ディスクレスクライアントと AutoClient システムに自動的にパッチを適用する機能が、AdminSuite アプリケーションおよび AutoClient アプリケーションの機能に統合されました。また、コマンド行インタフェースである admclientpatch を使用しても、1 回の操作で既存のクライアントにパッチを適用できます。
Solaris の各リリース用のパッチは、AdminSuite ソフトウェアと共に出荷されています。新しくクライアントを作成した時に、自動的に適切なパッチが適用されます。admclientpatch コマンドを使用して、追加のパッチをスプール領域に置いたり、不要になったパッチをスプール領域から削除したりできます。ただし、必要なパッチが足りないと新しく作成したクライアントが正常に動作しなくなるので、Solstice AdminSuite 2.3 ソフトウェアと共に出荷されたパッチを削除する場合には十分に注意してください。
クライアントを作成すると自動的にパッチが適用されるようになったため、次の点に注意してください。新しく作成したクライアントと OS サービスを共有する既存のクライアント (データレスクライアントを含む) がある場合は、既存のクライアントにもパッチが適用されます。admclientpatch コマンドによって、すべてのディスクレスクライアントおよび AutoClient システムにおいて、ルートファイルシステムにパッチが適用されていることを確認できます。データレスクライアントの場合は、共有している OS サービスに適切なパッチを、各クライアントのルートファイルシステムに適用してください。
切断時実行継続機能のパッチも、CacheFSTM を使用しているデータレスクライアントおよび OS サービスを共有しているデータレスクライアントに影響があります。クライアントが正常に動作するためには、切断時実行継続機能のパッチを、データレスクライアントのルートファイルシステムに適用する必要があります。このパッチは、/opt/SUNWadmd/Patches スプール領域にあります。表 2-2 に、データレスクライアントのルートファイルシステムに適用する必要があるパッチを示します。
表 2-2 切断時実行継続機能のパッチ
OS |
パッチ番号 |
---|---|
Solaris 2.5 SPARC |
102906-06 |
Solaris 2.5.1 SPARC |
103006-06 |
Solaris 2.5 x86 |
102939-06 |
Solaris 2.5.1 x86 |
103007-06 |
AutoClient システムおよびディスクレスクライアントを追加する処理に、以前のリリースよりも時間が長くかかります。これは、ホストマネージャによってパッチ適用処理が行われるようになったため、スプール領域にある適切なパッチを検索するための installpatch スクリプトを実行するのに時間がかかることが原因です。