システム管理者は、srmadm コマンドを使って、Solaris Resource Manager の操作状態やシステム全体の構成を制御できます。このコマンドは、通常、実行レベル 2 または 3 に移行するときに、Solaris Resource Manager の init.d(4) スクリプト /etc/init.d/init.srm の中で使用されます。この目的は、システムをブートするたびにすべてのパラメータに適切な値を設定し、ユーザーがシステムにアクセスする前に Solaris Resource Manager システムを有効にすることです。さらに、srmadm コマンドは、Solaris Resource Manager の大域パラメータを管理するときにも使用します。srmadm を使って設定できるパラメータのリストについては、srmadm(1MSRM) のマニュアルページを参照してください。Solaris Resource Manager の init.d スクリプトで srmadm コマンドを実行すると、次のことが行われます。
リミットデータベースを開きます。この時点までに起動されたプロセスは、自動的に代理の root l ノードに接続されます。代理の root l ノードを使用する理由は、Solaris Resource Manager の操作状態に関係なく、プロセスを接続する l ノードが存在することを保証するためです。そのため、非 root プロセスが起動される前にリミットデータベースを開いておくことが重要です。リミットデータベースを開くと、代理の root l ノードの使用量属性の値は実際の root l ノードの対応する属性に追加されます。この方法では、使用量の正味減少分が考慮されず、リミットデータベースが開かれる前の使用量の変更が必ず保存されます。
制限の適用を有効にします。
Solaris Resource Manager SHR スケジューラの動作 (たとえば、減少速度) を制御するパラメータを設定します。
SHR スケジューラを有効にします。ここまでは、SHR スケジューリングクラスのプロセスは単純なラウンドロビン方式でスケジューリングされるため、Solaris Resource Manager システムに設定されている CPU の使用権利は無効です。
srmadm コマンドの一般的な呼び出し方法については、「srmadm による Solaris Resource Manager の大域パラメータ」を参照してください。