「Common」セクションには、テーブル定義を使って作成するすべてのエントリに適用するための変数の定義を指定します。この変数の定義は、サービスやフロントエンド全体には適用されません。たとえば、「Common」セクションには、通常、作成するエントリが入る名前付きコンテキストを指定します。名前付きコンテキストは、BASE_DN キーワードで指定します。
BASE_DN キーワードには、作成するエントリが入る名前付きコンテキストを指定します。dsimport ユーティリティは、このパラメータを次の順にいくつかの場所から探します。
dsimport コマンド行の -V オプション
「Dynamic」セクション
「Table」の「Common」セクション
「Front-End」の「Common」セクション (マッピングファイルの先頭)
MAP_NAME キーワードには、このテーブル定義に対応する NIS マップ名を指定します。このキーワードは、NIS サービス用の管理エントリを作成するために使用します。ディレクトリサーバーは、これらのエントリを自動的に保守します。
このキーワードは、総称マッピング定義を使って作成する NIS エントリの名前付きコンテキストを作成するときにも使用します。
MAP_NAME キーワードは NIS サービス固有のものです。
PRIVATE_OBJECTCLASSES キーワードには、テーブル定義から得られるオブジェクトクラスと属性では完全なエントリを作成できないときに、オブジェクトクラスを指定します。このキーワードは、いくつかのテーブル定義から作成されるディレクトリエントリを保守するために必要です。たとえば、いくつかのテーブル定義がそれぞれ補助オブジェクトクラスとそれに関連する属性を作成する場合などです。
たとえば、NIS 環境では、ネットワークホストが少なくとも 3 つのファイル (/etc/bootparams、/etc/ethers、/etc/hosts) にエントリを持っている場合があります。しかし、各ホストは LDAP ディレクトリに、3 つの補助オブジェクトクラス bootableDevice、ieee802Device、ipHost からなる 1 つのエントリしか持っていません。このホストのエントリを上記のいずれかのファイルから削除する場合は、LDAP ディレクトリの対応するエントリを削除するのではなく、該当する補助オブジェクトクラスとそのオブジェクトクラス固有の属性を削除する必要があります。