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iPlanet Messaging Server 5.0 リファレンス マニュアル

第 6 章 Messaging Multiplexor


この章では、Messaging Multiplexor の設定について説明します。この章には、以下の節があります。


暗号化 (SSL) オプション

iPlanet Messaging Multiplexor は、メッセージング サーバとメール クライアント間の暗号化 (SSL) 通信および非暗号化通信をサポートしています。

SSL モードでは、Messaging Multiplexor がポート 993 をリッスンするようデフォルト設定されています。SSL が有効になっている場合、Messaging Multiplexor IMAP は STARTTLS をサポートします。また、SSL IMAP 接続や SSL POP 接続用に、Messaging Multiplexor がその他のポートをリッスンするように設定することも可能です。

SSL を IMAP サービスまたは POP サービス用に対して有効にするには、それぞれ ImapProxyAService.cfg および PopProxyAService.cfg ファイルを編集します。また、各 IMAP サーバまたは POP サーバがセキュア サーバであるかどうかに関わらず、AService.cfg ファイルの default:ServiceList オプションを編集し、ファイル内ですべての IMAP および POP サーバ ポートを指定する必要があります。

SSL 設定パラメータ (表 6-1) はコメント アウトされているため、デフォルト設定では SSL が無効になっています。SSL を有効にするには、コメント アウトを外し、以下のパラメータを設定します。

表 6-1 SSL の設定パラメータ 


パラメータ

説明

SSLBacksidePort

SSL を使用するために、Messaging Multiplexor がストア サーバ上で接続しようとするポート番号です。このパラメータが設定されていない場合、Messaging Multiplexor はストア サーバに対して SSL を使用することができません。

デフォルト値はありませんが、POP にはポート 993、また IMAP にはポート 995 の使用をお勧めします。

SSLCacheDir

SSL セッションのキャッシュ ディレクトリです。

デフォルトのディレクトリは、サーバ-ルート/mmp-ホスト名です。

SSLCertFile

サーバ証明書データベース ファイルの場所 (このサーバの証明書を入手するときに定義します)。Messaging Multiplexor を使用するには、SSL のハンドシェークの段階でクライアントに提供するためのサーバ証明書が必要になります。ここには、Messaging Multiplexor のインストール ディレクトリの絶対パス (相対パスではありません) を指定する必要があります。

デフォルトはサーバ-ルート/mmp-ホスト名/cert7.db です。

SSLCertNicknames

サーバ証明書として提供する、SSL 証明書データベース内の証明書のニックネームです。

デフォルト値は Server-Cert です。

SSLCipherSecs

SSL セッションを暗号化するためにこのサーバが使う符号化方式のアルゴリズムを表すもので、コロンで区切られた符号化方式のリスト (あるいは文字列 “all”) です。セッションが確立されると、クライアントおよびサーバはその中の 1 つを使用することに同意します。使用可能な符号化方式の仕様は以下のとおりです。

SSL_RSA_WITH_RC4_128_ MD5
SSL_RSA_FIPS_WITH_3DES_EDE_CBC_SHA
SSL_RSA_WITH_3DES_EDE_CBC_SHA
SSL_RSA_FIPS_WITH_DES_CBC_SHA
SSL_RSA_WITH_DES_CBC_SHA
SSL_RSA_EXPORT_WITH_RC4_40_MD5
SSL_RSA_EXPORT_WITH_RC2_CBC_40_MD5
SSL_RSA_WITH_NULL_MD5

デフォルトは “all” です。

SSLEnable

SSL を有効にするかどうかを指定します。“True” または “Yes” に設定すると、Messaging Multiplexor は標準ポートと SSL ポートの両方をリッスンするようになります。

SSL が有効になっている場合は、以下に示す変数がすべて設定されていなければなりません。空のパラメータを指定するには、空の引用符 ("") を使用します。

SSLPorts
SSLCertFile
SSLKeyFile
SSLKeyPasswdFile
SSLCertNicknames

デフォルトは yes です (SSL が有効)。

SSLKeyFile

キー データベース ファイルの場所 (このサーバの証明書を入手するときに定義します)。Messaging Multiplexor を使用するには、SSL サーバ証明書に対応するプライベート キーが必要です。ここには、Messaging Multiplexor インストール ディレクトリの絶対パス (相対パスではありません) を指定します。

デフォルトは サーバ-ルート/mmp-ホスト名/key3.db です。

SSLKeyPasswdFile

プライベート キー ファイルへのアクセスを保護するパスワードのファイルの場所。キーがパスワードで保護されていない場合は、パスワードを null にすることができます。

デフォルトは サーバ-ルート/mmp-ホスト名/sslpassword.conf です。

SSLPorts

SSL がオンになるポート (受け入れられた SSL 接続)。シンタックスは、以下のとおりです。

[ IP ":" ] PORT [ "|" [ IP ":" ] PORT ]

たとえば、993|127.0.0.1:1993 は、ポート 993 の IP およびポート 1993 のローカル ホストへの接続が、受け入れられた時点で SSL を取得することを意味します。

デフォルト値はありませんが、POP にはポート 993 、IMAP にはポート 995 の使用をお勧めします。ポートを設定しても、そのポートが ServiceList (「Messaging Multiplexor の設定パラメータ」を参照) に含まれていなければ、実際に Messaging Multiplexor はそのポートへの接続を受け入れません。このパラメータが設定されておらず、SSLEnable が “true” または “yes” に設定されている場合は、IMAP STARTTLS だけが有効になります。

SSLSecmodFile

セキュリティ モジュール データベース ファイルの場所。SSL 符号化方式のハードウェア アクセラレータを使用している場合は、このファイルによってアクセラレータに関する記述が Messaging Multiplexor に渡されます。

デフォルトは サーバ-ルート/mmp-ホスト名/secmodule.db です。


Messaging Multiplexor の設定



この節では、Messaging Multiplexor の設定方法について説明します。


Messaging Multiplexor の設定ファイル

Messaging Multiplexor を設定するには、表 6-2 に示す Messaging Multiplexor 設定ファイルの設定パラメータを手作業で編集する必要があります。

表 6-2 Messaging Multiplexor の設定ファイル 


ファイル

説明

PopProxyAService.cfg

POP サービス用の環境変数を指定する設定ファイル。

ImapProxyAService.cfg

IMAP サービス用の環境変数を指定する設定ファイル。

AService.cfg

起動するサービス、および POP サービスと IMAP サービスが共有するオプションを指定する設定ファイル。

例として、LogDir パラメータおよび LogLevel パラメータは、3 つの設定ファイルすべての中で使用されています。これらのパラメータは、ImapProxyAService.cfg ファイルでは IMAP 関連イベントのロギング パラメータを設定する目的で使われており、PopProxyAService.cfg ファイルでは POP 関連イベントのロギング パラメータを設定するために使われています。ただし、AService.cfg ファイルの中で、LogDir および LogLevel は、POP サービスまたは IMAP サービスの起動に失敗した場合など、Messaging Multiplexor に関する全般的な問題を記録するために使用されています。

以下の設定パラメータは、AService.cfg ファイルの中で定義されています。

これらのパラメータの説明については、「Messaging Multiplexor の設定パラメータ」を参照してください。

Messaging Multiplexor の設定ファイルは、サーバ-ルート/mmp-ホスト名ディレクトリに保存されています。ここで、サーバ-ルート部分は Messaging Server をインストールしたディレクトリ、mmp-ホスト名部分は Messaging Multiplexor インスタンスにちなんで付けられたサブディレクトリを表します。たとえば、tarpit というマシンにデフォルトのインストール ディレクトリを使って Messaging Multiplexor をインストールした場合、設定ファイルは /usr/iplanet/server5/mmp-tarpit に保存されます。


Messaging Multiplexor の設定パラメータ

Messaging Multiplexor の設定ファイルにあるさまざまな設定パラメータを指定して、Messaging Multiplexor の動作を制御することができます。

下の表 6-3 に、設定可能なパラメータの説明を示します。


異なるインスタンスの設定パラメータを同じ設定ファイル内で指定するために、すべてのパラメータの先頭に、デフォルトのセクションであることを示す "default:" が付けられています。詳細については、表 6-3ServiceList パラメータを参照してください。




表 6-3 Messaging Multiplexor の設定パラメータ 


パラメータ

説明

AuthCacheSize
AuthCacheTTL

Messaging Multiplexor が 事前認証の結果をキャッシュできるようになります。AuthCacheSize パラメータは、キャッシュ エントリの数が定義するもので、AuthCacheTTL は事前認証の結果を秒単位で定義するものです。

デフォルトではそれぞれ、AuthCacheSize が 10,000、AuthCacheTTL が 900 になっています。

AuthService
AuthServiceTTL

AuthService が yes に設定されており、かつ AuthServiceTTL がゼロ以外の数値である場合は、POP/IMAP のために Messaging Multiplexor は、SMTP リレーの認証の前に現在誰が Messaging Multiplexor にログンインしているのかに関するクエリーを受け入れます。AuthServiceTTL は、認証記録が保管される期間を秒で表します。

デフォルトではそれぞれ、AuthService が no で、AuthServiceTTL が 0 になっています。

AuthService パラメータをグローバルにオンにする必要はまったくと言ってよいほどありません。この設定は仮想ドメインで行う必要があります。

BacksidePort

メッセージ ストア サーバに接続するポート。このパラメータにより、Messaging Multiplexor とストア サーバを同一のマシンで実行できるようになります。この場合、ストア サーバは別のポートを使用します。この方法は、フラットな設定すなわち Messaging Multiplexor をすべてのマシン上で実行したい場合に使用するとよいかもしれません。

デフォルトではそれぞれ、POP3 が 110、IMAP が 143 に設定されています (標準ポート)。

Banner

見出しの置換文字列です。 Messaging Multiplexor は、グリーティング行に指定された文字列を使用します。

デフォルトの文字列はありません。

BeTheUser
BeTheGroup

接続をリッスンし始めると、BeTheUser が Messaging Multiplexor のユーザ ID、BeTheGroup が Messaging Multiplexor のグループ ID になります。これらの値は Messaging Server setup インストール プログラムにより設定されます。

BGMax
BGPenalty
BGMaxBadness
BGDecay
BGLinear
BGExcluded

BadGuys 設定パラメータ。

BGMax は、同時にトラッキングする BadGuys の最大数を表します (デフォルトは 10,000)。

BGPenalty は、認証に失敗した場合に BadGuy の文に追加される秒単位の時間です (デフォルトは 2)。

BGMaxBadness は、認証の失敗に対する最大ペナルティの長さを秒単位で表します (デフォルトは 60)。

BGDecay は、BadGuy のペナルティが許されるまでの時間を秒単位で表します (デフォルトは 900)。

BGLinear は、BadGuy のペナルティが時間とともに直線的に減少するのか、あるいは期限が切れたときに突然なくなるのかを定義するためのものです (デフルトは no でペナルティは期限が切れたときに突然なくなります)。

BGExcluded は、除外された IP/マスク ペアのリスト、またはこれらのペアを調べるために読み取るファイルの名前を表すものです。これらのクライアント アドレスは、認証が失敗してもペナルティは受けません (デフォルト値はありません)。

BindDN
BindPass

Directory Server への認証に使われる識別名およびパスワード。BindDN には、LdapURL で指定された BaseDN にアクセスするための権限が必要です。

システム セキュリティの完全性を保つには、デフォルトの BindPass を簡単には推測できないパスワードに変更し、ディレクトリへは読み込み専用でしかアクセスできない BindDN を選択するとよいでしょう。

BindDN のデフォルトは cn=Directory Manager で、BindPass のデフォルトは “secret”です。

CanonicalVirtualDomainDelim

標準の仮想ドメイン デリミタ。Messaging Multiplexor によって使用される文字で、メッセージ ストア サーバおよび LDAP サーバに対して通信を行うときにユーザ ID とその後に続く仮想ドメインとを区別します。

デフォルトは @ で、LDAP およびメッセージ ストア サーバに渡されるユーザ IDは userid@virtual.domain という形式になります。

Capability

能力置換文字列。Messaging Multiplexor は、デフォルト (独自) の能力ではなく Capability に指定された文字列を使って、クライアント (またはその背後にあるサーバ) が何をできるのかを IMAP クライアントに伝えます。この変数は、POP3 では効果がありません。

iPlanet サーバを使用している場合に、そのメール アカウントの管理機能を使用したいときは、Messaging Multiplexor の能力を変更するため、この Capability 設定パラメータを指定します。

デフォルトの能力を示す文字列は以下のとおりです (改行はありません)。

IMAP4 IMAP4rev1 ACL QUOTA LITERAL+ NAMESPACE UIDPLUS CHILDREN LANGUAGE XSENDER X-NETSCAPE XSERVERINFO AUTH=PLAIN

CertMapFile

証明書マップ ファイル (SSL のクライアントの証明書に基づく認証に使用するファイル) の名前。

デフォルトはありません。

ConnLimits

次の形式で記述され、各エントリはカンマで区切られます。

IP "|" MASK ":" NUM

または、これらのエントリを 1 つ以上含む特定ファイルのパスおよび名前です。エントリはそれぞれ別の行に記述します。 これらのエントリは、最も特定化された IP-MASK のペアを先頭にし、より特定化されているものから順に配置する必要があります。

デフォルトは 0.0.0.0|0.0.0.0:20 です

CRAMs

DefaultDomain

デフォルトのドメイン。このパラメータは主に HostedDomains に使用されます。 このパラメータが設定されている場合に、接続に対して一致する VDMap エントリがない場合は、その値が不適当なユーザ ID に付け加えられます。

HostedDomains

HostedDomains をサポートするかどうかを表すブール代数値です。

デフォルトは Yes です。

LdapCacheSize
LdapCacheTTL

Messaging Multiplexor はユーザの検索結果をキャッシュすることができます。LdapCacheSize パラメータはキャッシュ エントリの数を定義するもので、LdapCacheTTL はユーザ検索の結果を秒単位で定義するものです。

デフォルトは LdapCacheSize が 10,000 で、LdapCacheTTL が 900 です。

LdapUrl

サイトのユーザ/グループ ディレクトリ ツリーにおける最上位へのポインタ。Messaging Multiplexor を正確に動作させるためには、このパラメータを必ず設定しなければなりません。

SSL (LDAPS) はサポートされていますが、SSL の設定が正しく、SSL を使用できる状態になっていなければなりません。フェールオーバーを有効にするには、URL のホスト部分をスペースで区切ったホストのリストにします。たとえば、以下のように記述します。

ldap://ldap1 ldap2/o=isp.

デフォルトは ldap://ローカル ホスト/o=isp です。

LogDir
LogLevel

LogDir は、Messaging Multiplexor がログ ファイルを作成するディレクトリです。存在しないディレクトリを指定すると、ログ ファイルは作成されません。ログ ファイルの名前は、サービスを区別できるようにつけられます。たとえば、IMAP のログ ファイルは ImapProxy_yyyymmdd.log という形式になります。

LogLevel は、ログ ファイルに記録される情報の量を示す、ログの詳細レベルを表します。最高の詳細レベルを 10 として、0 から 10 までの数字を指定できます。レベルが高いほどログに記録される量も多くなります。

LogDir および LogLevel は、次の 3 つの設定ファイルに含まれています : ImapProxyAService.cfgPopProxyAService.cfgAService.cfg

LogDir のデフォルトは サーバ-ルート/mmp-ホスト名/log で、LogLevel のデフォルトは 1 です。

MailHostAttrs

スペースで区切られた、ユーザのメール ホストを識別する LDAP 属性のリストです。Messaging Multiplexor は、リストで指定された順に、検索によって返された各サーバに接続しようとします。

デフォルトは mailHost です。

NumThreads

割り当てるワーカー スレッドの最大数。マシンに複数の CPU が搭載されている場合は、ワーカー スレッドとともに Messaging Multiplexor を実行することによりパフォーマンスを向上させることが可能です。最適なワーク スレッドの数はマシンに搭載されているプロセッサの数と同じになります。たとえば、CPU を 2 つ搭載したマシンの場合には 2 を指定します。シングル プロセッサのマシンの場合は 0 を指定することにより、最適なパフォーマンスを得られます。

このパラメータがあるのは、AService.cfg 設定ファイルだけです。

デフォルトは 0 です (メイン スレッドがすべての作業を行います)。

PreAuth

国際ローミング (Global Roaming) の事前認証を有効にします。事前認証を有効にすると、クライアントが Messaging Multiplexor への認証を行い、Messaging Multiplexor がメッセージ ストアに認証情報をリレーします。このパラメータを yes に設定すると、事前認証が有効になります。 事前認証を有効にすると、サーバのパフォーマンスが低下します。

デフォルトは no です。

ReplayFormat

メッセージ ストア サーバへ再生するユーザ ID の作成方法を示す Printf スタイル形式の文字列です。有効なエスケープ シーケンスは次のとおりです。

%U (ユーザid のみ)
%V (仮想ドメインのみ)
%A[attr] (ユーザの属性 " attr " の値)

たとえば、ユーザ ID が joedomain=siroe.com%A[uid]@%V は、次のようになります。

joe@siroe.com

デフォルトは NULL (ユーザid だけが再生されます)。

SearchFormat

仮想ドメインが有効であるときに、ユーザのメールホストに対するユーザ/グループ LDAP クエリーを作成するための printf スタイル形式の文字列です。有効なエスケープ シーケンスは次のとおりです。

%s (ユーザid + 仮想ドメイン)
%U (ユーザid のみ)
%V (仮想ドメインのみ)
%C (クライアント IP アドレス)
%S (サーバ IP アドレス)
%D (クライアント証明書 DN)

デフォルト値は、 uid=%s です。

ServerDownAlert

IMAP 専用。Messaging Multiplexor がユーザ ストア サーバに接続できないとき、IMAP ALERT メッセージとしてクライアントに返される文字列。

デフォルトの文字列は「Your IMAP server appers to be temporarily out of service. (IMAP サーバは一時的に使用できない状態になっているようです)」です。

ServiceList

どのサービスを開始するか、および Messaging Multiplexor がそれらのサービスをリッスンするポート/インターフェイスを指定します。以下の形式で、すべてのサービスを一行に並べて記述します。

DLLNAME [ "|" INSTANCENAME [ "|" SECTION ]] "@" HOSTPORT [ "|" HOSTPORT ]

DLLNAME は、ロードする AService DLL に対する絶対パスとファイル名です (DLL ファイルの拡張子 .sodll などを取り除いたもの)。DLLNAME が 1 つも指定されていない場合、または指定されているものを読み込んだり初期化できない場合は、AService デーモンが終了します。カスタマ提供の DLL (共有ライブラリ) は使用できません。

INSTANCENAME は、IMAP または POP サービスで使用する設定ファイルの名前を表します (.cfg 拡張子を取り除いたもの。デフォルトはそれぞれ ImapProxyAService および PopProxyAService です)。INSTANCENAME は、オプションで SECTION パラメータをとることができます。このパラメータを使うと、設定ファイルで定義されている Messaging Multiplexor のどのインスタンスを開始するのかを指定することができます。そうすれば、同じ Messaging Multiplexor の下で独自の SSL 証明書または他の設定を備えた複数のインターフェイス上で、複数の POP/IMAP インスタンスを実行することが可能になります。デフォルトの SECTIONdefault です。 INSTANCENAME が指定されていない場合は、DLL が開始されるとともに AService デーモン が AService DLL に NULL を渡します。

ServiceList パラメータがあるのは、AService.cfg 設定ファイルだけです。

デフォルトの ServiceList エントリは以下のとおりです (すべて一行に記述されています)。

サーバ-ルート/bin/msg/mmp/lib/ImapProxyAService@143|993 サーバ-ルート/bin/msg/mmp/lib/PopProxyAService@110

SpoofMessageFile

POP3 Inbox のスプーフィングに使用するファイル。Messaging Multiplexor は、クライアント ストア マシンに接続できない場合に POP3 サーバの基本的な機能を模倣できます。そのとき、Messaging Multiplexor はユーザのために Inbox を作成し、この 1 つのメッセージをその Inbox に入れます。このファイル内のメッセージの形式は RFC  822 に準拠していなければなりません (最後の  '.' を含む)。

デフォルトでは、スプーフ メッセージ ファイルはありません。

StoreAdmin
StoreAdminPass

StoreAdmin は、SSL 間のプロキシ認証に対する、ストア管理者のユーザ名を表します。StoreAdminPass はこのストア管理者のパスワードです。

デフォルトの StoreAdmin は Null ですが、これを mmpstore に設定しておくことをお勧めします。 StoreAdminPass のデフォルトはありません。

TCPAccess

Messaging Multiplexor の TCP アクセス制御を記述するラップスタイルのフィルタです (グローバル)。

デフォルトは NULL です。

TCPAccessAttr

ユーザの TCP アクセス制御を記述したラップスタイルのフィルタを含むユーザごとの属性。

デフォルトは mailAccessDomain です。

Timeout

秒単位のセッション タイムアウト。標準に準拠するため、このパラメータの値を IMAP に対して 1800 秒 (30 分) 以下、また POP に対して 600 秒 (10 分) 以下に設定することは避けてください。

デフォルトは 1800 秒です。

VirtualDomainDelim

受け入れられる仮想ドメイン デリミタの文字列。 この文字列内の文字はすべて、Messaging Multiplexor が受け取るユーザ ID のドメイン デリミタとして扱われます (Messaging Multiplexor は最後からユーザ ID を検索します)。

デフォルトのデリミタは @ です。

VirtualDomainFile

仮想ドメイン マッピングを含んだファイルの名前です。

デフォルトのファイルは サーバ-ルート/mmp-ホスト名/vdmap.cfg です。仮想ドメインがサポートされるようにするには、設定ファイルでこの行のコメントを外します。


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最終更新日 2000 年 9 月 14 日