Sun Ray 1 設定 GUI では、ウィンドウの表示と非表示を切り替えるときにユーザーが押すホットキーを設定できます。このカスタマイズは 3 つのレベルで行うことができます。
サイト全体のデフォルトの設定
ユーザーのデフォルトの設定
サイト全体の必須の設定
これらのカスタマイズレベルをサポートするために、Sun Ray 1 設定 GUI は起動時に以下の Java 属性ファイルを以下の順序で探します。
/etc/opt/SUNWut/utsettings_defaults.properties (サイト全体のデフォルト) このファイルは最初に読み込まれ、役に立つデフォルトの属性を含みます。ここで指定した属性は、アプリケーションに組み込みのデフォルト値に優先します。
/home/anyuser/.utsettings.properties (ユーザーのデフォルト) このファイルは 2 番目に読み込まれ、ユーザーの望む属性値を含みます。ここで指定した属性は、アプリケーションに組み込みのデフォルト値やサイト全体のデフォルト値に優先します。
/etc/opt/SUNWut/utsettings_mandatory.properties (サイト全体の必須のデフォルト) このファイルは最後に読み込まれ、ユーザーが取り消すことができないサイト全体の強制的な設定を含みます。ここで指定した属性は、アプリケーション、サイト全体、およびユーザーのデフォルト値に優先します。
使用例
Sun の Props キーを持たない一般の PC キーボードを使用するサイトの場合、サイト全体のデフォルトファイルを使用して、Props キーの代わりにファンクションキーを指定することができます。この場合、ユーザーが別のデフォルト値を指定したければ、ユーザーのデフォルトファイルを使って指定することができます。
ユーザー教育やサポートの負担を軽減するなどの目的で、サイトのすべての appliance で標準のホットキーを必ず使用するポリシーを定めているとします。このような場合は、サイト全体の必須のデフォルトファイルを使用することで、標準のホットキーを指定することができます。この場合、ユーザーが独自に設定変更を行うことはできません。
utsettings.hotkey=value |
ここで、value には、サポートされている修飾キー (Ctrl、Shift、Alt、Meta) を 1 つ以上、任意の順序で指定し、有効な X の keysym 名を指定します。次の表に値の例を示します。
表 5-6 ホットキーの値の例
値の例 |
備考 |
---|---|
Shift SunProps |
これがアプリケーションのデフォルトです。 |
F3 |
|
Shift F4 |
|
Ctrl Shift Alt F5 |
|
root でログインし、テキストエディタで /etc/opt/SUNWut/utsettings_defaults.properties ファイルを開きます。
必須の値に変更を加えるには、 /etc/opt/SUNWut/utsettings_mandatory.properties ファイルの値を変更します。
ホットキーの本来のエントリを見つけたら、文の先頭に # を追加します。
# utsettings.hotkey=Shift SunProps |
最初のステートメントの後に、新しいホットキー属性を入力します。たとえば、次のように入力します。
utsettings.hotkey=Shift F8 |
utsettings_defaults.properties ファイルを保存します。
新しいホットキーは、次にユーザーがログインしたときに有効になります。変更後にログインしたユーザーは、新しいホットキーを使って「Sun Ray 1 設定」ウィンドウを表示できます。変更前にすでにログインしていたユーザーは、以前の値を使用します。
ユーザーのホームディレクトリ (/home/username) で、ユーザーに次のように入力させます。
% touch .utsettings.properties |
これにより、.utsettings.properties ファイルが作成されます。
ユーザーに .utsettings.properties ファイルを編集させます。ユーザーが希望するホットキーを指定する行をファイルに追加します。たとえば、次の行を追加します。
utsettings.hotkey=Shift F8 |
.utsettings.properties ファイルをユーザーに保存させます。
新しいホットキーを有効にするために、ユーザーにログアウトさせ、続いてログインさせます。