Solstice AdminSuite 2.3 管理者ガイド

シリアルポートマネージャの使用

シリアルポートマネージャから多くのタスクを実行できます。各タスクの手順について説明します。

シリアルポートマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認します。

  2. Solstice 起動ツールを実行します。


    $ solstice &
    

    起動ツールが表示されます。

  3. Serial Port Manager アイコンをクリックします。

    シリアルポートマネージャのメインウィンドウが表示されます。

    図 8-1 シリアルポートマネージャ : メインウィンドウ

    Graphic

  4. (必要に応じて) 「表示」メニューから「ホスト」を選択します。

    1. アクセスするホストを選択します。

      「ホスト」リストから選択するか、「選択」フィールドにホスト名を入力します。

    2. 「了解」をクリックします。

複数のポートの構成

  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、 「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. 修正するポートを選択します。

    リストされているポートをクリックすると、複数のポートを選択できます。

  3. 「編集」メニューから「変更」を選択します。

端末の追加

  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、 「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、端末で使用するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます (詳細を表示する場合は、「中級」または「上級」をクリックしてください)。

  4. 「テンプレート」メニューで「端末 - ハード接続」を選択します。

  5. 必要に応じて、テンプレートエントリの値を変更します。

  6. 「了解」をクリックしてポートを構成します。

コマンド行からの追加

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じように端末とポート /dev/term/a を接続できます。


# admserialmod -e -p hw a

このコマンド行について解説します。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p hw

ハード接続用のテンプレートを使用して、ポートを構成します。 

a

ポート名を a と指定します。

モデムの追加

  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、モデムで使用するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます (詳細を表示する場合は、「中級」または「上級」をクリックしてください)。

  4. 希望するモデムサービスと一致、または最もよく適合するモデム構成を「テンプレート」メニューで選択します。

    モデムテンプレートの選択について次に示します。

    モデム構成 

    説明 

    モデム - 着信専用 

    モデムに着信可能だが、発信は不可能 

    モデム - 発信専用 

    モデムから発信可能だが、着信は不可能 

    モデム - 発着信両用 

    モデムは着信と発信の両方が可能 

    各テンプレートのデフォルト値については、オンラインヘルプを参照してください。UUCP サービスを用いて Solaris 2.x システムのモデムに着信する手順については、「モデムを UUCP 用に設定」を参照してください。

  5. 必要に応じて、テンプレートエントリの値を変更します。

  6. 「了解」をクリックしてポートを設定します。

コマンド行からの追加

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにモデムとポート /dev/term/b を接続できます。


# admserialmod -e -p bi -b 38400 b

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p bi

発信着信両用のテンプレートを使用して、ポートを構成します。 

-b 38400

ボーレートを 38400 に指定します。

b

ポート名を b と指定します。

モデムを UUCP 用に設定

UUCP は 7 ビット、偶数パリティで情報を送信します。Solaris ソフトウェアモデム構成では、国際化のために 8 ビット、パリティなしで送信します。モデムサービスを UUCP 用に構成する場合は、以下の手順に従ってください。

  1. シリアルポートマネージャを起動します 。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、 「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、モデムで使用するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます (詳細を表示する場合は、「中級」または「上級」をクリックしてください)。

  4. 希望するモデムサービスと一致、または最もよく適合するモデム構成を「テンプレート」メニューで選択します。

  5. 「ボーレート」メニューで「その他」を選択します。

  6. /etc/ttydefs ファイルから 7 ビット、偶数パリティのサービスを提供するボーレート値を入力し、「了解」をクリックします。

    たとえば、9600E ボーレートを選択します。この場合は、9600 ボーレート、7 ビット、偶数パリティのサービスが提供されます。

  7. 必要に応じて、テンプレートエントリの値を変更します。

  8. 「了解」をクリックしてポートを設定します。

コマンド行からの追加

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じように (UUCP 用の) モデムとポート /dev/term/b を接続できます。


# admserialmod -e -p bi -b 9600E b

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p bi

発信着信両用のテンプレートを使用して、ポートを構成します。 

-b 9600E

ボーレートを 9600E に指定します。

b

ポート名を b と指定します。

ポートを構成せずに初期化

  1. シリアルポートマネージャを起動します 。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます。「基本」、「中級」、または「上級」のデフォルト値については、オンラインヘルプを参照してください。

  3. 「テンプレート」メニューで 「初期化操作のみ - 接続なし」を選択します。

  4. 「了解」をクリックしてポートを初期化します。

コマンド行からのモデムの初期化

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにポート /dev/term/b を初期化できます。


# admserialmod -e -p init b

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p init

ポートのみ初期化します。 

b

ポート名を b と指定します。

ポートを利用不可にする


警告 - 警告 -

コンソールで使用しているポートを利用不可にすると、リブートしたときにコンソールが使用できなくなるので注意してください。


  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで利用不可にするポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

  4. 「変更」ウィンドウで「ポート」項目の「サービスの利用」トグルをオフにします。

    「変更」ウィンドウ内のその他の項目は、ポートサービスが利用不可にされると、グレー表示になります。

  5. 「了解」をクリックしてポートを利用不可にします。

コマンド行からの設定

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにポート /dev/term/b を利用不可に設定できます。


# admserialmod -d b

ポートサービスの削除


警告 - 警告 -

コンソールで使用しているポートを利用不可にすると、リブートしたときにコンソールが使用できなくなるので注意してください。


  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、サービスを削除するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「削除」を選択します。 サービスの削除を確認するウィンドウが表示されます。

  4. 「了解」をクリックします。

コマンド行からのポートサービスの削除

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにポート /dev/term/b を利用不可に設定できます。


# admserialdel b