![]() |
iPlanet Web Server, Enterprise Edition インストールと移行 |
第 1 章 iPlanet Web Server, Enterprise Edition のインストールの前に
次のセクションでは、iPlanet Web Server, Enterprise Edition をインストールする前に知っておく必要のある情報について説明します。
サポートするプラットフォーム
サポートするプラットフォーム
iPlanet Web Server, Enterprise Edition は、次のプラットフォームで動作します。
Compaq Tru64 UNIX 5.0a (5.1 はバイナリ互換でのサポート*) *iPlanet による配布およびサポートは行われません。Compaq により提供されます。
必須パッチ
適用する必要のあるパッチおよびサービスパックに関する最新情報は、http://docs.iplanet.com/docs/manuals/enterprise.html のリリースノートを参照してください。
ハードウェアおよびソフトウェア要件
使用するコンピュータには、前述の UNIX、Linux、または Windows NT オペレーティングシステムの各メモリーおよびディスク容量要件に加え、次のハードウェアおよびソフトウェアも必要です。
システムに搭載した RAM と同容量以上のスワップ領域 (RAM の 2 倍を推奨)。Linux の場合、256M バイト のスワップ領域が必要です。
Netscape Communicator 4.72 以降、または Microsoft Internet Explorer 5.0 以降
ブラウザで、Java および cookie を有効にする必要があります。
Internet Explorer をご使用の場合、アクセスするたびにページの新規バージョンを確認するように設定してください。設定するには、まず「ツール」メニューの「インターネットオプション」を選択します。「全般」タブの「インターネット一時ファイル」セクション内の「設定」をクリックします。「保存しているページの新しいバージョンの確認」ラベルの下の、「ページを表示するごとに確認する」ラジオボタンをクリックします。
iPlanet Web Server の適切な実行権限を保持する UNIX ユーザおよびグループ。このユーザは、Administration Server を実行するユーザとは異なります。この目的には、しばしばユーザ nobody およびグループ nobody が使用されますが、特定のユーザおよびグループを作成することもできます。
未コンパイルの Java Server Pages (JSP) を使用する場合、Java 2 Software Development Kit (SDK) をインストールする必要があります。Java 2 Software Development Kit (SDK) は、Java 開発キット (JDK) としても知られています。iPlanet Web Server の動作に必要な JDK のバージョンを次に示します。
システム上で iPlanet Web Server のインスタンスを複数実行する場合、サーバインスタンスごとにさらに 16M バイトの RAM が必要になります。
システムに搭載した RAM と同容量以上のページング領域 (RAM の 2 倍を推奨)。
ログファイル用に 30M バイトの空きディスク領域 (1 日に約 300,000 アクセス)。
Netscape Communicator 4.72 以降、または Microsoft Internet Explorer 5.0 以降。
Internet Explorer をご使用の場合、アクセスするたびにページの新規バージョンを確認するように設定してください。設定するには、まず「ツール」メニューの「インターネットオプション」を選択します。「全般」タブの「インターネット一時ファイル」セクション内の「設定」をクリックします。「保存しているページの新しいバージョンの確認」ラベルの下の、「ページを表示するごとに確認する」ラジオボタンをクリックします。
ブラウザで、Java および cookie を有効にする必要があります。
iPlanet Web Server のインストール時にホスト名を使用する場合、DNS サーバ内で、使用するサーバのエントリに対応する DNS を適正に構成する必要があります。
未コンパイルの Java Server Pages (JSP) を使用する場合、Java 2 Software Development Kit (SDK) をインストールする必要があります。Java 2 Software Development Kit (SDK) は、Java 開発キット (JDK) としても知られています。Windows NT 用 iPlanet Web Server の動作には、JDK 1.2.2 が必要です。詳細は、「Java Developer's Kit のインストール」を参照してください。
その他の技術的要件
iPlanet Web Server のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェアの準備ができたら、次の要件を満たしていることを確認してください。
使用するサーバコンピュータのホスト名および IP アドレスを知っていること。
サーバが DNS エイリアスを保持すること。サーバの DNS エイリアスの作成方法について詳細は、「サーバ用 DNS エイリアスの作成」を参照してください。
サーバが、UNIX、Linux、または NT のユーザアカウントを保持すること。詳細は、「サーバの UNIX および Linux ユーザアカウント」または「サーバの Windows NT ユーザアカウント」を参照してください。
Administration Server 用および iPlanet Web Server サーバインスタンス用の 2 つのポート番号を保持すること。サーバ用のポート番号選択方法の詳細は、「一意のポート番号の選択」を参照してください。
サーバ用 DNS エイリアスの作成
サーバがネットワーク内の特定のマシンで稼動する場合、ユーザまたはシステム管理者は、実際のサーバマシンを指し示す DNS CNAME レコードまたはエイリアスを設定する必要があります。サーバマシンの実ホスト名または IP アドレスは、後で変更できます。その際、サーバマシンを示す URL を変更する必要はありません。たとえば、サーバ名を my_server.my_company.com とした場合、 www.my_company.com というエイリアスを使用できます。この場合、サーバ上のドキュメントを指す URL には、my_server の代わりに常に www エイリアスが使用されます。
サーバの UNIX および Linux ユーザアカウント
iPlanet Web Server は、インストール時に指定した UNIX または Linux ユーザアカウントを使用して起動します。サーバの子プロセスはすべて、このアカウントを所有者として作成されます。サーバの UNIX または Linux ユーザアカウントには、システムリソースへのアクセスを制限するのが最善です。このアカウントは、構成ファイルの読み取り権限および logs ディレクトリへの書き込み権限を必要とします。セキュリティ上の理由から、このユーザアカウントにはある種の構成ファイルへの書き込み権限を付与すべきではありません。ただし、アクセス制御ファイルなど、グループ書き込み権限を付与する必要のあるファイルも存在します。iPlanet Web Server 専用のユーザアカウントを作成していない場合、ユーザ名 nobody でアカウントを使用できますが、ユーザ nobody に iPlanet Web Server の実行権限を付与することが望ましくない場合もあります。さらに、ユーザ nobody が使用できないシステムも存在します。システムによっては、ユーザ nobody にユーザ ID として -2 が割り当てられます。ユーザ ID が 0 より小さいと、インストール時にエラーが発生します。nobody の uid が存在する場合、/etc/passwd ファイルを調べて、値が 0 より大きいことを確認してください。
Administration Server は、インストールされたすべてのサーバの構成ファイルへの書き込み権限を持つユーザアカウントでも実行可能です。ただし、Administration Server ユーザは 1024 より小さいポート番号のサーバを起動および停止可能であるため、Administration Server を root で実行する方が簡単です (1024 より大きいポート番号は、どのユーザでも起動できます)。
iPlanet Web Server の実行に使用するユーザ (nobody であることが多い) を、Administration Server の実行に使用するユーザ (root であることが多い) と同じグループにする必要があります。
注 サーバユーザを変更する場合、/tmp ディレクトリ内に作成された /tmp/lock.* ファイルをすべて削除してください。
サーバの Windows NT ユーザアカウント
iPlanet Web Server 用の Windows NT ユーザアカウントを作成する必要があります。このユーザアカウントは、システムリソースへのアクセスが制限されており、権限の与えられていないシステムユーザアカウント (システムへのアクセスが限定されたアクセス権限を持つユーザ) で実行されます。サーバの起動は、このユーザアカウントで実行されます。サーバが使用するサーバ拡張モジュールはすべて、このユーザアカウントを所有者として作成されます。インストール時には、作成したユーザアカウントではなく、LocalSystem アカウントがサーバにより使用されます。サーバの起動および実行後は、作成したユーザアカウントを使用する必要があります。インストール処理後に、サーバのユーザアカウントを変更できます。別のコンピュータ上のファイルにアクセスする権限を持つように、ユーザアカウントを設定できます。これにより、サーバは、別のコンピュータからマウントしたファイルを提供できるようになります。
さらに、作成するサーバ用ユーザアカウントを、すべての iPlanet サーバのユーザを含むグループに所属させる必要があります。こうすることにより、複数のサーバで共有ファイルへのアクセスが可能になります。
一意のポート番号の選択
複数のポート番号 (Administration Server 用に 1 つ、iPlanet Web Server の各インスタンス用に 1 つ) が必要です。Administration Server は iPlanet Web Server の特別なインスタンスで、iPlanet Web Server の管理に使用されます。この Administration Server は、iPlanet Console に同梱される Netscape Administration Server とは異なります。標準的な Web サーバのポート番号は 80、標準的な SSL 対応の Web サーバのポート番号は 443 ですが、iPlanet Web Server はインストール時に任意のポートを設定できます。デフォルトポート (ポート 80) 以外のポートを使用する場合、ホームページへのアクセスに使用される URL が変更されます。たとえば、使用するコンピュータが www.siroe.com で、ポート 9753 を選択した場合、サーバの URL は、 http://www.siroe.com:9753/ になります。
Administration Server のポート番号を無作為に設定することにより、第三者のサーバへの侵入を難しくできます。サーバの構成時に、Administration Server のポート番号を使用します。たとえば、サーバが mozilla.com の場合、サーバの URL は http://www.mozilla.com:2634/ のようになります。
選択するポートが使用中でないことを確認してください。UNIX および Linux システムでは、サーバマシンの /etc/services ファイルを調べれば、割り当てようとしているポート番号が、別のサービス用に予約されているかどうかを確認できます。別のサービスが使用中のポートを選択すると、別のポートを選択するよう促すメッセージが、インストールプログラムにより表示されます。
注 UNIX または Linux を使用していて、1024 より小さいサーバポート番号を選択した場合には、root でログインしてサーバを起動する必要があります。サーバをポートにバインドした後で、root ユーザアカウントから、指定したユーザアカウントへ変更されます。1024 より大きいポート番号を選択した場合には、root ユーザでなくてもサーバを起動できます。
インストールの概要
iPlanet Web Server は、次の iPlanet の Web サイトからダウンロードしてインストールできます。http://www.iplanet.com/downloads/download
iPlanet Web Server CD からインストールすることもできます。この CD には、iPlanet Web Server, Enterprise Edition 6.0 と Netscape Communicator 4.72 の両方のインストールプログラムが収録されています。さらに、iPlanet Web Server ソフトウェアには、iPlanet Directory Server が別 CD として同梱されています。
iPlanet Web Server をインストールする際、次の基本手順に従ってください。
iPlanet Web Server 4.x がインストール済みで、iPlanet Web Server 6.0 への移行を計画している場合、iPlanet Web Server 4.x を停止し、すべてのファイルをサーバルートにバックアップします。
Communicator 4.72 以降または Internet Explorer 5.0 以降がインストールされていない場合には、いずれかをインストールします。
- iPlanet Web Server 6.0 は、別のディレクトリにインストールする必要があります。たとえば、以前のバージョンの Web サーバが C:\netscape\server4 にインストールされている場合には、iPlanet Web Server 6.0 を C:\iplanet\servers にインストールします。
- Windows NT では、サーバのインストール時に Winnt/System32 に追加されたファイルおよびレジストリのコピーを保存しておくことが望ましい場合もあります。レジストリの保存方法の詳細は、オペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。
アクセス制御用のユーザおよびグループを使用する予定で、かつ iPlanet Directory Server がインストールされていない場合には、iPlanet Web Server ソフトウェアに含まれる Directory Server CD からインストールを行います。iPlanet Directory Server をインストールする場合は、iPlanet Console もインストールします。
iPlanet Web Server 6.0 と iPlanet Directory Server 5.0 を同じディレクトリにインストールすることはできません。iPlanet Directory Server 5.0 を Web サーバと同じマシンにインストールする場合、iPlanet Web Server 6.0 とは異なるディレクトリにインストールする必要があります。
Netscape Communicator のインストール
サーバの管理には Netscape Communicator などの Web ブラウザを必要とするため、iPlanet Web Server をインストールする前に、Communicator または別のブラウザをマシンにインストールする必要があります。
UNIX または Linux への Communicator のインストール
Netscape Communicator をインストールする場合、http://home.netscape.com からソフトウェアをダウンロードするか、次の手順に従って CD からインストールします。
CD-ROM ドライブに iPlanet Web Server CD-ROM を挿入し、コンピュータで使用する UNIX または Linux オペレーティングシステムのディレクトリに移動します。
iPlanet Web Server CD の comm472 ディレクトリに移動します。
- たとえば、Solaris システムを使用している場合、cd solaris と入力します。
comm472.tar ファイルを iPlanet Web Server CD からローカルディスク上の一時ディレクトリにコピーします。
ローカルディスク上の一時ディレクトリに移動し、tar -xvf comm472.tar と入力して、comm472.tar ファイルを展開します。
Windows NT への Communicator のインストール
Netscape Communicator をインストールする場合、http://home.netscape.com からソフトウェアをダウンロードするか、次の手順に従って CD からインストールします。
CD-ROM ドライブに iPlanet Web Server CD-ROM を挿入し、ntx86 フォルダをダブルクリックします。
iPlanet Directory Server のインストール
iPlanet Web Server で (アクセス制御用などの) ユーザおよびグループを使用する場合、iPlanet Web Server をインストールする前に iPlanet Directory Server をインストールするか、既存の LDAP サーバを使用する必要があります。
iPlanet Web Server 6.0 と iPlanet Directory Server 5.0 を同じディレクトリにインストールすることはできません。iPlanet Directory Server 5.0 を Web サーバと同じマシンにインストールする場合、iPlanet Web Server 6.0 とは異なるディレクトリにインストールする必要があります。
Directory Server の詳細は、http://www.iplanet.com/ を参照してください。
iPlanet Directory Server のインストール方法の詳細は、Directory Server のマニュアルを参照してください。iPlanet Directory Server を CD からインストールする場合、iPlanet Directory Server の『インストールガイド』が添付されています。マニュアルは、次の URL にアクセスしてオンラインで参照することも可能です。
http://docs.iplanet.com/docs/manuals/directory.html
注 iPlanet Web Server にバンドルされる Directory Server のライセンスは限定されたもので、iPlanet Web Server で購入したサポート契約は、ライセンスにより許可される Directory Server の使用範囲に限定されます。
iPlanet Console のインストール
iPlanet Directory Server をインストールする場合は、iPlanet Console もインストールします。iPlanet Console を使用して、Directory Server を管理します。iPlanet Web Server のインストール後にスクリプトを実行すると、iPlanet Console から iPlanet Web Server にアクセスすることも可能になります。詳細は、「iPlanet Console から iPlanet Web Server へのアクセス」 を参照してください。
iPlanet Web Server 6.0 と iPlanet Directory Server 5.0 を同じディレクトリにインストールすることはできません。iPlanet Directory Server 5.0 を Web サーバと同じマシンにインストールする場合、iPlanet Web Server 6.0 とは異なるディレクトリにインストールする必要があります。
iPlanet Directory Server を使用しない場合、iPlanet Console や iPlanet Directory Server をインストールする必要はありません。
Java Developer's Kit のインストール
コンパイルされていない JSP を使用する場合、Java Developer's Kit (JDK) をインストールする必要があります。Java Developer's Kit は、Java 2 Software Development Kit (SDK) という名称でも知られています。サーブレットおよびコンパイル済みの JSP を使用する場合、iPlanet Web Server に付属の JRE のみ必要です。
HP-UX を使用する場合、iPlanet Web Server に付属の JRE、または JDK をインストールする必要があります。このいずれも存在しない場合、HP-UX iPlanet Web Server は稼動しません。
プラットフォームにより、使用する JDK のバージョンが異なります。必要なバージョン番号の詳細は、「ハードウェアおよびソフトウェア要件」を参照してください。
Sun Solaris:
iPlanet Web Server のインストール前に JDK をインストールしておくと、iPlanet Web Server のインストール時に JDK のパスを指定できます。また、iPlanet Web Server のインストール後に JDK をインストールすることも可能です。
HP-UX:
- http://java.sun.com/products/j2se/
IBM AIX:
- http://www.hp.com/go/java
Compaq Tru64:
- http://www.ibm.com/java/jdk/download/index.html
Windows NT:
- http://www.compaq.com/java
Linux:
- http://java.sun.com/products/j2se/
- http://www.blackdown.org
インストール後に、iPlanet Web Server で使用する JRE または JDK を変更できます。Administration Server の「Global Settings」タブから、「Configure JRE/JDK Paths」ページを使用します。このページでは、JRE/JDK へのパスを変更することもできます。
iPlanet Console から iPlanet Web Server へのアクセス
iPlanet Console から iPlanet Web Server へのアクセスを可能にしたい場合、iPlanet Web Server および iPlanet Console のインストール後に installMCC スクリプトを実行します。installMCC は perl スクリプトで、server_root/bin/https/bin に格納されています。
installMCC を server_root/bin/https/bin ディレクトリから iPlanet Directory Server マシンの directory_server_root/shared/bin にコピーします。
このスクリプトを実行すると、iPlanet Console のウィンドウに iPlanet Web Server が表示されます。iPlanet Console 内のアイコンをダブルクリックすると、Web ブラウザが起動して「iPlanet Web Server Administration Server」ページが表示されます。entserv60.jar および entserv60_en.jar ファイルを、server_root/bin/https/jar から directory_server_root/java/jars にコピーします。
次の構文を使用して、コマンドプロンプトで installMCC スクリプトを実行します。
UNIX または Linux を使用している場合、iPlanet Directory Server のサーバルートに移動して、./startconsole を実行します。Windows NT を使用している場合、「スタート」メニューの「iPlanet Console」を選択します。
- perl installMCC -root server_root -host hostname -port web_admin_port -ldaphost hostname -ldapport ldap_port -basedn basedn -binddn binddn -bindpwd bind_password
- 例を示します。
- perl installMCC -root /usr/iplanet/servers -host austen.red.iplanet.com -port 8888 -ldaphost siroe.red.iplanet.com -ldapport 389 -basedn red.iplanet.com -binddn "cn=Directory Manager" -bindpwd password
注 $PATH または Path で Netscape ブラウザを指定する必要があります。指定しない場合は、iPlanet Console から iPlanet Web Server Administrator を呼び出すことはできません。
前へ 目次 索引 DocHome 次へ
Copyright © 2000 Sun Microsystems, Inc. Some preexisting portions Copyright © 2000 Netscape Communications Corp. All rights reserved.
Last Updated October 02, 2001