Sun Cluster には、クラスタ用として、Management Information Base (MIB) のほかに Simple Network Management Protocol (SNMP) が付属しています。エージェントファイルの名前は snmpd (SNMP デーモン)、MIB の名前は sun.mib です。
クラスタ SNMP エージェントは、複数のクラスタ (最大 32) を同時に監視できるプロキシエージェントです。通常の Sun Cluster は、管理ワークステーションまたはシステムサービスプロセッサ (SSP) から管理できます。管理ワークステーションまたは SSP にクラスタ SNMP エージェントをインストールすると、ネットワークトラフィックが調整される上、SNMP パケットの転送でノードの CPU パワーが浪費されることがありません。
snmpd デーモンの内容を次に示します。
RFC 1157 互換の SNMP エージェントである
Sun Microsystems, Inc. のエンタプライズグループに含まれる Sun Cluster (SC) MIB の拡張機能をサポートすることを目的とする
クラスタ sun.mib を ASCII 形式で提供する
GET-REQUEST、 GETNEXT-REQUEST、TRAP などの SNMP プロトコルオペレーションをサポートする
データ収集用のスーパーモニターエージェント、smond を提供する
スーパーモニターデーモンである smond は、クラスタの各メンバーノードから in.mond デーモンに接続することにより、ハードウェア構成情報と重要なクラスタイベントを収集します。smond デーモンは、続いてこの情報を SNMP デーモン (snmpd) に報告します。
1 つの smond デーモンを構成することで、複数のクラスタ情報を収集することができます。
SUNWcsnmp パッケージには、次のものが含まれます。
/opt/SUNWcluster/bin/snmpd と /opt/SUNWcluster/bin/smond のバイナリ
ASCII 形式の /opt/SUNWcluster/etc/sun.mib ファイル
/opt/SUNWcluster/bin/init.snmpd スクリプト (snmpd 制御)
/var/opt/SUNWcluster/snmpd.conf ファイル (SNMP 構成)
/opt/SUNWcluster/etc/snmp.traps ファイル (SNMP トラップ)
/opt/SUNWcluster/etc/sun-snmp.schema ファイル (SunNet Manager スキーマ)
/opt/SUNWcluster/bin/smond_conf スクリプト (smond 構成)
/opt/SUNWcluster/bin/smond_ctl スクリプト (smond 制御)
該当するマニュアルページ
snmpd と smond デーモンの詳細は、付録 B 「Sun Cluster マニュアルページのクイックリファレンス」を参照してください。