iPlanet Web Server, Enterprise Edition サーブレットに関するプログラマーズガイド: 第 2 章 Web アプリケーション

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iPlanet Web Server, Enterprise Edition サーブレットに関するプログラマーズガイド

第 2 章 Web アプリケーション

iPlanet Web Server 6.0 は、サーブレットおよび JSP の Web アプリケーションへの組み込みを可能にする Servlet 2.2 API 仕様をサポートしています。
Web アプリケーションは、サーブレット、JSP (JavaServer Pages)、HTML ドキュメント、およびイメージファイルや圧縮アーカイブその他のデータをインクルードする Web リソースのコレクションです。 Web アプリケーションは、アーカイブ (WAR ファイル) にパッケージ化されているか、オープンディレクトリ構成になっています。 Web アプリケーションの詳細は、以下の Web サイトにある Servlet 2.2 API 仕様を参照してください。
http://java.sun.com/products/servlet/index.html
この章では、Web アプリケーションが iPlanet Web Server でサポートされる方法について説明します。この章は、以下の節から構成されています。

Web アプリケーションの構造

 動的再構成 (DR)

web.xml ファイルについて

 web-apps.xml ファイルおよび仮想サーバ

 wdeploy を使用した Web アプリケーションの導入

 Web アプリケーションの例

 Web アプリケーションの構造

Web アプリケーションはディレクトリ構造になっていて、すべてマッピングからアプリケーションのドキュメントルート ( /catalog など) にアクセス可能です。ドキュメントルートには、JSP ファイル、HTML ファイル、およびイメージファイルなどの静的ファイルがあります。
ドキュメントルートの下にある特殊なディレクトリ WEB-INF には、アプリケーションの公開ドキュメントツリーにはない、アプリケーションに関連したファイルがすべて含まれています。 WEB-INF に含まれているファイルは、直接クライアントに提供することはできません。 WEB-INF の内容は次のとおりです。

/WEB-INF/web.xml : XML ベースの導入記述子。マッピング、初期設定パラメータ、セキュリティ制約など、Web アプリケーションの構成を指定する

/WEB-INF/classes/* : サーブレットおよびユーティリティのクラスのディレクトリ

/WEB-INF/ lib/*.jar : サーブレット、Bean、その他のユーティリティのクラスが含まれる JAR ファイルのディレクトリ
WAR (Web アプリケーションのアーカイブ) ファイルには、完全な Web アプリケーションが圧縮されて入っています。iPlanet Web Server は、WAR ファイルのアプリケーションにはアクセスできません。 iPlanet Web Server が Web アプリケーションにアクセスするには、Web アプリケーション (wdeploy ユーティリティを使って導入) の圧縮を解除する必要があります。
Web アプリケーションの構成には次の 2 つが含まれています。

web.xml ファイル : 標準の Servlet 2.2 導入記述子。各 Web アプリケーションには固有の web.xml ファイルがあります。 web.xml の詳細は、以下の Web サイトにある Servlet 2.2 API 仕様を参照してください。

http://java.sun.com/products/servlet/index.html

web-apps.xmlファイル : iPlanet Web Server に固有のファイル。各仮想サーバには固有の web-apps.xml ファイルがあり、このファイルによってその仮想サーバで実行されるすべてのアプリケーションが構成されます。

動的再構成 (DR)

Web アプリケーションに対して変更を行うときに、サーバを再起動する必要はありません。変更は、web-apps.xml ファイルの class-loader 要素の reload-interval 属性で設定された頻度で、自動的に読み込み直されます。
web-xml または web-apps.xml ファイルに対して変更を行うときも、サーバを再起動する必要はありません。ただし、「Apply」リンクをクリックし、「Apply Changes」画面の「Load Configuration Files」ボタンをクリックして変更内容を適用する必要があります。
動的再構成の詳細は、iPlanet Web Server の『NSAPI プログラマーズガイド』の第 1 章「サーバの動作の基本」を参照してください。
Web アプリケーション、サーブレット、または JSP を追加または削除した場合は、サーバを再起動する必要があります。

web.xml ファイルについて

この節では、iPlanet Web Server 6.0 での web.xml ファイルの使用方法について説明します。

login-config
セキュリティ上の制約があって login-config 要素がない場合、または auth-method の指定がない場合は、auth-method はデフォルトで BASIC に設定されます。 BASIC 認証では、realm-name の指定がない場合、realm-name はデフォルトで iWS Web Container に設定されます。 auth-method が FORM でない場合、form-login-config 要素は指定した場合でも無視されます。

security-constraint
url-pattern の指定がない場合、制約は適用されません。 web-resource-collection 部分要素で http-method の指定がない場合、制約はすべての HTTP メソッドに適用されます。 user-data-constraint 部分要素で transport-guarantee の指定がない場合、デフォルトで NONE に設定されます。 auth-constraint 部分要素がない場合、または role-name の指定がない場合、アクセスは許可されません。

session-timeout
web.xml に session-timeout が指定されている場合、このタイムアウト値が web-apps.xml の session-manager 要素に指定されたすべての timeOut パラメータ値よりも優先して使用されます。仮想サーバのすべての Web アプリケーションで使用する単一セッションマネージャを構成する場合は、web.xml で指定された値は、適用されません。以下の場合にのみ適用されます。

仮想サーバのすべての Web アプリケーションに対してセッションマネージャを構成するわけではない (デフォルト動作)。各 Web アプリケーションには固有のセッションマネージャがある。

仮想サーバ全体のセッションマネージャに加えて、Web アプリケーション固有のセッションマネージャを設定する。この場合、Web アプリケーション固有のセッションマネージャの timeOut 値に対してだけ web.xml で指定された値が優先します。
session-timeout 値が分単位で指定されるのに対して、session-manager timeOut パラメータは秒単位で指定されることに注意してください。
セッションマネージャの詳細は、第 6 章「セッションマネージャ」を参照してください。

web-apps.xml ファイルおよび仮想サーバ

web-apps.xml ファイルでは、仮想サーバで実行される Web アプリケーションのコンテキストを定義します。コンテキスト情報には、Web アプリケーションのコンテキストパスや、Web アプリケーションでセッション管理や認証を処理する方法など他のプロパティが設定されています。
web-apps.xml ファイルは、標準の J2EE 導入記述子フォーマットである、 .dtd ファイルで指定された適正な .XML ドキュメントに準拠しています。 web-apps.xml ファイルでは、コンテキストパスおよび物理的位置によって Web アプリケーションが定義されています。
各 Web アプリケーションでは、Web アプリケーションの処理方法をカスタマイズする iPlanet Web Server 固有の構成要素を定義する場合もあります。たとえば、Web アプリケーションでは、プラグイン可能なセッションマネージメントの定義や Java コンパイラの指定を行うことができます。 web-apps.xml ファイルを使うと、グローバル構成要素を定義して複数の Web アプリケーションで共有またはオーバーライドできます。
各 web-apps.xml ファイルは、仮想サーバを定義する server.xml ファイルから参照する必要があります。 server.xml の詳細は、iPlanet Web Server の『NSAPI プログラマーズガイド』を参照してください。

仮想サーバのデフォルトコンテキスト

新しい仮想サーバを作成すると、空の web-apps.xml ファイルが作成されます。自動的に作成されるデフォルトコンテキストを使用するか、web-apps.xml ファイルを変更して独自のコンテキストを作成できます。
servlets.properties ファイルがデフォルトの仮想サーバのサーバインスタンスの config ディレクトリにある場合、Web アプリケーションのコンテキストではなく iPlanet Web Server 4.x サーブレットのコンテキストが作成されます。古いバージョンの構成の詳細は、第 8 章「古いバージョンのサーブレットおよび JSP の構成」を参照してください。

server.xml ファイルの例

server.xml ファイルには、Web アプリケーションに関連のある 2 つの変数、webapps_enable と webapps_file が指定されています。

webapps_enable

仮想サーバ用の Web アプリケーションを有効または無効にする true または false 変数。仮想サーバの定義にない場合、Web アプリケーションはデフォルトで有効になります。

webapps_file

仮想サーバ用の web-apps.xml ファイルへのパス

以下の server.xml ファイルでは上記の変数が使用されています。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

<!DOCTYPE SERVER SYSTEM "server.dtd" [
<!ATTLIST VARS
   docroot CDATA #IMPLIED
    adminusers CDATA #IMPLIED
    webapps_file CDATA #IMPLIED
    webapps_enable CDATA #IMPLIED
   accesslog CDATA #IMPLIED
   user CDATA #IMPLIED
   group CDATA #IMPLIED
   chroot CDATA #IMPLIED
   dir CDATA #IMPLIED
   nice CDATA #IMPLIED
>
]>

<SERVER legacyls="ls1">
   <VARS accesslog="/iws60/https-server.iplanet.com/logs/access"/>
   <LS id="ls1" ip="0.0.0.0" port="80" security="off"
   acceptorthreads="1">
       <CONNECTIONGROUP id="group1" matchingip="default"
       servername="acme.com" defaultvs="acme.com"/>
   </LS>
   <MIME id="mime1" file="mime.types"/>
   <ACLFILE id="acl1"
   file="/iws60/httpacl/generated.https-server.iplanet.com.acl"/>
   <VSCLASS id="defaultclass" objectfile="obj.conf"
   rootobject="default">
       <VARS docroot="/iws60/docs"/>
       <VS id="acme.com" connections="group1" mime="mime1"
       aclids="acl1">
          <VARS webapps_file="web-apps.xml" webapps_enable="on"/>
          <USERDB id="default" database="default"/>
       </VS>
   </VSCLASS>
</SERVER>
server.xml ファイルの詳細は、iPlanet Web Server の『NSAPI プログラマーズガイド』の第 8 章「仮想サーバの構成ファイル」を参照してください。

web-apps.xml ファイルの例

!DOCTYPE 宣言が以下のフォーマットで存在する必要があることに注意してください。
<!DOCTYPE vs PUBLIC "-//Sun Microsystems, Inc.; iPlanet//DTD Virtual Server Web Applications 6.0//EN" "http://developer.iplanet.com/webserver/dtds/
iws-webapps_6_0.dtd">
何らかの理由でこの URL にアクセスできない場合は、以下の DTD ファイルを参照してください。
"file:/server_root/bin/https/dtds/iws-webapps_6_0.dtd" (server_root はサーバルートを示す)
Windows NT では、以下のようにドライブ文字を指定します。
"file:/drive:/server_root_path/bin/https/dtds/iws-webapps_6_0.dtd" (drive はドライブ、server_root_path はサーバルートパスを示す)
以下の web-apps.xml ファイルでは、セッションマネージャと 1 つの Web アプリケーションを構成します。
<?xml version="1.0" encoding="ISO-8859-1"?>

<!DOCTYPE vs PUBLIC "-//Sun Microsystems, Inc.; iPlanet//DTD Virtual Server Web Applications 6.0//EN" "http://developer.iplanet.com/webserver/dtds/iws-webapps_6_0.dtd">

<vs>



<!- Configure a session manager and tracking configuration -->
<session-manager
   class='com.iplanet.server.http.session.IWSSessionManager'
   <init-param>
       <param-name>maxSessions</param-name>
       <param-value>1000</param-value>
   </init-param>
   <init-param>
       <param-name>timeOut</param-name>
       <param-value>1800</param-value>
   </init-param>
   <init-param>
       <param-name>reapInterval</param-name>
       <param-value>600</param-value>
   </init-param>
   <init-param>
       <param-name>session-data-dir</param-name>
       <param-value>/net/dotcom.com/sessions</param-value>
   </init-param>
</session-manager>
<session-tracking use-cookies="true" />




<web-app uri="/catalog" dir="/webapps/catalog">


<tempdir dir='/var/catalog/tmp'/>


<class-loader reload-interval='300' classpath='/home/work/mycatalog.jar' />

</web-app>

</vs>

web-apps.xml 要素のリファレンス

この節では、web-apps.xml ファイルで使用できる要素を示します。以下の要素はマスター dtd ファイルで定義されています。

auth-native
認証およびロールマッピング用に、特定のユーザまたはグループのネイティブデータベースを構成します。この要素が指定されていない場合、認証はネイティブのデフォルト認証データベースを使って行われます。
部分要素 : なし
属性 :

authdb

ネイティブの認証データベース。このデータベースは、 server.xml ファイル中の USERDB 要素の database 属性にも定義する必要があります。

class-loader
仮想サーバまたは Web アプリケーションのクラスローダー。この要素を指定しない場合は、仮想サーバのデフォルトのクラスローダーが使用されます。仮想サーバレベルのクラスローダーで読み込まれるクラスは、再読み込みは動的に行われません。
ServletContext.getAttribute メソッドを使用すると、クラスローダーおよびクラスローダーのクラスパスまたはコンテキストの再読み込み間隔を検出できます。詳しくは、第 7 章「API に関するヒント」を参照してください。
部分要素 : なし
属性 :

classpath

クラスローダーが使用するクラスパス

delegate

仮想サーバまたはシステムのクラスローダーを最初に呼び出してクラスを読み込むよう指定します。使用できる値は true および false です。デフォルト値は false です。

reload-interval

Web アプリケーションの変更をサーバが確認する時間間隔 (秒単位)。デフォルト値は 30 です。

description
パラメータの説明。 init-param 要素内で使用されます。iPlanet Web Server では、この要素を無視します。
部分要素 : なし
属性 : なし

 filter、filter-mapping
Servlet 2.3 仕様から Filter API を実装します。 web-app 要素内で使用されます。
iPlanet Web Server 6.0 がサポートするのは web.xml ファイルの Servlet 2.2 API だけですが、Servlet 2.3 仕様の Filter API は web-apps.xml ファイルで使用可能です。
filter 要素および filter-mapping 要素では、Filter API を実装します。どちらも、web-apps.xml ファイルの web-app 要素の部分要素です。 filter および filter-mapping は、ファイルの位置以外は Servlet 2.3 仕様で説明されているとおりです。詳しくは、以下の Web サイトを参照してください。
http://java.sun.com/products/servlet/index.html

form-login-session
シングルサインオンのフォームベースの認証を、仮想サーバのすべての Web アプリケーションに構成します。この要素が指定されない場合は、デフォルトの仮想サーバレベルのセッションマネージャが使用されます。
部分要素 : session-manager
属性 :

cookie-name

セッション ID を追跡する cookie の名前。デフォルト値は iwsformloginidです。

timeOut

セッションのタイムアウト (秒単位)。デフォルト値は 600 (10 分) です。

init-param
上位の要素の初期設定パラメータを指定します。 init-param の属性は、上位の要素が参照するオブジェクトによって決まります。
たとえば、上位の要素が session-manager でセッションマネージャが IWSSessionManager の場合、init-param の属性は IWSSessionManager の初期設定パラメータになります。
部分要素 : param-name、param-value、description
属性 : 不定

 jsp-servlet
JSP のコンパイル動作を構成します。初期設定パラメータの詳細は、「JSP コマンドラインコンパイラ」を参照してください。
部分要素 : init-param
属性 :

enable

JSP を有効にします。使用できる値は true および false です。デフォルト値は true です。

param-name
パラメータの名前。 init-param 要素内で使用されます。
部分要素 : なし
属性 : なし

 param-value
パラメータの値。 init-param 要素内で使用されます。
部分要素 : なし
属性 : なし

 parameter-encoding
フォームからパラメータを復号化する方法について Web サーバに指示します。
部分要素 : なし
属性 :

enc

使用できる値は、auto (デフォルト値)、none、または utf8 や Shift_JIS などの特定のコードです。

サポートされている Java
文字のコード

utf8 や Shift_JIS など、特定の符号化方式。サーブレットのパラメータが使用する符号化方式がわかっている場合、このオプションを設定します。以下の Web サイトにリストがあります。
http://java.sun.com/j2se/1.3/docs/guide/intl/encoding.doc.html

none

システムのデフォルトの符号化方式を使用します。サーブレットのパラメータのデータの符号化方式がシステムのデフォルトの符号化方式と同じ場合、このオプションを設定します。

auto

デフォルト。適切な符号化方式を以下の場所から順に探します。1. Content-Type ヘッダーに設定されている場合は charset。2. parameterEncoding 属性。「ServletRequest.setAttribute」を参照してください。3. form-hint-field で定義されている隠しフォームフィールド。それ以外の場合、システムのデフォルトの符号化方式が使用されます。このオプションを設定すると、サーブレットパラメータの ASCII 以外の文字が誤って解釈されなくなります。
このプロパティを auto に設定した場合、サーバでは、ネイティブの文字を Java バイト配列に変換してから、要求された符号化方式に変換する必要があります。したがって、none または特定の符号化方式のほうがパフォーマンスがやや向上します。

form-hint-field

符号化方式を指定するフォームの隠しフィールドの名前。デフォルト値は j_encoding です。

サーブレットで ServletRequest.getParameter メソッドを使用して、UTF-8 以外の文字があるフォームフィールドから値を取得する場合、enc 属性はデフォルトの auto に設定する必要があります。それ以外の場合、getParameter メソッドで取得される値は、ゼロまたは未定義になります。詳しくは、「ServletRequest.getParameter」を参照してください。
enc 属性の設定は、iPlanet Web Server が要求を受信したあとにサーブレットがパラメータを処理する方法に適用されます。特に、要求方法が GET の場合、サーバに送信される URI は標準の ASCII セットだけから構成されている必要があります。その他の文字はすべて符号化する必要があります。
たとえば、バックスラッシュを符号化する場合、% のあとに ASCII 文字セットでバックスラッシュに対応する 16 進数 5c を続けたものにバックスラッシュを置き換えます。したがって、vw\xyz は vw%5cxyz になります。
詳しくは、以下の場所にある Internet Engineering Task Force の URI ワーキンググループのドキュメントのセクション 2.2 を参照してください。
http://www.ietf.org/rfc/rfc1738.txt

response-buffer
HTTP サーブレットの応答バッファの、初期およびデフォルトのサイズを構成します。サーブレットでは、ServletResponse オブジェクトの setBufferSize メソッドを使用して応答バッファのサイズを再構成できます。
部分要素 : なし
属性 :

flush-timeout

最後のフラッシュ以降指定した秒数が経過した場合、ストリームがデータをフラッシュするようにします。デフォルトの 0 または負の値に設定されると、バッファがフルの場合だけ出力ストリームがフラッシュを行います。

size

バッファのサイズ (バイト単位)。デフォルト値は 8192 です。

response-cookie
指定した cookie のバージョンで応答するようサーバに要求します。
部分要素 : なし
属性 :

version

cookie のバージョン。デフォルト値は 0 です。

role-mapping
role-name 値を web.xml から LDAP ユーザ、グループ、またはロールに対応付けます。
部分要素 : なし
属性 :

map-to

role-name 値を web.xml から LDAP ユーザまたはグループに対応付けるかどうかを指定します。値は、group (デフォルト) または user です。

session-cookie
セッション cookie のパラメータを設定します。
部分要素 : なし
属性 :

domain

この属性がある場合、その値が cookie にタグ付けされます。デフォルト値はありません。

is-secure

true に設定されると、セキュリティ保護された接続で要求を受けた場合、サーバはセッション cookie で secure 属性を送信します。デフォルト値は false です。

session-manager
Web アプリケーションのセッションマネージャ。各セッションマネージャの初期設定パラメータの詳細は、第 6 章「セッションマネージャ」を参照してください。
web.xml で session-timeout が指定されている場合、セッションマネージャの timeOut 初期設定パラメータは無効になります。詳しくは、「session-timeout」を参照してください。
部分要素 : init-param
属性 :

class

セッションマネージャのクラス

 session-tracking
セッション追跡の方法を判定します。
部分要素 : なし
属性 :

use-cookies

デフォルトの true の場合、セッション追跡に cookie を使用します。使用できる値は true および false です。

use-url-rewriting

デフォルトの true の場合、セッション追跡に URL 書き換えを使用します。使用できる値は true および false です。

tempdir
Web アプリケーションによって使用される一時的なディレクトリ
部分要素 : なし
属性 :

dir

一時的なディレクトリ

 vs
web-apps.xml ファイルのトップレベルの要素。 web-app 以外の部分要素では、すべての Web アプリケーションに対してデフォルトを設定します。
部分要素 : auth-native、class-loader、form-login-session、jsp-servlet、parameter-encoding、response-buffer、response-cookie、role-mapping、session-manager、session-tracking、session-cookie、tempdir、web-app
属性 : なし

 web-app
Web アプリケーション。 Web アプリケーションは WAR ファイルにパッケージ化されており、サーブレット、JSP、HTML ページ、クラスファイル、その他のアプリケーションリソースを格納することができます。
web-app 要素の部分要素は、その Web アプリケーションの上位の vs 要素に同等の部分要素がある場合、それをオーバーライドします。
部分要素 : auth-native、class-loader、filter、filter-mapping、jsp-servlet、parameter-encoding、response-buffer、response-cookie、role-mapping、session-manager、session-tracking、session-cookie、tempdir
属性 :

dir

Web アプリケーションが置かれているディレクトリ

uri

クライアントが Web アプリケーションへのアクセスに使用する URI。この URI は正規表現にできます。

wdeploy を使用した Web アプリケーションの導入

手動で Web アプリケーションを導入する前に、server_root/bin/https/httpadmin/bin ディレクトリがパスにあり、IWS_SERVER_HOME 環境変数が server_root ディレクトリに設定されていることを確認してください。
コマンドラインで wdeploy ユーティリティを使用して、仮想サーバの Web アプリケーション環境に WAR ファイルを導入できます。
wdeploy deploy -u uri_path -i instance -v vs_id [-d directory] war_file
仮想サーバの Web アプリケーションを削除することもできます。
wdeploy delete -u uri_path -i instance -v vs_id hard|soft
仮想サーバの Web アプリケーションの URI およびディレクトリを一覧表示することもできます。
wdeploy list -i instance -v vs_id
コマンドのパラメータには以下のような意味があります。

uri_path

Web アプリケーションの URI 接頭辞

instance

サーバインスタンス名

vs_id

仮想サーバの ID

directory

省略可能。アプリケーションが導入される、または削除されるディレクトリ。導入用に指定しない場合、アプリケーションはドキュメントのルートディレクトリに導入されます。

hard|soft

ディレクトリと web-apps.xml エントリを削除 (hard) するか、web-apps.xml エントリだけを削除 (soft) するかを指定します。

war_file

WAR ファイルの名前

警告
Web アプリケーションを導入する際に directory を指定しない場合、アプリケーションはドキュメントのルートディレクトリに導入されます。その場合、hard パラメータを使用してアプリケーションを削除すると、ドキュメントのルートディレクトリも削除されます。

wdeploy deploy コマンドを実行すると、以下の 2 つの事柄が生じます。

指定された uri_path と directory とともに Web アプリケーションが web-apps.xml ファイルに追加されます。

.WAR ファイルが指定された directory に抽出されます。
以下に例を示します。
wdeploy deploy -u /hello -iserver.iplanet.com -v acme.com -d/iws60/https-server.iplanet.com/acme.com/web-apps/hello /iws60/plugins/servlets/examples/web-apps/HelloWorld/HelloWorld.war
このユーティリティを実行した結果として、以下の web-apps.xml エントリが生じます。
<vs>
   <web-app uri="/hello"
   dir="/iws60/https-server.iplanet.com/acme.com/webapps/hello"/>
</vs>
以下に、/iws60/https-server.iplanet.com/acme.com/web-apps/hello ディレクトリの内容を示します。
colors
index.jsp
META-INF
WEB-INF/
   web.xml
   /classes/
       HelloWorldServlet.class
       HelloWorldServlet.java
       SnoopServlet.class
       SnoopServlet.java
サーバインスタンスの server.xml ファイルが仮想サーバの web-apps.xml ファイルを指していることを確認してから、導入した Web アプリケーションを実行します。
アプリケーションを導入すると、ブラウザの以下の URL からそのアプリケーションにアクセスできます。
http://vs_urlhost[:vs_port]/uri_path/[index_page]
URL の各部には以下のような意味があります。

vs_urlhost

仮想サーバの urlhosts 値のひとつ

vs_port

省略可能。仮想サーバがデフォルトのポートを使用しない場合に限り必要

uri_path

アプリケーションの導入に使用したものと同じ。コンテキストパス

index_page

省略可能。エンドユーザが最初にアクセスするアプリケーションのページ

以下に例を示します。
http://acme.com:80/hello/index.jsp
または
http://acme.com/hello/

Web アプリケーションの例

iPlanet Web Server 6.0 には Web アプリケーションの例が付属しています。 Web アプリケーションの例は以下の場所にあります。
server_root/plugins/servlets/examples/web-apps
以下のディレクトリがあります。

HelloWorld : HelloWorld.war ファイルにある単純な Web アプリケーション

filter-test : filter-test.war ファイルにある Filter API の機能の例

utility-taglib : utility-taglib.war ファイルにある JSP タグライブラリの例。このタグライブラリは Jakarta プロジェクトによって作成された。Web サイトは jakarta.apache.org
これらの例は、wdeploy ユーティリティを使用して導入できます。

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Copyright © 2000 Sun Microsystems, Inc. Some preexisting portions Copyright © 2000 Netscape Communications Corp. All rights reserved.

Last Updated September 17, 2001

webapps_enable	仮想サーバ用の Web アプリケーションを有効または無効にする true または false 変数。仮想サーバの定義にない場合、Web アプリケーションはデフォルトで有効になります。
webapps_file	仮想サーバ用の web-apps.xml ファイルへのパス

classpath	クラスローダーが使用するクラスパス
delegate	仮想サーバまたはシステムのクラスローダーを最初に呼び出してクラスを読み込むよう指定します。使用できる値は true および false です。デフォルト値は false です。
reload-interval	Web アプリケーションの変更をサーバが確認する時間間隔 (秒単位)。デフォルト値は 30 です。

cookie-name	セッション ID を追跡する cookie の名前。デフォルト値は iwsformloginidです。
timeOut	セッションのタイムアウト (秒単位)。デフォルト値は 600 (10 分) です。

enc	使用できる値は、auto (デフォルト値)、none、または utf8 や Shift_JIS などの特定のコードです。
	サポートされている Java 文字のコード	utf8 や Shift_JIS など、特定の符号化方式。サーブレットのパラメータが使用する符号化方式がわかっている場合、このオプションを設定します。以下の Web サイトにリストがあります。 http://java.sun.com/j2se/1.3/docs/guide/intl/encoding.doc.html
	none	システムのデフォルトの符号化方式を使用します。サーブレットのパラメータのデータの符号化方式がシステムのデフォルトの符号化方式と同じ場合、このオプションを設定します。
	auto	デフォルト。適切な符号化方式を以下の場所から順に探します。1. Content-Type ヘッダーに設定されている場合は charset。2. parameterEncoding 属性。「ServletRequest.setAttribute」を参照してください。3. form-hint-field で定義されている隠しフォームフィールド。それ以外の場合、システムのデフォルトの符号化方式が使用されます。このオプションを設定すると、サーブレットパラメータの ASCII 以外の文字が誤って解釈されなくなります。このプロパティを auto に設定した場合、サーバでは、ネイティブの文字を Java バイト配列に変換してから、要求された符号化方式に変換する必要があります。したがって、none または特定の符号化方式のほうがパフォーマンスがやや向上します。
form-hint-field	符号化方式を指定するフォームの隠しフィールドの名前。デフォルト値は j_encoding です。

flush-timeout	最後のフラッシュ以降指定した秒数が経過した場合、ストリームがデータをフラッシュするようにします。デフォルトの 0 または負の値に設定されると、バッファがフルの場合だけ出力ストリームがフラッシュを行います。
size	バッファのサイズ (バイト単位)。デフォルト値は 8192 です。

domain	この属性がある場合、その値が cookie にタグ付けされます。デフォルト値はありません。
is-secure	true に設定されると、セキュリティ保護された接続で要求を受けた場合、サーバはセッション cookie で secure 属性を送信します。デフォルト値は false です。

use-cookies	デフォルトの true の場合、セッション追跡に cookie を使用します。使用できる値は true および false です。
use-url-rewriting	デフォルトの true の場合、セッション追跡に URL 書き換えを使用します。使用できる値は true および false です。

dir	Web アプリケーションが置かれているディレクトリ
uri	クライアントが Web アプリケーションへのアクセスに使用する URI。この URI は正規表現にできます。

uri_path	Web アプリケーションの URI 接頭辞
instance	サーバインスタンス名
vs_id	仮想サーバの ID
directory	省略可能。アプリケーションが導入される、または削除されるディレクトリ。導入用に指定しない場合、アプリケーションはドキュメントのルートディレクトリに導入されます。
hard\|soft	ディレクトリと web-apps.xml エントリを削除 (hard) するか、web-apps.xml エントリだけを削除 (soft) するかを指定します。
war_file	WAR ファイルの名前

vs_urlhost	仮想サーバの urlhosts 値のひとつ
vs_port	省略可能。仮想サーバがデフォルトのポートを使用しない場合に限り必要
uri_path	アプリケーションの導入に使用したものと同じ。コンテキストパス
index_page	省略可能。エンドユーザが最初にアクセスするアプリケーションのページ