Solaris PC NetLink 管理マニュアル

3.5 イベントモニター

イベントは、システム (またはアプリケーション) で発生するさまざまな状態の変化です。いくつかの重要なイベントは画面上にメッセージで表示されます。直ちに対処する必要がないイベントは、イベントログに記録されます。イベントログの記録は SunLink Server プログラムを起動すると自動的に開始します。SunLink Server Manager ツールで表示されるイベントログにより、さまざまな問題の障害追跡をしたり、SunLink Server のセキュリティーイベントを監視することができます。

SunLink Server ソフトウェアは次の種類のログにイベントを記録します。

システムログとアプリケーションログは、すべてのユーザーが表示することができます。セキュリティーログはシステム管理者のみがアクセスすることができます。

3.5.1 イベントの解釈

イベントログは ヘッダーイベント記述 (イベントの種類をベースにした)、追加データで構成されます。ほとんどのセキュリティーログエントリは、ヘッダーと記述で構成されます。

SunLink Server Manager は、イベントを各ログごとに別々に表示します。各行は、1 つのイベントについて、日付、時刻、発生元、カテゴリ、イベント ID、ユーザーアカウント、コンピュータ名などの情報を提供します。

3.5.1.1 イベントヘッダー

1 つのイベントヘッダーには以下の情報が含まれています。

3.5.1.2 イベントの説明

イベントの説明の形式と内容は、イベントの種類によって異なります。説明には、イベントの重要性や何が起こったのかが示されており、最も有益な情報の 1 つといえます。

3.5.1.3 イベントの種類

SunLink Server Manager ログは次のようなイベントの種類を示します。

3.5.1.4 追加データ

データフィールドには、バイトやワードで表示されるバイナリデータが含まれています。この情報はイベント記録の元になるアプリケーションで生成されます。データは 16 進数形式で表示されるので、その意味を解釈することができるのは、元のアプリケーションに詳しい開発者だけです。

3.5.2 SunLink Server Manager を使用してイベントを表示する

SunLink Server Manager のイベントグループで、システムログ、セキュリティーログ、アプリケーションログの中から表示するイベントを選択します。

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3.5.3 イベントログを使用して問題を追跡する

イベントログを注意深く監視すると、システムの問題の発生源を予測して特定することができます。ログはアプリケーションソフトウェアの問題を確認することもできます。Windows NT アプリケーションがクラッシュした場合、Windows NT アプリケーションのイベントログによってクラッシュに至るまでの動作状況をたどることができます。

以下の説明は、イベントログを使用して問題の原因を突き止めるためのガイドラインです。

3.5.3.1 SunLink Server セキュリティーイベントの監視

Windows NT のドメインユーザーマネージャの [監査のポリシー] ダイアログボックスで、イベントを監査することができます。監査を通して、SunLink Server セキュリティーイベントを追跡することができます。一定のアクションが実行されたり、ファイルがアクセスされたりするたびに、監査エントリがセキュリティーイベントログに書き込まれるように指定できます。

監査エントリは、発生したアクティビティ、アクションを起こしたユーザー、そのアクティビティの日付と時間を表示します。試みの成功または失敗をどちらも監査することができます。監査追跡情報には、実際にネットワーク上でアクションを実行したユーザーと、許可されていないアクションを実行しようとしたユーザーを表示することができます。

イベントはデフォルトでは監査されません。管理者の権限があれば、Windows NT のドメインユーザーマネージャツールを使用して、どの種類のシステムイベントを監査するかを指定することができます。

監査のポリシーによって、SunLink Server ソフトウェアが記録するセキュリティーログの量と形式が決まります。ファイルとオブジェクトへのアクセスについては、監視するファイルとプリンタ、監視するファイルとオブジェクトへのアクセスの形式、ユーザーとグループを指定することができます。たとえば、ファイルとオブジェクトへのアクセスの監査が有効なときには、ファイルまたはフォルダのプロパティダイアログボックス (エクスプローラを使用してアクセス) のセキュリティータブを使用して、監査するファイルと監査するファイルへのアクセス形式を指定することができます。

イベントの監視方法
  1. SunLink Server Manager を使用して、イベントログを表示したい SunLink Server システムにログオンします。

    詳細は、「SunLink Server Manager を使用してログオンする方法」を参照してください。設定を変更するにはスーパーユーザーとしてログオンする必要があります。

  2. [イベント] をダブルクリックします。

    次の画面が表示されます。

    Graphic
  3. 表示するログのアイコンをダブルクリックします。

  4. ログの任意の行をダブルクリックすると、特定のイベントについての詳細を見ることができます。

    イベントの解釈についての詳細は 「3.5.1 イベントの解釈」を参照してください。

コマンドプロンプトからイベントを監視する方法

SunLink Server の elfread コマンドを使用して、システムログ、セキュリティーログ、アプリケーションログを読むことができます。このコマンドは、SunLink Server システムが起動に失敗した場合の障害を追跡するときに便利です (この種類のイベントは、通常システムログに書き込まれます)。elfread コマンドは SunLink Server Manager のバックアップ (予備手段) として使用してください。サーバーが実行中のときにログファイルを表示する方法として推奨されます。

  1. SunLink Server コマンドプロンプトで次のように入力します。

elfread [-od] ログ名

ログ名に、system、security、application のいずれかを指定します。

ログファイルの内容の一覧を古いイベントから表示するには、-o オプションを使用します。 イベントについての詳細情報を表示するには、-d オプションを使用します。

オプションが指定されていない場合は、指定したログのすべてのイベントの一覧が新しい順に表示されます。

SunLink Server の情報の表示方法
  1. SunLink Server Manager を使用して、情報を表示する SunLink Server システムにログインします。

    詳細は、「SunLink Server Manager を使用してログオンする方法」を参照してください。設定を変更するにはスーパーユーザーとしてログオンする必要があります。

  2. [情報] をダブルクリックします。

    次の画面が表示されます。

    Graphic

    情報表示で表示されているデータは自動的には更新されません。最新の統計情報を表示するには、[表示] メニューから [リフレッシュ] を選択するか、ナビゲーション区画から再度 [情報] をクリックします。

以下の情報が提供されます。

上記のような重要な情報に加えて、情報ウィンドウには、さまざまな管理タスクを開始できる 3 つのボタンが含まれています。