Sun WorkShop TeamWare ユーザーズガイド

親子関係の変更例

ソフトウェアの開発作業では、製品のあるバージョンでバグが修正され、修正済みコードを配布するためのパッチリリースが作成されることがよくあります。バグが修正されたコードは通常、製品の次回リリースにも組み込んでおかなければなりません。ワークスペース管理ツールを使用して製品の開発を行なっている場合には、親子関係の変更機能を使用して比較的容易にパッチを組み込むことができます。

次の例は、ある製品のリリース 1.0 のバグを修正するパッチが作成され、すでに開発が開始されているリリース 2.0 にこのパッチを組み込む場合を想定しています。

  1. 作成ブリングオーバートランザクションを使用して、パッチが作成されたワークスペースのコピーを作成します (図 6-1)。これは、新しい親とのやりとりによって、そのワークスペースの内容が変更されるからです (ブリングオーバートランザクションにより、そのワークスペースと新しい親との間の同期がとられます)。

  2. 前述の親子関係変更方法を使用して、該当ワークスペースのコピーの親を 1.0patch から 2.0 に変更します (図 6-1 を参照)。

    図 6-1 patch ワークスペースの親を新規リリースに変更

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  3. ワークスペースはこの後、新しい親から更新され、以後の作業には 2.0 からブリングオーバーしてきたコピーを使用します (図 6-2 の A を参照)。

  4. パッチに対して行われた修正を、2.0 からブリングオーバーしてきたファイルを持つ patch 内でマージした後、2.0 ワークスペースにプットバックします。これで、これらの修正を子ワークスペース 2.0child から利用することができます (図 6-2 の B を参照)。

    図 6-2 ファイルのブリングオーバー、マージ、新リリースへの統合

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  5. ファイルを 2.0child にコピーした後、「編集」⇒「削除」⇒「ソースと Codemgr_wsdata ディレクトリ」を選択して patch を削除します (図 6-3 を参照)。

図 6-3 パッチファイルを 2.0child にコピーし、patch を削除

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