WINS サーバー間の WINS データベースの複製の頻度は計画を立てる上で重要な問題です。すべての WINS サーバーのダウンタイムが他の WINS サーバーのデータベース内のマッピング情報の信頼性に影響を及ぼさないよう、WINS データベースは頻繁に複製する必要があります。
ただし、WINS データベースの複製を頻繁に行う計画を立てて、そのためにネットワークのスループットが妨害されることは避ける必要があります。これは複製頻度を短い時間間隔に設定すると発生します。
複製頻度の計画を立てるときにはネットワークトポロジを考慮してください。たとえば、ネットワークに比較的遅い広域ネットワーク (WAN) のリンクに接続されている複数のハブがある場合、遅いリンクでの WINS サーバー間の WINS データベースの複製頻度を、ローカルエリアネットワークや高速の WAN リンクでの複製よりも低くします。これによって遅いリンクを通過するトラフィックが減少し、複製トラフィックと WINS クライアント名前照会の間の競合が減少します。
たとえば、ローカルエリアネットワークサイトの中心にある WINS サーバーは 15 分ごとに複製するように構成され、異なる WAN ハブにある WINS サーバー間のデータベースの複製は 30 分ごとにスケジュールされ、異なる大陸にある WINS サーバー間の複製は 1 日に 2 回複製するようにスケジュールされています。
多くのコンピュータが同時にオンラインになっているところで大規模な電力供給停止を計画するときには、安全策として、ネットワーク上にあるコンピュータ 10,000 台ごとに 1 つの WINS サーバーとバックアップサーバーを入れて計画を立てることをお薦めします。一般に、WINS サーバーは毎分 1,500 の名前登録と毎分 4,500 の照会サービスを行うことができます。
WINS サーバーの性能を拡張するには 2 つの要素があります。コンピュータ上で 2 つのプロセッサを使用すれば WINS サーバーの性能を約 25% 上げることができます。WINS サーバーの名前複製の応答時間は、専用のディスクを使用してある程度向上させることができます。
イントラネット上に WINS サーバーを設置した後、WINS クライアントの名前登録と名前更新の間の時間を調整することができます。これを更新間隔といいます。この間隔を設定して登録の数を減少することで、サーバーの応答時間を調整するのに役立ちます。(更新間隔は [WINS サーバーの構成] ダイアログボックスで指定します。)