この手順では、ns-setup コマンドおよび Sun Cluster のコマンドと対話しながら作業を進めます。ただし、ここで説明するのは、Sun Cluster HA for Netscape Mail に関連する部分だけです。その他の部分については、適宜デフォルト値を選択するか、変更してください。
CD 上の Netscape Mail のインストールディレクトリから ns-setup コマンドを実行します。
CD 上の Netscape Mail の格納場所に移動して、ns-setup コマンドを実行してください。
phys-hahost1# cd /cdrom/commerce/solaris/us/https/mail phys-hahost1# ./ns-setup |
CD 上の Netscape ディレクトリが、この例で示すディレクトリと異なることがあります。実際の場所については、Netscape のマニュアルを参照してください。
使用許諾契約書に続いて、次のような画面が表示されます。
Netscape Communications Corporation Netscape SuiteSpot Server Installation --------------------------------------------------------------- This program will extract the server files from the distribution media and install them into a directory you specify. This directory is called the server root and will contain the server programs, the Administration Server, and the server configuration files. Server root [/usr/netscape/suitespot]: To accept the default in brackets, press return. |
Netscape Web Server 用の論理ホスト名と適切な DNS ドメイン名を入力します。
完全名は、hahost1.sun.com というような hostname.domainname の形式になります。デフォルト値は使用しないでください。データサービス用のディレクトリを作成している場合は、そのディレクトリ名を入力することもできます。
Sun Cluster HA for Netscape Mail が正しくフェイルオーバーするには、この問い合わせだけでなく、他のすべての問い合わせに対しても、物理ホスト名ではなく、論理ホスト名を使用する必要があります。
たとえば、次のようになります。
Machine's name [phys-hahost1]:hahost1 |
画面に表示される指示に従って、サーバーのインストール作業を進めてください。多くの場合、デフォルト値をそのまま使用できます。
問い合わせが表示されたら、サーバーの管理者 ID とパスワードを入力します。
システムのガイドラインに従ってください。
デフォルトの管理ポートは、データサービスが待機するポートではないため、デフォルト値をそのまま使用できます。
次のようなメッセージが表示されます。
Attempting to start Netscape Admin Server... |
プロンプトが表示されたら、次に進みます。
ユーザー名とグループ名、ドメイン名を指定します。
Sun Cluster HA for Netscape Mail を実行する Sun Cluster サーバー上で、メールサーバーに設定したユーザー名を入力してください。
システムコンポーネント用のディレクトリを指定します。
システムのいろいろなコンポーネントをインストールするディレクトリの問い合わせがあります。たとえば、/hahost1/mail/mailbox や /hahost1/mail/postoffice というように論理ホスト上のディレクトリを指定してください。
サーバーの識別名を指定します。
NIS モジュールと Greeting Forms 機能を使用するかどうかを指定します。
次の例に示すように、指定した情報を確認する画面が表示されます。
Mail user name: Domain name: Mailbox directory: Post Office directory: Server Identifier: NIS lookups: Greeting forms: You may accept these choices or quit the installation. Install Netscape Messaging Server? [y]: |
準備ができたら、Netscape Messaging Server をインストールし、表示されるプロンプトに応答します。
構成の設定方法に従い、適切に情報を指定してください。すべての変更が有効になると、次のメッセージが表示されます。
Netscape Messaging Server installation complete |
プロンプトが表示されたら Netscape Messaging Server を起動します。
物理ホストから hadsconfig コマンドを実行します。
[phys-hahost1]: hadsconfig |
プロンプトに対して「nsmail」のメニュー項目番号を入力します。
インストールしたサービスによって、メニューの内容が異なることがあります。
プロンプトに対して「Create a new instance」の項目番号を入力します。
次のような画面が表示されます。
Name of the instance [nsmail] [?] Logical host [?] Take over flag [y] Following are the specifications of this instance Name of the instance : Logical host : Number of times to retry : Time between retries (sec) : Configuration File : Fault probe program : Time between probes (sec) : Time out value for the probe (sec) : Take over flag : Add this instance ? (yes/no) [yes] Instance added to workfile Press enter to return to main menu |
インスタンス名を入力します。
論理ホスト名を入力します。
その他の項目については、構成に従ってデフォルト値をそのまま使用するか、変更します。
ここでは、必要に応じてデフォルト値を変更できます。
このインスタンスを追加します。
「Instance added to workfile」というメッセージが表示されます。
プロンプトが表示されたら、Main Menu に進みます。
「Configuration has changed in workfile」というメッセージが表示されます。
プロンプトが表示されたら、ワークファイルの情報に基づいて構成情報を更新します。
「Quit」のメニュー項目番号を入力します。
物理ホストのルートプロンプトに戻ります。
hareg(1M) コマンドを使用して、サービスを登録し、起動します。
1 つのホスト上でだけ hareg(1M) コマンドを実行してください。
まだサービスを登録していない場合は、hareg(1M) コマンドを使用して登録してください。論理ホスト上でだけデータサービスを登録するには、-h オプションを使用して、論理ホスト名を指定します。
# hareg -s -r nsmail [-h logicalhost] |
クラスタをすでに起動している場合は、次の hareg(1M) コマンドを使用して、サービスを起動します。
# hareg -y nsmail |
これで、Netscape Mail のインストールは完了です。