Sun WorkShop TeamWare ユーザーズガイド

dmake ホスト

dmake ユーティリティは、実行時構成ファイルを検索し、ジョブの分散先に関する情報を得ます。通常、このファイルは、.dmakerc という名前で dmake ホストのホームディレクトリに置かれている必要があります。dmake ユーティリティは、実行時構成ファイルの場所を次の順序で検索します。

  1. コマンド行で -c オプションを使って指定されたパス名

  2. DMAKE_RCFILE メークファイルマクロを使って指定されたパス名

  3. DMAKE_RCFILE 環境変数を使って指定されたパス名

  4. $(HOME)/.dmakerc

実行時構成ファイルが見つからなかった場合、dmake ユーティリティは dmake ホストに 2 つのジョブを分散します。

実行時構成ファイルは、ユーザーが編集して、構築サーバーのリストと、各構築サーバーに分散させるジョブ数を設定します。次に .dmakerc ファイルの例を示します。


# My machine. This entry causes dmake to distribute to it.
falcon			{ jobs = 1 }
hawk
eagle			{ jobs = 3 }
# Manager's machine. She's usually at meetings
heron			{ jobs = 4 }
avocet

実行時構成ファイルには、構築サーバーをグループ化して設定することもできます。この方法によって、状況に応じて構築サーバーのグループを簡単に切り替えることができます。たとえば、異なるオペレーティングシステムでの構築処理ごとにユーザーが構築サーバーグループを定義したり、特殊なソフトウェアがインストールされている構築サーバーのグループを定義することもできます。

次に、構築サーバーのグループが定義されている実行時構成ファイルの例を示します。


earth			{ jobs = 2 }
mars			{ jobs = 3 }

group lab1 {
			host falcon	{ jobs = 3 }
			host hawk
			host eagle					{ jobs = 3 }
}
			 
group lab2 {
			host heron
			host avocet					{ jobs = 3 }
			host stilt					{ jobs = 2 }
}
			 
group labs {
			group lab1
			group lab2
}

group sunos5.x {
			group labs
			host jupiter
			host venus	{ jobs = 2 }
			host pluto 	{ jobs = 3 }
}

次の優先度に従って、dmake ユーティリティはジョブを分散します。

  1. コマンド行で -g オプションの引数として指定されたグループ

  2. DMAKE_GROUP メークファイルマクロを使って指定されたグループ

  3. DMAKE_GROUP 環境変数を使って指定されたグループ

  4. 実行時構成ファイルで最初に指定されたグループ

dmake ユーティリティを使用すると、構築サーバーごとに異なる実行パスを指定できます。デフォルトでは、dmake は、dmake ホストと同じ論理パスを使用して、構築サーバー上の dmake サポートバイナリファイルを検索します。.dmakerc ファイルには、次のように、構築サーバー用の別のパスをホスト属性として指定できます。


group lab1 {
			host falcon{ jobs = 10 , path = “/set/dist/sparc-S2/bin” }
			host hawk{ path = “/opt/SUNWspro/bin”																					 }
}

.dmakerc ファイルでは、グループ名およびホスト名を二重引用符で囲むことができます。文字列の一部として二重引用符を使用することで、グループおよびホストに付ける名前の制約が緩和されます。数字も英字と同様に使用できるようになります。数字で始まる名前は、次のように、二重引用符で囲む必要があります。


group “123_lab”{
			host “456_hawk”{ path = “/opt/SUNWspro/bin”																					 }
}