この章では、SunLink Server ソフトウェアに組み込まれている Windows インターネットネームサービス (WINS) に関する詳細情報と、ネットワークの WINS 実装計画を立てる際に役立つ重要な性能の問題について説明します。これらの問題について、主に次のような項目で説明しています。
WINS とその機能
名前解決サービス
WINS サーバー計画
さらにこの章では、SunLink Server プログラムを実行しているコンピュータ上にある、WINS、アクセス制御リスト (ACL)、NT レジストリ、セキュリティアカウントマネージャ (SAM)、バイナリラージオブジェクト (BLOB)、共有ファイルなどを含むすべてのデータベースの管理方法についても説明します。この章で説明するタスクは以下のとおりです。
「SunLink Server データベースのクリーンアップ方法」
「SunLink Server データベースのバックアップ作成方法」
「データベースのクリーンアップとバックアップ作成の両方を行う自動スケジュールの作成方法」
「スケジュール化されたデータベース保守タスクの表示、修正、または削除方法」
Windows インターネットネームサービス (WINS) は、利用可能なネットワーク資源とそれを所有するコンピュータに関するデータベースです。このデータベースは WINS サーバー上で保持されます。ある資源を探しているコンピュータは WINS サーバーにその資源を所有しているマシンのアドレスを探すように「要求」を出します。これは、ネットワーク資源を特定する「ブロードキャスト」スキーマというもう 1 つの方法と比べてネットワーク性能が高く、トラフィックは減少します。
SunLink Server システム用の WINS は、Microsoft TCP/IP-32 for Windows for Workgroups 3.11、Windows 98、Windows 95、Windows NT Workstation、Windows NT Server、および Microsoft Network Client Version 3.0を含む Microsoft WINS クライアントの実装に完全に対応しています。
SunLink Server 上で稼動している WINS は、他の SunLink Server コンピュータ上で稼動している WINS や Windows NT システム上で稼動している WINS のネームデータベースを複製することができます。
SunLink Server 上の WINS が持つ NT 機能の管理および保持を行う際には、Windows NT 上の WINS を管理するときに使用するのと同じ Windows NT ベースのツールである WINS マネージャを使用します。これにより、ネットワーク内にある 1 つのコンピュータ上の 1 つの管理ツールから SunLink Server ベースの WINS サーバーと Windows NT ベースの WINS サーバーの両方を管理することができます。
TCP/IP を持つ SunLink Server の WINS には、ネットワーク上のコンピュータごとに独自の IP アドレスとコンピュータ名が必要です。プログラムが IP アドレスを使ってコンピュータに接続する場合でも、管理者は「親しみやすい」名前を使って接続します。そのため、TCP/IP インターネットワークにはコンピュータ名を IP アドレスに、IP アドレスをコンピュータ名に変換する名前解決サービスが必要になります。
IP アドレスは、インターネットワーク上にあるその他すべての TCP/IP デバイスがコンピュータを認識する際に使用する独自のアドレスです。TCP/IP とインターネットでは、コンピュータ名は幅広く知られているシステム名にドメインネームシステム (DNS) を加えたものです。(ローカルネットワークでは、コンピュータ名は SunLink Server または Windows NT のセットアップ中に提供される名前です。) 名前と IP アドレスの両方が重複しないようにするため、コンピュータは NetBIOS over TCP/IP を使ってシステムの起動中にネットワークにその名前と IP アドレスを登録します。
SunLink Server ネットワークコンポーネントは NetBIOS として知られる命名規約に基づいています。一般的に、NetBIOS コンピュータ名は 1 つの部分で構成されます。
一方、TCP/IP コンポーネントは DNS 命名規約に基づいています。DNS コンピュータ名はホスト名とドメイン名の 2 つの部分で構成され、それらは結合されて完全修飾されたドメイン名 (FQDN) になります。
NetBIOS コンピュータ名は DNS ホスト名と互換性があり、それによって 2 種類のコンポーネント間の相互運用が可能になります。SunLink Server ソフトウェアによって NetBOIS コンピュータ名と DNS ドメイン名が組み合わされ、FQDN が形成されます。
SunLink Server システムでは、NetBIOS コンピュータ名はデフォルトでは DNS ホスト名と同一の名前になっています。独自の名前が必要な場合はデフォルトを変更することができます。
コンピュータは、TCP/IP インターネットワークで正確な名前解決を行うために以下のうちの 1 つまたはいくつかの方法を使用することができます。
Windows インターネットネームサービス (WINS)
コンピュータ名の IP アドレスマッピングに関する動的なデータベースを含む WINS サーバーが最低 1 つ使用可能である場合、コンピュータは WINS を使用することができます。他の名前解決方法では不可能ですが、WINS はインターネットワーク用のブロードキャスト名前解決と合わせて使用することができます。次の節で説明するように、WINS は NetBIOS over TCP/IP モードの操作になります。
ブロードキャスト名前解決
コンピュータは、RFC 1001/1002 で b ノードと定義されている NetBIOS over TCP/IP モードの操作であるブロードキャスト名前解決を使用することもできます。この方法では、コンピュータが IP レベルのブロードキャストを行ってその名前をネットワークに「通知」することによって登録します。ブロードキャスト領域にある各コンピュータは、重複する名前を登録する試みを拒否したり、登録された名前の照会に応答したりする責任があります。
DNS 名前解決
ドメインネームシステムは、NetBIOS over TCP/IP や FTP (SunLink Server ソフトウェアはこの方法は使用しません) などのアプリケーションを使ってコンピュータを海外のホストに接続する際に名前のマッピングを調べる方法を提供します。
NetBIOS コンピュータ名と IP アドレスのマッピングを指定する LMHOSTS ファイル、または DNS 名や IP アドレスを指定する HOSTS ファイル
ローカルコンピュータでは、HOSTS ファイル (Windows Sockets アプリケーションが TCP/IP ホスト名を検索する際に使用) や LMHOSTS ファイル (NetBIOS over TCP/IP が Microsoft ネットワークのコンピュータ名を検索する際に使用) を使ってマッピングされている既知の IP アドレスとコンピュータ名の対応を調べることができます。LMHOSTS は小規模のネットワークや WINS が使用できないリモートサブネットなどの名前解決に使用されます。
NetBIOS over TCP/IP (NetBT) は、名前解決を行うための名前の IP アドレスマッピングを実行するセッション層のネットワークサービスです。SunLink Server プログラムでは、NetBT は WINS およびブロードキャスト名前解決を通じて実装されています。命名処理に関連する 2 つのもっとも重要な点は、登録と解決です。
登録は、ネットワーク上の各コンピュータ (ノード) の独自の名前を登録する際に使用されます。通常はコンピュータが起動したときに登録されます。
解決は、コンピュータ名に対応するアドレスを調べる際に使用されるプロセスです。
RFC 1001 および 1002 では、NetBIOS の TCP/IP 上での実装方法の指定と、名前解決モードが定義されています。
ネットワーク資源の特定およびアクセス方法を指定するモードは NetBT 内で定義されます。SunLink Server ソフトウェアがサポートする NetBT モードは以下のとおりです。
b ノード - 名前の解決にブロードキャストメッセージを使用します。
h ノード - 名前の照会に別のタイプのノードを使用した後、名前サービスが使用できない場合、または名前がデータベースに登録されていない場合に、 b ノードを使用します。
RFC では NetBIOS ネームサーバー (NBNS) という用語を使用していますが、WINS は NBNS が拡張したものです。
Windows クライアントコンピュータ用の 2 つの最も一般的なノードタイプは b ノードと h ノードです。
DHCP ユーザーは、(クライアントの構成によって) ノードタイプが DHCP サーバーによって割り当てられる場合があります。WINS サーバーがネットワーク上で使用可能な場合、NetBT は WINS サーバーと通信してクライアントコンピュータ上で名前を解決します。WINS サーバーが使用可能な状態でない場合、NetBT は b ノードのブロードキャストメッセージを使って名前を解決します。NetBT は、指定のコンピュータ上での TCP/IP の構成方法によって、LMHOSTS ファイルを使って名前解決を行うこともできます。
SunLink Server ソフトウェアは b ノードと h ノードの NetBT モードに対応することができます。
b ノードモードは名前の登録および解決にブロードキャストを使用します。たとえば、CLIENT_PC1 が CLIENT_PC2 と通信したい場合、CLIENT_PC2 を探しているということをすべてのマシンに伝送し、指定された時間 CLIENT_PC2 からの応答を待ちます。
b ノードモードには以下の 2 つの主な問題があります。
広い環境では、ブロードキャストを使ってネットワークを読み込みます。
通常、ルーターはブロードキャストを転送しないため、ルーターの反対側にあるコンピュータには要求が届きません。
h ノードモードはブロードキャストメッセージやルーティングされた環境での操作に関するもっとも重要な問題を解決します。このノードは、b ノードと最後の手段としてブロードキャストメッセージを使用する別のノードタイプの組み合わせです。WINS サーバーが停止し、それによってブロードキャストメッセージが不可欠な場合、コンピュータは WINS サーバーが応答するまでポーリングし続けます。h ノードは、ブロードキャスト名前解決が失敗した場合にLMHOSTS ファイルを使用するように構成することもできます。
WINS サーバーが動作している場合はブロードキャストメッセージは生成されないため、コンピュータをルーターの逆側に配置することができます。WINS サーバーが停止した場合は、b ノードが使用されるため、ルーターの同じ側にあるコンピュータは通常どおり操作することができます。
TCP/IP を手動で構成する Microsoft TCP/IP ユーザーについては、TCP/IP を構成するときに WINS サーバー用のアドレスを指定している限り、デフォルトでは h ノードが使用されます。
SunLink Server ネットワークでは修正 b ノードとして知られるその他の組み合わせも使用されており、メッセージがルーターに伝わるようにすることができます。修正 b ノードは WINS サーバーを使用しません。このモードでは、b ノードは LMHOSTS ファイルに保存されているコンピュータおよびアドレスのリストを使用します。b ノードの試みが失敗した場合は、システムが LMHOSTS から名前を検索し、ルーターを越えるアドレスを使用します。ただし、各コンピュータがこのリストを保持している必要があるため、配布などの管理負担が発生します。
Windows for Workgroups 3.11 は修正 b ノードシステムを使用します。Windows NT は WINS サーバーがネットワーク上で使用されない場合にこの方法を使用します。Windows NT では、管理を簡単にするための拡張が追加されていますが、修正 b ノードは理想的な解決方法ではありません。
WINS はルーティングされたネットワーク環境でコンピュータ名の動的な IP アドレスマッピングを登録および照会する分散データベースを提供します。WINS は複雑なインターネットワークで発生する名前解決の問題を解決します。
WINS は名前解決に関するローカルブロードキャストの使用を削減し、ユーザーがリモートネットワーク上で簡単にシステムを検出することができるようにします。さらに、DHCP を通じた動的なアドレス指定により、サブネット間を移動するコンピュータに新規の IP アドレスが割り当てられた場合は WINS データベース内で自動的に更新されます。ユーザーもネットワーク管理者も手動で変更を行う必要はありません。
以下の節で、WINS と名前照会ブロードキャストメッセージによって名前解決が行われる方法について説明します。
WINS は以下の 2 つのコンポーネントで構成されます。
名前照会と登録を取り扱う WINS サーバー
コンピュータの名前解決を照会するクライアントソフトウェア
Windows ネットワーククライアント (WINS 対応の Windows NT、Windows 98、Windows 95、または Windows for Workgroups 3.11 コンピュータ) は直接 WINS を使用することができます。b ノード対応のインターネットワーク上にある非 WINS コンピュータ (RFC 1001 および 1002 に示されている) はプロキシ (名前照会ブロードキャストに反応してローカルサブネット上にない名前に関して応答する WINS 対応のコンピュータ) を通じて WINS にアクセスできます。
WINS なしでブラウズできるようにするには、ユーザーのプライマリドメインに、ルーターの両側にマスターブラウザとして機能する SunLink Server、Windows NT Server、または Windows NT Workstation コンピュータがあることをネットワーク管理者が確認する必要があります。これらのコンピュータには、サブネット用のドメインコントローラのエントリを持つ、正しく構成された LMHOSTS ファイルが必要です。
WINS ではこのような対策は必要ありません。WINS サーバーやプロキシは、ドメインがルーターをまたぐような場合でも、ルーターを越えてブラウズする際に必要なサポートを透過的に提供するからです。
Windows NT を実行しているクライアントコンピュータで DHCP にも対応している場合、管理者が WINS サーバー情報を DHCP オプションの一部として指定していれば、コンピュータは自動的に WINS サーバーの情報を利用するように構成されます。
WINS およびブロードキャスト名前解決環境では、WINS 対応のクライアントコンピュータと WINS 非対応のクライアントコンピュータとでは動作の仕方が異なります。以下の節で説明するように、これらのクライアントが解決、登録、解放、および更新などを取り扱う方法に、このような相異が現れます。
インターネットワークで使用可能な状態にある WINS では、NetBIOS コンピュータ名は WINS 解決がクライアントコンピュータ上で使用できるようになっているかどうかによって、2 つの基本的な方法で解決されます。どちらの方法が使用されるかにかかわらず、システムが構成された後のプロセスはユーザーには見えません。
クライアントが WINS に対応していない場合 - コンピュータは、ローカルサブネットに名前解決要求パケットを (ブロードキャストメッセージとして) 送ることによってその名前を登録します。特定のコンピュータを探し出すため、非 WINS コンピュータはローカルサブネット上で名前照会要求パケットを (ブロードキャストメッセージとして) 送ります (このブロードキャストメッセージは IP ルーターを越えて送ることはできません)。ローカル名前解決が失敗した場合、ローカル LMHOSTS が確認されます。コンピュータがネットワークサーバーか、ワークステーションか、またはその他のデバイスかによって、このような手順が取られます。
クライアントが WINS に対応している場合 - コンピュータはまず WINS サーバーに照会をかけます。これが失敗した場合、以下の手順に従って名前解決と照会要求を (ブロードキャストメッセージとして) 送ります。
クライアントの名前の照会要求はまず WINS サーバーに送られます。WINS データベースに名前が見つかった場合は、クライアントは WINS サーバーから受信したアドレスマッピングに基づいてセッションを確立することができます。
WINS サーバーの照会が失敗し、クライアントコンピュータが h ノードで構成されている場合、クライアントコンピュータは WINS 非対応のコンピュータと同じ方法で名前照会要求パケットを (ブロードキャストメッセージとして) 送ります。
最後に、他のすべての方法が失敗した場合は、ローカル LMHOSTS ファイルがチェックされます (ローカルファイルの #INCLUDE 文で参照されたすべての LMHOSTS ファイルがこの検索対象となります)。
WINS サーバーはユーザーデータグラムプロトコル (UDP) の名前照会と受信や応答を行います。WINS サーバーを使って登録された名前の IP アドレスマッピングはすべて、名前照会の際に信頼性をもって提供されます。ただし、データベースでのマッピングは必ずしも関連デバイスが現在も稼動しているということを示すものではなく、コンピュータが特定の IP アドレスを要求し、それが現在有効なマッピングであることを示しているだけです。
名前登録は、NetBIOS コンピュータ名および IP アドレスが各デバイス独自のものであることを確認するものです。
クライアントが WINS に対応している場合 - 名前登録要求は直接 WINS サーバーに送られ、データベースに追加されます。WINS サーバーは、以下のようにデータベースの現在の内容によってコンピュータ名の登録を受理または拒否します。
データベースに、その名前で異なるアドレスがある場合、WINS は現在のエントリを試して、そのデバイスが現在もその名前を要求しているかどうかを調べます。
別のデバイスがその名前を使用している場合、WINS は新規の名前登録要求を拒否します。
それ以外の場合は、WINS はエントリを受理して、タイムスタンプ、インクリメンタルな重複しないバージョン番号、およびその他の情報とともにローカルデータベースに追加します。
クライアントが WINS に対応していない場合 - 非 WINS コンピュータがその名前を登録するには、その NetBIOS コンピュータ名と IP アドレスを明記した名前登録要求パケットをローカルネットワークに送ります。既にその名前を要求しているネットワーク上のすべてのデバイスが、その名前登録に対してチャレンジ (名前登録の拒否応答) を行い、その結果、重複した名前の登録を試みているコンピュータでエラーが発生します。名前登録要求に一定の時間チャレンジが発生しない場合、要求を出しているコンピュータはその名前とアドレスを採用します。
非 WINS コンピュータが名前の要求を出した後、重複した名前登録の試みにはチャレンジし、登録された名前に対して発行された名前照会には通常の応答を返す必要があります。2 つのシステムがセッションを確立できるように、通常の名前照会応答にはコンピュータの IP アドレスを含めます。
コンピュータが特定の名前の使用を止めた場合、その名前に関する他のコンピュータからの登録要求にはチャレンジしません。これを名前の解放といいます。
クライアントが WINS に対応している場合 - コンピュータが正しくシャットダウンしているときはいつでも、コンピュータはその名前を WINS サーバーに解放しており、関連データベースのエントリには解放されていることを示す印が付与されます。一定の期間エントリが解放された状態になっている場合、WINS サーバーはそれに消去の印を付与してバージョン番号を更新、他の WINS サーバーに変更を通知します。
WINS サーバーで名前に解放の印が付与されており、その名前と異なるアドレスを使った新規の登録が届いた場合、WINS サーバーは古いクライアントが既にその名前の使用を中止していることを認識しているため、要求を出しているクライアントにその名前をただちに与えます。これはたとえば DHCP に対応したラップトップがサブネットを変更したときに発生します。
コンピュータが手順に従ってシャットダウンしている間にその名前を解放した場合、コンピュータが再接続しても WINS サーバーはその名前にチャレンジしません。シャットダウンが手順に従って行われなかった場合、新規のアドレスを持った名前登録に WINS サーバーがチャレンジします。この場合、コンピュータは古いアドレスを使用していないので、そのチャレンジは取り下げられ、登録は成功します。
クライアントが WINS に対応していない場合 - 非 WINS コンピュータが名前を解放する際に、ネットワーク上でその名前をキャッシュに保存しているすべてのシステムに対して、この名前の削除を求めるブロードキャストが行われます。削除された名前を指定している名前照会パケットを受信してもコンピュータはその要求を無視します。また、ネットワーク上の他のコンピュータは解放された名前を取得することができます。
非 WINS コンピュータはローカルサブネット上で発生した名前照会にのみ応答するようになっているため、非 WINS コンピュータが他のサブネットにアクセスできるようにするには、WINS データベースまたはリモートシステム上の LMHOSTS ファイルに静的エントリとしてその名前を追加する必要があります。
クライアントコンピュータは WINS サーバーを使ってその NetBIOS 名の登録を定期的に更新する必要があります。クライアントコンピュータが最初に WINS サーバーへの登録を行う際、WINS サーバーは以下のようにクライアントが登録を更新しなければならない時期を示すメッセージを返します。
WINS データベースでのエントリに関するデフォルトの更新間隔は 6 日です。
WINS クライアントは 3 日ごとに登録および更新を行います。
プライマリおよびバックアップ WINS サーバーでの更新間隔は同じである必要があります。
静的と定義されたエントリは期限切れになることはありません。
エントリがローカル WINS サーバーに所有されている場合、その名前はクライアントが更新しない限り指定された時間で解放されます。エントリが別の WINS サーバーに所有されている場合、そのエントリは指定された時間で再度有効になります。エントリがそれを所有する WINS サーバーのデータベースに存在しない場合、ローカル WINS データベースから削除されます。名前の更新要求は新規の名前登録と同じように取り扱われます。
更新期間の不適切な調整は、逆にシステムおよびネットワークの性能に影響を与えることがあります。
WINS プロキシは、ルーティングされた TCP/IP イントラネット上で WINS 非対応のコンピュータが名前照会を解決する際に役立つ WINS 対応のコンピュータです。デフォルトでは、WINS に対応していないコンピュータは b ノードとして構成され、名前照会には IP ブロードキャストを使用します。WINS プロキシコンピュータは IP ブロードキャストの名前照会にローカルサブネット上で対応します。
WINS に対応していないコンピュータが IP 名前照会ブロードキャストを送るとき、WINS プロキシはブロードキャストを受信して、キャッシュから対応する NetBIOS コンピュータ名の IP アドレスマッピングを探します。WINS プロキシのキャッシュの中に正しいマッピングがあった場合、WINS プロキシはその情報を非 WINS コンピュータに送ります。その名前と IP アドレスのマッピングがキャッシュの中にない場合、WINS プロキシはそれを WINS サーバーに照会します。
WINS サーバーがローカルサブネット上で使用できない場合、WINS プロキシはルーターを通じて WINS サーバーへの照会を行うことができます。WINS プロキシは WINS サーバーから受信したコンピュータ名の IP アドレスマッピングをキャッシュ (メモリーに保存) します。これらのマッピングは、それ以降のローカルサブネット上での b ノードコンピュータからの IP ブロードキャスト名前照会への応答に使用されます。
WINS プロキシが WINS サーバーから受信した名前の IP アドレスマッピングは一定の時間 (インストール時のデフォルトでは、この値は 6 分になっています。最小値は 1 分です) WINS プロキシのキャッシュに保存されます。
WINS プロキシが WINS サーバーからの応答を受信したとき、WINS プロキシはそのマッピングをキャッシュに保存して、WINS サーバーから受信したそのマッピングを基にそれ以降の名前照会ブロードキャストに応答します。
WINS プロキシの役割は、DHCP クライアントの要求をルーターを通じて転送する DHCP/BOOTP リレーエージェントの役割に似ています。WINS サーバーはブロードキャストには応答しないため、WINS プロキシとして構成されるコンピュータは名前解決にブロードキャストを使用するコンピュータを含むサブネット上にインストールする必要があります。
Windows NT Version 4.0 コンピュータを WINS プロキシとして構成するには、そのコンピュータのレジストリを手動で編集する必要があります。EnableProxy キーワードを 1 (REG_DWORD) に設定してください。このキーワードは HKEY_LOCAL_MACHINE¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥NetBT¥Parametersのキーにあります。
ダイアルアップ TCP/IP ネットワーキングクライアントは、在宅勤務をしているユーザー、仕事で移動が多いユーザー、および複数の支社にあるサーバーの監視や管理を行うシステム管理者などにリモートネットワーク接続機能を提供します。Windows 98、Windows 95、または Windows NT コンピュータでダイアルアップ TCP/IP ネットワーキングを使用しているユーザーは、ダイアルアップ接続を使ってネットワークにリモートアクセスを行い、ファイルやプリンタの共有、電子メール、スケジュール作成、およびデータベースへのアクセスなどのサービスを利用することができます。
Windows 98、Windows 95、および Windows NT は、以下を含むさまざまな種類のダイアルアップ TCP/IP ネットワーク接続サーバーを通じてダイアルアップ TCP/IP 接続を使用し、 TCP/IP トラフィックのルーティングを行うことができます。
業界標準の二地点間プロトコル (PPP) または シリアル回線 IP (SLIP) ダイアルアップ TCP/IP ネットワーキング標準のいずれかをサポートする UNIX システムサーバー
Windows NT リモートアクセスサービス (RAS) サーバー
CISCO、3COM、および Bay Network などが提供している、PPP や SLIP をサポートした他社製のリモートアクセスサービスサーバー
TCP/IP をルーティングするように構成されている Windows 98、Windows 95、および Windows NT のダイアルアップコンピュータは WINS サーバーを使用するように構成することができます。(詳細については、Microsoft のマニュアルを参照してください。)
TCP/IP をルーティングして WINS を使用するように構成されている Windows 98、Windows 95、および Windows NT のダイヤルアップコンピュータは、SunLink Server や Windows NT ファイルやプリンタの共有、電子メール、スケジュール作成、およびデータベースへのアクセスを含むサービスを利用するためにネットワークにリモートアクセスすることができます。
ユーザーが必要とする WINS サーバーの数は、サーバーごとの WINS クライアント接続の数やネットワークトポロジによって変ります。サーバーごとにサポートできるユーザーの数は、WINS サーバーコンピュータの利用パターン、データの保存状況、および処理能力によって異なります。
ネットワークへの WINS サーバーの実装計画を立てるには、一般に以下の表に示される問題について考慮する必要があります。
表 5-1 WINS サーバーの実装計画問題
計画に関する問題 |
ガイドライン |
---|---|
ネットワーク全体に名前照会や名前登録の負荷を分散するにはいくつ WINS サーバーが必要ですか ? |
1 つの WINS サーバーでは、10,000 台のコンピュータの NetBIOS 名前解決要求を処理することができます。ただし、必要な WINS サーバーの数を決定するときにはネットワーク上でのルーターの場所や各サブネットでのクライアントの分散状況を考慮する必要があります。次の節の「WINS クライアントネットワークトラフィックに関する計画」、「WINS サーバー性能に関する計画」、および「複製パートナーおよびプロキシに関する計画」を参照してください。 |
WINS サーバーおよび WINS クライアントの名前登録トラフィックをサポートするのに WAN の帯域幅は充分ですか ? |
次の節の「WINS クライアントネットワークトラフィックに関する計画」を参照してください。 |
災害回復、バックアップ、および冗長性などの要件を満たすにはいくつ WINS サーバーが必要ですか? |
次の節の「WINS サーバーの性能に関する計画」を参照してください。 |
あらかじめ計画したネットワーク全体への WINS サーバーの分散をインストール前に評価するには、どのようにすればよいですか ? |
ネットワーク構成を計画するときは、ネットワークの別のポイントで 2 つの障害が同時に発生した結果を考慮するのが一般的に受け入れられている方法です。 |
WINS クライアントは以下のタイプのネットワークトラフィックを生成します。
名前の登録
名前の更新
名前の解放
名前の照会
WINS 対応のクライアントはネットワーク上で起動する際に、コンピュータ名、ユーザー名、ドメイン名、およびコンピュータ上で動作しているすべての Microsoft ネットワーククライアントサービスに関する名前登録要求を送ります。つまり、WINS クライアントがネットワーク上で起動すると、WINS データベースに最低 3 つの名前登録要求と 3 つのエントリが生成されます。
SunLink Server ベースの WINS クライアントは、一般に他の WINS 対応のクライアントに比べて多くの NetBIOS 名を登録します。SunLink Server プログラムで動作しているコンピュータに生成される名前登録要求には以下のものが含まれます。
サーバーコンポーネント
ドメイン名
複製サービス名
ブラウザサービス名
追加のネットワークプログラムおよびサービス名
ルーティングされた大きなネットワーク上にある WINS クライアントトラフィックに関する計画を立てるときは、名前照会、登録、およびサブネット間でルーティングされる応答トラフィックについて考慮する必要があります。
毎日コンピュータの起動時に発生する名前要求や応答は、ルーター上のトラフィックキューを通過する必要があるため、ピーク時には遅延を引き起こす可能性があります。
WINS サーバーデータベースにあるアクティブな WINS クライアント名の登録は、その WINS サーバー上で構成されているすべてのプルパートナー に複製されます (プルパートナーおよびプッシュ パートナーについては 「5.3.5 複製パートナーの構成」を参照)。その後しばらくして、アクティブな名前登録がネットワーク上のすべての WINS サーバーに複製されます。
WINS クライアントが一日の終わりに電源を切られるとき、その名前を解放します。コンピュータが翌朝起動するときに、WINS クライアントが WINS サーバーに再度その名前を登録して新しいバージョン ID を受け取ります。この新規のアクティブな名前登録エントリは、前日と同じように WINS サーバーのプルパートナーに複製されます。
そのため、毎日複製される名前登録エントリの数は、各コンピュータに登録されている NetBIOS 名の数に毎日起動するコンピュータの数を掛けたものにほぼ等しくなります。
大きなネットワーク (50,000 以上のコンピュータ) では、トラフィックの負荷が最大になるのは、WINS クライアントがネットワーク上で起動したときに名前登録要求が生成されるときになります。大きな企業ネットワークなどのタイムゾーンの相異はこの WINS クライアントの起動時の負荷を分散することになります。
ユーザーがコンピュータを停止して移動し、別のプライマリ WINS サーバーを使って異なるサブネット上でコンピュータを起動すると、名前チャレンジトラフィックが発生します。
通常、名前登録要求は「通知があるまでお待ちください」という意味のメッセージ (100 バイト) で応答され、新しい WINS サーバーはアクティブなエントリが複製されたと仮定して、現在データベースにあるその名前の IP アドレスにチャレンジします (名前照会パケット、92 バイト)。
この場合に予想されるように応答がないときは、WINS サーバーがあと 2 回チャレンジを繰り返した後、新規の IP アドレスと新規バージョン ID で名前登録エントリを更新します。新規バージョン ID は、新しく「所有する」WINS サーバーからネットワーク上の他の WINS サーバーにそのエントリを複製する必要があることを示しています。
前の節で説明したように、WINS クライアントの動きに基づいて WINS クライアントトラフィックを見積ることができます。
ただし、WINS クライアントトラフィックを見積るときは、ネットワークトポロジやネットワークでのルーターの設計および構成についても考える必要があります。ルーターはトラフィックの負荷以外の要素に基づいて独自にトラフィックをルーティングするように設計または構成されている場合もあるので、一定のネットワークルーターのトラフィックの負荷を常に予測できるとは限りません。
WINS サーバー間の WINS データベースの複製の頻度は計画を立てる上で重要な問題です。すべての WINS サーバーのダウンタイムが他の WINS サーバーのデータベース内のマッピング情報の信頼性に影響を及ぼさないよう、WINS データベースは頻繁に複製する必要があります。
ただし、WINS データベースの複製を頻繁に行う計画を立てて、そのためにネットワークのスループットが妨害されることは避ける必要があります。これは複製頻度を短い時間間隔に設定すると発生します。
複製頻度の計画を立てるときにはネットワークトポロジを考慮してください。たとえば、ネットワークに比較的遅い広域ネットワーク (WAN) のリンクに接続されている複数のハブがある場合、遅いリンクでの WINS サーバー間の WINS データベースの複製頻度を、ローカルエリアネットワークや高速の WAN リンクでの複製よりも低くします。これによって遅いリンクを通過するトラフィックが減少し、複製トラフィックと WINS クライアント名前照会の間の競合が減少します。
たとえば、ローカルエリアネットワークサイトの中心にある WINS サーバーは 15 分ごとに複製するように構成され、異なる WAN ハブにある WINS サーバー間のデータベースの複製は 30 分ごとにスケジュールされ、異なる大陸にある WINS サーバー間の複製は 1 日に 2 回複製するようにスケジュールされています。
多くのコンピュータが同時にオンラインになっているところで大規模な電力供給停止を計画するときには、安全策として、ネットワーク上にあるコンピュータ 10,000 台ごとに 1 つの WINS サーバーとバックアップサーバーを入れて計画を立てることをお薦めします。一般に、WINS サーバーは毎分 1,500 の名前登録と毎分 4,500 の照会サービスを行うことができます。
WINS サーバーの性能を拡張するには 2 つの要素があります。コンピュータ上で 2 つのプロセッサを使用すれば WINS サーバーの性能を約 25% 上げることができます。WINS サーバーの名前複製の応答時間は、専用のディスクを使用してある程度向上させることができます。
イントラネット上に WINS サーバーを設置した後、WINS クライアントの名前登録と名前更新の間の時間を調整することができます。これを更新間隔といいます。この間隔を設定して登録の数を減少することで、サーバーの応答時間を調整するのに役立ちます。(更新間隔は [WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで指定します。)
もう 1 つの WINS サーバーをプッシュサーバーまたはプルサーバーとして構成するかどうかの選択は、そのサイトのサーバー構成や、パートナーが広域ネットワーク (WAN) を経由しているか、およびネットワーク全体に変更を配布する重要度などを含むいくつかの事柄に関係します。
各サブネットには WINS プロキシとして構成されたコンピュータを複数インストールしないでください。1 つのサブネットに複数の WINS プロキシを構成すると、同じサブネット上にある WINS サーバーに負荷がかかりすぎる可能性があります。
1 つの WINS サーバーを中央サーバーとして指定し、その他すべての WINS サーバーをこの中央サーバーのプッシュパートナーとプルパートナーとして指定するという構成例もあります。このような構成にすると、各サーバーの WINS データベースに確実に WAN 上にあるすべてのノードのアドレスが含まれることになります。
もう一つのオプションは、各サーバーが隣接した WINS サーバーとプッシュパートナーおよびプルパートナーの両方になっている WINS サーバーチェーンを設定することです。このような構成では、チェーンの終端にある 2 つのサーバーが互いにプッシュパートナーとプルパートナーになります。その他の複製パートナーはそのサイトのニーズに合わせて設置することができます。
サーバーの応答速度を上げて負荷のバランスを取るには、ネットワークに複数の WINS サーバーを構成する必要があります。複数のサーバーを使用するとき、各 WINS サーバーはその複製パートナーとして最低 1 つの別の WINS サーバーと共に構成する必要があります。以下の理由から、ネットワークには複数の WINS サーバーをインストールする必要があります。
NetBIOS コンピュータの名前検索および登録処理の負荷を分散するため
WINS データベースの冗長性、バックアップ、および災害回復を提供するため
WINS サーバーの構成には、データベースのエントリをパートナー間で複製する時期に関する情報の指定が含まれます。プルパートナーは、複製を要求し、配布を受けることによってそのパートナーからデータベースエントリの複製を取り込む WINS サーバーです。プッシュパートナーは、WINS データベースが変更されたときにそのパートナーに更新通知メッセージを送る WINS サーバーです。パートナーが複製要求の通知に応答する際に、プッシュパートナーは現在の WINS データベースのコピーをパートナーに送ります。
各 WINS サーバーについて、特定の時刻、期間、または新規記録の一定の数に基づいてデータベース複製のトリガーに関するしきい値間隔を構成する必要があります。複製に関して特定の時刻を指定した場合は一度だけ実行されます。期間を指定した場合は、その間隔で複製が繰り返されます。
WINS マネージャの [WINS サーバーの構成 - (ローカル)] ダイアログボックスを使用することで、 WINS サーバー による WINS クライアントマッピングの管理を構成します。この構成オプションで、以下の表で説明している WINS クライアントの動作を制御する時間間隔を指定することができます。
表 5-2 WINS サーバー時間間隔オプション
構成オプション |
説明 |
---|---|
書き換え間隔 |
クライアントがその名前を再登録する頻度を指定します。デフォルトは 6 日です。 |
廃棄間隔 |
エントリが「解放」とマークされてから「廃棄」とマークされるまでの間隔を指定します。デフォルトは、書き換え間隔によって決まります。WINS サーバーが複製パートナーを持っている場合、デフォルトは、複製間隔の最大値にも依存します。デフォルトは 4 日です。 |
廃棄タイムアウト |
エントリが「廃棄」とマークされてから、最終的にデータベースから取り除かれるまでの間隔を指定します。デフォルトは、書き換え間隔によって決まります。WINS サーバーが複製パートナーを持っている場合、デフォルトは複製間隔の最大値によっても変わります。デフォルトは 6 日です。 |
検査間隔 |
WINS サーバーが一定間隔の後に、所有していない古い名前がまだアクティブになっているかを確認する時間間隔を指定します。デフォルトは廃棄間隔によって変わります。設定できる最小値は 24 日です。 |
廃棄間隔、廃棄タイムアウト、および検査間隔は、書き換え間隔とパートナー複製間隔によって決まります。WINS サーバーは管理者が指定した値を調整して、WINS サーバーとそのパートナーの間の不一致をできるだけ少なくします。
[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスの [詳細] オプションを使用して以下の構成パラメタを変更することができます。
表 5-3 WINS サーバーの詳細構成オプション
構成オプション |
説明 |
---|---|
ログ収集 |
データベース変更の J50.log ファイルへ記録するかどうかを指定します。(このオプションは SunLink Server の WINS では無視されます。) |
詳細イベントをログ |
ログイベントを冗長モードにするかどうかを指定します。(これには大量のコンピュータ資源が必要であり、性能を重視している場合はオフにする必要があります。) |
パートナーとのみ複製 |
WINS プルパートナーまたはプッシュパートナーとの間だけで複製が実行されるよう指定します。このオプションが選択されていなければ、管理者はリストされていない WINS サーバーパートナーからの取り込みや送信を WINS サーバーに要求することができます。デフォルトではこのオプションは選択されています。 |
終了時にバックアップ |
コンピュータが停止した場合を除いて WINS マネージャが停止したときに自動的にデータベースのバックアップを作成するよう指定します。 |
移行オン/オフ |
データベースにある静的で一意のマルチホームの記録が、新規の登録または複製と重複したときに動的に取り扱われるよう指定します。これは、その記録がすでに有効でない場合に新規の登録または複製に上書きされることを意味します。デフォルトではこのオプションは選択されていません。 |
開始バージョンカウント |
データベースの最大 ID 番号を指定します。一般に、データベースが破壊され、新しく始める必要がある場合を除いてこの値は変更する必要はありません。このような場合、この値は前にローカル WINS サーバーの記録を複製したすべてのリモートパートナー上でこの WINS サーバーのバージョン番号カウンタとして表示されているものよりも大きい値に設定します。データベースの記録が WINS サーバーに迅速に複製されるようにするために、WINS が指定された値をより高い値に調整することもあります。この値は WINS マネージャの [データベースの表示] ダイアログボックスで確認することができます。 |
データベース バックアップパス |
WINS データベースのバックアップが保存されるディレクトリを指定します。バックアップパスを指定すると、WINS はこのディレクトリに自動的にそのデータベースの完全バックアップを実行します。また WINS は起動したときにデータベースが破壊されていることを検知すると、このディレクトリを使用してデータベースの復元を自動的に実行します。ネットワークのディレクトリを指定しないようにしてください。 |
WINS サーバーは各 WINS サーバー間で通信して個々のデータベースを完全に複製し、最終的には、ある WINS サーバーに登録された名前をネットワーク内の他のすべての WINS サーバーに複製します。すべてのマッピング変更は WINS システム全体の複製期間内に集中して行われ、この期間がすべての WINS サーバーに変更を伝えるための最大時間になります。すべての解放された名前は、消去の印が付けられた後、 WINS マネージャが指定した間隔に基づいて全 WINS サーバーに伝達されます。
WINS マネージャの複製パートナーコマンドを使用して、複製パートナーと複製パートナーのプロパティを構成することができます。複製パートナーにはプルとプッシュの 2 種類があります。
プル複製間隔は、プッシュパートナーから WINS データベースのエントリを取り込む (要求する) WINS サーバーです。プルパートナーは、プッシュパートナーから最後の複製中に受け取った最終エントリよりも高いバージョン番号でエントリを要求することによって、新しい WINS データベースのエントリを引き出します。
プルパートナーは、WINS 管理者によって構成された任意の時間間隔か、または WINS マネージャを使って WINS 管理者が開始する即時複製か、いずれかの方法を使ってプッシュパートナーに複製が必要であることを通知することができます。
プッシュ更新カウントは、WINS データベースが変更されたというメッセージをプルパートナーに送信する WINS サーバーです。プルパートナーが複製要求でメッセージに応答すると、プッシュパートナーは新しい WINS データベースのエントリのコピーをプルパートナーに送ります。
プッシュパートナーは、WINS 管理者によって構成された WINS 更新の任意の数 (更新カウント) か、または WINS マネージャを使って WINS 管理者が開始する即時複製 (直ちに複製) の、いずれかの方法を使って複製要求をプルパートナーに通知します。
WINS マネージャを使って更新カウントを修正した場合、[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスを開いて [OK] ボタンを選択できます。その結果、新規の値がただちに反映されます。
もう一つの WINS サーバーをプッシュパートナーとして構成するか、またはプルパートナーとして構成するかどうかの選択は、そのサイトのサーバー構成やパートナーが広域ネットワーク (WAN) を経由しているか、または変更を伝える重要度などを含むいくつかの事柄を考慮して決定する必要があります。
複製は WINS サーバーが別のサーバーにポーリングし、複製された情報を取得するときにトリガーされます。これは WINS サーバーが起動するときに開始することができますが、その後構成された更新カウントや時間間隔に基づいて、またはWINS マネージャを使って即時複製を開始することによって再度行われます。
また、複製は、WINS サーバーが管理者によって設定されたしきい値に到達したときにもトリガーされます。これは登録および変更に関する更新数です。この場合、サーバーはしきい値に到達したことをそのプルパートナーに通知し、他のサーバーは複製された情報を引き出すことになります。
複製パートナーは互いにプッシュパートナーとプルパートナーの関係になっていることが推奨されます。プライマリおよびバックアップ WINS サーバーは、プライマリデータベースとバックアップデータベースが確実に一致しているようにするため、互いにプッシュパートナーとプルパートナーの関係である必要があります。
静的なマッピングとは、ネットワーク上の WINS サーバーに対応していないコンピュータか、または特殊なグループのネットワークデバイスに関する、NetBIOS コンピュータ名の IP アドレスマッピングの非動的データベースエントリです。
WINS マネージャにある [マッピング] メニューの静的マッピングコマンドを使って、静的マッピングの表示、追加、編集、削除、取り込み、フィルタリングを行います。
静的な名前の IP アドレスマッピングが WINS サーバーデータベースに入力されると、管理者が WINS マネージャを使って手動で削除する場合を除いてチャレンジや削除を行うことができません。WINS マネージャを使って WINS サーバーデータベースに行われたすべての変更はただちに反映されます。
WINS サーバー拡張機能構成オプションの [移行オン/オフ] がオンにチェックされている場合、DHCP によって予約された (または静的な) マルチホームのコンピュータの名前に割り当てられた IP アドレスは、使われなくなった WINS の静的マッピングを上書きします。
静的な NetBIOS 名は以下の表にリストされているいずれかのタイプでマッピングすることができます。
表 5-4 静的な NetBIOS 名マッピングのタイプ
複製タイプのレジストリパラメタの値を手動で 1 に変更することにより、WINS サーバーを構成してドメイン、インターネット、およびマルチホームグループのみを複製パートナーに複製することができます。
この手順により、ローカルドメインの外では不要な情報の複製 (一意の名前) を省き、特殊グループの情報を複製することが可能です。グループが他の WINS サーバーによるサービスを受けている複数のドメインにわたるときは、複製トラフィックを削減することをお薦めします。
表 5-5 基本的な WINS サーバー統計の説明
統計 |
説明 |
---|---|
サーバー開始時刻 |
この WINS サーバーが起動した時刻。 |
データベース初期化 |
静的なマッピングが WINS データベースに最後に取り込まれた時刻。 |
統計情報消去 |
[表示] メニューの [統計情報を消去] コマンドを使って WINS サーバーの統計が最後に消去された時刻。 |
前回複製時刻 |
WINS データベースが最後に複製された時刻。 |
定期 |
[WINS マネージャの設定] ダイアログボックスで指定された複製間隔に基づいて WINS データベースが最後に複製された時刻。 |
管理者 |
管理者が [複製パートナー] ダイアログボックスの [直ちに複製] ボタンを選択したことによって WINS データベースが最後に複製された時刻。 |
ネット更新 |
プッシュパートナーが伝達要求の通知メッセージを送信したネットワーク要求の結果として WINS データベースが最後に複製された時刻。 |
受信照会数 |
この WINS サーバーが受信した名前照会要求の数。成功はデータベース内で正しく一致した名前の数を示し、失敗はこの WINS サーバーが解決できなかった名前の数を示します。 |
解放数 |
NetBIOS アプリケーションがシャットダウンしたことを示すメッセージが受信された数。成功は正しく解放された名前の数を示し、失敗はこの WINS サーバーが解放できなかった名前の数を示します。 |
登録数 |
クライアントの名前登録を示すメッセージが受信された数。 |
[サーバー] メニューの [詳細情報] をクリックすると、その他の統計を表示することができます。以下の表で統計の詳細情報について説明します。
表 5-6 詳細の WINS サーバー統計の説明
統計 |
説明 |
---|---|
前回のアドレス変更時刻 |
WINS データベースの変更が最後に複製された時刻。 |
前回清掃時刻 |
特定のエントリタイプに関してデータベースが最後にクリーンアップされた時刻。 |
定期 |
[WINS サーバーの構成 (ローカル)] で指定された更新間隔に基づいてデータベースがクリーンアップされた時間。 |
管理者 |
管理者が [清掃の実行] コマンドを選択したことでデータベースが最後にクリーンアップされた時刻。 |
廃棄 |
[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで指定された廃棄間隔に基づいてデータベースが最後にクリーンアップされた時刻。 |
検査 |
[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで指定された検査間隔に基づいてデータベースが最後にクリーンアップされた時刻。 |
一意名登録 |
この WINS サーバーが受信した名前登録要求の数。 |
一意名競合 |
この WINS サーバーが所有する一意名の登録中に発生した競合の数。 |
一意名書き換え |
受信された一意名の書き換えの数。 |
グループ名登録 |
この WINS サーバーが受信したグループの登録要求の数。 |
グループ名競合 |
グループ名の登録中に発生した競合の数。 |
グループ名書き換え |
受信されたグループ名の書き換えの数。 |
WINS マネージャを使用して、WINS サーバーの管理情報や稼動情報を表示することができます。WINS マネージャを開くと、サーバーに接続する際にアドレスを使用しているか名前を使用しているかによって現在選択されているサーバーの IP アドレスかコンピュータ名がタイトルバーに表示されます。右の区画に選択された WINS サーバーに関する基本的な統計が表示されます。
エントリを所有している WINS サーバーごとに、WINS データベースに保存されている動的および静的マッピングを表示することができます。WINS マネージャを使用して、[マッピング] メニューの [データベースの表示] コマンドを選択します。
デフォルトでは、[データベースの表示] ダイアログボックスで現在選択されている WINS サーバーにある WINS データベースのすべてのマッピングが表示されます。[並べ替え] オプションを選択して、IP アドレス、コンピュータ名、有効期限、バージョン ID、または種類でソートすることができます。ある範囲のマッピングのみを表示するには、[フィルタの設定] ボタンを選択します。
清掃と呼ばれるこの処理は、[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで定義された書き換え間隔と廃棄間隔の関係によって決まる間隔で自動的に行われます。手動でデータベースをクリーンアップすることもできます。
WINS データベースを清掃するには、[マッピング] メニューの [清掃の実行] コマンドを選択します。以下の表で WINS データベースの清掃を行った結果について説明します。
表 5-7 WINS データベースの整頓による影響
清掃前の状態 |
清掃後の状態 |
---|---|
書き換え間隔の期限が過ぎ、被所有でアクティブの印が付いている名前 |
解放の印が付きます。 |
廃棄間隔の期限が過ぎ、被所有で解放の印が付いている名前 |
破棄の印が付きます。 |
廃棄タイムアウトの期限が過ぎ、被所有で消去の印が付いている名前 |
削除されます。 |
廃棄間隔の期限が過ぎ、消去の印が付いている名前の複製 |
削除されます。 |
検査間隔の期限が過ぎ、アクティブの印が付いている名前の複製 |
再び有効になります。 |
消去の印が付いているかまたは削除されている名前の複製 |
削除されます。 |
この節では、WINS の動作に影響するもので Windows NT レジストリエディタを通じてのみ修正できる構成パラメタを紹介します。WINS がレジストリの変更を直ちに検出できるパラメタもありますが、変更を反映するために WINS を再起動する必要があるパラメタもあります。
レジストリエディタを使ってレジストリに間違った変更を行うと、WINS に障害が発生したり、動作不能になる可能性があります。可能な限り、レジストリエディタではなく WINS マネージャを使って構成変更を行ってください。レジストリエディタで値を変更しているときにエラーを起こしても、レジストリエディタは設定の不整合を認識しないため、警告されません。
以下の節では、レジストリエディタでエントリを追加したり値を変更したりすることによってのみ設定できる WINS パラメタの値のエントリについて説明します。
WINS サーバーのレジストリパラメタは次のキーの下で指定されます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Parameters
これは、WINS サーバーを構成するために必要な非複製関連のすべてのパラメタをリストしています。これには、ローカルデータベースの初期化や再初期化を行うために WINS が読み取る必要があるすべてのファイルをリストしている ¥Datafiles サブキーも含まれます。
DoStaticDataInit
データタイプ = DoStaticDataInit 範囲 = 0 または 1 デフォルト = 0 (偽 - つまり WINS サーバーはそのデータベースを初期化しません) このパラメタが 0 以外の値に設定されている場合、WINS サーバーは ¥Datafiles サブキー下にリストされている 1 つまたは複数のファイルにリストされている記録を使ってそのデータベースを初期化します。初期化はプロセス呼び出し時、および ¥Parameters または ¥Datafiles キーの 1 つまたは複数の値に変更が行われたときは (その変更が DoStaticDataInit のデフォルト値を 0 に修正するものでない限り) 常に実行されます 。
このサブキーにある以下のパラメタは [WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで使用できるオプションを使って設定できます。
BackupDirPath
DoBackupOnTerm
LogDetailedEvents
LoggingOn
MigrateOn
RefreshInterval
RplOnlyWCnfPnrs
TombstoneInterval (廃棄間隔)
TombstoneTimeout (廃棄タイムアウト)
VerifyInterval
また ¥Wins¥Parameters¥Datafiles キーは、WINS サーバーが静的記録を使ってそのローカルデータベースを初期化または再初期化するために読み込 む必要のある 1 つまたは複数のファイルをリストしています。ファイルのフルパスがリストされている場合、WINS サーバーの実行用のディレクトリにはデータファイルが含まれていると仮定されます。パラメタには任意の名前を付けることができます (例: DF1 または DF2 など)。そのデータタイプは REG_EXPAND_SZ または REG_SZ にする必要があります。
¥Wins¥Partners には ¥Pull と ¥Push の 2 つのサブキーがあり、その下にそれぞれの WINS サーバーのプッシュサーバーとプルサーバーのすべての IP アドレスに関するサブキーがあります。
¥Partners¥Pull キーの下にリストされているプッシュパートナーは、WINS サーバーが複製を引き出すところであり、また更新通知メッセージを受信するところでもあります。以下のパラメタは特定のプッシュパートナーの IP アドレスの下に表示されます。このパラメタはレジストリで値を変更することによってのみ設定できます。
MemberPrec
データタイプ = REG_DWORD 範囲 = 0 または 1デフォルト = None
この WINS パートナーの優先順位を指定します。0 は低い優先順位、1 は高い優先順位を表します。動的に登録された名前は常に高い優先順位になります。1C の名前がこの WINS パートナーから引き出されたとき、それに含まれるアドレスにはこの優先順位レベルが適用されます。値は 0 (低い) または 1 (高い) です。この WINS サーバーが地域的に近い場所のサーバーになっている場合はこの値を 1 に設定します。
以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Pull
InitTimeReplication
CommRetryCount
以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS マネージャの設定] ダイアログボックスを使って設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Pull¥<IP アドレス>
SpTime (プルパートナーのデフォルト構成の開始時間)
TimeInterval (複製間隔)
SpTime については、その日の設定時間がまだ過ぎていない場合はその時間に WINS が複製を行います。その後、TimeInterval で指定された秒数ごとに複製を行います。その日の SpTime がすでに過ぎている場合は、WINS は現在の時間から始めて TimeInterval で指定された秒数ごとに複製を行います (InitTimeReplication が 1 に設定されている場合)。
¥Partners¥Push キーの下にリストされている WINS サーバーのプルパートナーは、複製の要求を受信し、更新通知メッセージを送信する相手です。以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS サーバーの構成] ダイアログボックスのオプションを使って設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Push
InitTimeReplication
RplOnAddressChg
以下のパラメタはこのサブキーの下に表示されるもので、[WINS マネージャの設定] ダイアログボックスのオプションを使って設定することができます。
..¥SYSTEM¥CurrentControlSet¥Services¥Wins¥Partners¥Push¥<IP アドレス>
UpdateCount
すべてのデータベースはバックアップを作成して定期的にクリーンアップする必要があります。 SunLink Server Manager やさまざまな Solaris コマンドがデータベースを管理するためのツールとして用意されており、さらに SunLink Server Manager を使ってほとんどのデータベース管理タスクを自動的に行うルーチンのスケジュールを作成することができます。
以下の節では、SunLink Server の WINS データベースの表示、バックアップの作成、復元、クリーンアップ、圧縮を行う方法について説明します。
WINS サーバーが複製または保存できる記録の数に決まった制限はありません。データベースのサイズはネットワークにある WINS クライアントの数によって決まります。WINS データベースはネットワーク上でクライアントが起動したり終了したりした結果に基づき、時間が経過するごとに成長します。
WINS データベースのサイズはアクティブなクライアントのエントリ数に直接比例する訳ではありません。時間が経過して WINS クライアントのエントリが古くなって削除されると、使用されていない領域となって残ります。
領域を復元して性能を向上させるには、SunLink Server コンピュータにある Solaris コマンドを使ってデータベースを圧縮します。 「WINS データベースの圧縮方法」を参照してください。
Solaris コマンド行あるいはWindows NT ツールである WINS マネージャを使用して、WINS データベースのバックアップの作成および復元を実行します。以下の WINS サーバーデータベースのファイルは /var/opt/lanman/wins のディレクトリに保存されています。このディレクトリは SunLink Server プログラムをインストールしたときに作成されます。
schema.db - このファイルは WINS がそのデータベースの構造に関する情報を保持するために使用します。
wins.db - これは WINS データベースのファイルです。
schema.db および wins.db ファイルは、絶対に削除または変更しないようにしてください。
NT ツールである WINS マネージャを使って現在のデータベースバックアップパスを調べたり、新しいパスを設定することができます。
WINS データベースのクリーンアップ (「清掃」とも言います) はデータベースのバックアップ作成に関連する管理タスクです。他のすべてのデータベースと同じように、アドレスマッピングの WINS サーバーデータベースにも定期的なクリーンアップが必要です。
別の WINS サーバーで登録されてローカル WINS サーバーに複製され、何らかの理由でローカル WINS データベースから削除されていない解放済みのエントリや古いエントリについて、ローカル WINS データベースを定期的にクリーンアップする必要があります。
以下の節では、SunLink Server データベースの管理タスクのルーチンに関するスケジュールを作成して実行するための詳細な指示を提供します。ほとんどのタスクは SunLink Server Manager のツールを使って完了しますが、SunLink Server コマンド行を使用する必要のあるタスクもあります。
SunLink Server Manager を使用して、クリーンアップしたい 1 つまたは複数のデータベースがある SunLink Server コンピュータにスーパーユーザーとしてログオンします。
表示区画で [タスク] をダブルクリックした後、[データベースのクリーンアップ] をダブルクリックします。
結果の画面にクリーンアップするデータベースのリストが表示されます。
クリーンアップウィザードが以下のデータベース上で以下のタスクを実行します。
アクセス制御リスト (ACL) にある古いエントリの確認、修復、削除、および ACL 情報の Solaris ファイルシステムとの同期
レジストリの確認および修復
セキュリティアカウントマネージャ (SAM) の確認および修復
クリーンアップしたいデータベースをすべて選んだ後、[次へ] をクリックします。
[完了] をクリックします。
クリーンアップの進行に続いて結果の画面が表示され、完了したタスクにはチェックマークが付いており、保留になっているタスクには矢印が付いています。
SunLink Server Manager を使って、バックアップを作成したい 1 つまたは複数のデータベースがある SunLink Server コンピュータにスーパーユーザーとしてログオンします。
表示区画で [タスク] をダブルクリックした後、[データベースのバックアップと復元] をダブルクリックします。
結果の画面にバックアップ作成や復元のオプションが表示されます。
[1 つまたは複数の SunLink Server データベースのバックアップ] を選択した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面にバックアップ作成を行うことができるデータベースのリストが表示されます。その画面にあるテキストフィールドでデータベースバックアップファイルへのパスを指定します。バックアップファイルは、ローカルではなく SunLink Server システム上の既存のディレクトリに Solaris ファイルとして保存する必要があります。存在していないディレクトリをパスに指定した場合、ウィザードが表示され、新規のディレクトリを作成するするかどうかをダイアログボックスで尋ねられます。
バックアップを作成したいすべてのデータベースを選択し、バックアップファイルのパス名 (ディレクトリかデバイスのいずれか) を指定した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面で、[データベースのバックアップと復元] ウィザードを使ってサーバーのシャットダウンや起動をどのように扱うかを指定します。
ウィザードが管理タスクを実行するたびに、サーバーソフトウェアはシャットダウンした後再起動する必要があります。[データベースのバックアップ機能または復元機能によるプロセスの停止を許可する] オプションを選んでいない場合は、バックアップ作成タスクを続けることはできません。管理を行うためにウィザードが自動的に SunLink Server のプロセスを停止することを選択している場合は、タスクが完了した後にウィザードがサーバーを再起動するように指定することもできます。
[データベースのバックアップ作成と復元] ウィザードを使ってサーバーのシャットダウンや起動を扱う方法を選択した後、[閉じる] をクリックします。
クリーンアップの進行に続いて結果の画面が表示され、完了したタスクにはチェックマークが付いており、保留になっているタスクには矢印が付いています。
SunLink Server Manager を使用して、復元したい 1 つ以上のバックアップデータベースがある SunLink Server コンピュータにスーパーユーザーとしてログオンします。
表示区画で [タスク] をダブルクリックした後、[データベースのバックアップと復元] をダブルクリックします。
結果の画面にバックアップ作成や復元のオプションが表示されます。
[1 つまたは複数の SunLink Server データベースを復元] を選択した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面にテキストフィールドが表示され、そこで復元したいデータベースバックアップファイルへのパスを指定します。
バックアップファイルのパス名を入力した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面に復元できるデータベースのリストが表示されます。
復元したいバックアップデータベースのファイルをすべて選択した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面で、[データベースのバックアップ作成と復元] ウィザードを使用してサーバーソフトウェアのシャットダウンや起動をどのように扱うかを指定します。
ウィザードが管理タスクを実行するたびに、サーバーソフトウェアはシャットダウンした後再起動する必要があります。[データベースのバックアップ機能または復元機能によるプロセスの停止を許可する] オプションを選んでいない場合は、データベースの復元を続けることはできません。管理を行うためにウィザードが自動的に SunLink Server のプロセスを停止することを選択している場合は、タスクが完了した後にウィザードがサーバーを再起動するように指定することもできます。
[データベースのバックアップと復元ウィザード] を使用してサーバーのシャットダウンや起動を扱う方法を選択した後、[閉じる] をクリックします。
復元の進行に続いて結果の画面が表示され、完了したタスクにはチェックマークが付いており、保留になっているタスクには矢印が付いています。
保守タスクのスケジュールを作成したい SunLink Server コンピュータにスーパーユーザーとしてログオンします。
表示区画でタスクをダブルクリックした後、[データベース保守のスケジュール] をダブルクリックします。
結果の画面にクリーンアップやバックアップ作成のオプションが表示されます。
1 つまたは両方の保守オプションを選択した後 (デフォルトで選択されています)、[次へ] をクリックします。
(1 つのタスクを選択したか両方のタスクを選択したかによって、以下の画面のうち 1 つは表示されない可能性があります。)
結果の画面が自動的にクリーンアップするデータベースのリストを表示します。
クリーンアップしたいすべてのデータベースを選択した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面に自動的にバックアップ作成を行うデータベースのリストが表示されます。その画面にあるテキストフィールドでデータベースバックアップファイルへのパスを指定します。バックアップファイルは、ローカルではなく SunLink Server システム上の既存のディレクトリに Solaris ファイルとして保存する必要があります。存在していないディレクトリをパスに指定した場合、ウィザードが表示され、新規のディレクトリを作成するするかどうかをダイアログボックスで尋ねられます。
バックアップを作成したいすべてのデータベースを選択し、バックアップファイルのパス名を指定した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面で、[データベース保守のスケジュール] ウィザードを使用してサーバーのシャットダウンや起動をどのように扱うかを指定します。
ウィザードで保守タスクを実行するたびにサーバーソフトウェアを後再起動する必要があります。[保守ウィザードによるプロセスの停止を許可する] オプションを選んでいない場合は、スケジュール作成および管理タスクを続けることはできません。管理を行うために保守ウィザードが自動的に SunLink Server のプロセスを停止することを選択している場合は、タスクが完了した後にウィザードがサーバーを再起動するように指定することもできます。
[データベース保守のスケジュール] ウィザードを使用してサーバーのシャットダウンや起動を扱う方法を選択した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面で、管理タスクの頻度を、一回のみ、毎日、毎週、毎月の中から指定することができます。デフォルトは毎週です。
保守タスクを実行したい頻度を選択した後、[次へ] をクリックします
結果の画面で、より詳細に保守タスクの回数を選ぶことができます。オプションは以下のように選択の頻度によって異なります。
一回のみ - 特定の日付と時刻を選びます。
毎日 - 1 日の中で特定の時刻を選びます。
毎週 - 1 週間の中で特定の曜日と 1 日の中で特定の時刻を選びます。
毎月 - 1ヶ月の中で特定の日付と 1 日の中で特定の時刻を選びます。
特定の曜日、日付、時刻を指定した後、[次へ] をクリックします。
結果の画面に選択した内容をまとめたものが表示され、ここで修正することもできます。
保守ジョブサマリを選択した後、[完了] をクリックして選択内容を確認して定義した管理スケジュールをアクティブにするか、または [戻る] をクリックして選択内容を修正します。
選択内容を確認して保守タスクのスケジュールを作成した後、保守タスクウィザードを開くたびにスケジュールの設定されたタスクのサマリが表示されます。この情報は、SunLink Server Manager 情報の画面にも表示されます。
保守タスクをスケジュール化した後、いつでもスケジュールを変更したり、全体を削除したりすることができます。詳細については、「スケジュール化されたデータベース保守タスクの表示、修正、または削除方法」を参照してください。
SunLink Server Manager を使用して、保守タスクをスケジュール化したい SunLink Server コンピュータにスーパーユーザーとしてログオンします。
表示区画で [タスク] をダブルクリックした後、[データベース保守のスケジュール] をダブルクリックします。
結果の画面にスケジュール化されている管理タスクのまとめが表示されます。
以下のいずれかを行います。
[修正] を選択して [次へ] をクリックした後、「データベースのクリーンアップとバックアップ作成の両方を行う自動スケジュールの作成方法」にある手順に従います。
[削除] を選択して [次へ] をクリックした後、手順 4 に進みます。
[完了] をクリックして指定された管理タスクを削除することを確認します。