ローカルエリアネットワークに少なくとも 1 つのパブリックネットワークを接続し、クラスタのノード同士を 2 つのプライベートインターコネクトで接続する必要があります。Sun Cluster ネットワーク構成の概要については第 1 章「Sun Cluster 環境について」、ネットワーク計画ワークシートについては付録 A 「構成ワークシートと構成例」 をそれぞれ参照してください。
パブリックネットワーク構成を計画するにあたっては、次のことを考慮してください。
少なくとも 1 つのパブリックネットワークをすべてのクラスタノードに接続する必要があります。ハードウェア構成が許す限り、パブリックネットワークはいくつでも追加接続できます。
HA データサービスを提供する構成では、各パブリックネットワーク上のすべての論理ホストに IP アドレスとネットワークインタフェース名を割り当てる必要があります。これにより多数のホスト名が作成される可能性があります。詳細は、「名前と命名規則の設定」を参照してください。クラスタノードの各 /etc/hosts ファイルに論理ホスト名をすべて追加する必要があります。
Sun Cluster には、パブリックネットワークインタフェースが、指定したバックアップグループ内の別のインタフェースにフェイルオーバーすることを可能にするパブリックネットワーク管理 (PNM) コンポーネントが含まれています。PNM についての詳細は、『Sun Cluster 2.2 のシステム管理』を参照してください。
Sun Cluster の通常の運用には、2 つのプライベートネットワークが必要です。プライベートネットワークに 100 M ビット/秒 Ethernet または 1G ビット/秒 SCI (Scalable Coherent Interface) 接続のどちらを使用するかを決定する必要があります。
2 ノードの構成では、パブリックネットワークは、クラスタノード間にポイントツーポイントケーブルを使用することによって実現できます。3 ノードまたは 4 ノードの構成では、ハブまたはスイッチを使用して実現します。プライベートネットワーク上を転送されるのは、Sun Cluster ノード間のプライベートトラフィックだけです。
SCI スイッチを使用してノードを接続する場合、各ノードは両方のスイッチの同じ番号のポートに接続する必要があります。インストール時には、スイッチのポート番号がノード番号に対応していることに注意してください。たとえば、ノード 0 は、スイッチのポート 0 に物理接続されたホストです。
クラス C のネットワーク番号 (204.152.64) は、Sun Cluster ノードによってプライベートネットワーク用に予約されています。同じネットワーク番号が、すべての Sun Cluster システムによって使用されます。
端末集配信装置および管理ワークステーションは、Sun Cluster ノードにアクセスできるパブリックネットワークに接続します。端末集配信装置および管理ワークステーションに IP アドレスとホスト名を割り当て、パブリックネットワーク上のクラスタノードにアクセスできるようにする必要があります。
Sun Enterprise 10000 システムは、端末集配信装置ではなく、システムサービスプロセッサ (SSP) を使用します。SSP には、ホスト名と IP アドレス、root (スーパーユーザー) のパスワードを割り当てる必要があります。また、SSP 上に ssp という名前のユーザーを作成し、Sun Cluster のインストール時に、ユーザー ssp にパスワードを割り当てる必要があります。