第 16 章
dbx
を使用した Fortran のデバッグ
この章では、Fortran で使用されることが多いいくつかの dbx
機能を紹介します。dbx
を使用して Fortran コードをデバッグするときの助けになる、dbx
に対する要求の例も示してあります。
この章は次の各節から構成されています。
Fortran のデバッグ
次のアドバイスと概要は、Fortran プログラムをデバッグするときに役立ちます。
カレントプロシージャとカレントファイル
デバッグセッション中、dbx
は、1 つのプロシージャと 1 つのソースファイルをカレントとして定義します。ブレークポイントの設定要求と変数の出力または設定要求は、カレントの関数とファイルに関連付けて解釈されます。したがって、stop at 5
は、カレントファイルがどれであるかによって、3 つの異なるブレークポイントのうち 1 つを設定します。
大文字
プログラムのいずれかの識別子に大文字が含まれる場合、dbx
はそれらを認識します。いくつかの旧バージョンの場合のように、大文字/小文字を区別するコマンド、または区別しないコマンドを指定する必要はありません。
FORTRAN 77、Fortran 95 と dbx
は、大文字/小文字を区別するモードまたは区別しないモードのいずれかに統一する必要があります。
大文字/小文字を区別しないモードでコンパイルとデバッグを行うには、-U
オプションを付けずにこれらの処理を行います。その場合、dbx input_case_sensitive
環境変数のデフォルト値は false
になります。
ソースに LAST
という変数がある場合、dbx
では、print LAST
コマンドおよび print
last
コマンドはいずれも要求どおりに動作します。FORTRAN 77、Fortran 95 と dbx
は、LAST
と last
を要求通り同じものとして扱います。
- 大文字/小文字を区別するモードでコンパイルとデバッグを行うには、
-U
オプションを付けます。その場合、dbx input_case_sensitive
環境変数のデフォルト値は true
になります。
ソースに LAST
という変数と last
という変数がある場合、dbx
では、print
LAST
コマンドは動作しますが、print last
コマンドは動作しません。FORTRAN 77、Fortran 95 と dbx
はいずれも、LAST
と last
を要求どおりに区別します。
注 - dbx input-_case_sensitive
環境属性の環境変数を false に設定しても、dbx
ではファイル名またはディレクトリ名について、大文字/小文字を常に区別します。
最適化プログラム
最適化プログラムをデバッグするには、次のことを行ってください。
-g
を付けて、-O
n を付けずにメインプログラムをコンパイルする。
- 適切な
-O
n を付けて、プログラムのルーチンを 1 つおきにコンパイルする。
dbx
のもとで実行を開始する。
- デバッグしたいルーチンに対して
fix
-g
any.f
を使用する。ただし、-O
n は付けない。
- コンパイルされたルーチンに対して
cont
コマンドを使用する。
デバッグのメインプログラムは次のとおりです。
デバッグの主プログラム
a1.f
|
PARAMETER ( n=2 )
REAL twobytwo(2,2) / 4 *-1 /
CALL mkidentity( twobytwo, n )
PRINT *, determinant( twobytwo )
END
|
デバッグのサブルーチン
a2.f
|
SUBROUTINE mkidentity ( array, m )
REAL array(m,m)
DO 90 i = 1, m
DO 20 j = 1, m
IF ( i .EQ. j ) THEN
array(i,j) = 1.
ELSE
array(i,j) = 0.
END IF
20 CONTINUE
90 CONTINUE
RETURN
END
|
デバッグの関数
a3.f
|
REAL FUNCTION determinant ( a )
REAL a(2,2)
determinant = a(1,1) * a(2,2) - a(1,2) / a(2,1)
RETURN
END
|
dbx
のサンプルセッション
以下の例では、上記のサンプルプログラム my_program
を使用しています。
1. -g
オプションでコンパイルとリンクをします。
- この処理は、まとめて 1 回または 2 回に分けて実行することができます。
-
-g
フラグ付きコンパイルとリンクを 1 度にまとめて行います。
demo% f95 -o my_program -g a1.f a2.f a3.f
|
- コンパイルとリンクを分けて行います。
demo% f95 -c -g a1.f a2.f a3.f
demo% f95 -o my_program a1.o a2.o a3.o
|
2. 実行可能ファイル my_program について dbx を起動します。
demo% dbx my_program
Reading symbolic information...
|
3. stop in
subnam と入力して、最初の実行可能文の前にブレークポイントを設定する。subnam は、サブルーチン、関数、ブロックデータサブプログラムを示します。
- main プログラム中の最初の実行可能文で停止します。
(dbx) stop in MAIN
(2) stop in MAIN
|
- 通常
MAIN
は大文字ですが、subnam は大文字でも小文字でもかまいません。
4. run コマンドを入力して、dbx からプログラムを実行します。dbx の起動時に指定された実行可能ファイルの中で、プログラムが実行されます。
(dbx) run
実行中: my_program
MAIN で停止しました 行番号 3 ファイル "a1.f"
3 call mkidentity( twobytwo, n )
|
- ブレークポイントに到達すると、
dbx
はどこで停止したかを示すメッセージを表示します。上の例では、a1.f
ファイルの行番号 3 で停止しています。
5. print コマンドを使用して、値を出力します。
-
n
の値を出力します。
- マトリックス
twobytwo
を出力します。
(dbx) print twobytwo
twobytwo =
(1,1) -1.0
(2,1) -1.0
(1,2) -1.0
(2,2) -1.0
|
- マトリックス
array
を出力します。
(dbx) print array
dbx: "array" が現在のスコープに定義されていません。
(dbx)
|
- ここで
array
は定義されていないため、出力は失敗します (mkidentity
内でのみ有効)。
6. next コマンドを使用して、次の行に実行を進めます。
- 次の行に実行を進めます。
(dbx) next
MAIN で停止しました 行番号 4 ファイル "a1.f"
4 print *, determinant( twobytwo )
(dbx) print twobytwo
twobytwo =
(1,1) 1.0
(2,1) 0.0
(1,2) 0.0
(2,2) 1.0
(dbx) quit
demo%
|
-
next
コマンドは現在のソース行を実行し、次のソース行で停止します。これは副プログラムの呼び出しを 1 つの文として数えます。
-
next
コマンドと step
コマンドを比較します。step
コマンドは、ソースの次の行または副プログラムの次のステップを実行します。通常、次の実行可能ソース文がサブルーチンまたは関数呼び出しの場合、各コマンドは次の処理を行います。
step
コマンドは、副プログラムのソースの最初の文にブレークポイントを設定します。
next
コマンドは、呼び出し元のプログラム中で、呼び出しの後の最初の文にブレークポイントを設定します。
7. quit コマンドを入力して、dbx を終了します。
セグメント不正のデバッグ
プログラムでセグメント不正 (SIGSEGV
) が発生するのは、プログラムが使用可能なメモリー範囲外のメモリーアドレスを参照したことを示します。
セグメント不正の主な原因を以下に示します。
- 配列インデックスが宣言された範囲外にある。
- 配列インデックス名のつづりが間違っている。
- 呼び出し元のルーチンでは引数に
REAL
を使用しているが、呼び出し先のルーチンでは INTEGER
が使われている。
- 配列インデックスの計算が間違っている。
- 呼び出し元ルーチンの引数が足りない。
- ポインタを定義しないで使用している。
dbx
により問題を見つける方法
問題のあるソース行を見つけるには、dbx
を使用してセグメント例外が発生したソースコード行を検出します。
プログラムを使ってセグメント例外を生成します。
demo% cat WhereSEGV.f
INTEGER a(5)
j = 2000000
DO 9 i = 1,5
a(j) = (i * 10)
9 CONTINUE
PRINT *, a
END
demo%
|
dbx
を使用してセグメント例外が発生した行番号を検出します。
demo% f95 -g -silent WhereSEGV.f
demo% a.out
セグメント例外
demo% dbx a.out
a.out の記号情報の読み込み中
シグナル SEGV でプログラムが停止しました (セグメント侵害)
(dbx) run
実行中:
シグナル SEGV (障害アドレスにマッピングがありません)
ファイル "WhereSEGV.f" の行番号 4 の MAIN で
4 a(j) = (i * 10)
(dbx)
|
例外の検出
プログラムが例外を受け取る原因は数多く考えられます。問題を見つける方法の 1 つとして、ソースプログラムで例外が発生した行番号を検出して調べる方法があります。
-ftrap=common
によってコンパイルすると、すべての例外に対してトラップが強制的に行われます。
例外が発生した箇所を検索します。
demo% cat wh.f
call joe(r, s)
print *, r/s
end
subroutine joe(r,s)
r = 12.
s = 0.
return
end
demo% f95 -g -o wh -ftrap=common wh.f
demo% dbx wh
wh の記号情報を読み込み中
(dbx) catch FPE
(dbx) run
実行中:
(プロセス ID 17970)
ファイル "wh.f" の行番号 2 の MAIN にシグナル FPE (ゼロで除算した浮動小
数点)
2 print *, r/s
(dbx)
|
呼び出しのトレース
プログラムがコアダンプで終了したため、終了するまでの呼び出しシーケンスが必要な場合があるとします。このシーケンスをスタックトレースといいます。
where
コマンドは、プログラムフローの実行が停止した位置、およびどのようにその位置に達したかを表示します。これを呼び出し先ルーチンのスタックトレースといいます。
ShowTrace.f
は、呼び出しシーケンスでコアダンプを数レベル深くする、つまりスタックトレースを示すために考えられたプログラムです。
実行が停止した時点から呼び出しシーケンスを表示します。
順序が逆になっていることに注意してください。
MAIN が calc を呼び出し、calc が calcb を呼び出しています。
23 行目で実行が停止しました。
calcb が calc の 9 行目で呼び出されました。
calc が MAIN の 3 行目で呼び出さ れました。
|
demo% f77 -silent -g ShowTrace.f
demo% a.out
*** TERMINATING a.out
*** Received signal 11 (SIGSEGV)
Segmentation Fault (core dumped)
demo% dbx a.out
a.out のシンボル情報を読み込んでいます。
...
(dbx) run
実行中: a.out
(process id 1089)
シグナル SEGV (フォルトのアドレスにマッピングしていません) 関数
calcb 行番号 23 ファイル "ShowTrace.f"
23 v(j) = (i * 10)
(dbx) where -V
=>[1] calcb(v = ARRAY , m = 2) 行番号 23 ファイル
"ShowTrace.f"
[2] calc(a = ARRAY , m = 2, d = 0) 行番号 9 ファイル
"ShowTrace.f"
[3] MAIN() 行番号 3 ファイル "ShowTrace.f"
(dbx)
|
配列の操作
dbx
が配列を認識し、配列を出力します。
|
demo% dbx a.out
a.out の読み込み中
ld.so.1 の読み込み中
......
(dbx) list
2 DO 90 I = 1,4
3 DO 20 J = 1,4
4 IARR(I,J) = (I*10) + J
5 20 CONTINUE
6 90 CONTINUE
7 END
(dbx) stop at 7
(2) stop at "Arraysdbx.f":7
(dbx) run
実行中: a.out
(プロセス id 23495)
mb.so.1 の読み込み中
wcwidth.so.1 の読み込み中
MAIN で停止しました 行番号 7 ファイル "Arraysdbx.f"
7 END
(dbx) print IARR
iarr =
(1,1) 11
(2,1) 21
(3,1) 31
(4,1) 41
(1,2) 12
(2,2) 22
(3,2) 32
(4,2) 42
(1,3) 13
(2,3) 23
(3,3) 33
(4,3) 43
(1,4) 14
(2,4) 24
(3,4) 34
(4,4) 44
|
|
続き
(dbx) print IARR(2,3)
iarr(2, 3) = 23
(dbx) quit
|
Fortran の配列のスライスについては、「Fortran のための配列断面化構文」を参照してください。
Fortran 95 割り当て可能配列
次の例は、dbx
で割り当て済み配列を処理する方法を示しています。
Alloc.f95
|
demo% f95 -g Alloc.f95
demo% dbx a.out
(dbx) list 1,99
1 PROGRAM TestAllocate
2 INTEGER n, status
3 INTEGER, ALLOCATABLE :: buffer(:)
4 PRINT *, 'Size?'
5 READ *, n
6 ALLOCATE( buffer(n), STAT=status )
7 IF ( status /= 0 ) STOP 'cannot allocate buffer'
8 buffer(n) = n
9 PRINT *, buffer(n)
10 DEALLOCATE( buffer, STAT=status)
11 END
|
行番号 6 に未知のサイズ
行番号 9 に既知のサイズ
バッファ (1000) に 1000 を格納
|
(dbx) stop at 6
(2) "alloc.f95":6で停止
(dbx) stop at 9
(3) "alloc.f95":9で停止
(dbx) run
実行中: a.out
(プロセス id 10749)
サイズは ?
1000
MAIN で停止しました 行番号 6 ファイル "alloc.f95"
6 ALLOCATE (buffer(n), STAT=status)
(dbx) whatis buffer
INTEGER*4 , allocatable::buffer(:)
(dbx) next
MAIN で停止しました 行番号 7 ファイル "alloc.f95"
7 IF (status /= 0) STOP `cannot allocate buffer'
(dbx) whatis buffer
INTEGER*4 buffer(1:1000)
(dbx) cont
MAIN で停止しました 行番号 9 ファイル "alloc.f95"
9 PRINT *,buffer(n)
(dbx) print n
n = 1000
(dbx) print buffer(n)
buffer(n) = 1000
|
行番号 6 に未知のサイズ
行番号 9 に既知のサイズ
バッファ (1000) に 1000 を格納
|
(dbx) stop at 6
(2) "alloc.f95":6で停止
(dbx) stop at 9
(3) "alloc.f95":9で停止
(dbx) run
実行中: a.out
(プロセス id 10749)
サイズは ?
1000
MAIN で停止しました 行番号 6 ファイル "alloc.f95"
6 ALLOCATE (buffer(n), STAT=status)
(dbx) whatis buffer
INTEGER*4 , allocatable::buffer(:)
(dbx) next
MAIN で停止しました 行番号 7 ファイル "alloc.f95"
7 IF (status /= 0) STOP `cannot allocate buffer'
(dbx) whatis buffer
INTEGER*4 buffer(1:1000)
(dbx) cont
MAIN で停止しました 行番号 9 ファイル "alloc.f95"
9 PRINT *,buffer(n)
(dbx) print n
n = 1000
(dbx) print buffer(n)
buffer(n) = 1000
|
組み込み関数
dbx
は、Fortran の組み込み関数を認識します。
dbx
での組み込み関数を示します。
(dbx) list 1,$
1 INTEGER i
2 i = -2
3 END
(dbx) stop in MAIN
(2) stop in MAIN
(dbx) run
実行中: a.out
(プロセス id 23536)
mb.so.1 の読み込み中
wcwidth.so.1 の読み込み中
MAIN で停止しました 行番号 2 ファイル "ShowIntrinsic.f"
2 i = -2
(dbx) whatis abs
Generic intrinsic function: "abs"
(dbx) print i
i = 0
(dbx) step
MAIN で停止しました 行番号 3 ファイル "ShowIntrinsic.f"
3 END
(dbx) print i
i = -2
(dbx) print abs(i)
abs(i) = 2
(dbx) quit
demo%
|
複合式
dbx
は、Fortran 複合式も認識します。
dbx
での複合式を示します。
demo% cat ShowComplex.f
COMPLEX z
z = (2.0, 3.0)
END
demo% f95 -g -silent ShowComplex.f
demo% dbx a.out
a.out の読み込み中
ld.so.1 の読み込み中
......
(dbx) stop in MAIN
(2) stop in MAIN
(dbx) run
実行中: a.out
(プロセス id 23567)
mb.so.1 の読み込み中
wcwidth.so.1 の読み込み中
MAIN で停止しました 行番号 2 ファイル "ShowComplex.f"
2 z = (2.0, 3.0)
(dbx) whatis z
complex*8 z
(dbx) print z
z = (0.0,0.0)
(dbx) next
MAIN で停止しました 行番号 3 ファイル "ShowComplex.f"
3 END
(dbx) print z
z = (2.0,3.0)
(dbx) print z+(1.0, 1.0)
z+(1,1) = (3.0,4.0)
(dbx) quit
|
論理演算子
dbx
は、Fortran の論理演算子を配置し、出力することができます。
dbx
での論理演算子を示します。
demo% cat ShowLogical1.f
LOGICAL a, b, y, z
a = .true.
b = .false.
y = .true.
z = .false.
END
demo% f77 -g -silent ShowLogical1.f
demo% dbx a.out
(dbx) list 1,9
1 LOGICAL a, b, y, z
2 a = .true.
3 b = .false.
4 y = .true.
5 z = .false.
6 END
(dbx) stop at 5
(2) "ShowLogical.f" で停止しました:
(dbx) run
実行中: a.out
(プロセス ID 15394)
MAIN で停止しました 行番号 5 ファイル "ShowLogical.f"
5 z = .false.
(dbx) whatis y
logical*4 y
(dbx) print a .or. y
a.OR.y = true
(dbx) assign z = a .or. y
(dbx) print z
z = false
(dbx) quit
demo%
|
Fortran 95 構造型の表示
構造体、Fortran 95 構造型を dbx
で表示できます。
demo% f95 -g DebStruct.f95
demo% dbx a.out
(dbx) list 1,99
1 Program Struct ! Debug a Structure
2 TYPE product
3 INTEGER id
4 CHARACTER*16 name
5 CHARACTER*8 model
6 REAL cost
7 REAL price
8 END TYPE product
9
10 TYPE(product) :: prod1
11
12 prod1%id = 82
13 prod1%name = "Coffe Cup"
14 prod1%model = "XL"
15 prod1%cost = 24.0
16 prod1%price = 104.0
17 WRITE (*, *) prod1%name
18 END
(dbx) stop at 17
(2) stop at "DebStruct.f95":17
(dbx) run
|
実行中: a.out
(プロセス id 23677)
MAIN で停止しました 行番号 17 ファイル "DebStruct.f95"
17 WRITE (*, *) prod1%name
(dbx) whatis prod1
product prod1
(dbx) whatis -t product
type product
INTEGER*4 id
character*16 name
character*8 model
REAL*4 cost
REAL*4 price
end type product
(dbx) n
Coffe Cup
MAIN で停止しました 行番号 18 ファイル "DebStruct.f95"
18 END
(dbx) print prod1
prod1 = (
id = 82
name = "Coffe Cup "
model = "XL "
cost = 24.0
price = 104.0
)
|
Fortran 95 構造型へのポインタ
構造体、Fortran 95 構造型およびポインタを dbx
で表示できます。
DebStruc.f95
構造型を宣言します。
prod1 および prod2 ターゲットを宣言します。(#10)
curr および prior ポインタを宣言します。(#11)
curr が prod2 を指すようにします。(#13)
|
demo% f95 -o debstr -g DebStruct.f95
demo% dbx debstr
debstr の読み込み中
ld.so.1 の読み込み中
......
(dbx) list 1,$
1 Program DebStruPtr ! Debug a Structure & pointer
2 TYPE product
3 INTEGER id
4 CHARACTER*16 name
5 CHARACTER*8 model
6 REAL cost
7 REAL price
8 END TYPE product
9
10 TYPE(product), TARGET :: prod1, prod2
11 TYPE(product), POINTER :: curr, prior
12
13 curr => prod2
|
prior が prod1 を指すようにします。(#14)
prior を初期化します。(#15)
curr を prior に設定します。(#20)
curr および prior から名前を出力します。(#21)
|
14 prior => prod1
15 prior%id = 82
16 prior%name = "Coffe Cup"
17 prior%model = "XL"
18 prior%cost = 24.0
19 prior%price = 104.0
20 curr = prior
21 WRITE (*, *) curr%name, " ", prior%name
22 END PROGRAM DebStruPtr
23
(dbx) stop at 21
(2) stop at "DebStruct.f90":21
(dbx) run
実行中: debstr
(dbx) run
実行中: debstr
(プロセス id 23726)
MAIN で停止しました 行番号 21 ファイル "DebStruct.f95"
21 WRITE (*, *) curr%name, " ", prior%name
(dbx) print prod1
prod1 = (
id = 82
name = "Coffe Cup "
model = "XL "
cost = 24.0
price = 104.0
)
|
上記において dbx
は、構造型のすべての要素を表示します。
構造体を使用して、Fortran 95 構造型の項目について照会できます。
変数について尋ねます。
型 (-t ) について尋ねます。
|
(dbx) whatis prod1
product prod1
(dbx) whatis -t product
type product
INTEGER*4 id
character*16 name
character*8 model
REAL*4 cost
REAL*4 price
end type product
|
ポインタを出力するには、次のようにします。
dbx は、アドレスであるポインタの内容を表示します。このアドレスは、実行のたびに異なる場合があります。
|
(dbx) print prior
prior = (
id = 82
name = "Coffe Cup "
model = "XL "
cost = 24.0
price = 104.0
)
|