プログラムのパフォーマンス解析 | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
第 1 章
パフォーマンスプロファイリングおよび解析ツールの概要
高性能なアプリケーションの開発には、コンパイラのさまざまな機能、最適化されたルーチンのライブラリ、およびコードの解析と特定を行うためのツールを組み合わせて使用することが必要です。このマニュアルでは、コードの解析と特定に役立つツールについて説明します。
このマニュアルでは、主に標本コレクタおよび標本アナライザを取り上げます。これらは、使用しているアプリケーションに関するパフォーマンスデータを収集し、分析するために組で使用するツールです。
- 標本コレクタは、パフォーマンスデータ (呼び出しスタックの統計プロファイル、スレッド同期遅延イベント、ハードウェアカウンタオーバフロープロファイル、アドレス空間データ、オペレーティングシステムの要約情報) を収集し、実験ファイルに格納します。標本コレクタの詳細については、第 3 章を参照してください。
- 標本アナライザでは、標本コレクタが記録したデータが表示され、ユーザーがその情報を調べることができます。標本アナライザは、データを処理し、パフォーマンスに関するさまざまなメトリックを、関数レベル、呼び出し側と呼び出された側のレベル、ソース行レベル、逆アセンブリ命令レベル、およびプログラムレベルで表示します。標本アナライザの詳細については、第 4 章を参照してください。
パフォーマンスの調整は開発者の主な仕事ではないにせよ、標本コレクタと標本アナライザは、ソフトウェア開発者が使用することを想定して設計されています。
標本コレクタおよび標本アナライザと同等の機能は、コマンド行で利用できます。
dbx
は、標本コレクタと同様のデータ収集機能を持っています。「dbx で標本コレクタ下のプロセスを起動」 を参照してください。- コマンド行ユーティリティ
er_print
は、さまざまな標本アナライザ表示のをASCII 形式で出力し、コマンド行のサンプリングアナライザとして機能します。詳細については、 第 5 章を参照してください。標本コレクタおよび標本アナライザは、次に示す Sun WorkshopTM 製品に含まれています。
- Sun WorkShop ProfessionalTM C
- Sun Visual WorkShopTM C++
- Sun Performance WorkShopTM Fortran
- Sun WorkShopTM University Edition
このマニュアルでは、次のパフォーマンスツールについても説明しています。
- ループツールおよびループレポート
- ループツールは、自動的に並行化されたプログラムのパフォーマンスの調整をサポートするループ解析ツールです。ループレポート は、ループツールのコマンド行バージョンです。詳細については、第 7 章 を参照してください。
prof
、gprof
およびtcov
prof
およびgprof
は、プロファイルデータを生成するための従来からのツールであり、SPARCTM プラットフォーム版および Intel プラットフォーム版の SolarisTM バージョン 2.6、7 および 8 に含まれています。
tcov
は、コードカバレッジツールで、Sun Workshop に含まれています。
prof
、gprof
およびtcov
の詳細については、付録 A を参照してください。
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