この節では、ワークスペース管理ツールを使用して SCCS 履歴ファイルをマージする方法を簡単に説明します。詳細は、第 10 章「ワークスペース管理ツールの利用法」を参照してください。
ワークスペース管理ツールは、更新ブリングオーバートランザクションの実行中にファイルの衝突 (ファイルが親ワークスペースと子ワークスペースの両方で変更された状態) を検出すると、親ワークスペースの新しいデルタを、子ワークスペースの SCCS 履歴ファイル内にマージします。このマージ処理では、子ワークスペースで作成されたデルタは、親子両方のデルタに共通するデルタ (共通の祖先) からの SCCS 分岐に移動します。
ワークスペース管理ツールでは、子デルタを分岐に移動する際にその SID を変更します。フリーズポイントファイルでのデルタの識別に SID を使用している場合は、この移動により、フリーズポイントファイル内の情報が無効になります。このため、衝突する SCCS 履歴ファイルをマージした後は、デルタの識別に SID を使用できません。