Solstice AdminSuite 2.3 管理者ガイド

パート II Solstice AdminSuite ツールの使用

パート II では、以下のような構成で Solstice 起動ツールおよび各 Solstice AdminSuite アプリケーションの使用方法を説明します。

第 5 章「Solstice AdminSuite ツールのリファレンス」

オンラインヘルプ、エラーメッセージ、警告メッセージなど、Solstice AdminSuite のすべてのツールに共通する事柄について説明します。

第 6 章「ホストマネージャの使用」

ホストマネージャでシステムを設定する方法を説明します。さらに、サーバーにディスクレスおよびデータレスクライアントサポートを追加する方法も説明します。

第 7 章「ユーザーマネージャおよびグループマネージャの使用」

ユーザーマネージャおよびグループマネージャでユーザー情報を作成し管理する方法を説明します。

第 8 章「シリアルポートマネージャの使用」

シリアルポートマネージャで、端末およびモデムで動作するシリアルポートソフトウェアを設定する方法を説明します。

第 9 章「プリンタマネージャの使用」

プリンタマネージャで印刷サーバーおよび印刷クライアントを設定する方法を説明します。

第 10 章「データベースマネージャの使用」

データベースマネージャでネットワークサービスファイルを管理する方法を説明します。

第 11 章「ストレージマネージャの使用」

ストレージマネージャでディスクやファイルシステムを管理する方法について説明します。ストレージマネージャは、ディスクマネージャとファイルシステムマネージャの 2 つのツールで構成されています。

第 5 章 Solstice AdminSuite ツールのリファレンス

本章では、Solstice AdminSuite のすべてのツールで使用される機能について説明します。

以下の項目について説明します。

メインウィンドウ

起動ツールでツールのアイコンを選択すると、各ツールのメインウィンドウが表示されます。以下に、ホストマネージャのメインウィンドウの例を示します。

図 5-1 メインウィンドウ

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各ツールのメインウィンドウには、メニューバーと表示領域の 2 つの領域があります。メニューバーには通常、「ファイル」、「編集」、「表示」、「ヘルプ」の 4 つのメニューがあります。これらのメニューの詳細は、オンラインヘルプを参照してください。オンラインヘルプの起動方法は、「システム管理ヘルプ」に記述されています。

ディスクマネージャとファイルシステムマネージャのメインウィンドウは、図 5-1 とは異なります。詳細は、第 11 章「ストレージマネージャの使用」を参照してください。

システム管理ヘルプ

Solstice AdminSuite ソフトウェアには、システム管理ヘルプというヘルプユーティリティがあります。システム管理ヘルプでは、Solstice AdminSuite ツールとその機能に関する詳細な情報を参照できます。

図 5-2 に「システム管理ヘルプ」ウィンドウを示します。

図 5-2 「システム管理ヘルプ」ウィンドウ

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上部のウィンドウ区画には、参照可能なトピックの標題がヘルプの各項目ごとに表示されます。

下部のウィンドウ区画には、選択されているトピックの内容を説明するテキストが表示されます。

各区画の右側にあるスクロールバーを使用して、ヘルプ情報の表示をスクロールできます。

「システム管理ヘルプ」ウィンドウの左側には、情報を検索し、ヘルプシステム内を移動するためのボタンがあります。これらのボタンについては、表 5-1 を参照してください。

表 5-1 「システム管理ヘルプ」ボタン

ボタン 

機能 

備考 

トピック 

 

参照可能な項目の一覧を表示 

上部ウィンドウ区画内のタイトルをクリックすると、関連するヘルプテキストを表示します。 

手順 

詳細手順の一覧を表示 

上部ウィンドウ区画内のタイトルをクリックすると、関連するヘルプテキストを表示します。 

リファレンス 

更に詳細な情報の一覧を表示 

上部ウィンドウ区画内のタイトルをクリックすると、関連するヘルプテキストを表示します。 

戻る 

前回アクセスしたヘルプテキストに戻る 

ヘルプ画面は自動的に直前に選択したヘルプテキストに戻ります。 

終了 

システム管理ヘルプを終了 

「システム管理ヘルプ」ウィンドウを閉じます。 

表示対象システムエントリの指定 (ユーザーマネージャ、グループマネージャ)

ユーザーマネージャとグループマネージャのアプリケーションでは、システムファイルのすべてのエントリを表示したくない場合に、表示対象にしたいエントリを指定することができます。表示対象を指定するには、「読み込み」ウィンドウの「グループの表示対象」メニューから、適切な項目を選択します。図 5-3 に例を示します。

図 5-3 表示対象エントリの指定 (グループマネージャ)

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表 5-2 に「グループの表示対象」コマンドを示します。

表 5-2 「グループの表示対象」コマンド

コマンド 

機能 

すべて表示 

すべてのファイルエントリを表示します。これが、デフォルト設定です。 

指定したものを表示 

ここで指定した文字列と一致するファイルエントリが表示されます。ワイルドカードが使用可能です。このオプションは、少数のエントリを対象としたい場合に便利です。 

表示しない 

ファイルエントリを表示しないようにします。これは、新しいエントリを追加する場合に既存のエントリを表示したくないときに使用すると便利です。 

ネームサービスと表示されるエントリの表示方法を選択して、「了解」をクリックします。その後、ツールのメインウィンドウが表示されます。

表示対象システムエントリの指定 (ホストマネージャ)

ホストマネージャのメインウィンドウで表示するシステムエントリを指定するには、「表示」メニューから「フィルタの設定」を選択します。「フィルタ」ウィンドウが表示され、表示対象を指定する属性を 1 つから 3 つまで指定できます。図 5-4 に例を示します。

図 5-4 表示対象エントリの指定 (ホストマネージャ)

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エントリの表示方法を選択して、「了解」をクリックします。

ボタン

表 5-3 に、すべての Solstice AdminSuite ツールウィンドウに共通した、ボタンの機能を示します。

表 5-3 Solstice AdminSuite ツールの共通ウィンドウボタン

ボタン名 

機能 

了解 

操作を完了し、処理可能にします。操作の完了後、ウィンドウは閉じます。 

適用 

操作を完了しますが、ウィンドウは開いたままです (すべてのウィンドウで使用できるわけではありません)。 

リセット 

すべてのフィールドを、最後の操作を行う前の内容に戻します。 

取消し 

操作を取り消して (変更を実行しない)、ウィンドウを閉じます。フィールドの内容は元に戻ります。 

ヘルプ 

システム管理ヘルプにアクセスします。 


注意 - 注意 -

「適用」をクリックした後に「了解」をクリックすると、操作が重複してエラーが発生する可能性があります。「適用」をクリックした後にウィンドウを閉じるには、「取消し」をクリックしてください。


属性の一覧表示 (ホストマネージャ)

図 5-5 に示すように、ホストマネージャを使用するとメインウィンドウに大部分のシステムの属性を表示できます。属性を表示するオプション (属性の表示方法) を変更するには、「表示」メニューから「カスタマイズ」を選択します。

図 5-5 属性の一覧表示 (ホストマネージャ)

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一括処理 (ホストマネージャ)

ホストマネージャを使用して、複数のシステムに対して、追加、削除、変更、変換、元に戻す、などの処理を一度に行うことができます。このような処理を「一括処理」と呼びます。図 5-6 に示すように、メインウィンドウにはスクロール機能や反転表示機能があるので、複数のシステムを同時に選択できます。1 つ目のシステムは、マウスのセレクトボタン (左ボタン) をクリックして選択し、2 つ目以降のシステムは、Control キーを押しながらマウスのセレクトボタンでクリックして選択します。

図 5-6 複数のエントリの選択 (ホストマネージャ)

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状態表示領域 (ホストマネージャ)

「メインウィンドウ」で、メインウィンドウにはメニューバーと表示領域の 2 つの領域があることを説明しました。これらに加えて、ホストマネージャのメインウィンドウの下方には、図 5-7 に示すような「状態表示領域」があります。

状態表示領域の左隅には、追加、削除、変更、変換などの処理を待機しているシステムの数など、まだ実行されていない変更処理に関する情報が表示されます。右隅には、現在ホストマネージャで変更しているネームサービスが表示されます。

「総変更数 (待機中):」に表示される数は、「ファイル」メニューから「変更を保存」を選択すると、追加、削除、変更、変換などの処理が実行されるシステム数を示します。「ファイル」メニューから「変更を保存」を選択すると、「総変更数 (待機中):」が「すべての処理に成功」に変わります。変更が正常に実行されなかった場合は、ポップアップウィンドウにエラーメッセージが表示されます。

図 5-7 ホストマネージャの状態表示領域

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操作履歴の記録 (ログ)

ログファイルを設定しておくと、Solstice AdminSuite ツールまたはコマンド行で行なった主な操作を記録できます。ログ機能を有効にすると各処理ごとに、日付、時刻、サーバー、ユーザー ID (UID)、コメントが、指定したファイルに書き込まれます。

ログファイルに操作履歴を記録するには、Solstice AdminSuite を実行している各サーバーで、次のような操作を行います。

ログ機能を有効にする

以下の処理を実行するために、Solstice AdminSuite ツールや Solstice 起動ツールを終了する必要はありません。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. /etc/syslog.conf ファイルの末尾に、以下の形式でエントリを追加します。


    user.info filename
    

    filename には、ログファイル名を絶対パスで指定します。

    例 : /var/log/admin.log

  3. ログファイルを新たに作成する場合は、次のようにします。filename には、ファイル名を指定します。


    # touch filename
    
  4. syslog サービスをいったん停止してから再起動して、/etc/syslog.conf ファイルへ加えた変更を有効にします。


    # /etc/init.d/syslog stop
    Stopping the syslog service.
    # /etc/init.d/syslog start
    syslog service starting.
    #

    Solstice AdminSuite の操作が、指定したファイルに記録されるようになります。

ホストマネージャのログファイルの例


Nov 30 10:34:23 lorna Host Mgr: [uid=100] Get host prototype
Nov 30 10:34:52 lorna Host Mgr: [uid=100] Adding host: frito
Nov 30 10:35:37 lorna Host Mgr: [uid=100] Get host prototype
Nov 30 10:35:59 lorna Host Mgr: [uid=100] Deleting host frito
Nov 30 10:36:07 lorna Host Mgr: [uid=100] Modifying sinister with sinister
Nov 30 14:39:21 lorna Host Mgr: [uid=0] Read hosts
Nov 30 14:39:43 lorna Host Mgr: [uid=0] Get timezone for lorna
Nov 30 14:39:49 lorna Host Mgr: [uid=0] Get host prototype
Nov 30 14:40:01 lorna Host Mgr: [uid=0] List supported 
architectures for lorna dirpath=/cdrom/cdrom0/s0

Policy_Defaults ファイルの使用

Policy_Defaults ファイルは、ホストマネージャかユーザーマネージャの「編集」メニューから 「デフォルトの設定」機能を使用すると生成されます。また、admtblloc コマンドを使用したときにも生成されます。

Policy_Defaults ファイルはシステムに追加しているユーザーやホストに対してデフォルトの値を設定するときに使用します。つまり、新しいホストやユーザーに対して繰り返し適用するような標準的な値が存在する場合には、その値をデフォルトとして設定することにより、ホストやユーザーを追加する度にその値を入力する手間が省けます。ユーザーマネージャの「デフォルトの設定」ウィンドウの例を図 5-8 に示します。

図 5-8 「追加のデフォルトの設定」ウィンドウ

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Policy_Defaults ファイルは、NIS、NIS+、ネームサービスなしのいずれの場合にも作成されます。

使用しているネームサービスによって、このファイルの位置が変わります。

NIS+ ネームサービスを使用している場合、実際の NIS+ マップは Policy_Defaults.org_dir に置かれます。

ネームサービスを使用していない場合、このファイルは /etc/Policy_Defaults ディレクトリに格納されます。

Policy_Defaults ファイルの例

Policy_Defaults ファイルには多数のエントリが含まれており、すべてユーザーが設定可能となっています。以下に、Policy_Defaults ファイルの例を示します。


USER_GUID=10 
USER_SGUID= 
USER_SHELL=/bin/sh 
USER_PASSWORD_TYPE=BLANK 
USER_PASSWORD_MIN_CHANGE= 
USER_PASSWORD_MAX_CHANGE= 
USER_PASSWORD_MAX_INACTIVE= 
USER_PASSWORD_EXPIRE= 
USER_PASSWORD_WARNING= 
USER_CREATE_HOME_DIR=YES 
USER_SERVER= 
USER_HOME= 
USER_SKELETON_DIRECTORY=/etc/skel 
USER_AUTO_HOME_SETUP=NO 
USER_DEFAULT_PERMISSION=0755 
USER_MAIL_SERVER= 
USER_CRED_TABLE_SETUP=YES 
MOVE_USER_MAIL=/var/mail 
MOVE_USER_EXPORT_DESTINATION_HOME=YES 
MOVE_USER_UNEXPORT_SOURCE_HOME=NO 
MOVE_USER_EXPORT_DESTINATION_MAIL=YES 
MOVE_USER_UNEXPORT_SOURCE_MAIL=NO 
USER_KEY_1=internalUseOnly 
CLIENT_ROOT_LOCATION=/export/root 
CLIENT_SWAP_LOCATION=/export/swap 
CLIENT_OS=Solaris 
CLIENT_OS_VERSION=2.5 
CLIENT_ARCHITECTURE=sparc 
CLIENT_PLATFORM=sun4c 
CLIENT_SWAP_DISKSPACE=32 
KERNEL_LOCATION=/export/exec 
FILE_SERVER= 
MEDIA_SERVER=

ユーザーマネージャまたはホストマネージャでスクリプトを使用する

ユーザーマネージャまたはホストマネージャを使用して、ユーザーまたは AutoClient の追加、削除、変更を行うときに、それをカスタマイズするためのスクリプトを実行できます。このスクリプトはユーザーが用意してください。

スクリプトの場所

AdminSuite でこのスクリプトを実行する場合には、必ず次のディレクトリにスクリプトを置いてください。

/opt/SUNWadmd/Scripts

AdminSuite プログラムは、このディレクトリからスクリプトを探し出し、ユーザーマネージャやホストマネージャの「追加」、「変更」、「削除」ウィンドウで 「スクリプト機能有効」ボタンを押すと、以下のようなウィンドウに探し出したスクリプトをリストします。


注 -

システムマップを変更するスクリプトは、ホストやユーザーを追加、変更、削除する際に問題を起こす可能性があります。システムマップを変更するためのスクリプトは生成しないでください。


図 5-9 「スクリプト選択」ウィンドウ

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スクリプトの環境変数

スクリプト機能を使用する場合は、スクリプトの環境の中に環境変数が自動的に設定されます。スクリプト機能に関連した環境変数の一覧は、admenviron(5) のマニュアルページを参照してください。

デフォルトのスクリプト

ユーザー定義のスクリプトに加えて、次のスクリプトが存在する場合は自動的に実行されます。

第 6 章 ホストマネージャの使用

本章は、ホストマネージャまたは同等のコマンド行を使用して、サーバーとクライアントサポートの設定および管理を行う方法について説明します。本章で説明する項目は次のとおりです。

サーバーとクライアントの定義

ネットワーク上のシステムは、通常以下のように分類されます。

サポートの定義

「システムサポートを提供する」とは、ソフトウェアとサービスを提供して他のシステムの機能を助けることを意味します。サポートには以下のような内容が含まれます。

システムタイプの概要

システムタイプは、基本的にはルート (/) ファイルと /usr ファイル (スワップ領域を含む) にアクセスする形式に分類されます。たとえば、スタンドアロンおよびサーバーシステムは、これらのファイルシステムをローカルディスクからマウントします。一方、ディスクレスおよびデータレスクライアントや JavaStation は、これらをサーバーから提供されるリモートサービスによってマウントします。表 6-1 に、その他の各システムタイプの相違点を示します。

表 6-1 システムタイプ

システムタイプ 

ローカルファイルシステム 

ローカルスワップ領域 

リモートファイルシステム 

サーバー

/ (ルート)

/usr

/home

/opt

/export

/export/home

/export/root

 

あり 

選択可能 

スタンドアロン

/ (ルート)

/usr

/export/home

 

あり 

選択可能 

 

データレスクライアント

/ (ルート)

あり 

/usr

/home

 

ディスクレスクライアント

なし 

なし 

/ (ルート)

スワップ領域 

/usr

/home

 

JavaStation 

なし 

なし 

/home

AutoClient システム 

キャッシュされた / (ルート)

キャッシュされた /usr

あり 

/ (ルート)

/usr

/home

表 6-2 にスタンドアロンシステムと比較した他のクライアントシステムの特徴を示します。

表 6-2 クライアントシステムの特徴 (スタンドアロンシステムとの比較)

システムタイプ 

集中管理 

パフォーマンス 

ディスク使用効率 

ネットワーク使用効率 

AutoClient システム 

しやすい 

同程度 

良い 

同程度 

ディスクレスクライアント 

しやすい 

劣る 

良い 

劣る 

データレスクライアント 

同程度 

劣る 

良い 

劣る 

サーバー

サーバーシステムには、以下のファイルシステムがあります。

さらにサーバーには、他のシステムをサポートするために必要な以下のソフトウェアがあります。

スタンドアロンシステム

「ネットワーク型のスタンドアロンシステム」は、ネットワーク上の他のシステムと情報を共有できますが、ネットワークから切り離されても、システムは動作を継続できます。

スタンドアロンシステムは、このシステムに接続されたハードディスク上にルート (/)、/usr/export/home ファイルシステムとスワップ領域を持っているため、自律的に動作できます。したがってスタンドアロンシステムは、ローカルのオペレーティングシステムソフトウェア、実行可能ファイル、仮想メモリー領域、ユーザー作成ファイルにアクセスできます。

「非ネットワーク型のスタンドアロンシステム」は、ネットワークに接続されていませんが、それ以外は上記と同じ特性を持っています。

ディスクレスクライアント

「ディスクレスクライアント」はディスクを持たず、すべてのソフトウェアおよび記憶領域をサーバーに依存します。ディスクレスクライアントは、サーバーから提供されるルート (/)、/usr/home ファイルシステムをリモートマウントします。

ディスクレスクライアントは、オペレーティングシステムソフトウェアと仮想メモリー領域をネットワークを通して継続的に取得していなければならないため、大きなネットワークトラフィックを発生させます。ディスクレスクライアントは、ネットワークから切り離されたり、サーバーに異常が発生したりした場合は動作できません。

JavaStation クライアント

JavaStation は、管理を必要としないように設計された (zero administration) クライアントです。このクライアントは Java を最も効率的に動作させることができます。ネットワークの長所を十分に活用し、Java のアプリケーションやサービスによって、システムやネットワークの管理を完全に統合的に行います。JavaStation はローカルな管理が必要ありません。ブート、管理、およびデーターの格納はすべてサーバーで取り行われます。

データレスクライアント

「データレスクライアント」は、そのルート (/) ファイルシステムおよびスワップ領域のためのディスク領域をローカルに持っています。データレスクライアントは、実行可能ファイル (/usr) とユーザーファイル (/home) がネットワークを介したサーバー上のディスクに置かれているため、ネットワークから切り離されると動作できなくなります。

データレスクライアントは、ディスクレスクライアントに比べて、サーバーやネットワークに対する要求がはるかに少なくなります。データレスクライアントはディスクレスクライアントよりもネットワークへのアクセスを必要としないので、サーバーにはディスクレスクライアントよりもかなり多くのデータレスクライアントが収容できます。また、すべてのデータレスクライアントのユーザーファイルを (サーバーに) まとめて格納し、集中的なバックアップと管理を行うことができます。


注 -

Solaris 2.5.1 以降では、データレスクライアントはサポートされなくなる予定です。現在はホストマネージャを使用してこのシステムタイプを追加できますが、将来リリースされる Solaris オペレーティング環境では別のタイプをご使用ください。データレスクライアントの代わりに AutoClient システムを使用することをお勧めします。


AutoClient システム

AutoClient システムおよびその操作方法の詳細は、『Solstice AutoClient 2.1 管理者ガイド』を参照してください。AutoClient システムのインストールおよび操作方法は、ディスクレスクライアントとまったく同じです。以下にその特徴を示します。


注 -

ネットワークに追加する AutoClient システムごとに、ライセンスを取得する必要があります。ライセンスの取得方法については、『Solstice AdminSuite 2.3 ご使用にあたって』を参照してください。


ホストマネージャの機能

ホストマネージャは、ネットワーク上のサーバーおよびクライアントの追加と管理を行うためのグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) です。NIS+ のようなネームサービスで使用すると、一括してシステム情報を管理できるので、ホスト名のような重要な情報をネットワーク上の他のシステムにコピーする必要はありません。

ホストマネージャの機能は以下のとおりです。

システムサポートの追加と変更

ホストマネージャでは、以下のシステムタイプの追加や変更を行うことができます。

各システムタイプの詳細は、「システムタイプの概要」を参照してください。

表 6-3 に、Solstice AdminSuite 2.3 のホストマネージャでサポートされる、サーバーとクライアントの組み合わせを示します。

表 6-3 サポートされるサーバーとクライアントの構成

サーバー 

OS サービスおよびサポート追加可能なクライアント 

OS リリース 

Solaris 2.4 〜 2.5.1 で動作する x86 サーバー 

SPARCTM クライアント [AutoClient システムは、Solaris 2.4 〜 2.5.1 でのみサポートされます。]

Solaris 2.3 〜 2.5.1 

 

x86 クライアント 

Solaris 2.4 〜 2.5.1 

Solaris 2.3 〜 2.5.1 で動作する SPARC サーバー 

SPARC クライアント1

SunOSTM 4.x、Solaris 2.3 〜 2.5.1

 

x86 クライアント 

Solaris 2.4 〜 2.5.1 


注 -

SunOS 4.x リリースは、Sun4、Sun4c、Sun4m プラットフォームグループの SPARC システムでのみサポートされます。将来、SunOS 4.x はサポートされなくなる予定です。


システムタイプの更新

ホストマネージャは、以前に追加されたシステムのシステムタイプを、まず汎用 (generic) として認識します。その後、「ファイル」メニューで「システムタイプの更新」オプションを指定すると、ホストマネージャは以前に追加されたシステムを調べ、そのシステムタイプを識別します。ただし、システムタイプが識別できない場合、たとえばシステム上で Solaris ソフトウェアが実行されていない場合には、そのシステムは generic タイプとして認識されます。


注 -

システムが以前に追加されたものである場合は、Solaris 2.5 で動作していても、新たに AdminSuite ソフトウェアをインストールして、ホストマネージャでシステムの更新を行なってください。


システムタイプ情報は、ローカルの /etc ファイルの内の bootparams ファイルまたはネームサービスデータベースに格納されます。ホストマネージャは、既存の bootparams エントリを変更するか、またはスタンドアロンシステムの場合は、次のようなエントリを追加します。


mars	boottype=:st

システムタイプの変換

ホストマネージャを使用して、あるシステムタイプを別のタイプに変換します。現在可能な変換を表 6-4 に示します。

表 6-4 システムタイプの変換

変換元 

変換先 

スタンドアロンシステム 

AutoClient システムまたは OS サーバー 

データレスシステム 

AutoClient システムまたは OS サーバー 

AutoClient システム 

スタンドアロンシステム 

汎用 (generic) システム 

スタンドアロンシステム、AutoClient システム、OS サーバーのいずれか 

スタンドアロンから OS サーバーに変換する際に、Solaris 2.x OS サービスを追加できます。

OS サービスの追加

Solaris OS サーバーとは、ディスクレスクライアントまたはデータレスクライアントをサポートするオペレーティングシステム (OS) の提供を行うサーバーです。ホストマネージャによって、OS サーバーのサポートを追加したり、システムタイプをスタンドアロンから OS サーバーへ変換したりできます。

デフォルトでは、OS サーバーは機種 (プラットフォーム) グループが同じで、必要な OS サーバーのリリースが同じクライアントをサポートできます。機種の異なるクライアントや、OS サーバーと異なる Solaris リリースを必要とするクライアントをサポートするには、OS サーバーに特別な OS サービスを追加する必要があります。OS サービスを追加するには、適切な Solaris CD イメージが必要です。


注 -

ホストマネージャでは、SunOS 4.x リリースを使用するディスクレスおよびデータレスクライアントのサポートを追加できますが、SunOS 4.x OS サービスは追加できません。まず install4x(1M) コマンドで OS サーバーに OS サービスを追加して、ホストマネージャで SunOS 4.x クライアントのサポートを追加してください。


OS サービスにパッチを当てるときに OS サービスをサーバーに追加する

OS サービスを OS サーバーに追加する際、サーバー上で実行している OS と、これから追加しようとする OS のバージョンが異なるというエラーメッセージが表示されます。このメッセージは、インストールされている OS が持つパッケージにはすでにパッチが当てられているが、これから追加する OS サービスの持つパッケージにはパッチが当てられていないことが原因です (パッチはパッケージに含まれているからです)。

たとえば、Solaris 2.5.1 を実行しているサーバーに、パッチを当ててある Solaris 2.5 sparc sun4m サービスを含む追加の OS サービスが読み込まれているとします。CD-ROM から Solaris 2.5 sparc sun4c サービスをこのサーバーのクライアントに追加しようとすると、次のようなエラーメッセージが表示されます。


Error: inconsistent revision, installed package appears to
have been patched resulting in it being different than the
package on your media. You will need to backout all patches
that patch this package before retrying the add OS service
option.

この場合、エラーメッセージにリストされているパッケージ関連のパッチをすべて削除してから、再度 OS サービスを追加します。パッチの追加がある場合は、この処理を行なってからでないと OS を正しくインストールできません。

OS サービスの除去

OS サービスを OS サーバーから除去する操作は、ホストマネージャを使用して行うことができます。たとえば、Solaris 2.4 を実行している SPARC Sun4m システムのサポートを取りやめる場合は、ホストマネージャを使用して、サーバーからこれらの OS サービスを除去できます。ホストマネージャでは、SunOS 4.x および JavaStation のサポートを除去できます。

リモートインストールサービスの設定

ホストマネージャを使用して、ネットワーク上の他のシステムに Solaris 2.x インストールサービスを提供するシステムを設定できます。設定可能なシステムタイプは以下のとおりです。


注 -

ブートサーバーとインストールサーバーは、通常は同じシステムです。ただし、インストールされるシステムがインストールサーバーとは異なるサブネット上にある場合、ブートサーバーはそのサブネット上に必要です。


管理操作のキューイング

システムタイプを変換したり、OS サーバーを追加するなどの操作をキューイングする (待ち行列に入れる) ことができます。これらの操作を処理するには数分かかることがあるため、ホストマネージャは操作が自動的に処理されるように設定します。このため、各操作が完了するのを待つことなく、次の操作の設定を開始できます。操作を設定し、「ファイル」メニューから「変更を保存」を選択してください。各操作の処理状態が、ホストマネージャのウィンドウ下部にあるバーの部分に表示されます。

ルートのパスワードの設定

ホストマネージャを使用して Solstice AutoClient または Solaris Diskless クライアントを追加する場合は、グループやユーザーのパスワードを設定するのと同じようにルートのパスワードを設定できます。

スクリプト機能

ホストマネージャを使用して Solstice AutoClient を追加する場合、サーバーに AutoClient を追加する前後や AutoClient をブートする前後に、用意しておいたスクリプトを実行できます。

スクリプトは AutoClient システムの追加や除去をカスタマイズするためのものです。AdminSuite ソフトウェアが正しく読み込めるよう、必ず /opt/SUNWadmd/Scripts ディレクトリに置いてください。

マルチホームホストの追加

ホストマネージャでは、複数のホーム (マルチホーム) と複数のネットワークインタフェースを持つホストのエイリアスをサーバーに追加できます。たとえばサーバーが複数のネットワークに属するために複数の IP アドレスを持っているとすると、それはマルチホームホストとして認識されます。ホストマネージャでは、1 台のホストに対して複数の IP アドレスを指定し、それをマルチホームホストとすることができます。

ホストマネージャの制限事項

表 6-5 に、ホストマネージャの制限事項と対処方法を示します。

表 6-5 ホストマネージャの制限事項と対処方法

制限事項 

対処方法 

以前に追加されたシステムのシステムタイプを自動的に識別できない。 

「ファイル」メニューの「システムタイプの更新」を使用してください。ネットワーク上のシステムを調べ、システムタイプを識別します。 

SunOS 4.x サービスを OS サーバーに追加できない。

SunOS 4.x CD イメージをマウントし、install4x(1M) コマンドで OS サービスを追加してください。

SunOS 4.x システムにリモートインストールサービスを提供できない。

ローカル CD-ROM ドライブから SunOS 4.x をインストールしてください。 

既存のクライアントおよびサーバーにパッチをインストールできない。(ただし admclientpatch コマンドを使用してパッチのスプールディレクトリを設定した場合は、ホストマネージャがこのスプールディレクトリを参照して、新しいホストに適切なパッチを適用します。)

admclientpatch コマンドを使用してパッチのスプールディレクトリを設定し、最新のパッチを使用して既存のサーバーおよびクライアントを更新してください。詳細は、admclientpatch(1M) のマニュアルページを参照してください。

スーパーユーザーによるホストマネージャの実行

スーパーユーザーとしてホストマネージャを実行する場合、その動作がわずかに異なります。スーパーユーザーとしてホストマネージャを実行する際の制限事項を以下にまとめます。

ホストマネージャと同等のコマンド行

表 6-6 に、ホストマネージャと同じ機能を持つコマンド行インタフェース (CLI) を示します。これらのコマンドは、OpenWindows 環境のような X Window System を起動しなくても使用できます。本章では、ホストマネージャの操作方法と共に、同じ機能を持つコマンドの実行方法についても記述しています。設定操作を自動的に実行するためのスクリプトおよびコマンド行については、「コマンド行から設定処理を自動化する方法」を参照してください。

表 6-6 ホストマネージャと同じ機能を持つコマンド

コマンド 

動作 

admhostadd

新しいシステムまたは OS サーバーのサポートを追加する。 

admhostmod

既存のシステムまたは OS サーバーを変更する。既存の OS サーバーへの OS サービスの追加も可能。 

admhostdel

既存のシステムまたは OS サーバーを削除する。 

admhostls

選択したネームサービスにある、既存のシステムエントリを一覧表示する。 

admhostls -h

選択したネームサービスにある、1 つまたは複数の既存のシステムエントリに関するハードウェア情報を一覧表示する。 

ホストマネージャで変更されるファイル

表 6-7 に、ホストマネージャで変更されるファイルを示します。

表 6-7 ホストマネージャで変更されるファイル

システムファイル 

格納場所 

内容 

bootparams

/etc、NIS、NIS+ のいずれか

クライアントのブートおよびインストールソフトウェアと、クライアントのルートおよびスワップ領域のパスを提供するサーバーを一覧表示する、データベース 

/etc/dfs/dfstab

ファイルサービスを提供するサーバー 

クライアントがファイルサービスを使用できるようにする一連の share コマンドを含むファイル

ethers

/etc、NIS、NIS+ のいずれか

クライアントの Ethernet アドレスを含むデータベース 

hosts

/etc、NIS、NIS+ のいずれか

クライアントのホスト名と関連する IP アドレスを含むデータベース 

timezone

/etc、NIS、NIS+ のいずれか

クライアントの時間帯 (タイムゾーン) 情報を含むデータベース 

/export/root

/etc、NIS、NIS+ のいずれか

ディスクレスクライアントまたは AutoClient システムのルートファイルを含む、デフォルトのディレクトリ 

/export/swap

ファイルサービスを提供するサーバー 

ディスクレスクライアントのスワップファイルを含む、デフォルトのディレクトリ 

/var/sadm/softinfo

 

OS サービスを提供する Solaris 2.3 サーバー 

Solaris 2.3 サーバー上で使用可能な OS サービスの一覧を含むディレクトリ 

/var/sadm/system/admin/services

 

OS サービスを提供する Solaris 2.4 〜 2.5.1 サーバー 

Solaris 2.4 〜 2.5.1 のサーバー上で使用可能な OS サービスの一覧を含むディレクトリ 

/tftpboot

ブートサービスを提供するサーバー 

SPARC クライアントのブート情報を含むディレクトリ

/rplboot

ブートサービスを提供するサーバー 

x86 クライアントのブート情報を含むディレクトリ 

/etc/inetd.conf

ブートサービスを提供するサーバー 

tftp および rpl ブートデーモンを起動する

cred.org_dir

NIS+ 

ホストの DES および LOCAL 資格を保存するために使用する NIS+ テーブル 

ネームサービスの指定

ネームサービスを指定すると、Solstice AdminSuite ソフトウェアが管理するシステムおよびネットワークに関する情報の格納場所が決まります。すでに説明したように、この情報はローカルシステムの /etc ディレクトリか、NIS+ または NIS ネームサービスに格納できます。

Solstice AdminSuite ソフトウェアは、「複合モード」のネームサービスをサポートしています。ネームサービスを複合モードに指定すると、設定情報ごとに異なるネームサービスを生成できます。この機能は、ホストマネージャを使用する際に特に便利です。

admtblloc(1M) コマンドを実行すると、Solstice AdminSuite が複数のネームサービスを生成するように指定できます。たとえば、図 6-1 のように bootparams 情報はローカルの /etc ファイルに、その他のホスト設定情報は NIS+ テーブルに生成するように、ホストマネージャから設定できます。

図 6-1 複合モードのネームサービスの例

Graphic


注意 - 注意 -

複合モードのネームサービスを実行する場合は /etc ディレクトリに情報を格納しているシステムから Solstice AdminSuite ソフトウェアを起動してください。


admtblloc コマンド

Solstice AdminSuite ソフトウェアで複合モードのネームサービスを実行するには、admtblloc コマンドを使用します。このコマンドを使用するには、使用するネームサービスすべてにおいて Solstice AdminSuite ソフトウェアへのアクセス権が必要です。詳細は、「Solstice AdminSuite のアクセス権の設定」を参照してください。


注 -

admtblloc コマンドは、Solaris 2.x オペレーティング環境でシステム全体のネームサービス選択に使用する /etc/nsswitch.conf ファイルとは無関係です。admtblloc コマンドは、Solstice AdminSuite ソフトウェアの GUI か CLI を使用するすべてのユーザーに対する規則の設定に使用します。


ネームサービスの指定

図 6-1 の複合モードのネームサービスを、admtblloc コマンドを使用して設定する例を示します。


$ admtblloc -c NIS+ -d solar.com bootparams NONE

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-c NIS+ -d solar.com

ネームサービスの 「コンテキスト」(「読み込み」ウィンドウに指定されているネームサービスとドメイン名) が、NIS+ ドメインの solar.com であることを指定します。

bootparams

ネームサービス方針を設定するファイルが bootparams であることを指定します。

NONE

Solstice AdminSuite の GUI または CLI が動作しているホストが、/etc ディレクトリにある bootparams ファイルを使用しなければならないことを指定します。

図 6-1 のネームサービスを指定すると、「読み込み」ウィンドウに NIS+ が指定された場合には、現在 Solstice AdminSuite ツールを実行しているホストの /etc ディレクトリにある bootparams 情報が常に使用されます。admtblloc コマンドで再度指定しない限り、他の設定ファイル (hostsetherstimezonecredential) のネームサービスは NIS+ のまま変更されません。この複合モードのネームサービスは、admtblloc コマンドで再度指定しない限り、Solstice AdminSuite ソフトウェアをそのネームサービスで使用しているすべてのユーザーに対して有効です。


注 -

admtblloc コマンドで設定ファイルのネームサービスを「なし」に指定すると、現在 Solstice AdminSuite の GUI または CLI を実行しているホスト上の /etc ファイルは変更されてしまいます。このような場合は、使用する /etc ファイルをローカルに持つホストにログインし、そのシステム上で Solstice AdminSuite を操作することをお勧めします。


ネームサービス指定の表示

admtblloc コマンドを使用して、ネームサービス指定を表示する例を示します。


$ admtblloc
Name           Name Service  Path
Aliases            NIS+
Hosts              NIS+
Group              NIS+
Netgroup           NIS+
Protocols          NIS+
Bootparams         NONE
Auto.home          NIS+
RPC                NIS+
Timezone           NIS+
Netmasks           NIS+
Ethers             NIS+
Passwd             NIS+
Services           NIS+
Networks           NIS+
Locale             NIS+ 

表示内容の意味は、以下のとおりです。

Name

設定ファイル名 

Name Service

設定ファイルにアクセスする際に使用するネームサービス 

Path

(省略可能) NIS ネームサービスの NIS サーバー上にある ASCII ソースファイルへのパス。デフォルトは、/etc ディレクトリ

デフォルトでは、現在のホストが属しているネームサービスが表示されます。別のネームサービスを表示させたい場合は、ネームサービスのコンテキストを指定してください。

次に、ネームサービスを「なし」またはローカルの /etc ファイルに指定されたネームサービスコンテキストのドメインに設定した場合の情報を、admtblloc コマンドを使用して表示する例を示します。


$ admtblloc -c NONE
Name           Name Service  Path
Aliases        NONE
Hosts          NONE
Group          NONE
Auto_home      NONE
Netgroup       NONE
Protocols      NONE
Bootparams     NONE
RPC            NONE
Timezone       NONE
Netmasks       NONE
Ethers         NONE
Passwd         NONE
Services       NONE
Networks       NONE
Locale         NONE

コマンドの意味は、以下のとおりです。 

-c

ネームサービスのコンテキストを指定します。 

NONE

ローカルの /etc ファイルのネームサービス

admtblloc コマンドを使用して、特定の設定ファイルのネームサービスを表示することもできます。次に、デフォルトのネームサービスの hosts ファイルに対するネームサービスを表示する例を示します。 


$ admtblloc Hosts
Hosts          NIS+

注 -

設定ファイル名は、状況に応じて異なります。


admtblloc コマンドがサポートする設定ファイル

複合モードのネームサービス環境で使用できる設定ファイルは、以下のとおりです。


注 -

上記以外の設定ファイルのネームサービスは、admtblloc コマンドでは設定できません。


admtblloc コマンドの詳細は、admtblloc(1M) のマニュアルページを参照してください。

サーバーの追加とクライアントのサポート

表 6-8 操作の概要 : サーバーおよびクライアントのサポート追加

操作 

説明 

参照先 

システムタイプの更新 

オプション機能。以前に追加されたシステムタイプをすべて識別します。これは、通常 AdminSuite 2.3 ホストマネージャを初めて使用する前に、1 度だけ行うタスクです。 

「システムタイプの更新」

サポート追加のデフォルト設定 

オプション機能。クライアントのサポートを複数追加する前に、ホストマネージャの「編集」メニューから「デフォルトの設定」を選択して、「追加」ウィンドウのデフォルトを設定します。デフォルトを設定することで、システムのサポートを追加する際の一貫性と効率が向上します。 

「システムサポート追加時のデフォルトの設定」

スタンドアロンシステムのサポートを追加 

ホストマネージャの「編集」メニューから「追加」を選んで、スタンドアロン (Standalone) システムのサービスを追加します。「追加」ウィンドウの「システムタイプ」メニューから「Standalone」を選択してください。 

「編集」メニューから「変換」->「Standalone に」を選択して、AutoClient または汎用 (generic) システムをスタンドアロンシステムに変換することもできます。 

「スタンドアロンシステムまたは OS サーバーのサポートの追加」

OS サーバーのサポートを追加 

ホストマネージャの「編集」メニューから「追加」を 選んで、OS サーバー (OS Server) のサービスを追加します。「追加」ウィンドウの「システムタイプ」メニューから「OS Server」を選択してください。 

「スタンドアロンシステムまたは OS サーバーのサポートの追加」

 

スタンドアロンシステムを OS サーバーに変換。 

ホストマネージャの「編集」メニューから「変換」を選択して、スタンドアロンシステムを OS サーバーに変換します。変換する際に、Solaris 2.x サービスを追加できます。 

「スタンドアロンシステムの OS サーバーへの変換」

OS サーバーに OS サービスを追加 

SunOS 4.x OS サービスを追加。 

SunOS 4.x ディスクレスまたはデータレスクライアントのサポートを追加する場合は、OS サーバーに適切な SunOS 4.x サービスを追加する必要があります。 

「SunOS 4.x OS サービスの OS サーバーへの追加」

 

Solaris 2.x OS サービスを追加。 

Solaris 2.x ディスクレスまたはデータレスクライアントのサポートを追加する場合は、OS サーバーに適切な Solaris 2.x サービスを追加する必要があります。 

「Solaris 2.x OS サービスの OS サーバーへの追加」

 

JavaOS サービスの追加。 

JavaStation クライアントのサポートを追加したい場合は、OS サーバーに適切な JavaOSTM サービスを追加しておく必要があります。

「JavaOS サービスの OS サーバーへの追加」

OS サーバーからの OS サービスの除去 

OS サービスの除去。 

サポート不要になったために OS サーバーから OS サービスを除去したい場合は、ホストマネージャの「変更」ウィンドウから「削除」を選択します。 

「OS サーバーからの OS サービスの削除」

クライアントのサポートを追加 

AutoClient システムのサポートを追加。 

ホストマネージャの「編集」メニューから「追加」を選んで、AutoClient システムのサポートを追加します。「追加」ウィンドウの「システムタイプ」メニューから「Solstice AutoClient」を選択してください。 

Solstice AutoClient 2.1 管理者ガイド

 

ディスクレスクライアントのサポートを追加。 

ホストマネージャの「編集」メニューから「追加」を選択して、ディスクレスクライアントのサポートを追加します。「追加」ウィンドウの「システムタイプ」メニューから「Solaris Diskless」を選択してください。 

「ディスクレスクライアントのサポートの追加」

 

JavaStation クライアントのサポートを追加。 

JavaStation クライアントのサポートは、ホストマネージャの「追加」ウィンドウから「追加」を選択することによって追加できます。「追加」ウィンドウで「システムタイプ」メニューから「JavaStation」を選択します。 

「JavaStation クライアントのサポートの追加」

 

データレスクライアントのサポートを追加。 

ホストマネージャの「編集」メニューから「追加」を選択して、データレスクライアントのサポートを追加します。「追加」ウィンドウの「システムタイプ」メニューから「Solaris Dataless」を選択してください。 

「データレスクライアントのサポートの追加」

マルチホームホストの作成 

マルチホームホストの追加。 

マルチホームホストは、ホストマネージャの「編集」メニューから「追加」を選択すると、追加できます。「追加」ウィンドウで、すでに 1 つ IP アドレスを持っているホスト名を入力すると、「追加」ウィンドウが「Multihome ホスト」ウィンドウに変わります。 

「マルチホームホストの追加」

ホストマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した前提条件が満たされていることを確認します。

  2. Solstice 起動ツールを起動します。


    $ solstice &
    

    Solstice 起動ツールが表示されます。

  3. Host Manager アイコンをクリックします。

    Graphic

    「ネームサービスの選択」ウィンドウが表示されます。

  4. ネットワークで使用しているネームサービスを選択します。

  5. ドメイン名またはホスト名が正しいことを確認します。

    正しくない場合は、アクセスするドメインまたはホスト名を入力してください。

  6. 「了解」をクリックします。

    図 6-2 のようなホストマネージャのメインウィンドウが表示されます。

図 6-2 ホストマネージャ : メインウィンドウ

Graphic

システムタイプの更新

未指定のシステムタイプを識別するには、以下のようにします。

  1. ホストマネージャを起動し、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「ホストマネージャ」ウィンドウの「ファイル」メニューから「システムタイプの更新」を選択します。

    「システムタイプの更新」ウィンドウが表示されます。

  3. 「更新」をクリックすると、未指定のシステムタイプが識別されます。

コマンド行からの更新

admhostmod -x type=type host コマンドでもシステムタイプを更新できます。

システムサポート追加時のデフォルトの設定

  1. ホストマネージャを起動し、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューから「デフォルトの設定」を選択します。

    「デフォルトの設定」ウィンドウが表示されます。

  3. 「デフォルトの設定」ウィンドウに必要事項を入力します。

    ここで設定した内容が「追加」ウィンドウのデフォルト設定になります。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. 「了解」をクリックします。

コマンド行からの設定

admhostadd -D コマンドでもデフォルトの設定をすることができます。

スタンドアロンシステムまたは OS サーバーのサポートの追加

操作の概略は以下のとおりです。

  1. ホストマネージャを起動し、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「ホストマネージャ」ウィンドウの「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. システム情報を入力します。Solaris Standalone または Solaris OS Server をシステムタイプとして選択します。

    「ホスト名」から「時間帯」までのすべてのフィールドに、必要事項を入力してください。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. このシステムをリモートでインストールする場合は、次の 手順 5 に進んでください。それ以外の場合は、手順 10 に進んでください。

  5. 「リモートインストール設定」をクリックします。

  6. インストールサーバーを選択します。

    インストールサーバーは現在のホストがデフォルト設定されています。インストールサーバーとして別のホストを指定する場合は、「インストールサーバー」メニューで「その他」を選択します。

  7. 「パスの設定」をクリックして、インストールサーバー上の Solaris CD イメージへのパスを指定します。

    インストールサーバーがリモートシステムの場合は、はじめに管理システムとして設定してください。

    使用する CD イメージ 

    使用条件 

    指定するパス 

    Solaris CD 

    Solaris CD が、ボリューム管理されている 

    /cdrom/cdrom0 /cdrom/cdrom0/s0/cdrom/cdrom0/s2 のいずれか

    Solaris CD が、ボリューム管理されていない 

    Solaris CD のマウントポイント 

     

    インストールサーバーのハードディスクの Solaris CD を (setup_install_server を使って) コピーしたもの

     

    Solaris CD イメージの場所 

  8. 「OS リリース」メニューからシステムのアーキテクチャと OS リリースを選択します。

    アーキテクチャのタイプは、システムのアーキテクチャと一致していなければなりません。また、OS リリースはシステムにリモートインストールする Solaris リリースと一致していなければなりません。

  9. 必要に応じて、ブートサーバーまたはプロファイルサーバーを指定します。

    デフォルト以外のサーバーを指定する場合は、「その他」を選択してください。「プロファイルサーバー」プルダウンメニューから、使用するプロファイルサーバーを選択してください。ブートサーバー上のブートソフトウェア、またはプロファイルサーバー上のカスタム JumpStart ディレクトリのパスも指定する必要があります。

    カスタム JumpStart のインストール、ネットワークの事前構成、システム情報に必要な他のコンポーネントについては、『Solaris のインストール (上級編)』を参照してください。

  10. 「追加」ウィンドウの「了解」をクリックします。

  11. 「ファイル」メニューから「変更を保存」を選択して、スタンドアロンシステムまたは OS サーバーのサポートを追加します。

    「スタンドアロンシステム (Standalone system)」または「OS サーバー (OS Server)」がホストマネージャのメインウィンドウに表示されます。

  12. (必要に応じて) スタンドアロンシステムまたは OS サーバーをブートし、インストールします。

    ブートおよびインストールの詳細は、『Solaris のインストール (上級編)』を参照してください。


    注 -

    OS サーバーをインストールする場合は、/export/export/swap に、クライアント用のスペースを必要なだけ割り当てる必要があります。


スタンドアロンシステムの「追加」ウィンドウの記入例を以下に示します。

図 6-3 ホストマネージャ : 「追加」ウィンドウ

Graphic

コマンド行からの追加

次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにスタンドアロンシステムをネームサービスのデータベースに追加できます。


% admhostadd -i 129.152.225.2 -e 8:0:20:b:40:e9 -x type=STANDALONE ¥
  -x tz=US/Mountain venus

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-i 129.152.225.2

システムの IP アドレスを指定します。 

-e 8:0:20:b:40:e9

システムの Ethernet アドレスを指定します。 

-x type=STANDALONE

システムタイプを指定します。 

-x tz=US/Mountain

システムの時間帯 (タイムゾーン) を指定します。 

venus

システム名を指定します。 

コマンド行からの追加および有効化

次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにスタンドアロンシステムを追加し、リモートインストールを実行可能にできます。この例では、Solaris CD イメージは cable という名前のリモートシステムにマウントされた CD 上にあります。


% admhostadd -i 129.152.225.2 -e 8:0:20:b:40:e9 ¥
  -x type=STANDALONE -x tz=US/Mountain -x install=Y ¥
  -x installpath=cable:/cdrom/cdrom0/s0 venus

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-i 129.152.225.2

システムの IP アドレスを指定します。 

-e 8:0:20:b:40:e9

システムの Ethernet アドレスを指定します。 

-x type=STANDALONE

システムタイプを指定します。 

-x tz=US/Mountain

システムの時間帯 (タイムゾーン) を指定します。 

-x install=Y

リモートインストールの有効化を指定します。 

-x installpath= cable:/cdrom/cdrom0/s0

Solaris CD イメージが cable という名前のリモートシステムにマウントされた CD 上にあることを指定します。リモートシステムの場合は、はじめに管理システムとして設定してください。

venus

システム名を指定します。 

参照ページ

OS サーバーのインストール後に OS サービスを追加したい場合は、「Solaris 2.x OS サービスの OS サーバーへの追加」を参照してください。

スタンドアロンシステムの OS サーバーへの変換

  1. ホストマネージャを起動し、必要に応じてネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャのメインウィンドウでホストのエントリを選択します。

    スタンドアロンシステム、データレスシステム、汎用 (generic) システムを、OS サーバーに変換できます。

  3. 「編集」メニューから「変換」->「OS サーバーに」を選択します。

    「変換」ウィンドウが表示され、選択したスタンドアロンシステムが「ホスト名」フィールドに表示されます。

  4. 「OS サービス」の「追加」をクリックして、サービスを追加します。

  5. 「パスの設定」をクリックして、クライアントサービスを追加する Solaris CD イメージのパスを指定します。

    インストールサーバーは現在のホストがデフォルト設定されています。インストールサーバーとして別のホストを指定する場合は、「インストールサーバー」メニューで「その他」を選択します。インストールサーバーがリモートシステムの場合は、はじめに管理システムとして設定してください。

    使用する CD イメージ 

    使用条件 

    指定するパス 

    Solaris CD 

    Solaris CD がボリューム管理されている 

    /cdrom/cdrom0/cdrom/cdrom0/s0/cdrom/cdrom0/s2 のいずれか

    Solaris CD がボリューム管理されていない 

    Solaris CD のマウントポイント 

     

    インストールサーバーのハードディスクの Solaris CD を (setup_install_server を使って) コピーしたもの

     

    Solaris CD をコピーするために、setup_install_server で指定した場所

  6. 追加するサービスを入力して、「追加」をクリックします。

    指定した OS サービスが OS サービスのリストに追加され、エントリに + マークが表示されます。このマークのついた OS サービスは、変更を保存すると実際に追加されます。変更を保存する前に「削除」ボタンを使用して、OS サービスを削除することもできます。

  7. 「変換」ウィンドウの「了解」をクリックします。

  8. 「ファイル」メニューで「変更を保存」を選択して、システムを OS サーバーに変換します。

    ホストマネージャのメインウィンドウで、変換されたシステムのシステムタイプは、OS サーバー (OS Server) と表示されます。

「変換」ウィンドウの記入例を以下に示します。

図 6-4 ホストマネージャ : 「変換」ウィンドウ

Graphic

コマンド行からの変換

次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにスタンドアロンシステムを OS サーバーに変換できます。


% admhostmod -x type=OS_SERVER minnie

コマンド行からの追加

次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにサービスを OS サーバーに追加できます。


% admhostmod -x mediapath=jupiter:/cdrom/cdrom0/s0 ¥ 
  -x platform=sparc.sun4m.Solaris_2.5 minnie

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-x mediapath= jupiter:/cdrom/cdrom0/s0

Solaris CD イメージが jupiter という名前のリモートシステムにマウントされた CD 上にあることを指定します。リモートシステムの場合は、はじめに管理システムとして設定してください。

-x platform= sparc.sun4m.Solaris_2.5

インストールするサービスを指定します。この例では、SPARC 版 Solaris の sun4m カーネルアーキテクチャに必要な Solaris 2.5 サービスを指定しています。 

minnie

OS サーバー名を指定します。 

SunOS 4.x OS サービスの OS サーバーへの追加


注 -

SunOS 4.x リリースは、Solstice AdminSuite ソフトウェアの将来のバージョンではサポートされなくなる予定です。また、x86 サーバーに SunOS 4.x サービスを追加することもできなくなります。


操作の概略は以下のとおりです。

  1. ディスクレスおよびデータレスクライアントへのサービスを追加する OS サーバーに、スーパーユーザーとしてログインします。

  2. SunOS 4.x 異機種インストールソフトウェアがインストールされていることを確認します。


    # pkginfo SUNWhinst
    

    パッケージ情報が表示されたら 手順 7、表示されなければ 手順 3 へ進んでください。

  3. CD-ROM ドライブに Solaris 2.x CD を挿入します。

    ご使用のシステムでボリュームマネージャが起動されていることを前提としています。


    注 -

    OS サーバーにインストールされている Solaris 2.x リリースと同じ Solaris 2.x CD を使用してください。たとえば、OS サーバーで Solaris 2.4 11/94 リリースを実行している場合は、Solaris 2.4 11/94 CD を使用してください。


    Solaris 2.x リリースまたは SunOS 4.x リリースを使用している別のシステムから SunOS 4.x CD にアクセスする方法については、『Solaris 2.x への移行』の install4x 用の CD-ROM ドライブ設定に関する記述を参照してください。

  4. インストールするソフトウェアが含まれているディレクトリへ移動します。


    # cd /cdrom/cdrom0/s0/Solaris_2.x
    
  5. SunOS 4.x 異機種ソフトウェアをインストールします。


    # pkgadd -d `pwd` SUNWhinst
    
  6. Solaris 2.x CD を取り出します。


    # cd
    # eject cd
    
  7. CD-ROM ドライブに SunOS 4.x リリースの CD を挿入します。

    ご使用のシステムでボリュームマネージャが起動されていて、CD-ROM ドライブがサーバーに直接取り付けられていることを前提としています。ボリュームマネージャは、/cdrom/volume1/s0 にある CD のディレクトリに自動的にマウントします。

  8. SunOS 4.x リリースソフトウェアのインストールプログラムを開始します。


    # /usr/sbin/install4x -m /cdrom/volume1/s0 -e /export
    

    以下のようなメインメニューが表示されます。

                             *** 4.1* Install Main Menu ***

    
    

        Choose an Architecture (then select modules to load):

    
    

                                              Modules

                                         Loaded    Selected

         [a] sun4.sun4c.sunos.4.1.2         0          0

         [b] sun4.sun4.sunos.4.1.2           0          0

         [c] sun4.sun4m.sunos.4.1.2         0          0

    
    

    
    

       or begin the loading process for all selected modules:

    
    

         [L] Load selected modules

    
    

       or abort without loading any modules:

    
    

         [Q] Quit without loading                            

                                                                                                                                      Disk Usage:

       Type any bracketed letter to select that function.                                                                 0K Selected 

                                                                                                                                      53634K Free     

       Type ? for help.                                                       

  9. メインメニュー画面で、(各項目の先頭に表示されている) 括弧内の文字を入力して、サポートするアーキテクチャを指定します。

    モジュール選択メニューが表示されます。

    Select sun4.sun4c.sunos.4.1.2 modules:

      +[a] R proto root................240K  |  [o]   User_Diag................6352K

      +[b] R usr.....................26240K  |  [p]   Manual...................7456K

      +[c] R Kvm......................4832K  | +[q] D TLI........................48K

      +[d] R Install...................936K  |  [r] D RFS.......................912K

       [e] D Networking...............1040K  |  [s] D Debugging................2928K

       [f] D System_V.................4008K  |  [t]   SunView_Programmers......1840K

       [g] D Sys......................5288K  |  [u]   Shlib_Custom.............1376K

       [h] C SunView_Users............2664K  |  [v]   Graphics.................1784K

       [i]   SunView_Demo..............512K  | +[w]   uucp......................608K

      +[j]   Text......................712K  | +[x]   Games....................3136K

       [k]   Demo.....................4264K  |  [y]   Versatec.................5960K

       [l] C OpenWindows_Users.......25936K  |  [z]   Security..................312K

       [m] C OpenWindows_Demo.........4288K  |  [A]   OpenWindows_Programmers.10200K

       [n] C OpenWindows_Fonts........7840K  |

    
    

    Module    + = already loaded         R = Required     C= Common

    Legend:   ** = selected for loading  D = Desirable    Others are optional

    
    

    Select [a-A]or a Quick-Pick Option:                                           

        [1] All Required Modules    [4] All Optional Modules                                                 Disk Usage:       

        [2] All Desirable Modules   [5] All Modules                                                              0K Selected 

        [3] All Common Modules                                                                                       53634K Free     

     or [D] (done) to return to the main screen                           

  10. 括弧内の文字を入力して、読み込むモジュールを選択します。

    モジュール選択画面に、読み込むグループ名が表示されます。1 を入力すると、必要なすべてのモジュールに読み込み対象を示すマーク (**) が付けられます。2 を入力すると、読み込みを推奨するすべてのモジュールに、また 3 を入力すると一般的に読み込むすべてのモジュールに、4 を入力するとオプションのすべてのモジュールに読み込み対象のマークが付けられます。5 を入力すると、モジュール選択画面に表示されるすべてのモジュールに読み込み対象のマークが付けられます。

  11. D を入力して、メインメニューに戻ります。

    メインメニューが表示されます。

                             *** 4.1* Install Main Menu ***

    
    

         Choose an Architecture (then select modules to load):

    
    

                                              Modules

                                         Loaded    Selected

         [a] sun4.sun4c.sunos.4.1.2         0          4

         [b] sun4.sun4.sunos.4.1.2           0          3

         [c] sun4.sun4m.sunos.4.1.2         0          1

    
    

    
    

       or begin the loading process for all selected modules:

    
    

         [L] Load selected modules

    
    

       or abort without loading any modules:

    
    

         [Q] Quit without loading                          

                                                                                                                                   Disk Usage:       

       Type any bracketed letter to select that function.                                                          0K Selected 

                                                                                                                                   53634K Free     

       Type ? for help.                                              

  12. L を入力して、ソフトウェアをインストールします。

    手順 10 で選択したモジュールがインストールされます。

    Installing module `proto root' [size: 248K]

            in directory /export/exec/proto.root.sunos.4.1.2 ...

    
    

    Updating server databases ...

    
    

    Press any key to continue: 

  13. モジュールのインストールが完了したら、任意のキーを押してメインメニューに戻ります。

    メインメニューに読み込まれたモジュールが表示されます。

  14. 他のアーキテクチャのサポートを追加する場合は、手順 9 から 手順 12 を繰り返します。終了する場合は、Q を入力します。


注 -

SunOS 4.x OS サービスを OS サーバーに追加するコマンド行はありません。


参照ページ

ディスクレスクライアントへの SunOS 4.x サポートを追加する方法に関しては、「ディスクレスクライアントのサポートの追加」、データレスクライアントへの SunOS 4.x サポートを追加する方法に関しては、「データレスクライアントのサポートの追加」を参照してください。

Solaris 2.x OS サービスの OS サーバーへの追加

  1. ホストマネージャを起動し、必要に応じてネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャのメインウィンドウで変更する OS サーバーを選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが表示されます。

  4. 「OS サービス」の「追加」ボタンをクリックします。

  5. 「パスの設定」をクリックして、クライアントサービスを追加する Solaris CD イメージのパスを指定します。

    インストールサーバーは現在のホストがデフォルト設定されています。インストールサーバーとして別のホストを指定する場合は、「インストールサーバー」メニューで「その他」を選択します。インストールサーバーがリモートシステムの場合は、最低限、管理システムとして設定してください。

    使用する CD イメージ 

    使用条件 

    指定するパス 

    Solaris CD 

    Solaris CD がボリューム管理されている

    /cdrom/cdrom0/cdrom/cdrom0/s0/cdrom/cdrom0/s2 のいずれか

    Solaris CD がボリューム管理されていない 

    Solaris CD のマウントポイント 

     

    インストールサーバーのハードディスクの Solaris CD を (setup_install_server を使って) コピーしたもの

     

    Solaris CD をコピーするために、setup_install_server で指定した場所

  6. 追加するサービスを入力して、「追加」をクリックします。

    指定した OS サービスが OS サービスのリストに追加され、エントリに + マークが表示されます。このマークのついた OS サービスは、変更を保存すると実際に追加されます。変更を保存する前に「削除」ボタンを使用して、OS サービスを削除することもできます。

  7. 「変更」ウィンドウの「了解」をクリックします。

  8. 「ファイル」メニューで「変更を保存」を選択して、サービスを追加します。

OS サービスの「変更」ウィンドウの記入例を以下に示します。

図 6-5 ホストマネージャ : 「変更」ウィンドウ

Graphic

コマンド行からの追加

次のように入力すると、ホストマネージャと同じように OS サービスを OS サーバーに追加できます。


% admhostmod -x mediapath=jupiter:/cdrom/cdrom0/s0 ¥
  -x platform=sparc.sun4c.Solaris_2.5 rogue

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-x mediapath= jupiter:/cdrom/cdrom0/s0

Solaris CD イメージが jupiter という名前のリモートシステムにマウントされた CD 上にあることを指定します。リモートシステムは、最低限、管理システムとして設定する必要があります。

-x platform= sparc.sun4c.Solaris_2.5

インストールするサービスを指定します。この例では、SPARC Solaris の sun4c カーネルアーキテクチャに必要な Solaris 2.5 サービスを指定しています。 

rogue

OS サーバー名を指定します。 

JavaOS サービスの OS サーバーへの追加

  1. Solstice 起動ツールからホストマネージャを起動し、ネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャで、変更する OS サーバーを選択します。

  3. ホストマネージャの「編集」メニューから「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが表示されます。

  4. 「OS サービス」ウィンドウで「追加」ボタンをクリックして、OS サービスを追加します。

  5. 「パスの設定」をクリックして、追加する OS サービスから JavaOSTM イメージまでのパスを指定します。

    「インストールサーバー」には、デフォルトで現在のホスト名が表示されています。「インストールサーバー」メニューで「その他」を選択し、別のホスト名を指定します。リモートシステムは、管理済みシステムとして設定してください。

    使用する CD イメージ 

    使用条件 

    指定するパス 

    JavaOS 

    JavaOS CD がボリューム管理されている

    /cdrom/cdrom0/cdrom/cdrom0/s0/cdrom/cdrom0/s2 のいずれか

    JavaOS CD がボリューム管理されていない 

    JavaOS CD のマウントポイント 

     

  6. 追加するサービスの種類を選択して「追加」ボタンをクリックします。

    OS サービスが OS サービスリストに追加され、プラスの記号 (+) が付けられます。(+) 記号は、変更内容を保存するときに追加される項目を示します。「削除」ボタンを使うと、変更内容を保存する前にリストから OS サービスを削除できます。

  7. 「追加」ウィンドウで「了解」をクリックします。

  8. 「ファイル」メニューから「変更を保存」を選択して、指定したサービスを追加します。

OS サーバーからの OS サービスの削除

  1. Solstice 起動ツールからホストマネージャを起動し、ネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. 変更する OS サーバーを選択します。

  3. 「編集」メニューから「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが表示されます。

  4. リストから削除する OS サービスを選択します。

    システムにインストールされている OS サービス名の先頭には + 記号が付いています。

  5. 「OS サービス」ウィンドウで「削除」をクリックして、OS サービスを削除します。


    注 -

    sparc といった特定のバージョンの OS サービスを選択した場合、そのバージョンの OS サービスは、稼働しているプラットホームには関係なく、すべて削除されます。


「変更」ウィンドウで OS サービスを削除する例

Graphic

コマンド行からの削除

コマンド行を使用して OS サーバーから OS サービスを削除するには、次のように入力します。


% admhostmod -x rmplatform=sun4.all.sunos_4.1.1 rogue

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-x rmplatform= sun4.all.sunos_4.1.1

削除するサービスを指定します (この場合は SunOS 4.1.1 サービス)。 

rogue

OS サーバー名を指定します。 

ディスクレスクライアントのサポートの追加

操作の概略は次のとおりです。

  1. ホストマネージャを起動し、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャのメインウィンドウの「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. 「追加」ウィンドウに入力して、システムタイプに「Solaris Diskless」を選択します。

    「ホスト名」から「時間帯」までのすべてのフィールドに、必要事項を入力してください。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. ファイルサーバーを選択します。

    ファイルサーバーのデフォルトはクライアントホストです。別のホストをインストールサーバーとして指定する場合は、「インストールサーバー」メニューから「その他」を選択してください。

  5. クライアントのアーキテクチャを選択して、「OS リリース」メニューから OS リリースを選択します。

    アーキテクチャのタイプはディスクレスクライアントのアーキテクチャと、OS リリースは使用するディスクレスクライアントが起動している Solaris リリースと、それぞれ一致している必要があります。

  6. 「ルートのパス」、「スワップのパス」、「スワップサイズ」を指定します。

  7. システムのルートパスワードを設定します。

  8. 「追加」ウィンドウで「了解」をクリックします。

  9. ディスクレスクライアントのサポートを追加するときは、「ファイル」メニューで「変更を保存」を選択します。

    ホストマネージャのメインウィンドウに、ディスクレスクライアントが表示されます。ディスクレスクライアントサポートを追加する場合 (特に、システムのルートおよびスワップ領域を作成し、admclientpatch(1M) コマンドでパッチを適用する場合) には、数分間かかります。


    注意 - 注意 -

    ディスクレスクライアントが正しく機能するには、/export/root ディレクトリへのルートアクセス権が必要です。ホストマネージャで /export ディレクトリの共有オプションが正しく設定されていないことを示すメッセージが表示された場合は、そのクライアントのルート領域へのルートアクセス権を設定する必要があります。クライアントのルートにアクセス権を設定するには、通常、次のようにします。

    rw=clientname, root=clientname

    clientname にはクライアント名を指定します。

    ホストマネージャで /usr ディレクトリが共有化されていることを示すメッセージが表示されることがありますが、これはホストマネージャが読み取り専用で、/usr を共有しようとしたためです。すでに読み取り権または書き込み権がある場合は、アクセス権を変更する必要はありません。


  10. ディスクレスクライアントシステムをブートします。

    ディスクレスクライアントを手動でブートする方法、およびネットワークから自動的にブートする方法については、第 12 章「ネットワークからのシステムブート」を参照してください。

  11. 初期ブートプロセスでは、プロンプトに応じてディスクレスクライアントについての以下のシステム設定情報を入力してください。

    • 地域

    • 時間帯

    • 日付と時間

  12. ルートパスワードを設定します (クライアントの作成時に設定しなかった場合のみ)。

ディスクレスクライアントの「追加」ウィンドウの記入例を以下に示します。

図 6-6 ホストマネージャ : 「追加」ウィンドウ

Graphic

コマンド行からの追加

次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにディスクレスクライアントのサポートを追加できます。


% admhostadd -i 129.152.221.66 -e 8:0:20:d:63:b2 -x type=DISKLESS ¥
  -x tz=US/Mountain -x fileserv=pluto -x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5 ¥
  -x passwd=abc -x root=/export/root -x swap=/export/swap ¥
  -x swapsize=24 orion

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-i 129.152.221.66

ディスクレスクライアントの IP アドレスを指定します。 

-e 8:0:20:d:63:b2

ディスクレスクライアントの Ethernet アドレスを指定します。 

-x type=DISKLESS

システムタイプを指定します。 

-x tz=US/Mountain

システムの時間帯 (タイムゾーン) を指定します。 

-x fileserv=pluto

ディスクレスクライアントの OS サーバー名を指定します。 

-x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5

ディスクレスクライアントの機種、カーネルアーキテクチャ、ソフトウェアのリリースを指定します。 

-x passwd=abc

ルートパスワードを指定します。 

-x root=/export/root

ディスクレスクライアントのルートへのパスを指定します。 

-x swap=/export/swap

スワップファイルが生成されるディレクトリを指定します。 

-x swapsize=24

スワップファイルのサイズを指定します。 

orion

ディスクレスクライアント名を指定します。 

JavaStation クライアントのサポートの追加

JavaStation クライアントのサポートを追加するには、次の 2 つの操作が必要です。

  1. Solstice 起動ツールからホストマネージャを起動し、ネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューから「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. システム情報を書き込みます。システムタイプには「JavaStation」を選択します。

    システム情報は、ホスト名から時間帯にいたるすべてのフィールドを指します。各フィールドの説明が必要な場合は、このウィンドウの「ヘルプ」ボタンをクリックしてください。

  4. ファイルサーバーを選択します。

    「ファイルサーバー」には、デフォルトで現在のホスト名が表示されています。別のホストをインストールサーバーとして指定するには、「インストールサーバー」メニューから「その他」を選択します。

  5. 「OS リリース」メニューから「sparc sun4m JavaOS 1.0」を選択します。

    この OS リリースを選択するには、あらかじめサーバーに JavaOS サービスがインストールされていなければなりません。JavaOS サービスの追加に関しては、「JavaOS サービスの OS サーバーへの追加」を参照してください。

  6. システムの「ルートのパス」を確認します。

  7. 「追加」ウィンドウで「了解」をクリックします。

「追加」ウィンドウで JavaStation クライアントを追加する例

Graphic

データレスクライアントのサポートの追加

操作の概略は次のとおりです。


注 -

以下の手順は、サービス (ファイルサーバー) を提供するシステムが、すでに OS サーバーとして設定されていることを前提としています。Solaris 2.5.1 以降の OS を実行している場合、データレスクライアントはサポートされません。


  1. ホストマネージャを起動し、必要に応じてネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャの「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. 「追加」ウィンドウに入力して、システムタイプに「Solaris Dataless」を選択します。

    「ホスト名」から「時間帯」までのすべてのフィールドに、必要事項を入力してください。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. ファイルサーバーを選択します。

    ファイルサーバーのデフォルトは現在のホストです。別のホストをファイルサーバーとして指定する場合は、「インストールサーバー」メニューで「その他」を選択します。

  5. システムアーキテクチャのタイプを選択し、「OS リリース」メニューから OS リリースを選択します。

    アーキテクチャのタイプはデータレスクライアントのアーキテクチャと、OS リリースはデータレスクライアントを使用する Solaris リリースと、それぞれ一致している必要があります。

  6. このシステムをリモートでインストールする場合は、下記の 手順 7 に進んでください。それ以外の場合は、手順 11 に進んでください。

  7. 「リモートインストール設定」をクリックします。


    注 -

    「リモートインストール」ボタンを使用すると、特定のインストールサーバーからクライアントをブートできます。


  8. インストールサーバーを選択します。

    インストールサーバーは、現在のホストがデフォルト設定されています。インストールサーバーとして別のホストを指定する場合は、「インストールサーバー」メニューで「その他」を選択します。

  9. 「パスの設定」をクリックして、インストールサーバー上の Solaris CD イメージのパスを指定します。

    インストールサーバーがリモートシステムの場合は、はじめに管理システムとして設定してください。


    注 -

    Solaris CD イメージのパスは、「OS リリース」メニューで指定したリリースと同じものでなければなりません。


    使用する CD イメージ 

    使用条件 

    指定するパス 

    Solaris CD 

    Solaris CD がボリューム管理されている 

    /cdrom/cdrom0/cdrom/cdrom0/s0/cdrom/cdrom0/s2 のいずれか

    Solaris CD がボリューム管理されていない 

    Solaris CD のマウントポイント 

     

    インストールサーバーのハードディスクへ Solaris CD を (setup_install_server を使って) コピーしたもの

     

    Solaris CD をコピーするために、setup_install_server で指定した場所

  10. 必要に応じて、ブートサーバーまたはプロファイルサーバーを指定します。

    デフォルト以外のサーバーを指定する場合は、「その他」を選択してください。「プロファイルサーバー」プルダウンメニューから、使用するプロファイルサーバーを選択してください。ブートサーバー上のブートソフトウェア、またはプロファイルサーバー上のカスタム JumpStart ディレクトリのパスも指定する必要があります。

    カスタム JumpStart のインストール、ネットワークの事前構成、システム情報に必要な、他のコンポーネントについては、『Solaris のインストール (上級編)』を参照してください。

  11. 「追加」ウィンドウの「了解」をクリックします。

  12. 「ファイル」メニューで「変更を保存」を選択すると、データレスクライアント情報が追加されます。

    ホストマネージャのメインウィンドウに、データレスクライアントが表示されます。


    注意 - 注意 -

    データレスクライアントが正しく機能するには、/export/root ディレクトリへのルートアクセス権が必要です。ホストマネージャで /export ディレクトリの共有オプションが正しく設定されていないことを示すメッセージが表示された場合は、そのクライアントのルート領域へのルートアクセス権を設定する必要があります。クライアントのルートにアクセス権を設定するには、通常、次のようにします。

    rw=clientname, root=clientname

    clientname にはクライアント名を指定します。

    ホストマネージャで /usr ディレクトリが共有されていることを示すメッセージが表示されることがありますが、これはホストマネージャが読み取り専用で、/usr を共有しようとしたためです。すでに読み取り権または書き込み権がある場合は、アクセス権を変更する必要はありません。


  13. (省略可能) データレスクライアントをブートインストールします。

    ブートインストールの詳細は、『Solaris のインストール (上級編)』を参照してください。

データレスクライアントの「追加」ウィンドウの記入例を以下に示します。

図 6-7 ホストマネージャ : 「追加」ウィンドウ

Graphic

コマンド行からの追加

次のように入力すると、ホストマネージャと同じようにデータレスクライアントのサポートを追加できます。


% admhostadd -i 129.152.225.2 -e 8:0:20:7:e0:26 -x type=DATALESS ¥
  -x tz=US/Mountain -x fileserv=pluto ¥
  -x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5 neptune

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-i 129.152.225.2

ディスクレスクライアントの IP アドレスを指定します。 

-e 8:0:20:7:e0:26

ディスクレスクライアントの Ethernet アドレスを指定します。 

-x type=DATALESS

システムタイプを指定します。 

-x tz=US/Mountain

システムの時間帯 (タイムゾーン) を指定します。 

-x fileserv=pluto

ディスクレスクライアントの OS サーバー名を指定します。 

-x os=sparc.sun4c.Solaris_2.5

ディスクレスクライアントの機種、カーネルアーキテクチャ、ソフトウェアのリリースを指定します。 

neptune

ディスクレスクライアント名を指定します。 


注 -

Solaris 2.5.1 以降の OS を実行している場合、データレスクライアントはサポートされません。


マルチホームホストの追加

  1. Solstice 起動ツールからホストマネージャを起動し、ネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューから「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. 別の IP アドレスを追加したいホスト名を「ホスト名」フィールドに入力し、Tab キーを押して次のフィールドに移動します。

    この場合の「追加」ウィンドウは小さく、変更可能な「IP アドレス」フィールドと、「Multihome ホスト」と記した「システムタイプ」フィールドだけが含まれます。

  4. 追加の IP アドレスを入力して、「了解」をクリックします。

    ホストマネージャを見ると、マルチホームホストにしたホスト名が 2 度リストされています。

  5. 「ファイル」メニューから「変更を保存」を選択します。

「追加」ウィンドウからマルチホームホストを追加する例

Graphic

サーバーとクライアントサポートの管理

表 6-9 操作の概要 : サーバーおよびクライアントのサポートの管理

操作 

説明 

参照先 

システムサポートを変更 

ホストマネージャの「編集」メニューから「変更」を選択して、システムサポートを変更します。

「システムサポートの変更」

システムサポートを削除 

「編集」メニューから「削除」を選択して、システムサポートを削除します。 

「システムサポートの削除」

システムサポートの変更

  1. ホストマネージャを起動し、必要に応じてネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャのメインウィンドウから、変更するシステムのエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューから「変更」を選択します。

    選択したシステムのエントリを含んだ「変更」ウィンドウが表示されます。

  4. システムサポートを変更します。

    「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  5. 「変更」ウィンドウの「了解」をクリックします。

  6. 「ファイル」メニューから「変更を保存」を選択して、システムサポートを変更します。

コマンド行からの変更

admhostmod コマンドでもシステムサポートを変更できます。

システムサポートの削除

  1. ホストマネージャを起動し、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ホストマネージャの起動」を参照してください。

  2. ホストマネージャのメインウィンドウで削除するシステムを選択します。

  3. ホストマネージャのメインウィンドウの「編集」メニューで「削除」を選択します。

    削除の確認を求めるウィンドウが表示されます。

  4. 「削除」をクリックします。

  5. 「ファイル」メニューで「変更を保存」を選択すると、システムのサポートが削除されます。

    選択したシステムがホストマネージャのメインウィンドウから削除されます。

コマンド行からの削除

admhostdel コマンドでもシステムサポートを変更できます。

コマンド行から設定処理を自動化する方法

ホストマネージャと同じ処理を実行するコマンドを使用して、新しいディスクレスおよび AutoClient システムの生成に必要な設定処理を自動的に実行できます。この機能によって、JumpStart 製品を使用してスタンドアロンシステムに Solaris をインストールする場合に行われるような自動処理が実行されます。ユーザー自身が作成したシェルスクリプトとコマンド行を組み合わせて実行することで、クライアント環境を一括自動処理でカスタマイズできます。

コマンド行での設定操作の自動化

コマンド行から OS サーバーを設定し、OS サーバーを追加、そしてディスクレスクライアントを OS サーバーへ追加する方法について説明します。

  1. スタンドアロンシステムを OS サーバーに変換します。


    % admhostmod -x type=os_server rogue
    
  2. OS サーバーに OS サービスを追加します。

    1. 次の例では、rogue というシステムに Sun4m カーネルアーキテクチャ用の Solaris 2.5 一般ユーザークラスタの OS サービスを追加します。

      Solaris CD イメージは jupiter というリモートシステムにマウントされた CD 上にあります。インストールサーバーがリモートシステムの場合は、はじめに管理システムとして設定してください。


      % admhostmod -x mediapath=jupiter:/cdrom/cdrom0/s0 ¥
      		-x platform=sparc.sun4m.Solaris_2.5 -x cluster=SUNWCuser rogue
      
    2. 次の例では、rogue というシステムに Sun4m カーネルアーキテクチャ用の Solaris 2.5.1 全体クラスタの OS サービスを追加します。

      Solaris CD イメージは saturn というリモートシステムにオートマウントされたハードディスク上にあります。インストールサーバーがリモートシステムの場合は、はじめに管理システムとして設定してください。


      % admhostmod -x mediapath=rogue:/net/saturn/export/Solaris_CD ¥
      		-x platform=sparc.sun4m.Solaris_2.5.1 -x cluster=SUNWCall rogue
      
  3. ディスクレスクライアントを追加します。

    この例では、venus という Solaris 2.5.1 ディスクレスクライアントを rogue というサーバーに追加します。


    % admhostadd -i 129.152.225.2 -e 8:0:20:b:40:e9 ¥
      -x type=diskless 		-x fileserv=rogue ¥
      -x os=sparc.sun4m.Solaris_2.5.1 ¥
      -x swapsize=40 -x  venus
    

    これに類似したコマンドをシェルスクリプトに記述し、他の処理と組み合わせることで、クライアントを設定する際にディスクレスクライアントをカスタマイズできます。IP アドレス、Ethernet アドレス、ホスト名も処理できるように、スクリプトをパラメータ化することもできます。

第 7 章 ユーザーマネージャおよびグループマネージャの使用

本章は、Solstice AdminSuite ソフトウェア内の次の 2 つのアプリケーションを使用してユーザーアカウントを管理する方法を説明します。

本章では次の項目を説明します。

グループマネージャに対応したコマンド

グループマネージャと同等の機能を持つコマンドを表 7-1 に示します。これらのコマンドは、X Window System を実行していなくても使用できます。本章では、グループマネージャの使用法を解説し、それに対応するコマンド行の例を示します。

表 7-1 グループマネージャと同じ機能をもつコマンド

コマンド名 

説明 

admgroupadd

新しいグループやメンバー (指定された場合) をグループに追加します。 

admgroupmod

既存のグループを修正します。 

admgroupdel

既存のグループを削除します。 

admgroupls

指定のネームサービスに存在するグループをリストします。 

グループマネージャが修正するファイル

指定されたネームサービスに応じてグループマネージャが修正するファイルを表 7-2 に示します。

表 7-2 グループマネージャが修正するファイル

指定のネームサービス 

グループマネージャが修正するファイル 

NIS または NIS+ 

ネームサービスの group データベース

None (なし) 

/etc/group ファイル

ユーザーマネージャのコマンド

ユーザーマネージャと同等の機能をもつコマンドを表 7-3 に示します。これらのコマンドは、OpenWindows や Motif CDE を実行していなくても使用できます。本章では、ユーザーマネージャの使用法を解説し、それに対応するコマンド行の例を示します。

表 7-3 ユーザーマネージャと同じ機能をもつコマンド

コマンド名 

説明 

admuseradd

新しいユーザーのアカウントを追加します。ツールとは異なり、ユーザーのアカウントをコピーすることはできません。 

admusermod

既存のユーザーアカウントを修正します。 

admuserdel

既存のユーザーアカウントを削除します。 

admuserls

指定のネームサービスに存在するユーザーアカウントをリストします。 

ユーザーマネージャが修正するファイル

ユーザーマネージャが修正するシステムファイルを表 7-4 に示します。

表 7-4 ユーザーマネージャが修正するシステムファイル

システムファイル 

修正された場所 

説明 

auto_home

/etc または NIS+

クライアントシステムがホームディレクトリを自動的にマウントするのに必要なエントリを含んだ、間接オートマウンタデータベース 

auto.home

NIS 

クライアントシステムが自動的にホームディレクトリをマウントするためのエントリを含んだ間接オートマウンタデータベース 

group

/etc、NIS、NIS+ のいずれか

ローカルシステムまたはネームサービスで認識される UNIX グループエントリを含んだデータベース 

passwd

/etc、NIS、NIS+ のいずれか

ユーザー名、ユーザー ID、グループ ID、ホームディレクトリ名といったユーザーアカウントのエントリを含んだデータベース 

shadow

/etc (NIS または NIS+ の場合、shadow 情報は passwd ファイルに格納されます)

暗号化されたユーザーのパスワードエントリや、パスワードの有効期限情報などを含んだデータベース

/var/mail/$USER

メールサーバー 

ユーザーの電子メールを格納するファイル 

/etc/aliases

メールサーバー 

ユーザーのメールアドレスを格納するファイル 

cred.org_dir

NIS+ 

ユーザーの DES や LOCAL 資格情報を格納する NIS+ テーブル 

ユーザーアカウントの設定

以下にユーザーアカウント設定操作の概要を示します。

表 7-5 操作の概要: ユーザーアカウントの設定

操作 

説明 

参照先 

グループの追加 

オプション機能。ユーザー管理を行いやすくするために、グループマネージャの「編集」メニューの「追加」を選択して、グループを追加します。これは通常、1 度だけ行われる操作です。 

「グループの追加」

ユーザーアカウントのデフォルトの設定 

オプション機能。複数のユーザーアカウントを追加する前に、「編集」メニューの「デフォルトの設定」を選択して、ユーザーマネージャのデフォルトを設定します。デフォルトを設定することにより、ユーザーアカウント追加時の整合性と効率を高めることができます。 

「ユーザーアカウントのデフォルトの設定」

ユーザーアカウントの追加 

新しいユーザーアカウントを追加。 

ユーザーマネージャの「編集」メニューの「追加」を選択して、ユーザーアカウントを追加します。 

「新しいユーザーアカウントの追加」

 

既存のユーザーアカウントをコピー。 

ユーザーマネージャの「編集」メニューの「コピー」を選択して、既存のユーザーアカウントをコピーします。これは、既存のユーザーアカウントと類似したユーザーアカウントを追加する場合に便利です。 

「既存のユーザーアカウントのコピー」

グループマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認してください。

  2. Solstice 起動ツールを起動します。


    $ solstice &
    

    Solstice 起動ツールが表示されます。

  3. Group Manager アイコンをクリックします。

    Graphic

    「読み込み」ウィンドウが表示されます。

  4. ネットワークで使用しているネームサービスを選択します。

  5. ドメイン名またはホスト名が正しいことを確認します。

    正しくない場合は、アクセスするドメイン名またはホスト名を入力してください。

  6. 「了解」をクリックします。

    グループマネージャのメインウィンドウが表示されます。

図 7-1 グループマネージャ : メインウィンドウ

Graphic

グループの追加

  1. グループマネージャを起動します。ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「グループマネージャの起動」を参照してください。

  2. グループマネージャのメインウィンドウの「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。「ヘルプ」ボタンをクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  3. 「グループ名」テキストボックスに、新しいグループ名を入力します。

  4. 「グループ ID」テキストボックスに、新しいグループのグループ ID を入力します。

    グループ ID は一意でなければなりません。

  5. (必要に応じて)「メンバーリスト」テキストボックスにユーザー名を入力します。

    入力したユーザーがグループに追加されます。ユーザー名はコンマで区切ってください。

  6. (必要に応じて)「パスワード」ボタンをクリックして、グループのパスワードを設定します。

    グループのパスワードを入力して、「パスワード」ダイアログボックスに表示されたパスワードを確認します。

  7. 「了解」をクリックします。

    グループマネージャのメインウィンドウに表示されるグループのリストに新しいグループが登録され、更新されます。

「追加」ウィンドウの記入例

グループ ID 100 を持つグループ users を追加する例を示します。

図 7-2 グループマネージャ : 「追加」ウィンドウ

Graphic

コマンド行からの追加

グループマネージャで行なったのと同様に、コマンド行からグループ ID 100 を持つグループ users を追加します。


# admgroupadd -g 100 -x pass=abc users

ユーザーマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認してください。

  2. Solstice 起動ツールを起動します。


    $ solstice &
    

    Solstice 起動ツールが表示されます。

  3. User Manager アイコンをクリックします。

    Graphic

    「読み込み」ウィンドウが表示されます。

  4. ネットワークで使用しているネームサービスを選択します。

  5. ドメイン名またはホスト名が正しいことを確認します。

    正しくない場合は、アクセスするドメイン名またはホスト名を入力してください。

  6. 「了解」をクリックします。

    ユーザーマネージャのメインウィンドウが表示されます。

図 7-3 ユーザーマネージャ : メインウィンドウ

Graphic

ユーザーアカウントのデフォルトの設定

  1. ユーザーマネージャを起動し、ネームサービスが選択されていなければ、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューで「デフォルトの設定」を選択します。

    「デフォルトの設定」ウィンドウが表示されます。

  3. 「デフォルトの設定」ウィンドウに入力します。

    ここで選択した値が、「追加」ウィンドウでの初期値となります。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

    次のデフォルトを設定できます。

    • 一次および二次グループ

    • ログインシェル

    • パスワード

    • ホームディレクトリの作成

    • ホームディレクトリのサーバー

    • スケルトンパス (ユーザー初期化ファイルへのパス)

    • AutoHome の設定

    • ホームディレクトリでのアクセス権

    • メールサーバー

  4. 「了解」をクリックします。

コマンド行からの設定

admuseradd -D コマンドでも、ユーザーアカウントのデフォルトを設定できます。

新しいユーザーアカウントの追加

  1. ユーザーマネージャを起動し、ネームサービスが選択されていなければ、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. 「追加」ウィンドウに入力します。

    「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. 「了解」をクリックします。

    ユーザーマネージャのメインウィンドウに表示されるユーザーアカウントのリストに、新しいユーザーアカウントが追加されます。

「追加」ウィンドウの記入例

Graphic

「スクリプト選択」ウィンドウの例

「スクリプト選択」ウィンドウの例を以下に示します。このウィンドウからスクリプトを実行するには、スクリプトを /opt/SUNWadmd/Scripts ディレクトリに置いておく必要があります。

Graphic

コマンド行からの追加

次のように入力すると、ユーザーマネージャと同じようにユーザーを追加できます。


# admuseradd -u 101 -g users -c "Kryten Series 4000" -s /bin/csh ¥
    -k /etc/skel -x preadd=preaddscript -x postadd=postaddscript ¥
    -x pw=NORM -x pwwarn=1 -d /export/home/kryten -m -x autohome=Y ¥
    -x serv=jupiter kryten

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-u 101 ユーザー ID を 101 に指定します。
-g usersユーザーの一次グループを users に指定します。
-c "Kryten Series 4000" ユーザーアカウントへのコメントを指定します。
-s /bin/csh デフォルトのシェル環境を C シェルに指定します。
-k /etc/skelユーザーのホームディレクトリにコピーされるスケルトン情報 (.cshrc など) を含んだディレクトリを /etc/skel に指定します。
-x preadd=preaddscript/opt/SUNWadmd/Scripts ディレクトリにある、ユーザーが作成したスクリプト preaddscript を、ユーザーの追加前に実行するよう指定します。
-x postadd=postaddscript

/opt/SUNWAdmd/Scripts ディレクトリにある、ユーザーが作成したスクリプト postaddscript を、ユーザーの追加後に実行するよう指定します。

-x pw=NORM

最初のパスワードタイプを通常 (NORM) に指定します。 

-x pwwarn=1

パスワードの有効期限がきれることを警告する日数を 1 日に指定します。 

-d /export/home/kryten

ホームディレクトリを /export/home/kryten に指定します。

-m

まだ存在しなければ、ユーザーのホームディレクトリ (-d で指定したディレクトリ) を作成します。

-x autohome=Y

ホームディレクトリをオートマウントするかどうか (この場合はオートマウントする) を指定します。 

-x serv=jupiter

ホームディレクトリを置くサーバーを jupiter に指定します。

kryten

システム名を kryten に指定します。

既存のユーザーアカウントのコピー

  1. ユーザーマネージャを起動します。ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. メインウィンドウで、コピーするユーザーアカウントのエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューで「コピー」を選択します。

    「コピー」ウィンドウが表示され、以下のフィールドが選択されたユーザーアカウントからコピーされています。

    • 一次グループ

    • 二次グループ

    • コメント

    • ログインシェル

    • パス

    • サーバー

    • スケルトンパス

  4. 「コピー」ウィンドウで入力します。

    「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  5. 「了解」をクリックします。

    ユーザーアカウントのメインウィンドウが表示されます。ユーザーマネージャのメインウィンドウに表示されるユーザーアカウントのリストに、新しいユーザーアカウントが追加されます。


注 -

コマンド行からは、既存のユーザーアカウントのコピーはできません。


ユーザーアカウントの管理

表 7-6 操作の概要 : ユーザーアカウントの管理

操作 

説明 

参照先 

グループの変更 

グループマネージャの「編集」メニューの「変更」を選択して、グループ名またはグループ内のユーザーを変更します。

「グループの変更」

グループの削除 

グループマネージャの「編集」メニューの「削除」を選択して、グループを削除します。 

「グループの削除」

ユーザーアカウントの変更 

ユーザーアカウントの変更が必要な場合は、ユーザーマネージャの「編集」メニューの「変更」を選択して、ユーザーアカウントを変更します。 

「ユーザーアカウントの変更」

ユーザーアカウントの削除 

ユーザーマネージャの「編集」メニューの「削除」を選択して、ユーザーアカウントを削除します。 

「ユーザーアカウントの削除」

グループの変更

  1. グループマネージャを起動し、ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「グループマネージャの起動」を参照してください。

  2. グループマネージャのメインウィンドウで、変更するグループエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    表示される「変更」ウィンドウには、選択したグループエントリが含まれています。

  4. グループ名またはグループ内のユーザーを変更します。

    複数のユーザー名を追加する場合、各ユーザー名をコンマで区切る必要があります。「ヘルプ」ボタンをクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  5. 「パスワード」ボタンを使用して、グループのパスワードを変更します。

    グループのパスワードを入力して、「パスワード」ダイアログボックスに表示されたパスワードを確認します。

  6. 「了解」をクリックします。

    メインウィンドウに表示されるグループ情報が更新されます。

「変更」ウィンドウの記入例

Graphic

コマンド行からの変更

次のように入力すると、グループマネージャと同じようにグループのメンバーを修正できます。


# admgroupmod -g 10 -x members=r2d2,holly,kryten -x passwd=abc groupname

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-g 10

グループ番号を 10 に指定します。 

-x members= r2d2,holly,kryten

グループ 10 に属すユーザー r2d2hollykryten を指定します。

-x passwd=abc

グループのパスワードを abc に設定します。

groupname

グループ名を指定します。 

グループの削除

  1. グループマネージャを起動し、ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「グループマネージャの起動」を参照してください。

  2. グループマネージャのメインウィンドウで、削除するグループエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューで「削除」を選択します。

    削除を確認するためのウィンドウが表示されます。

  4. 「了解」をクリックします。

    選択したグループエントリが、グループマネージャのメインウィンドウから削除されます。

コマンド行からの削除

admgroupdel コマンドを使っても、グループを削除できます。

ユーザーアカウントの変更

  1. ユーザーマネージャを起動し、ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. ユーザーマネージャのメインウィンドウで、変更するユーザーエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウには、選択したユーザーエントリが含まれています。

  4. ユーザーアカウントを変更します。

    「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  5. 「了解」をクリックします。

    ユーザーマネージャのメインウィンドウの変更したユーザーアカウントをクリックして、変更が行われていることを確認してください。変更を行わずに「変更」ウィンドウを閉じるには、「取消し」をクリックしてください。

「変更」ウィンドウの記入例

ユーザー lacey を二次グループ lp のメンバーに設定した例を示します。

Graphic

「スクリプト選択」ウィンドウの例

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コマンド行からの変更

次のように入力すると、ユーザーマネージャと同じようにユーザーアカウントを修正できます。この場合、ユーザー rimmer を二次グループ lp のメンバーに設定します。


# admusermod -G lp rimmer

ユーザーアカウントの削除

  1. ユーザーマネージャを起動します。ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. メインウィンドウから削除するユーザーエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューで「削除」を選択します。

    ユーザーアカウントの削除を確認するための「削除」ウィンドウが表示されます。

  4. (必要に応じて) 「スクリプトを更新」チェックボックスをクリックし、次に「...」ボタンをクリックして「使用スクリプト」ダイアログボックスから有効なスクリプトを選択します。

    指定されたスクリプトが有効になり、ユーザーアカウントが削除される前または後に実行されます。


    注 -

    ユーザーが作成したスクリプトを実行させるには、スクリプトを必ず /opt/SUNWadmd/Scripts ディレクトリに置いてください。


  5. (必要に応じて) ユーザーのホームディレクトリとその内容を削除する場合は、上段のチェックボックスをクリックします。

  6. (必要に応じて) ユーザーのメールボックスとその内容を削除する場合は、下段のチェックボックスをクリックします。

  7. 「了解」をクリックします。

    メインウィンドウから選択したユーザーアカウントが削除されます。

「削除」ウィンドウの記入例

Graphic

コマンド行でのユーザーアカウントの削除

次のように入力すると、ユーザーマネージャと同じようにユーザーアカウントを削除できます。


# admuserdel -r -x serv=lorna -x predel=predelscript -x ¥
  postdel=postdelscript test1

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-r

ユーザーホームディレクトリの内容を削除するよう指定します。 

-x serv=lorna

ホームディレクトリが常駐するサーバー lorna を指定します。

-x predel=predelscript

ユーザーを削除する前に実行するスクリプト名を指定します。 

-x postdel=postdelscript

ユーザーを削除した後に実行するスクリプト名を指定します。 

test1

ユーザーアカウント名 test1 を指定します。


注 -

ユーザーが作成したスクリプトは、/opt/SUNWadmd/Scripts ディレクトリに置いてください。


第 8 章 シリアルポートマネージャの使用

本章では、Solstice シリアルポートマネージャを使用してモデムや端末の設定および保守を行う方法について説明します。また、関連のコマンド行についてもあわせて紹介します。 本章で説明する項目は次のとおりです。

シリアルポートマネージャは、pmadm コマンドを呼び出し、該当する情報を提供して、端末とモデムで作動するシリアルポートソフトウェアを構成します。その機能は次のとおりです。

シリアルポートマネージャの機能

シリアルポートマネージャでは、シリアルポートとして使用する端末やモデムを構成したり削除したりできます。このツールを使うと、複数のポートを同時に構成できます。

シリアルポートマネージャには、メインウィンドウと「変更」ウィンドウの 2 つのウィンドウがあります。

メインウィンドウでは、ユーザーが現在ログを管理しているシステムのシリアルポートがリストされます。

Graphic

このウィンドウからは、次のような操作を行うための 3 つのメニューがあります。

これらの 3 つのメニューには、次のようなオプションがあります。

メニュー 

オプション 

説明 

ファイル 

終了 

シリアルポートマネージャを終了します。 

編集 

変更  

シリアルポートマネージャの「編集」ウィンドウを表示します。 

 

削除 

ポートモニターや指定のポートのサービスタグ構成を削除します。 

表示 

ホスト 

「ホスト」ウィンドウを表示します。このウィンドウではリストからホストを選択できます。 

最も頻繁に使用するのは「編集」メニューの「変更」オプションでしょう。このオプションを選択すると、「変更」ウィンドウが表示されます。

「変更」ウィンドウでは、頻繁に使用する端末やモデムの構成用テンプレートなど、数多くのオプションが用意されています。「テンプレート」ボタンを選択するとテンプレートを表示できます。テンプレートには、次の 5 つのオプションがあります。

Graphic

「設定レベル」オプションから任意の操作レベルを選択できます。「設定レベル」オプションボタンの内容については、表 8-1 を参照してください。選択したボタンによって、表示されるオプションの内容が変わります。「変更」ウィンドウでは、レベルごとに区切られています。

表 8-1 シリアルポートマネージャの「設定レベル」オプション

設定レベル  

オプション 

説明 

基本 

サービスの利用 

関連のポートを使用可 (ボタン選択) か、使用不可 (ボタン非選択) に設定します。 

 

ボーレート 

端末またはモデムのボーレートを指定します。リストから値を選択するか、または「その他」を選択して任意の値を直接入力できます。 

 

端末タイプ 

テキスト入力フィールド。ここに、シリアルポートに接続する端末のタイプを指定します。 

中級 

初期化のみ 

ポートソフトウェアの初期化だけ行い、構成は行わないように指定します。 

 

発着信両用 

指定のポート回線を発信と着信の両用に使用します。 

 

ソフトウェア キャリア 

ソフトウェアキャリア検出機能を使用します。このオプションが選択されていない場合は、ハードウェアキャリア検出シグナルが使用されます。 

 

ログインプロンプト 

ログインプロンプトを指定のテキストに変更できます。 

 

コメント 

シリアルポートのタイプについてのコメントを入力できます。デフォルトでは、選択されたシリアルポートのテンプレート名が表示されます。 

 

サービスタグ 

選択されたポートについての tty タグエントリ。 

 

ポートモニタータグ 

このポートに対応したモニターのタイプを選択します。リストから選択するか、または other オプションを使用して任意のモニタータイプを指定できます。 

上級 

utmp エントリの作成 

ログイン時に utmp エントリを生成します。ログインサービスが使用されている場合は、必ずこのオプションを選択してください。 

 

キャリア検出時に接続 

接続の指令が受信されると、ポートの関連サービスがただちに起動されます。 

 

サービス 

テキスト入力フィールド。ここに、接続時に起動するプログラム名を指定します。 

 

ストリームモジュール 

テキスト入力フィールド。ここに、サービスの起動時にプッシュされる Streams モジュールを指定します。 

 

タイムアウト (秒) 

接続がタイムアウトになるまでの時間 (秒数) を指定します。 

シリアルポートマネージャに対応したコマンド

シリアルポートマネージャと同等の機能をもつコマンドを次の表に示します。これらのコマンドは、OpenWindows や Motif CDE を実行していなくても使用できます。本章では、シリアルポートマネージャの使用法を解説し、それに対応するコマンド行の例を示します。

表 8-2 シリアルポートマネージャと同じ機能をもつコマンド

コマンド名 

説明 

admserialmod

モデムや端末のシリアルポートサービスを修正します。 

admserialdel

モデムや端末のシリアルポートサービスを削除します。 

admserialls

指定のシリアルポートのサービスをリストします。 

シリアルポートマネージャで修正されるファイル

シリアルポートマネージャで修正されるファイルを表 8-3 に示します。これらのファイルは、修正するシリアルポートサービスが常駐するシステムによって変わります。

表 8-3 シリアルポートマネージャで修正されるファイル

システムファイル 

説明  

/etc/saf/_sactab

サービスアクセス機能の管理ファイル。この中には、このファイルが制御するポートモニターの設定データが含まれています。

/etc/saf/pmtag/_pmtab

ポートモニターの管理ファイル。この中には、このファイルが提供するサービスに対応したポートモニター固有の設定データが含まれています。

/var/saf/pmtag/log

ポートモニターのログファイル。サービスの状態のログ (初期化成功、失敗、利用可能、または利用不可能) が保存されます。

シリアルポートマネージャの使用

シリアルポートマネージャから多くのタスクを実行できます。各タスクの手順について説明します。

シリアルポートマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認します。

  2. Solstice 起動ツールを実行します。


    $ solstice &
    

    起動ツールが表示されます。

  3. Serial Port Manager アイコンをクリックします。

    シリアルポートマネージャのメインウィンドウが表示されます。

    図 8-1 シリアルポートマネージャ : メインウィンドウ

    Graphic

  4. (必要に応じて) 「表示」メニューから「ホスト」を選択します。

    1. アクセスするホストを選択します。

      「ホスト」リストから選択するか、「選択」フィールドにホスト名を入力します。

    2. 「了解」をクリックします。

複数のポートの構成

  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、 「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. 修正するポートを選択します。

    リストされているポートをクリックすると、複数のポートを選択できます。

  3. 「編集」メニューから「変更」を選択します。

端末の追加

  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、 「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、端末で使用するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます (詳細を表示する場合は、「中級」または「上級」をクリックしてください)。

  4. 「テンプレート」メニューで「端末 - ハード接続」を選択します。

  5. 必要に応じて、テンプレートエントリの値を変更します。

  6. 「了解」をクリックしてポートを構成します。

コマンド行からの追加

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じように端末とポート /dev/term/a を接続できます。


# admserialmod -e -p hw a

このコマンド行について解説します。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p hw

ハード接続用のテンプレートを使用して、ポートを構成します。 

a

ポート名を a と指定します。

モデムの追加

  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、モデムで使用するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます (詳細を表示する場合は、「中級」または「上級」をクリックしてください)。

  4. 希望するモデムサービスと一致、または最もよく適合するモデム構成を「テンプレート」メニューで選択します。

    モデムテンプレートの選択について次に示します。

    モデム構成 

    説明 

    モデム - 着信専用 

    モデムに着信可能だが、発信は不可能 

    モデム - 発信専用 

    モデムから発信可能だが、着信は不可能 

    モデム - 発着信両用 

    モデムは着信と発信の両方が可能 

    各テンプレートのデフォルト値については、オンラインヘルプを参照してください。UUCP サービスを用いて Solaris 2.x システムのモデムに着信する手順については、「モデムを UUCP 用に設定」を参照してください。

  5. 必要に応じて、テンプレートエントリの値を変更します。

  6. 「了解」をクリックしてポートを設定します。

コマンド行からの追加

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにモデムとポート /dev/term/b を接続できます。


# admserialmod -e -p bi -b 38400 b

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p bi

発信着信両用のテンプレートを使用して、ポートを構成します。 

-b 38400

ボーレートを 38400 に指定します。

b

ポート名を b と指定します。

モデムを UUCP 用に設定

UUCP は 7 ビット、偶数パリティで情報を送信します。Solaris ソフトウェアモデム構成では、国際化のために 8 ビット、パリティなしで送信します。モデムサービスを UUCP 用に構成する場合は、以下の手順に従ってください。

  1. シリアルポートマネージャを起動します 。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、 「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、モデムで使用するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます (詳細を表示する場合は、「中級」または「上級」をクリックしてください)。

  4. 希望するモデムサービスと一致、または最もよく適合するモデム構成を「テンプレート」メニューで選択します。

  5. 「ボーレート」メニューで「その他」を選択します。

  6. /etc/ttydefs ファイルから 7 ビット、偶数パリティのサービスを提供するボーレート値を入力し、「了解」をクリックします。

    たとえば、9600E ボーレートを選択します。この場合は、9600 ボーレート、7 ビット、偶数パリティのサービスが提供されます。

  7. 必要に応じて、テンプレートエントリの値を変更します。

  8. 「了解」をクリックしてポートを設定します。

コマンド行からの追加

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じように (UUCP 用の) モデムとポート /dev/term/b を接続できます。


# admserialmod -e -p bi -b 9600E b

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p bi

発信着信両用のテンプレートを使用して、ポートを構成します。 

-b 9600E

ボーレートを 9600E に指定します。

b

ポート名を b と指定します。

ポートを構成せずに初期化

  1. シリアルポートマネージャを起動します 。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが「基本」設定レベルモードで表示されます。「基本」、「中級」、または「上級」のデフォルト値については、オンラインヘルプを参照してください。

  3. 「テンプレート」メニューで 「初期化操作のみ - 接続なし」を選択します。

  4. 「了解」をクリックしてポートを初期化します。

コマンド行からのモデムの初期化

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにポート /dev/term/b を初期化できます。


# admserialmod -e -p init b

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-e

ポートを使用可能にします。 

-p init

ポートのみ初期化します。 

b

ポート名を b と指定します。

ポートを利用不可にする


警告 - 警告 -

コンソールで使用しているポートを利用不可にすると、リブートしたときにコンソールが使用できなくなるので注意してください。


  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで利用不可にするポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

  4. 「変更」ウィンドウで「ポート」項目の「サービスの利用」トグルをオフにします。

    「変更」ウィンドウ内のその他の項目は、ポートサービスが利用不可にされると、グレー表示になります。

  5. 「了解」をクリックしてポートを利用不可にします。

コマンド行からの設定

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにポート /dev/term/b を利用不可に設定できます。


# admserialmod -d b

ポートサービスの削除


警告 - 警告 -

コンソールで使用しているポートを利用不可にすると、リブートしたときにコンソールが使用できなくなるので注意してください。


  1. シリアルポートマネージャを起動します。

    シリアルポートマネージャの起動方法については、「シリアルポートマネージャの起動」を参照してください。

  2. シリアルポートマネージャのメインウィンドウで、サービスを削除するポート (複数も可) を選択します。

  3. 「編集」メニューで「削除」を選択します。 サービスの削除を確認するウィンドウが表示されます。

  4. 「了解」をクリックします。

コマンド行からのポートサービスの削除

次のように入力すると、シリアルポートマネージャと同じようにポート /dev/term/b を利用不可に設定できます。


# admserialdel b

第 9 章 プリンタマネージャの使用

本章は、プリンタマネージャで SunSoft 印刷クライアントソフトウェアを設定および管理する方法を説明します。

本章では、次の項目について解説します。


注 -

SunSoft 印刷プロセスの概要は『Solstice AdminSuite 印刷管理ガイド』で説明しています。『Solstice AdminSuite 印刷管理ガイド』では、既存プリンタの設定情報の変更、および設定情報の SunSoft 印刷クライアントへのコピーについても解説しています。


印刷管理の手順ごとの説明および LP 印刷サービスのコマンドを使用して印刷を設定する方法については、『Solaris のシステム管理 (第 2 巻)』を参照してください。

プリンタマネージャから修正するファイル

プリンタマネージャから修正される Solstice および Solaris システムファイルを示します。

表 9-1 プリンタマネージャで変更されるファイル

システムファイル 

説明 

/etc/printers.conf

SunSoft 印刷クライアント動作のためのプリンタ設定情報を含むファイル 

printers.conf.byname

SunSoft 印刷クライアント動作のためのプリンタ設定情報を含む NIS マップ 

fns.ctx_dir

SunSoft 印刷クライアント動作およびその他の情報のためのプリンタ設定情報を含む NIS+ マップ 

/etc/lp/printers/printer/*

LP プリンタ設定情報を含む Solaris ファイル 

/etc/lp/interfaces/printer

ローカルプリンタと通信するための Solaris シェルスクリプト 

/etc/lp/default

LP システムのデフォルトプリンタ名を含む Solaris ファイル 

/etc/lp/filter.table

設定された LP フィルタを含む Solaris 参照テーブル 

/etc/lp/Systems

Solaris LP のためのリモートシステムのリストを含む Solaris ファイル 

/etc/saf/sactab

サービスアクセス機能の設定を含む Solaris ファイル 

/etc/saf/tcp_pmtab

ポートモニター設定を含む Solaris ファイル 

SunSoft 印刷クライアントソフトウェアの設定と管理

表 9-2 に、プリンタマネージャを使用して SunSoft 印刷クライアントソフトウェアの設定と管理を行うための操作を示します。

表 9-2 操作の概要 : SunSoft 印刷クライアントソフトウェアの設定と管理

操作 

説明 

参照先 

印刷サーバーにプリンタをインストール 

プリンタのインストール。 

プリンタが接続されているシステムにプリンタをインストールします。この手順は、システムに対してプリンタに関する通知を行い、システムが印刷サーバーとして動作できるようにします。ネームサービスを使用する場合、この操作によりプリンタはすべての Solstice 印刷クライアントで使用可能となります。 

「プリンタのインストール方法」

ネットワークプリンタのインストール 

ネットワークプリンタのインストール。 

プリンタをネットワーク上にインストールし、ネットワーク上のすべてのユーザーが使用できるようにします。 

「ネットワークプリンタのインストール方法」

プリンタに印刷クライアントのアクセスを与える 

プリンタへのアクセスを追加。 

SunSoft 印刷クライアントに対して、印刷サーバーにインストールされているプリンタへのアクセスを与えます。 

「プリンタへのアクセスの追加」

プリンタの既存の情報を変更 

プリンタ情報の変更。 

プリンタの現在の設定情報を変更します。 

「プリンタ情報の変更」

プリンタへのアクセスを削除 

プリンタへのアクセスを削除。 

NIS、NIS+ マスターファイル、またはネームサービスを使用しない場合は、指定された各印刷クライアントの /etc/printers.conf ファイルから、プリンタへのアクセスを削除します。

「プリンタへのアクセスの削除方法」

 

印刷サーバーからプリンタを削除。 

印刷サーバーの /etc/printers.conf ファイルからプリンタを削除します。この手順は、ネームサービスを使用しない場合にのみ実行します。

「印刷サーバーからプリンタを削除する方法 (ネームサービスが「なし」の場合)」

プリンタマネージャの起動

プリンタマネージャを使用して、SunSoft 印刷クライアントソフトウェアの設定に必要な処理をすべて行います。

プリンタマネージャの起動方法は、以下のとおりです。

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認します。

  2. Solstice 起動ツールを実行します。


    $ solstice &
    

    起動ツールが表示されます。

  3. Printer Manager アイコンをクリックします。

    Graphic

    「読み込み」ウィンドウが、プリンタマネージャのメインウィンドウ上に重なって表示されます。

  4. ネットワークで使用しているネームサービスを選択します。

    「NIS+」、「NIS」、「なし」のいずれかを選択します。

  5. ドメイン名またはホスト名が正しいことを確認します。

    正しくない場合は、アクセスするホスト名を入力してください。NIS または NIS+ ドメイン名は変更できません。

  6. 「了解」をクリックします。

    プリンタマネージャのメインウィンドウが表示されます。

プリンタのインストール

プリンタマネージャを使用してシステム上にプリンタをインストールするには、プリンタの特性を定義して、このプリンタを利用できるユーザーを指定します。プリンタをインストールするシステムが「印刷サーバー」となります。

ネームサービスを使用するかどうかによって、プリンタのインストール方法が多少異なります。

ネームサービス 

プリンタマネージャでの処理 

使用する 

NIS または NIS+ のマスターファイルにプリンタを追加するので、すべての印刷クライアントがそのプリンタを利用できます。

使用しない 

プリンタを印刷サーバーの構成ファイルだけに追加するので、印刷クライアントはこのプリンタを認識できません。 

プリンタのインストール方法

  1. プリンタをシステムに接続して、プリンタの電源を入れます。

    ハードウェアのスイッチやケーブルについては、プリンタに付属のマニュアルを参照してください。

  2. プリンタマネージャを起動します。

    使用するネームサービスによって、以下のように印刷サーバーの指定方法が異なります。

    • ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、プリンタをインストールしているシステム (印刷サーバー) を指定できます。

    • ネームサービスが「なし」の場合は、「読み込み」ウィンドウで、ホスト名をプリンタを接続したシステム (印刷サーバー) の名前に変更できます。

    プリンタマネージャの起動方法については、「プリンタマネージャの起動」の手順を参照してください。

  3. 「編集」メニューの「プリンタのインストール」を選択します。

    「プリンタのインストール」ウィンドウが表示されます。

  4. ウィンドウに必要事項を入力します。

    「ヘルプ」ボタンをクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  5. 「了解」をクリックします。

    ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、プリンタはネームサービスのマスターファイルに入力され、すべての SunSoft 印刷クライアントがこのプリンタを利用できます。このプリンタは、印刷サーバーの /etc/printers.conf ファイルおよび /etc/lp ディレクトリにも設定されます。

    ネームサービスが「なし」の場合は、プリンタは印刷サーバーの /etc/printers.conf ファイルおよび /etc/lp ディレクトリに設定されます。

確認

プリンタマネージャのメインウィンドウにある新しいプリンタのエントリを調べて、プリンタがインストールされたことを確認します。

「プリンタのインストール」ウィンドウの記入例

次の例は、ネームサービスを指定して、プリンタマネージャを起動した場合の「プリンタのインストール」ウィンドウを示しています。ネームサービスを使用する場合は、このウィンドウでネットワーク上の任意のシステムを印刷サーバーとして指定できます。

ネームサービスが「なし」の場合は、「印刷サーバー」フィールドには「読み込み」ウィンドウで指定したホスト名が表示され、このウィンドウでは印刷サーバー名は変更できません。

Graphic

ネットワークプリンタのインストール

ネットワークプリンタのインストールは、Solaris 2.5.1 より後のバージョンを実行している場合にのみ行うことができます。

ネットワークプリンタのインストール方法

  1. プリンタマネージャを起動します。

    ネットワーク上のどのシステムにログインしていても、印刷サーバーからネットワークプリンタをインストールできます。ネームサービスで「なし」を選択し、ホスト名を印刷サーバー名に変更します。

    プリンタマネージャの起動に関しては、「プリンタマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューから「ネットワークプリンタのインストール」を選択します。

    「ネットワークプリンタのインストール」ウィンドウが表示されます。

  3. ウィンドウに必要事項を記入します。

    各フィールドに関する説明が必要な場合は、このウィンドウの「ヘルプ」ボタンをクリックしてください。

  4. 「了解」をクリックします。

確認

プリンタマネージャのメインウィンドウで新しいプリンタのエントリをチェックして、プリンタが正しくインストールされたことを確認します。

「ネットワークプリンタのインストール」ウィンドウの記入例

Graphic

プリンタへのアクセスの追加

印刷サーバーに接続されているプリンタへのアクセスをシステムに追加すると、そのシステムが「印刷クライアント」となります。プリンタマネージャを使用してプリンタをインストールしたかどうか、またネームサービスを使用するかどうかによって、SunSoft 印刷クライアントのアクセスを追加する必要がない場合もあります。

プリンタのインストール方法 

手順 

プリンタマネージャを使用。 ネームサービスあり 

すでにすべての SunSoft 印刷クライアントがプリンタを利用できます。プリンタへのアクセスを追加する必要はありません。 

プリンタマネージャを使用。 ネームサービスなし 

各 SunSoft 印刷クライアント上でプリンタへのアクセスを追加する必要があります。 

UNIX コマンドを使用。 ネームサービスあり 

このプリンタの情報を SunOS 5.x または 4.x システムから変換し、かつ NIS または NIS+ を読み込んでいない場合は、プリンタはネームサービス内に記述されません。プリンタのアクセスの追加を行うと、ネームサービスにプリンタが登録され、すべての SunSoft 印刷クライアントが利用できるようになります。 

UNIX コマンドを使用。 ネームサービスなし 

このプリンタの情報を SunOS 5.x または 4.x システムから変換し、/etc/printers.conf マスターファイルを SunSoft 印刷クライアントにコピーしていない場合は、SunSoft 印刷クライアント用に、アクセスを追加する必要があります。以前に印刷クライアントがアクセスしていても、そのアクセスは消去されています。

プリンタへのアクセスを追加するには、以下のようにします。

  1. プリンタマネージャを起動します。

    ネットワーク上の任意のシステムから、プリンタへのアクセスを追加できます。

    • ネームサービスを使用する場合は、印刷クライアントを指定する必要はありません。ネットワーク上のすべての SunSoft 印刷クライアント用のプリンタへのアクセスが追加されます。

    • ネームサービスを使用しない場合は、プリンタへのアクセスを与える印刷クライアントを指定します。

    プリンタマネージャの起動方法については、「プリンタマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューの「プリンタへのアクセスの追加」を選択します。

    「プリンタへのアクセスの追加」ウィンドウが表示されます。

  3. ウィンドウに必要事項を入力します。

    「ヘルプ」ボタンをクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. 「了解」をクリックします。

    ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、プリンタはネームサービスのマスターファイルに入力され、すべての SunSoft 印刷クライアントがこのプリンタを利用できます。

    ネームサービスが「なし」の場合は、プリンタは指定した各印刷クライアントの /etc/printers.conf ファイルに入力されます。


    注 -

    印刷サーバー上で NIS や NIS+ のアクセスを追加しないでください。ただし、ネームサービスに属していないプリンタを削除してから、正しいネームサービスでプリンタをインストールできます。


確認

印刷クライアントから印刷要求を発信し、プリンタの出力を調べて、アクセスが追加されたことを確認します。

「プリンタへのアクセスの追加」ウィンドウの記入例

この例は、ネームサービスが「なし」なので、ウィンドウには「印刷クライアント」フィールドがあります。このフィールドで、指定プリンタへのアクセスを与える印刷クライアントを指定できます。ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、ウィンドウには「印刷クライアント」フィールドはありません。

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プリンタ情報の変更

プリンタマネージャを使用してプリンタをインストールした後に、最初に入力した情報を変更できます。また、印刷要求を受け付けるかどうか (印刷要求受付)、および印刷するかどうか (印刷要求処理) という 2 種類の状態を設定することもできます。

プリンタマネージャの「変更」ウィンドウには 2 つの形式があります。短形式では、プリンタの説明とプリンタをデフォルトプリンタとして設定するかどうかだけを変更できます。短形式は、次のような場合に使用します。

上記以外の場合は、長形式のウィンドウを使用して、さらに多くの情報を変更したり、印刷要求の受け付けおよび処理を制御するオプションを設定したりできます。


注 -

長形式のウィンドウでも、変更できないプリンタ情報があります。プリンタ名、印刷サーバー、プリンタタイプを変更する場合は、プリンタを 1 度削除してから、インストールし直してください。この手順については、「プリンタへのアクセスの削除方法」および 「プリンタのインストール」を参照してください。


プリンタ情報を変更するには、以下のようにします。

  1. プリンタマネージャを起動します。

    ネットワーク上の任意のシステムにログインします。プリンタマネージャの起動方法については、「プリンタマネージャの起動」を参照してください。

  2. プリンタマネージャのメインウィンドウにあるスクロールリストから、変更するプリンタを選択します。

  3. 「編集」メニューの「変更」を選択するか、スクロールリストから変更するプリンタをダブルクリックします。

    「変更」ウィンドウが表示されます。

  4. ウィンドウに必要事項を入力します。

    「ヘルプ」ボタンをクリックし、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照してください。

  5. 「了解」をクリックします。


注 -

変更操作が印刷サーバー以外で行われた場合は警告ウィンドウが表示され、印刷サーバー情報は変更されなかったことを通知します。


確認

プリンタマネージャを起動し、プリンタ情報が変更されたことを以下の手順で確認します。

  1. 「ファイル」メニューの「読み込み」を選択します。

    「読み込み」ウィンドウが表示されます。

  2. 設定内容をそのままにして、「了解」をクリックします。

    プリンタマネージャのメインウィンドウが表示されます。

  3. プリンタマネージャのメインウィンドウにあるスクロールリストから、変更したプリンタを選択します。

  4. 「編集」メニューの「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが表示されます。

  5. 変更したプリンタ情報が表示されることを確認します。

「変更」ウィンドウの記入例

以下の例は、短形式の「変更」ウィンドウを示しています。長形式のウィンドウには次のフィールドが含まれています。

また、長形式のウィンドウでは、次のオプションを選択できます。

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プリンタへのアクセスの削除

プリンタに元から割り当てられていた名前、印刷サーバー、プリンタタイプを変更するには、1 度プリンタを削除してから、新しい情報を使用してインストールし直します。

新しい情報を使用して、プリンタを移動、交換、再インストールする必要がある場合は、まずプリンタの待ち行列内のすべての印刷要求が、別のプリンタに印刷または移動されることを確認してください。また、必ず印刷クライアントのプリンタへのアクセスを削除し、印刷サーバーからプリンタを削除してから、プリンタ本体を取り外してください。

ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、プリンタへのアクセスの削除と印刷サーバーからのプリンタの削除は同時に行われます。

ネームサービスが「なし」の場合は、最初に各印刷クライアントのプリンタへのアクセスを削除してから、印刷サーバーからプリンタを削除します。

プリンタへのアクセスの削除方法

  1. プリンタマネージャを起動します。

    ネットワーク上の任意のシステムにログインして、プリンタへのアクセスを削除できます。

    • ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、SunSoft 印刷クライアントを指定する必要はありません。ネットワーク上のすべての SunSoft 印刷クライアントのプリンタへのアクセスの削除と印刷サーバーからのプリンタの削除が同時に行われます。

    • ネームサービスが「なし」の場合は、ネットワーク上の任意のシステムにログインして、ホスト名をプリンタへのアクセスを削除する印刷クライアント名に変更します。

    プリンタマネージャの起動方法については、「プリンタマネージャの起動」を参照してください。

  2. プリンタマネージャのメインウィンドウにあるスクロールリストから、アクセスを削除するプリンタを選択します。

  3. 「編集」メニューの「削除」を選択します。

    「警告」ウィンドウが表示され、ユーザーに確認を求めるメッセージが表示されます。

  4. 「了解」をクリックします。

    ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、プリンタはネームサービスのマスターファイルから削除され、すべての印刷クライアントのアクセスも削除されます。このプリンタは、印刷サーバーの /etc/printers.conf ファイルおよび /etc/lp ディレクトリからも削除されます。

    ネームサービスが「なし」の場合は、プリンタはこの印刷クライアントの /etc/printers.conf ファイルだけから削除されます。残りの SunSoft 印刷クライアントのプリンタへのアクセスを削除するには、手順 1 〜 4 を繰り返します。

確認

ネームサービスが「NIS」または「NIS+」の場合は、プリンタマネージャのメインウィンドウ内にプリンタが表示されていない (つまり、プリンタがネームサービスから削除されている) ことを確認します。

ネームサービスが「なし」の場合は、プリンタマネージャのメインウィンドウ内にプリンタが表示されていない (つまり、印刷クライアントのアクセスが削除されている) ことを確認します。

印刷サーバーからプリンタを削除する方法 (ネームサービスが「なし」の場合)

ネームサービスが「なし」の場合に印刷サーバーからプリンタを削除するには、以下のようにします。

  1. プリンタマネージャを起動します。

    ネットワーク上の任意のシステムにログインして、印刷サーバーからプリンタを削除します。ネームサービスとして「なし」を選択して、ホスト名を印刷サーバー名に変更します。

    プリンタマネージャの起動方法については、「プリンタマネージャの起動」を参照してください。

  2. プリンタマネージャのメインウィンドウにあるスクロールリストから、削除するプリンタを選択します。

  3. 「編集」メニューの「削除」を選択します。

    「警告」ウィンドウが表示され、ユーザーに確認を求めるメッセージが表示されます。

  4. 「了解」をクリックします。

    プリンタが、印刷サーバーの /etc/printers.conf ファイルおよび /etc/lp ディレクトリから削除されます。

確認

プリンタマネージャのメインウィンドウ内にプリンタが表示されていないことを確認します。

参照ページ

SunSoft 印刷クライアントソフトウェアを使用できるように ‾/.printers システムを設定した場合は、各自の .printers ホームディレクトリのプリンタエイリアスを設定する必要もあります。

これらの処理の手順については、『Solstice AdminSuite 印刷管理ガイド』を参照してください。

第 10 章 データベースマネージャの使用

本章は、データベースマネージャ (ネットワーク関連のシステムファイルを管理するための Solstice AdminSuite ソフトウェア内のグラフィカルユーザーインタフェース) を使用して、ネットワークサービスを管理する方法を説明します。

本章で説明する項目は次のとおりです。

概要

データベースマネージャは、主にネットワーク関連のシステムファイルを管理するために使用します。ユーザー、クライアントシステム、シリアルポート、プリンタ関連ファイルの管理は、他のツールで行います。データベースマネージャを使用すると、システムの /etc ディレクトリや NIS および NIS+ ネームサービスに含まれているシステムファイルを修正できます。

通常は他のツールで管理されている場合でも、データベースマネージャを使用してシステムファイルにエントリを追加すると、時間を節約できます。たとえば、ホストマネージャを使用する場合、スタンドアロンシステムを追加しようとすると、どのような場合でも Ethernet アドレスを入力する必要があります。それに対し、データベースマネージャを使用して hosts ファイルを更新する場合、 Ethernet アドレスは要求されません。


注意 - 注意 -

ユーザーおよびクライアントシステムにサービスを提供する場合は、重要な情報の設定を省略しないでください。通常は他のツールで管理されているシステムファイルを、データベースマネージャを使用して更新する際は、特に注意してください。


データベースマネージャで修正されるファイル

データベースマネージャで修正されるネットワーク関連のシステムファイルを、表 10-1 に示します。

表 10-1 データベースマネージャで変更されるファイル

システムファイル 

説明 

aliases

ローカルホスト用の ASCII フォーマットのエイリアス。NIS+ か NIS ファイルの場合は、ネットワークを介して使用可能。

auto.home (NIS) または auto_home (NIS+ または /etc)

ホームディレクトリを自動的にマウントするためのクライアントシステムのエントリ (間接オートマウンタマップ) 

bootparams

クライアントシステムをネットワークからブートするために必要なエントリ

ethers

ネットワーククライアントシステムの Ethernet アドレス

group

グループアクセスを定義するためのエントリ 

hosts

ネットワーク上のシステムと、そのシステムの IP アドレスのエントリ

locale

ネットワーククライアントが使用するデフォルトの場所

netgroup

ネットグループ (セキュリティおよび構成上の理由から、ネットワークリソースに対して同じアクセス権を与えられているシステムのグループ) のエントリ

netmasks

IP サブネットを実装するために使用するネットワークのマスク値

networks

使用可能なネットワークに関する情報

passwd

パスワードを設定するためのエントリ 

protocols

ネットワークで使用されるインターネットプロトコルに関する情報

rpc

有効な RPC サービスのエントリ名と、関連するプログラム番号およびエイリアス

services

ネットワークサービスおよびそのポート番号に関する情報

timezone

インストールで使用するシステムのエントリ、およびその地域と時間帯

ネットワークサービスファイルの管理

データベースマネージャを使用して、ネットワークサービスファイルを管理する方法を説明します。

データベースマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認してください。

  2. Solstice 起動ツールを実行します。


    $ solstice &
    

    Solstice 起動ツールが表示されます。

  3. Database Manager アイコンをクリックします。

    「読み込み」ウィンドウが表示されます。

  4. ネットワークで使用しているネームサービスを選択します。

  5. ドメイン名またはホスト名が正しいことを確認します。

    正しくない場合は、アクセスするドメイン名またはホスト名を入力してください。

  6. 表示するファイルを選択します。

    たとえば、aliases ファイルを選択します。

  7. 「了解」をクリックします。

    ファイル内容を示すデータベースマネージャのメインウィンドウが表示されます。

データベースマネージャの例

以下に、aliases ファイルを選択して表示した例を示します。

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システムファイルのエントリの追加

  1. データベースマネージャを起動します。使用するネームサービスを選択し、表示するシステムファイルを選択します。

    データベースマネージャの起動方法については、「データベースマネージャの起動」を参照してください。

  2. データベースマネージャのメインウィンドウの「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. 「追加」ウィンドウに入力します。

    「ヘルプ」ボタンをクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. 「了解」をクリックします。

    データベースマネージャのメインウィンドウでエントリが追加されていることを確認してください。

データベースマネージャでシステムファイルを追加する例

以下に、メールエイリアスを aliases ファイルに追加した「追加」ウィンドウの記入例を示します。

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システムファイルのエントリの変更


注意 - 注意 -

ユーザーの作業環境を変更する場合は、事前にそのユーザーに通知してください。


  1. データベースマネージャを起動します。使用するネームサービスを選択します。

    データベースマネージャの起動方法については、「データベースマネージャの起動」を参照してください。

  2. データベースマネージャのメインウィンドウで変更するシステムファイルを選択します。

  3. 「編集」メニューで「変更」を選択します。

    「変更」ウィンドウが表示されます。

  4. 「変更」ウィンドウに入力します。

    「ヘルプ」ボタンをクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  5. 「了解」をクリックします。

確認

データベースマネージャのメインウィンドウで、選択したエントリが変更されていることを確認してください。

データベースマネージャでシステムファイルを変更する例

以下に、「変更」ウィンドウと選択されたシステムファイルのエントリの例を示します。

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システムファイルのエントリの削除

  1. データベースマネージャを起動します。使用するネームサービスを選択します。

    データベースマネージャの起動方法については、「データベースマネージャの起動」を参照してください。

  2. データベースマネージャのメインウィンドウで削除するエイリアスのエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューで「削除」を選択します。

    削除の確認を求めるウィンドウが表示されます。

  4. 選択したシステムファイルのエントリを削除する場合は、「了解」をクリックします。

確認

データベースマネージャのメインウィンドウでシステムファイルが更新されていることを確認してください。

データベースマネージャでシステムファイルのエントリを削除する例

次に、データベースマネージャの「削除警告」ウィンドウの例を示します。

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第 11 章 ストレージマネージャの使用

ストレージマネージャには、ディスクマネージャとファイルシステムマネージャという 2 つのツールがあり、ネットワーク上のサーバーでディスク構成とファイルシステムの管理を行うことができます。

本章で説明する項目は次のとおりです。

「コンテキストの読み込み」プロパティブック

ストレージマネージャでは、「プロパティブック」という概念を使用しています。プロパティブックとは、ディスクやファイルシステムといった、編集可能な「オブジェクト」のプロパティを識別、表示、変更するためのメカニズムです。プロパティをオブジェクトごとに章として扱うため、このメカニズムをプロパティブックと呼びます。すべての章について、プロパティを表示および変更できます。

「コンテキストの読み込み」プロパティブックでは、ストレージマネージャで操作する「コンテキスト」を設定できます。通常、オブジェクトのプロパティを管理する方法をコンテキストと呼びます。ファイルシステムマネージャの場合、コンテキストには、どのホストを管理するか、どのネームサービスを変更するか、サーバー上のファイルシステムをどのようにして表示または変更するかも含まれます。

ディスクマネージャの場合、システムに Solstice DiskSuiteTM 4.0 または 4.1 ソフトウェアがインストールされていれば、どの「ディスクセット」(ディスクの論理グループ) を変更するかもコンテキストに含まれます。Solstice DiskSuite の詳細は、Solstice DiskSuite 4.0 のマニュアル、『Solstice DiskSuite 4.0 管理者ガイド』および『Solstice DiskSuite ツール 4.0 ユーザーズガイド』、または Solstice DiskSuite 4.1 のマニュアル、『Solstice DiskSuite 4.1 リファレンス』および『Solstice DiskSuite 4.1 ユーザーズガイド』を参照してください。

「コンテキストの読み込み」プロパティブックは、Solstice 起動ツールからストレージマネージャを起動するときに表示されます。また、ディスクマネージャまたはファイルシステムマネージャで「ファイル」メニューから「読み込み」を選択するか、どちらかのツールバー上のアイコンをクリックすると、このウィンドウを表示できます。図 11-1 にストレージマネージャの「コンテキストの読み込み」プロパティブックを示します。

図 11-1 ストレージマネージャ :「コンテキストの読み込み」プロパティブック

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次に、「コンテキストの読み込み」プロパティブック内の各部分について簡単に説明します。

「コンテキストの読み込み」プロパティブックで使用できる章 (ホスト、ネームサービス、ファイルシステム、ディスクセット) の詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

最初のコンテキストの読み込み

    Solstice 起動ツールから Storage Manager アイコンをクリックして、ストレージマネージャを選択します。

    「コンテキストの読み込み」ウィンドウが表示されます。

これ以降の操作は、表示または変更するコンテキストが Solstice 起動ツールやストレージマネージャを起動したシステムと同じシステムのものであるか、別のシステムのものであるかによって異なります。

同じシステムのコンテキストを表示または変更する場合

  1. 「ネームサービス」、「ファイルシステム」、「ディスクセット」の章などを必要に応じて変更します。

  2. 「了解」をクリックします。

    「システム構成の探索」ウィンドウが表示され、指定のホストのデバイス、ディレクトリ、マウント先などを検出しながら、ストレージマネージャがコンテキストパラメータの妥当性を検査していることを知らせます。

別のシステムのコンテキストを表示または変更する場合

  1. 「ホスト名」フィールドに表示されている既存のホスト名を削除します。

  2. 表示または変更したいコンテキストを持つホスト名を指定します。

  3. 「ホスト探索」をクリックします。

    「システム構成の探索」ウィンドウが表示され、指定のホストから情報が更新中であることを知らせます。

  4. 「ネームサービス」、「ファイルシステム」、「ディスクセット」の章などを必要に応じて変更します。

  5. 「了解」をクリックします。

    「システム構成の探索」ウィンドウが表示され、指定のホストのデバイス、ディレクトリ、マウント先などを検出しながら、ストレージマネージャがコンテキストパラメータの妥当性を検査していることを知らせます。

別のコンテキストの読み込み

ストレージマネージャに有効な現在のコンテキストが表示されている場合 (つまり、ファイルシステムマネージャか、またはディスクマネージャのメインウィンドウが開いている場合) は、別のコンテキストを読み込むことができます。

  1. 「ファイル」メニューから「読み込み」を選択するか、またはツールバーにあるアイコンをクリックします。

    「コンテキストの読み込み」ウィンドウが表示され、現在のコンテキストのホスト名を表示します。

  2. 「ホスト名」フィールドに表示されている名前を削除し、表示または変更したいコンテキストをもつホスト名を入力します。

  3. 「ホストを探索」をクリックします。

    「システム構成の探索」ウィンドウが表示され、指定のホストから情報が更新中であることを知らせます。

  4. 「ネームサービス」、「ファイルシステム」、「ディスクセット」の章などを必要に応じて変更します。

  5. 「了解」をクリックします。

    「システム構成の探索」ウィンドウが表示され、指定のホストのデバイス、ディレクトリ、マウント先などを検出しながら、ストレージマネージャがコンテキストパラメータの妥当性を検査していることを知らせます。

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ファイルシステムマネージャの概要

ファイルシステムマネージャとは、メインウィンドウとプロパティブックの 2 種類のウィンドウを使って、ファイルシステム、マウント先、およびディレクトリを作成および表示するためのツールです。メインウィンドウには、ディレクトリとファイルシステム、および現在のコンテキストのマウント先と共有リソースが階層構造で表示されます。プロパティブックで、選択したディレクトリの章とそのプロパティを表示したり変更したりできます。

ファイルシステムマネージャで行うことのできる操作を以下に示します。

上記の操作を実行する手順については、表 11-1 を参照してください。またファイルシステムマネージャのオンラインヘルプも合わせて参照してください。

ファイルシステムマネージャのメインウィンドウ

図 11-2 に、ファイルシステムマネージャのメインウィンドウの主要部分を示します。

図 11-2 ファイルシステムマネージャ : メインウィンドウ

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ファイルシステムマネージャのメインウィンドウの主要部分について以下に簡単に説明します。

ファイルシステムマネージャのプロパティブック

ファイルシステムマネージャのプロパティブックを開くには、次の 3 つの方法があります。

図 11-3 に、ファイルシステムマネージャのプロパティブックの主要部分を示します。

図 11-3 ファイルシステムマネージャ : プロパティブック

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ファイルシステムプロパティブックで使用できる章の詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

ファイルシステム、マウント先、ディレクトリの管理

表 11-1 操作の概要: ファイルシステムマネージャによるファイルの管理

操作 

説明 

参照先 

UFS ファイルシステムの作成 

指定のデバイス上に新しいファイルシステムを作成します。 

「UFS ファイルシステムの作成」

マウント先の作成 

ローカル (UFS) またはリモート (NFS) のマウント先を作成します。 

「マウント先の作成」

マウント先やディレクトリのプロパティの変更 

ファイルシステムのマウントやマウント解除、ディレクトリの共有や共有解除、オートマウンタマップの変更などを行います。 

「マウント先またはディレクトリのプロパティの修正」

ファイルシステムのマウントまたはマウント解除 

ファイルシステムをマウントまたはマウント解除します。 

「ファイルシステムのマウントとマウント解除」

ディレクトリの共有または共有解除 

ディレクトリを共有または共有解除します。 

「ディレクトリの共有と共有解除」

スタティックなクライアントファイルシステムの表示 

ブート時にサーバーのディスクレスクライアントや AutoClient システムにマウントされるファイルシステムや、共有されるディレクトリを表示します。 

「スタティックなクライアントファイルシステムの表示」

アクティブなサーバーのファイルシステムの表示 

サーバー上で、現在マウントされているファイルシステムや共有されているディレクトリを表示します。 

「アクティブなサーバーファイルシステムの表示」

スタティックなサーバーのファイルシステムの表示 

ブート時にマウントおよび共有されるファイルシステムやディレクトリを表示します。 

「スタティックなサーバーファイルシステムの表示」

/etc/vfstab からのマウント先の削除

/etc/vfstab ファイルからマウント先を削除します。

/etc/vfstab ファイルからのマウント先の削除」

UFS ファイルシステムの作成

  1. 「動作」メニューから「作成」->「ファイルシステム」を選択します。

    「新ファイルシステム」プロパティブックが表示されます。

  2. 「デバイス」の章を開きます。

  3. UFS ファイルシステムを作成する場所となる、未使用のスライスまたはメタデバイスのデバイス名を入力します。

    デバイス名を直接入力するか、またはディスクマネージャや DiskSuite ツールからスライスまたはメタデバイスをそれぞれドラッグ&ドロップします。

  4. 指定のデバイスが現在使用可能であるかどうかを検査する場合は、「ファイルシステム検査」をクリックします。

  5. 既存のディレクトリの内容を新しいファイルシステムにコピーしたい場合は、次の操作を実行します。

    1. 「複写オプション」の章を開いて、「作成時に複写」を選択します。

    2. コピーしたいファイルシステム名を入力します。

  6. 「了解」をクリックします。

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マウント先の作成

  1. ツールバーの適切なアイコンをクリックして UFS、NFS、または HSFS マウント先を作成するか、「動作」メニューから適切なオプションを選択します。

    マウント先名のプロパティブックが表示されます。

  2. 名前を入力して「了解」をクリックします。

    マウント先のプロパティブックが表示されます。これ以降の手順は、作成するマウント先が UFS または HSFS か、NFS かによって異なります。

UFS または HSFS マウント先を作成する場合

  1. 「デバイス」の章を開きます。

  2. UFS または HSFS マウント先を作成する先の、未使用のスライス名を入力します。

    デバイス名を入力するか、またはディスクマネージャからスライスをドラッグ&ドロップします。

  3. 指定のデバイスが現在使用可能であるかどうかを検査する場合は、「ファイルシステム検査」をクリックします。

  4. 他の章を必要に応じて変更します。

    たとえば「マウントオプション」の章では、マウントをすぐに、またはブート時に行うかを選択できます。

  5. 「了解」をクリックします。

NFS マウント先を作成する場合

  1. 「サーバーへのパス」の章を開きます。

  2. サーバー名を入力して、「サーバー探索」をクリックします。

    エクスポートされているファイルシステムのリストが「エクスポートされているファイルシステム」リストに表示されます。

  3. ファイルシステム名をクリックするか、「パス名」フィールドに名前を入力します。

  4. 他の章を必要に応じて変更します。

    たとえば「マウントオプション」の章では、マウントをすぐに、またはブート時に行うかを選択できます。

  5. 「了解」をクリックします。

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マウント先またはディレクトリのプロパティの修正

  1. メインウィンドウからマウント先やディレクトリを選択します。

    ディレクトリやマウント先は、メインブラウザ、マウント先リスト、共有資源リストから選択できます。


    注 -

    1 度マウント先やディレクトリを選択すると、「動作」メニューから自動的にファイルシステムのマウントやマウント解除、ディレクトリの共有や共有解除などを実行できます。「動作」メニューからの方が、プロパティブックからよりも早く処理できます。


  2. 「動作」メニューから「プロパティ」を選択します。

    指定のファイルシステムやディレクトリに対応したプロパティブックが表示されます。

  3. 適切な章を開いて、マウント先やディレクトリのプロパティを変更します。

    各章の詳細は、オンラインヘルプを参照してください。

  4. 「了解」をクリックします。

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ファイルシステムのマウントとマウント解除

  1. メインブラウザ、マウント先リスト、共有資源リストから、マウント先を選択します。


    注 -

    1 度マウント先を選択すると、「動作」メニューから自動的にファイルシステムのマウントやマウント解除を実行できます。「動作」メニューからの方が、プロパティブックからよりも早く処理できます。


  2. 「動作」メニューから「プロパティ」を選択します。

    指定のファイルシステムに対応したプロパティブックが表示されます。

  3. 「マウントオプション」の章を開いて、マウントオプション (たとえばファイルシステムのマウントやマウント解除) を変更します。

  4. 「了解」をクリックします。

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ディレクトリの共有と共有解除

  1. メインブラウザ、マウント先リスト、共有資源リストから、ディレクトリ、あるいは UFS または HSFS マウント先を選択します。


    注 -

    1 度マウント先やディレクトリを選択すると、「動作」メニューから自動的に共有や共有解除などを実行できます。「動作」メニューからの方が、プロパティブックからよりも早く処理できます。


  2. 「動作」メニューから「プロパティ」を選択します。

    指定のファイルシステムに対応したプロパティブックが表示されます。

  3. 「共有」の章を開いて、共有オプション (たとえばファイルシステムの共有や共有解除) を変更します。

  4. 「了解」をクリックします。

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スタティックなクライアントファイルシステムの表示

「スタティックなクライアントファイルシステム」とは、ブート時にサーバーの AutoClient またはディスクレスクライアントにマウントされるファイルシステムのことです。

  1. ツールバーのアイコンをクリックするか、または「ファイル」メニューから「読み込み」を選択します。

    「コンテキストの読み込み」プロパティブックが表示されます。

  2. 「ファイルシステム」の章を開きます。

  3. 「スタティックなクライアント上のファイルシステム」をクリックします。


    注 -

    このボタンは、システム上に AutoClient システムやディスクレスクライアントが構成されている場合にのみ有効になります。


    「クライアントのコンテキスト」フィールドが有効になります。

  4. 「クライアントグループ」または「個々のクライアント」を選択します。

  5. 「クライアントグループ」または「全クライアント」リストからシステムを選択します。

  6. 「了解」をクリックします。

    ブート時にクライアントにマウントされるファイルシステムは、メインウィンドウのマウント先リストに表示されます。

    ブート時にクライアントに共有されるディレクトリは、メインウィンドウの共有資源リストに表示されます。

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アクティブなサーバーファイルシステムの表示

「アクティブなサーバーファイルシステム」とは、現在マウントまたは共有されているサーバー上にあるファイルシステムのことを指します。この情報は、/etc/mnttab ファイルにもあります。

  1. ツールバーのアイコンをクリックするか、または「ファイル」メニューから「読み込み」を選択します。

    「コンテキストの読み込み」プロパティブックが表示されます。

  2. 「ファイルシステム」の章を開きます。

  3. 「アクティブなサーバー上のファイルシステム」をクリックします。

  4. 「了解」をクリックします。

    現在サーバーにマウントされているファイルシステムは、メインウィンドウのマウント先リストに表示されます。

    現在サーバー上で共有されているディレクトリは、メインウィンドウの共有資源リストに表示されます。

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スタティックなサーバーファイルシステムの表示

「スタティックなサーバーファイルシステム 」とは、ブート時にマウントまたは共有化されるサーバー上のファイルシステムのことです。この情報は、/etc/vfstab ファイルにもあります。

  1. ツールバーのアイコンをクリックするか、または「ファイル」メニューから「読み込み」を選択します。

    「コンテキストの読み込み」プロパティブックが表示されます。

  2. 「ファイルシステム」の章を開きます。

  3. 「スタティックなサーバー上のファイルシステム」をクリックします。

  4. 「了解」をクリックします。

    ブート時にサーバーにマウントされるファイルシステムは、メインウィンドウのマウント先リストに表示されます。

    ブート時にサーバー上で共有されるディレクトリは、メインウィンドウの共有資源リストに表示されます。

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/etc/vfstab ファイルからのマウント先の削除

  1. 「スタティックなサーバーファイルシステムの表示」の手順を実行します。

  2. メインブラウザ、マウント先リスト、共有資源リストからマウント先を選択します。

  3. 「動作」メニューから「プロパティ」を選択します。

    指定のファイルシステムに対応したプロパティブックが表示されます。

  4. 「マウントオプション」の章を開きます。

  5. 「基本」の副章を開きます。

  6. 「vfstab エントリ」をクリックして、このオプションをオフにします。

  7. 「了解」をクリックします。

    この後、マウント先はマウント先リストに表示されなくなります。

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ディスクマネージャの概要

ディスクマネージャとは、メインウィンドウおよびプロパティブックの 2 種類のウィンドウを使って fdisk のパーティションとスライスを表示または編集するためのツールです。メインウィンドウには、現在のコンテキストのコントローラ、ターゲット、ディスク、スライスが表示されます。プロパティブックには、指定したディスク(複数も可) の章とそのプロパティが表示され、編集できます。

ディスクマネージャを利用して以下の操作を実行できます。

上記の操作を実行する手順については、表 11-2 を参照してください。また、ディスクマネージャのオンラインヘルプも合わせて参照してください。

ディスクマネージャのメインウィンドウ

図 11-4 に、ディスクマネージャのメインウィンドウの主要部分を示します。

図 11-4 ディスクマネージャ : メインウィンドウ

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ディスクマネージャのメインウィンドウの主要部分について以下に簡単に説明します。

複数のディスクの選択

同じベンダー製の、物理的に同じ配置を持つディスクが複数存在する場合は、それらのディスクを同時に操作できます。これを「バッチ編集」、または「バッチ処理」と呼びます。メインブラウザやディスクリストから 2 台以上のディスクを選択するには、最初のディスクをクリックし、2 台目以降は Shift キーを押したままクリックします。

ディスクマネージャのプロパティブック

ディスクマネージャのプロパティブックを開くには、次の 3 つの方法があります。

図 11-5 に、ディスクマネージャのプロパティブックの主要部分を示します。

図 11-5 ディスクマネージャ : 「ディスク」プロパティブック

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ディスクマネージャのメインウィンドウについて説明します。

具体的な手順については、オンラインヘルプを参照してください。

ディスクマネージャによるディスクの管理

表 11-2 操作の概要: ディスクマネージャによるディスクの管理

操作 

説明 

参照先 

表示するフィルタの指定 

ディスクマネージャのメインウィンドウに表示したいディスクの属性を指定します。 

「表示フィルタの指定」

ボリュームラベルの指定  

ディスクに割り当てる名前を指定します。 

「ボリュームラベルの指定」

fdisk パーティションの変更

有効な fdisk パーティションの選択、サイズ変更、タイプの変更などを行います。

fdisk パーティションの変更」

スライスの配置の変更 

スライスサイズを変更します。 

「スライス配置の変更」

ディスクの複写 

ディスクの特性を同じタイプの別のディスクにコピーします。 

「ディスクの複写」

表示フィルタの指定

  1. 「表示」メニューから「フィルタ」を選択します。

    「ディスクとスライスに対するフィルタ処理」ウィンドウが表示され、「有効な属性」リストに利用可能なディスクの属性をリストします。

  2. メインウィンドウに表示したいディスクとディスクの属性を指定します。

    1. 「有効な属性」リストにあるディスク属性をクリックして選択します。

    2. 「>>」ボタンをクリックして、「ディスク表示」リストに指定の属性を移します。

    3. メインウィンドウに表示されているディスクがもっているすべてのディスク属性が「ディスク表示」リストに入るまで、上記の手順 a と手順 b を繰り返します。


      注 -

      「すべて >>」ボタンをクリックすると、「有効な属性」リストに表示されている属性がすべて「ディスク表示」リストに移動します。また、「すべて <<」ボタンをクリックすると、「ディスク表示」リストに表示されている属性がすべて「有効な属性」リストに移動します。


  3. 「了解」をクリックします。

    メインウィンドウが再表示され、「ディスク表示」リストに指定された条件に一致するディスクだけが表示されます。フィルタされたディスク数が、メインブラウザのメッセージ領域に表示されます。

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「有効な属性」フィールドには、現在のコンテキストに存在する各種類のディスクエントリ、および空き容量を持ったすべてのディスクとスライスに対応した「使用可能容量あり」エントリが表示されます。「ディスク表示」フィールドには、メインウィンドウに表示されるディスクの属性が一覧表示されます。デフォルトの状態では、すべてのディスクとその属性が表示されているので (つまりフィルタ機能はオフの状態)、このフィールドは空です。

ボリュームラベルの指定

  1. ディスクマネージャのメインウィンドウから、変更するディスクを選択します。

  2. 指定のディスクについてのプロパティブックを開きます。

    詳細は、「ディスクマネージャのプロパティブック」を参照してください。

    「ディスク」プロパティブックウィンドウが表示されます。

  3. 「ラベル」の章を開きます。

    詳細は、「ディスクマネージャのプロパティブック」を参照してください。

  4. 「ボリュームラベル」フィールドに名前が表示されている場合は削除します。

  5. ボリュームラベル名を入力します。

    8 文字以下の英数字を指定してください。

  6. 「了解」をクリックします。

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fdisk パーティションの変更

  1. ディスクマネージャのメインウィンドウから、変更するディスクを選択します。

  2. 指定のディスクについてのプロパティブックを開きます。

    詳細は、「ディスクマネージャのプロパティブック」を参照してください。

    「ディスク」プロパティブックウィンドウが表示されます。

  3. パーティションの章を開きます。

    詳細は、「ディスクマネージャのプロパティブック」を参照してください。

    パーティションの配置状態が全体的に表示できるように、ウィンドウのサイズを調節してください。

  4. 変更する fdisk パーティションに対応した「編集可能」ボックスをクリックして選択します。

  5. fdisk パーティションのサイズを変更します。

    サイズの値は「スライダ」ボックスの矢印ボタンをクリックするか、または「パーティションデータ」ボックスの Start または End カラムのフィールドをクリックして値を直接入力し、Return キーを押します。

    手順については、オンラインヘルプを参照してください。


    注 -

    x86 プラットフォームでは、fdisk Solaris パーティションはシリンダ 1 以上から開始します。パーティションに重複する部分があってはなりません。


  6. 必要に応じて、Boot カラムにあるボタンを選択して、fdisk パーティションを有効にします。つまり、その中のオペレーティングシステムを起動時に使用します。

  7. fdisk パーティションのタイプを選択します。

    Type カラムのメニューから、適切なタイプを選択します。

  8. 「了解」をクリックします。

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スライス配置の変更

  1. ディスクマネージャのメインウィンドウから、変更するディスクを選択します。

  2. 指定のディスクについてのプロパティブックを開きます。

    詳細は、「ディスクマネージャのプロパティブック」を参照してください。

    「ディスク」プロパティブックウィンドウが表示されます。

  3. 「スライス」の章を開きます。

    詳細は、「ディスクマネージャのプロパティブック」を参照してください。

    スライスの配置状態が全体的に表示できるように、ウィンドウのサイズを調節してください。

  4. 変更するスライスに対応した「編集可能」ボックスをクリックして選択します。

  5. スライスのサイズを変更します。

    サイズの値は「スライダ」ボックスの矢印ボタンをクリックするか、バーインジケータをドラッグするか、または「パーティションデータ」ボックスの Start または End カラムのフィールドをクリックして値を直接入力し、Return キーを押します。

    手順については、オンラインヘルプを参照してください。


    注 -

    x86 プラットフォームでは、スライスはシリンダ 1 以上から開始します。パーティションに重複する部分があってはなりません。


  6. 「了解」をクリックします。

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ディスクの複写

  1. ディスクマネージャのメインブラウザから、複写したいディスクを選択します。

  2. ツールバーのアイコンをクリックするか、「編集」メニューから「コピー」を選択します。

  3. 同じタイプの未使用ディスクを 1 つ選択するか、同じタイプの未使用のディスク (複数でも可) を含んだコントローラを選択します。

  4. ツールバーのアイコンをクリックするか、「編集」メニューから「ペースト」を選択します。


注 -

手順 2 から 手順 4 以外にも、複写するディスク上でマウスの中央ボタンを押したまま、同じタイプのディスクにドラッグ&ドロップしてもディスクを選択できます。