Solstice AutoClient 2.1 管理者ガイド

用語集

AutoClient システム

モニター、キーボード、CPU、メモリー、Ethernet ハードウェア、ディスク (100 M バイト以上) で構成され、ルート (/) や /usr ファイルシステムを、ネットワーク上のサーバーからキャッシュにコピーして使用しているシステム。その他のファイル資源も、ネットワーク上のサーバーから取得します。ローカルディスクを管理する必要がないので、一般ユーザーのシステムに必要な作業が簡素化されます。

bootparams ファイル

クライアントシステムをネットワークからブートするために使用されるエントリが記述されているファイル。

CacheFS

Solaris のオプションのファイルシステムタイプで、リモートファイルシステムや実行速度の遅いファイルシステムへのアクセス速度を上げるために使用されます。必要時にサーバーのファイルシステムにアクセスし、それを指定したローカルのディスクドライブに書き込みます。Solaris 2.3 以降のリリースでは、標準機能となっています。

Ethernet アドレス

システムのハードウェアアドレス。Ethernet アドレスは、PROM プロンプトで banner コマンドを使用して表示することができます。

ethers ファイル

ネットワーク上のクライアントシステムの Ethernet アドレスが記述されているファイル。

group ファイル

UNIX グループのエントリが記述されているファイル。group ファイルにアクセスするには、グループマネージャを使用します。

IP アドレス

システムに割り当てられたネットワークアドレス。

nsswitch.conf

各システムファイルのエントリと対応するネームサービスのソースが記述されているファイル。システムファイル情報を検索するために使用されます。ネームサービスのソースは、キーワード nisnisplus、または files として指定されています。複数のネームサービスのソースが記述されている場合は、記述順に検索されます。

OpenWindows

OPEN LOOK グラフィカルユーザーインタフェースにもとづくウィンドウシステム。

OS サーバー

OS サービスを提供するサーバー。ディスクレスクライアント、データレスクライアント、および AutoClient システムをサポートします。

OS サービス

他のプラットフォームグループや Solaris リリースのクライアントをサポートするために OS サーバーに追加する OS ソフトウェア。プラットフォームグループおよび Solaris リリースが OS サーバーと同じであるクライアントにも、サービスを追加することができます。

PROM

プログラム可能な読み出し専用メモリーチップ。システムの自己診断を高速で実行したり、システムのハードウェアおよびメモリーの検査を実行する、モニターと呼ばれるプログラムが記録されています。エラーがなければ、システムは自動ブートプロセスを開始します。

PROM モニタープロンプト

システムの停止時に表示されるプロンプト (> または ok)。

root (ルート)

システムのすべての部分にアクセスできるユーザー。通常はシステム管理者です。スーパーユーザーとも呼びます。

sadmind デーモン

ネットワークを通してシステム管理作業を行う時に、セキュリティ関連の処理を行う分散システム管理デーモン。

Solstice AdminSuite

ユーザー、グループ、ホスト、プリンタ、シリアル装置などについての管理作業を実行するグラフィカルユーザーインタフェース。

Solstice AutoClient

AutoClient システムの管理を行うために使用する、グラフィカルユーザーインタフェース。

Solstice 起動ツール

各 Solstice アプリケーションを起動するために使用する、グラフィカルユーザーインタフェースのウィンドウ。

sysadmin グループ

UNIX グループの 1 つで、グループ ID は 14 です。このグループのメンバーは、Solstice AdminSuite のアプリケーションをローカルおよびリモートで実行することができます。

timezone ファイル

システム名、システムがある地域、および時間帯のエントリが記述されているファイル。

ypbind

すべてのクライアントシステムで実行され、クライアントと NIS サーバーとの通信を可能にする NIS デーモンプロセス。

一次グループ

ユーザーが作成するファイルのグループ所有権を決定するユーザーのデフォルトグループ。ファイルが作成済みの場合は、アクセスできるユーザーのデフォルトグループ。

インストールサーバー

CD-ROM ドライブまたはハードディスク上のコピーから、Solaris の CD イメージを提供するネットワーク上のシステム。ここからその他のシステムに Solaris をインストールします。

起動ツール

「Solstice 起動ツール」を参照してください。

キャッシュ

データーを格納するローカルの記憶領域。

キャッシュファイルシステム

ファイルが参照される時にキャッシュ中にファイルを格納する、ローカルのファイルシステム。

グループ

ファイルおよびその他のシステム資源を共有するユーザーの集合。各ユーザーは、一次グループ (ユーザーの passwd エントリに記述されている) に属しています。一次グループに加えて、1 つまたは複数の二次グループに属することもできます。

グループ ID (GID)

システムがユーザーの一次グループを識別するために使用するグループ識別番号。通常、ユーザーのグループ ID には 100 から 60000 までを使用します。

グループマネージャ

group ファイル内のグループ情報を管理するために使用する Solstice AdminSuite のアプリケーション。

シェル

入力されたコマンドを受け取って実行するコマンド行インタプリタです。シェルプログラムにはいくつかの種類がありますが、Solaris 2.x では、Bourne シェル (sh)、Korn シェル (ksh)、C シェル (csh) の 3 種類が提供されています。

承認

sadmind デーモンによって「認証」されたユーザーが、Solstice AutoClient ソフトウェアのサーバー上での実行権を持っていることを確認すること。sadmind デーモンは、ユーザーを識別した後に、ユーザー ID を使用して「承認」を行います。

スーパーユーザー

システムのすべての部分にアクセスできるユーザー。通常はシステム管理者です。root (ルート) とも呼びます。

スタンドアロンシステム

モニター、キーボード、CPU、メモリー、ディスク (約 200 M バイト以上) で構成されるシステムで、通常はさらにバックアップ装置が含まれています。ネットワークには、接続されている場合と接続されていない場合があります。

整合性検査

サーバー上とクライアント上にある両方のデーターが同じであるかどうかを検査します。Solstice AutoClient は、AutoClient システムのキャッシュと比較してからディスクにデーターを書き込み、更新されたサーバーファイルシステムとキャッシュを定期的に比較する、という 2 つの方法によって整合性を維持します。

装置

プリンタやディスクドライブなど、単独である特定の機能を実行するハードウェアコンポーネント。

ディスクレスクライアント

モニター、キーボード、CPU、メモリー、および Ethernet ハードウェアで構成されるシステム。ネットワーク上のサーバーからファイル資源とスワップ領域を取得します。

データレスクライアント

モニター、キーボード、CPU、メモリー、Ethernet ハードウェア、スワップ領域とルート (/) ファイルシステム用のローカルディスクで構成されるシステム。その他のファイル資源は、ネットワーク上のサーバーから取得します。

デフォルト

特に指定しない限り自動的に設定される値、または実行される動作。

二次グループ

このグループのメンバーは、group ファイルに記述されているグループ ID とメンバーを構成するユーザー名によって定義されています。

認証

sadmind デーモンが、ネットワークを介してシステム管理を行おうとしているユーザーを確認すること。

ネームサービス

ネットワークでシステム情報を管理するための方式。Solstice AdminSuite には、「NIS」、「NIS+」、「なし」の 3 種類があります。

  • NIS -SunOS 4.1.x (Solaris 1.x) オペレーティングシステムでサポートされるネームサービス。NIS サーバーと呼ばれるシステムは、ネットワーク、クライアント、ユーザーに関する情報のマップを所有しています。

  • NIS+ -Solaris 2.x でサポートされるネームサービス。NIS+ は (1 つの値を別の値に対応づける、2 つのカラムで構成されているマップではなく)、本格的なデータベースを使用しているので、NIS よりも多くの情報を格納することができます。

  • なし -ネームサービスを使用しないネットワークを管理するための方式。通常、システム管理者は、ネットワーク上の 1 つのシステムを選択し、このシステムに /etc ファイルのマスターコピーを置きます。

ネームサービスドメイン

複数のシステムの集合、およびこれらのシステムに提供される情報。

ネットワーククライアント

サーバー上の資源をリモートで使用するシステム。

バックファイルシステム

クライアントのディスクキャッシュにマウントされたサーバー上のファイルシステム。Solaris の CacheFS 環境で使用される用語です。

汎用 (generic) システム

Solaris ソフトウェアを実行していないシステム、ホストマネージャによってシステムタイプが更新されていないシステム、またはシステム管理データベース中のローカルのエントリまたはログホストのエントリを使用しているシステムです。

ファイルサーバー

ネットワーク上のクライアント用のファイル資源やディスクを共有するためのシステム。

ファイルシステム

Solaris オペレーティング環境におけるファイルとディレクトリの階層。

ブートサーバー

クライアントをブートするために必要なプログラムや情報を提供するシステム。

プロファイルサーバー

カスタム JumpStart インストールを実行するシステムによって使用される JumpStart ファイルがあるシステム。

フロントファイルシステム

クライアント上のファイルシステム。CacheFS 環境で使用する用語です。

ホストマネージャ

ネットワーク上のクライアントのサービスを管理するために使用する Solstice AdminSuite のアプリケーション。

ホスト名

システムを識別するために割り当てられた名前。

メディアサーバー

リモートからソフトウェアをインストールするために CD-ROM 装置を共用するシステム。

ユーザー ID (UID)

オペレーティングシステムがユーザーを識別するために使用する番号。通常は、100 から 60000 までを使用します。

ライトスルーキャッシュ

データーが変更されたりデーターがキャッシュに追加されるとすぐに、バックファイルシステムを更新するキャッシュ。