tnvolck コマンドは、TAS ボリュームの下のファイルやディレクトリに、対応する TAS シャドウファイルの完全性があるかどうかをチェックします。
ボリュームのファイル名の大文字属性、小文字属性は、その命名規則を決定します。ファイル名の大文字属性、小文字属性が lower に設定されているボリュームについてのみ、ファイル名と同期をとる必要があります。デフォルトでは、ファイル名と同期をとる必要がある場合には、ファイル名を変換する前にユーザーの確認を求めるプロンプトが表示されます。
tnvolck コマンドは、対応する UNIX ベースファイルを持たなくなった TAS シャドウファイルがあるかどうかをチェックします。この条件が発生するのは、ユーザーが TAS コマンドの tnmv や tnrm の代わりに、mv や rm などの UNIX コマンドを使用して UNIX ファイルを移動したり削除した場合です。tnvolck コマンドはこれらのシャドウファイルを削除します。
tnvolck コマンドは、対応する UNIX ベースファイルと異なる所有者、グループ、およびモード情報を持つ TAS シャドウファイルがあるかどうかをチェックします。この条件が発生するのは、ユーザーが TAS コマンドの tnchown、tnchgrp、tnchmod の代わりに、chown、chgrp、chmod などの UNIX コマンドを使用して UNIX ファイルの所有権やモードを変更した場合です。tnvolck コマンドは、対応する UNIX ファイルの情報に合わせてシャドウファイルの情報を変更します。
tnvolck コマンドは、ファイルの UNIX 名がファイルが置かれている TAS ボリュームの命名規則に準拠しているかどうかをチェックします。名前が指定された規則に準拠していない場合は、tnvolck は名前の同期をとろうとします。
-p オプションを指定すると、tnvolck は、確認を求めるプロンプトを表示せずにファイル名の大文字/小文字を保存します。tnvolck は、ファイルの変更やシャドウファイルの削除の前に、ユーザーの確認を求めるプロンプトを表示します。
-y オプションを指定すると、tnvolck はユーザーがすべての質問に y と応答したかのように動作します。確認を求めるプロンプトは表示しません。このオプションは、tnvolck にシャドウファイルと同期をとらせる場合のみ使用します。
-n オプションを指定すると、tnvolck はユーザーがすべての質問に n と応答したかのように動作します。確認を求めるプロンプトは表示しません。不一致が見つかると、tnvolck はエラーメッセージを出力します。このオプションは、tnvolck にシャドウファイルの同期をとらずにボリュームをチェックするときのみ使用します。