレクトリに作成できます。これはディレクトリのインストールと初期化には十分な個数ですが、使用する ISP アプリケーションによっては、より多くのエントリが必要になります。ライセンスキーの取得とサーバーの再構成については、『Solaris for ISPs のインストール』を参照してください。

FlexLM ライセンスサーバーをインストールすると、FlexLM マニュアルページが /opt/SUNWste/license_tools/man にインストールされます。

HotJava ブラウザ

Solaris for ISPs で提供される HotJava ブラウザは、Sun Internet Administrator などさまざまな管理ツールのユーザーインタフェースとして必要となります。HotJava ブラウザがサポートしているインターネット標準とプロトコルを次に示します。

Java 開発キット

Solaris for ISPs で提供される Java 開発キット (JDK) は、Solaris for ISPs コンポーネントからの Java 使用をサポートします。JDK バージョン 1.1.5 が提供する新機能を次に示します。