Solstice AdminSuite 2.3 管理者ガイド

ユーザーアカウントの設定

以下にユーザーアカウント設定操作の概要を示します。

表 7-5 操作の概要: ユーザーアカウントの設定

操作 

説明 

参照先 

グループの追加 

オプション機能。ユーザー管理を行いやすくするために、グループマネージャの「編集」メニューの「追加」を選択して、グループを追加します。これは通常、1 度だけ行われる操作です。 

「グループの追加」

ユーザーアカウントのデフォルトの設定 

オプション機能。複数のユーザーアカウントを追加する前に、「編集」メニューの「デフォルトの設定」を選択して、ユーザーマネージャのデフォルトを設定します。デフォルトを設定することにより、ユーザーアカウント追加時の整合性と効率を高めることができます。 

「ユーザーアカウントのデフォルトの設定」

ユーザーアカウントの追加 

新しいユーザーアカウントを追加。 

ユーザーマネージャの「編集」メニューの「追加」を選択して、ユーザーアカウントを追加します。 

「新しいユーザーアカウントの追加」

 

既存のユーザーアカウントをコピー。 

ユーザーマネージャの「編集」メニューの「コピー」を選択して、既存のユーザーアカウントをコピーします。これは、既存のユーザーアカウントと類似したユーザーアカウントを追加する場合に便利です。 

「既存のユーザーアカウントのコピー」

グループマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認してください。

  2. Solstice 起動ツールを起動します。


    $ solstice &
    

    Solstice 起動ツールが表示されます。

  3. Group Manager アイコンをクリックします。

    Graphic

    「読み込み」ウィンドウが表示されます。

  4. ネットワークで使用しているネームサービスを選択します。

  5. ドメイン名またはホスト名が正しいことを確認します。

    正しくない場合は、アクセスするドメイン名またはホスト名を入力してください。

  6. 「了解」をクリックします。

    グループマネージャのメインウィンドウが表示されます。

図 7-1 グループマネージャ : メインウィンドウ

Graphic

グループの追加

  1. グループマネージャを起動します。ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「グループマネージャの起動」を参照してください。

  2. グループマネージャのメインウィンドウの「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。「ヘルプ」ボタンをクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  3. 「グループ名」テキストボックスに、新しいグループ名を入力します。

  4. 「グループ ID」テキストボックスに、新しいグループのグループ ID を入力します。

    グループ ID は一意でなければなりません。

  5. (必要に応じて)「メンバーリスト」テキストボックスにユーザー名を入力します。

    入力したユーザーがグループに追加されます。ユーザー名はコンマで区切ってください。

  6. (必要に応じて)「パスワード」ボタンをクリックして、グループのパスワードを設定します。

    グループのパスワードを入力して、「パスワード」ダイアログボックスに表示されたパスワードを確認します。

  7. 「了解」をクリックします。

    グループマネージャのメインウィンドウに表示されるグループのリストに新しいグループが登録され、更新されます。

「追加」ウィンドウの記入例

グループ ID 100 を持つグループ users を追加する例を示します。

図 7-2 グループマネージャ : 「追加」ウィンドウ

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コマンド行からの追加

グループマネージャで行なったのと同様に、コマンド行からグループ ID 100 を持つグループ users を追加します。


# admgroupadd -g 100 -x pass=abc users

ユーザーマネージャの起動

  1. 第 1 章「概要」で示した必要条件が満たされていることを確認してください。

  2. Solstice 起動ツールを起動します。


    $ solstice &
    

    Solstice 起動ツールが表示されます。

  3. User Manager アイコンをクリックします。

    Graphic

    「読み込み」ウィンドウが表示されます。

  4. ネットワークで使用しているネームサービスを選択します。

  5. ドメイン名またはホスト名が正しいことを確認します。

    正しくない場合は、アクセスするドメイン名またはホスト名を入力してください。

  6. 「了解」をクリックします。

    ユーザーマネージャのメインウィンドウが表示されます。

図 7-3 ユーザーマネージャ : メインウィンドウ

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ユーザーアカウントのデフォルトの設定

  1. ユーザーマネージャを起動し、ネームサービスが選択されていなければ、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューで「デフォルトの設定」を選択します。

    「デフォルトの設定」ウィンドウが表示されます。

  3. 「デフォルトの設定」ウィンドウに入力します。

    ここで選択した値が、「追加」ウィンドウでの初期値となります。「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

    次のデフォルトを設定できます。

    • 一次および二次グループ

    • ログインシェル

    • パスワード

    • ホームディレクトリの作成

    • ホームディレクトリのサーバー

    • スケルトンパス (ユーザー初期化ファイルへのパス)

    • AutoHome の設定

    • ホームディレクトリでのアクセス権

    • メールサーバー

  4. 「了解」をクリックします。

コマンド行からの設定

admuseradd -D コマンドでも、ユーザーアカウントのデフォルトを設定できます。

新しいユーザーアカウントの追加

  1. ユーザーマネージャを起動し、ネームサービスが選択されていなければ、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. 「編集」メニューで「追加」を選択します。

    「追加」ウィンドウが表示されます。

  3. 「追加」ウィンドウに入力します。

    「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  4. 「了解」をクリックします。

    ユーザーマネージャのメインウィンドウに表示されるユーザーアカウントのリストに、新しいユーザーアカウントが追加されます。

「追加」ウィンドウの記入例

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「スクリプト選択」ウィンドウの例

「スクリプト選択」ウィンドウの例を以下に示します。このウィンドウからスクリプトを実行するには、スクリプトを /opt/SUNWadmd/Scripts ディレクトリに置いておく必要があります。

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コマンド行からの追加

次のように入力すると、ユーザーマネージャと同じようにユーザーを追加できます。


# admuseradd -u 101 -g users -c "Kryten Series 4000" -s /bin/csh ¥
    -k /etc/skel -x preadd=preaddscript -x postadd=postaddscript ¥
    -x pw=NORM -x pwwarn=1 -d /export/home/kryten -m -x autohome=Y ¥
    -x serv=jupiter kryten

コマンドの意味は、以下のとおりです。

-u 101 ユーザー ID を 101 に指定します。
-g usersユーザーの一次グループを users に指定します。
-c "Kryten Series 4000" ユーザーアカウントへのコメントを指定します。
-s /bin/csh デフォルトのシェル環境を C シェルに指定します。
-k /etc/skelユーザーのホームディレクトリにコピーされるスケルトン情報 (.cshrc など) を含んだディレクトリを /etc/skel に指定します。
-x preadd=preaddscript/opt/SUNWadmd/Scripts ディレクトリにある、ユーザーが作成したスクリプト preaddscript を、ユーザーの追加前に実行するよう指定します。
-x postadd=postaddscript

/opt/SUNWAdmd/Scripts ディレクトリにある、ユーザーが作成したスクリプト postaddscript を、ユーザーの追加後に実行するよう指定します。

-x pw=NORM

最初のパスワードタイプを通常 (NORM) に指定します。 

-x pwwarn=1

パスワードの有効期限がきれることを警告する日数を 1 日に指定します。 

-d /export/home/kryten

ホームディレクトリを /export/home/kryten に指定します。

-m

まだ存在しなければ、ユーザーのホームディレクトリ (-d で指定したディレクトリ) を作成します。

-x autohome=Y

ホームディレクトリをオートマウントするかどうか (この場合はオートマウントする) を指定します。 

-x serv=jupiter

ホームディレクトリを置くサーバーを jupiter に指定します。

kryten

システム名を kryten に指定します。

既存のユーザーアカウントのコピー

  1. ユーザーマネージャを起動します。ネームサービスが選択されていない場合は、使用するネームサービスを選択します。

    詳細は、「ユーザーマネージャの起動」を参照してください。

  2. メインウィンドウで、コピーするユーザーアカウントのエントリを選択します。

  3. 「編集」メニューで「コピー」を選択します。

    「コピー」ウィンドウが表示され、以下のフィールドが選択されたユーザーアカウントからコピーされています。

    • 一次グループ

    • 二次グループ

    • コメント

    • ログインシェル

    • パス

    • サーバー

    • スケルトンパス

  4. 「コピー」ウィンドウで入力します。

    「ヘルプ」をクリックすると、このウィンドウのフィールド定義に関する情報を参照できます。

  5. 「了解」をクリックします。

    ユーザーアカウントのメインウィンドウが表示されます。ユーザーマネージャのメインウィンドウに表示されるユーザーアカウントのリストに、新しいユーザーアカウントが追加されます。


注 -

コマンド行からは、既存のユーザーアカウントのコピーはできません。