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iPlanet Messaging Server 5.2 UNIX 用インストールガイド



第 2 章   インストール手順


この章では、setup プログラム、ディレクトリの setup プログラム、およびサイレントインストールの実行方法を説明します。さらに、一般的なインストールシナリオの概要を示します。この章の内容は、第 1 章「インストールの準備」の各節を読み終えていることを前提としています。

この章には、以下の節があります。



インストールの前に

この時点で、setup プログラムを実行して Messaging Server のインストールを開始する準備はほぼ完了しています。作業を進める前に、次の質問に「はい」と答えられるようにしてください。

  1. 「システム要件」を読み、必要条件が満たされていることを確認しましたか。

  2. 「製品階層および相互の関連性」を読み、インストールするコンポーネントとインストール場所を決めましたか。

  3. 「インストールの種類」を読み、実行するインストールタイプを決め、必要な情報をすべて収集しましたか。

  4. 既存の Directory Server を使用するか、Messaging Server に付属する Directory Server をインストールするかを決めましたか。既存の Directory Server を使用する場合は、「既存の Directory Server の構成」で詳細情報を確認する必要があります。

  5. 表 1-2 のインストールチェックリストに、インストールと構成に関する値を記録する用意はできていますか。



Messaging Server のインストールファイルの転送

製品のアーカイブファイルを転送して解凍するには、以下の手順に従います。


Web からダウンロードする場合

圧縮されたインストールプログラムファイルを iPlanet の Web サイトから転送して解凍するには、Messaging Server のアーカイブファイルがある場所を探します。ファイルの形式は、archive.tar.gz です。archive は、圧縮されたアーカイブファイルの名前に置き換えられます。

アーカイブファイルが見つかったら、次の操作を実行します。

  1. Messaging Server を動作させるマシンにディレクトリ (例 : /opt/msg5install) を作成して、アーカイブをそのディレクトリにコピーします。

  2. アーカイブファイルをコピーしたディレクトリに移動し、ファイルを解凍して内容を抽出します。次のコマンドを使用します。

    gunzip -c arhive.tar.gz | tar -xvf -


CD からコピーする場合

  1. 製品 CD 内で Messaging Server のアーカイブを探します。

    インストール先マシンの CD-ROM ドライブに CD を挿入し、/solaris (Solaris 2.6 および Solaris 8 の場合) または /hpux (HP-UX 11.0 の場合) を検索します。次に、インストールするサブディレクトリを探します。

    • ES - iPlanet Web Server

    • iDA - iPlanet Delegated Administrator for Messaging

    • iMS - iPlanet Messaging Server

      既存の Directory Server がない場合は、次の手順を飛ばして先に進んでください。Netscape Messaging System または Sun Internet Messaging System からユーザとグループを移行する場合は、HP または Solaris 用の Messaging Server に付属する新しい Configuration Directory Server をインストールすることをお勧めします。詳細は、『iPlanet Messaging Server 移行ガイド』を参照してください。



  2. dssetup.zip アーカイブ (CD 内の /solaris/iMS/msg/dssetup.zip または /hpux/iMS/msg/dssetup.zip) を、Directory Server がインストールされているマシンにコピーします。アーカイブを解凍し、ims_dssetup.pl ファイルと、*.conf および *.ldif 拡張子の付いたファイルが格納されている config サブディレクトリが存在していることを確認します。

    既存の Directory Server が 2 つ (ユーザおよびグループ用と構成データ用に 1 つずつ) ある場合は、両方の Directory Server で ims_dssetup を実行する必要があります。





ims_dssetup ユーティリティの実行

この節では、ims_dssetup ユーティリティを実行して、既存の Directory Server を Messaging Server 用に構成する手順を説明します。既存の Directory Server がない場合は、この節を読む必要はありません。

Messaging Server とともに iPlanet Directory Server 5.1 をインストールする場合は、ims_dssetup.pl スクリプトを実行する必要があります。詳細は、付録 A 「iPlanet Directory Server 5.1 のインストール」を参照してください。



ims_dssetup ユーティリティは、Web からアーカイブファイルをダウンロードしたディレクトリ内の msg ディレクトリにあります。また、CD-ROM の msg ディレクトリにもあります。

  1. 次のコマンドを使用して、ims_dssetup ユーティリティを実行します。

    perl ims_dssetup.pl

    ims_dssetup.pl ユーティリティは、Perl スクリプトです。既存の Directory Server では、server-root/install ディレクトリに、Perl (バージョン 5.005) 実行可能プログラムがあります (server-root はサーバルートを示す)。この Perl 実行可能プログラムを使用することをお勧めします。



  2. y」と入力して作業を続けます。

    Welcome to the iMS Directory Server preparation tool.

    This tool prepares your directory server for the iPlanet Messaging Server install.

    Do you want to continue [y]:

  3. 既存の Directory Server がある Directory Server ルートを指定します。

    Please enter the full path to the directory where Netscape Directory Server was installed.

    Directory server root [/usr/iplanet/server5] :

  4. Messaging Server のインストールで使用する Directory Server インスタンスを選択します。

    Please select a directory server instance from the following list:

    [1] slapd-budgie

    Which instance do you want [1]:

  5. 構成とユーザおよびグループスキーマの両方に Directory Server を使用するかどうかを決めます。

    Is this server used for a users/groups directory [yes]:

  6. DC ツリーのベース接尾辞を指定するか、Return キーを押してデフォルト値を使用します。DC ツリーでは、ルートは o=internet に設定する決まりになっています。

    Please enter the base suffix for DC Tree [o=internet]:

  7. ユーザおよびグループデータを設定するベース接尾辞を指定します。デフォルト値を使用する場合は、Return キーを押します。

    Please enter the base suffix under which the Users/Groups data should be setup [o=siroe.com] :

  8. yes」と入力するか、Return キーを押して、スキーマファイルを更新します。

    Do you want to update the schema files [yes]:

  9. yes」と入力するか、Return キーを押して、新しいインデックスを構成します。

    Do you want to configure new indexes [yes]:

  10. スキーマディレクトリを指定します。これは、ims_dssetup ユーティリティが置かれているディレクトリの config サブディレクトリです。

    Please enter the schema directory [/usr/iplanet/server5/msg/config]:

  11. ユーザおよびグループのデータを管理する Directory Manager を決めます。Directory Manager を指定するか、Return キーを押してデフォルト値を使用します。

    Directory Manager DN [cn=Directory Manager]:
    Password:

この時点で、設定内容の要約が表示されます。以下に例を示します。

Here is a summary of the settings that you chose:

Server Root                :/usr/iplanet/server5
Server Instance            :slapd-budgie
Update Schema              :yes
User/Groups Directory      :yes
DC Root                    :o=internet
User/Group Root            :o=siroe.com
Add New Indexes            :yes
Schema Directory           :/usr/iplanet/server5/msg/config

Answer yes or press Return to continue, or answer no to start over.Do you want to continue [y]:

質問 5 に「no」と答えた場合は、質問 6、7 および 9 は表示されません。また、これらのオプションは要約の中にも表示されません。

この時点で、指定した Directory Server の構成が開始されます。



setup プログラムの実行



iPlanet Messaging Server ファイルのインストールバイナリには、setup プログラムが含まれています。setup プログラムを実行するには、root としてログインする必要があります。Messaging Server のインストール前にガイドラインを確認しておく場合は、「推奨ガイドライン」を参照してください。

setup コマンドを実行するには、次のように入力します。

./setup [options]

setup コマンドのオプションパラメータを表 2-1 に示します。

表 2-1    setup コマンドのオプションパラメータ

パラメータ

説明

-s  

サイレントインストールモード。このパラメータは、-f file パラメータと一緒に使用する必要がある  

-f file  

ファイル (file) をサイレントインストールスクリプトとして指定する。このパラメータは、-s パラメータと一緒に使用する必要がある  

-k  

インストールキャッシュを保持する。このパラメータは、-s パラメータと一緒には使用できない  



サイレントインストール



インストールプログラムでは、サイレントインストールキャッシュファイルを作成できます。このファイルを使用すると、その後に行う別の Messaging Server インスタンスのインストールが効率化されます。最初のインストールで -k オプションを使用すると、サイレントインストールキャッシュファイルが作成されます。インストールプロンプトで指定したすべての値が、そのファイルに記録されます。

サイレントインストールを実行すると、setup プログラムは、サイレントインストールキャッシュファイルを読み取ります。setup プログラムは、その後の Messaging Server のインストールでは同じ質問を繰り返さずに、このキャッシュファイルの値を使用します。したがって、新しいインストールでキャッシュファイルを使用すると、ユーザは一切質問を受けることがありません。その代わりに、新しいインストールパラメータとしてキャッシュファイルの値が自動的に適用されます。

サイレントインストールのキャッシュファイルは、/server-root/setup ディレクトリに保存されます。たとえば、Messaging Server を /usr/iplanet/server5 にインストールした場合、そのインストールのキャッシュファイルは次のディレクトリに保存されます。

/usr/iplanet/server5/setup/install.inf

キャッシュファイルを使用して別の iPlanet Messaging Server 5.2 インスタンスをすばやくインストールするには、次の手順に従います。

  1. 使用するサイレントインストールキャッシュファイルを、インストールディレクトリにコピーします。

  2. 必要に応じて、サイレントインストールキャッシュファイルを見直して編集します。

    多くの場合、キャッシュファイルのパラメータおよび指定の変更が必要になります。たとえば、このインストールのホスト名が、キャッシュファイルに記録されているホスト名と異なる場合などです。キャッシュファイルに記録されたパラメータが、このインストールに自動的に適用されることを忘れないでください。

  3. -s -f filename オプションを指定して setup を実行します。この場合、filename は、サイレントインストールキャッシュファイルのフルパスとファイル名を表します (その他の setup オプションは 「setup プログラムの実行」を参照)。たとえば、以下のように記述します。

    ./setup -s -f /home/foo/install.inf

    キャッシュファイルを使用する場合、サイレントインストールによって新しいキャッシュファイルは作成されません。

    同じサーバ構成を多数設定する場合は、各マシンに同じ設定ファイルとサーバのインストールパッケージを置きます。各マシンに配置した setup プログラムを実行すると、インストールの実行時に、その設定ファイルから必要な情報が抽出されます。





インストールシナリオ

この節では、Messaging Server の 4 つの一般的なインストールシナリオについて説明します。

これらのシナリオの手順は、Custom Installation を想定したものです。Express Installation または Typical Installation を実行する場合は、ここに挙げた質問のいくつかが表示されないことがあります。



質問によっては、用意された答えの中から選択する場合と、ユーザ独自の答えを入力する場合があります。各質問の詳細は、第 3 章「インストールに関する質問」を参照してください。

ヒント

各質問に対する回答を記録しておくことを強くお勧めします (表 1-2 を参照)。別の製品のインストールでそれらの回答が必要になることがあります。たとえば、iPlanet Delegated Administrator for Messaging では、Messaging Server のインストール時に行った回答のいくつかを必要とします。「iPlanet Delegated Administrator for Messaging のインストールに必要な情報」を参照してください。



Messaging Server のインストールの完了後、デフォルトではサーバプロセスは開始されません。したがって、手動でこのプロセスを開始する必要があります。STORED、POP、IMAP、HTTP および MTA の各プロセスに関する情報は、『iPlanet Messaging Server 管理者ガイド』の一般的なメッセージング機能の構成に関する章を参照してください。


script コマンドを実行してインストールプロセスをすべて記録しておくことを強く推奨します。詳細は、UNIX のマニュアルページを参照してください。

サイレントインストールを行わない場合でも、-k パラメータを使用してインストールの質問に対する回答を記録することができます。このようにしておくと、iPlanet Support があらゆるインストールの問題を迅速に診断できます。




シナリオ 1: Messaging Server と Directory Servers を同じマシンにインストールする

Messaging Server と Directory Servers を同じマシンにインストールする場合は、次のインストール手順に従います。

  1. インストールファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。たとえば、以下のように記述します。

    cd /opt/msg5install

  2. setup プログラムを実行してインストールを開始します。setup の詳細は、「setup プログラムの実行」を参照してください。たとえば、以下のように記述します。

    ./setup -k

  3. 第 3 章「インストールに関する質問」の説明に従って、以下の各質問に答えます。


シナリオ 2: 既存の Configuration Directory Server と Users and Groups Directory Server を使用して Messaging Server をインストールする

既存の Configuration Directory Server と Users and Groups Directory Server を使用して Messaging Server をインストールする場合は、次のインストール手順に従います。

  1. インストールファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。たとえば、以下のように記述します。

    cd /opt/msg5install

  2. setup プログラムを実行してインストールを開始します。setup の詳細は、「setup プログラムの実行」を参照してください。たとえば、以下のように記述します。

    ./setup -k

  3. 第 3 章「インストールに関する質問」の説明に従って、以下の各質問に答えます。


シナリオ 3: 既存の Users and Groups Directory Server と新規の Configuration Directory Server を使用して Messaging Server をインストールする

Users and Groups Directory Server のみ既存のものを使用して Messaging Server をインストールする場合は、次のインストール手順に従います。

  1. インストールファイルをダウンロードしたディレクトリに移動します。たとえば、以下のように記述します。

    cd /opt/msg5install

  2. setup プログラムを実行してインストールを開始します。setup の詳細は、「setup プログラムの実行」を参照してください。たとえば、以下のように記述します。

    ./setup -k

  3. 第 3 章「インストールに関する質問」の説明に従って、以下の各質問に答えます。


シナリオ 4: 複製 Users and Groups Directory Server

シナリオ 2 または 3 で、複製された Users and Group Directory を使用して Messaging Server をインストールする場合は、Messaging Server をインストールする前に以下の追加手順を実行します。

  1. サプライヤおよびコンシューマの Users and Groups Directory Server で ims_dssetup.pl を実行します (「ims_dssetup ユーティリティの実行」を参照)。

  2. サプライヤの Users and Groups Directory Server のアカウント (例: uid=AManagerou=Peopleo=siroe.com) を作成します。アカウントを作成するには、以下のいずれかのプロビジョニングインタフェースを使用します。

    • Messaging Server LDAP ディレクトリ (『iPlanet Messaging Server プロビジョニングガイド』を参照)

    • iPlanet Delegated Administrator for Messaging コンソール (『iPlanet Delegated Administrator for Messaging and Collaboration インストールおよび管理ガイド』を参照)

    • iPlanet Delegated Administrator for Messaging コマンドラインユーティリティ (『iPlanet Messaging Server リファレンスマニュアル』の Delegated Administrator コマンドラインユーティリティ に関する章を参照)

    • iPlanet Messaging Server Administration Console (Netscape Console のマニュアルを参照 : http://docs.iplanet.com/docs/manuals/console.html)

  3. サプライヤの Users and Groups Directory Server では、ldapmodify コマンドを使用して、DC ルート (o=internet など)、個人用アドレス帳の接尾辞 (o=pab など)、および Users and Groups Directory Server 接尾辞 (o=siroe.com など) へのフルアクセス権をアカウントに与えます。

    以下の例では、アカウントに個人用アドレス帳の接尾辞へのアクセス権を与えます。

    ldapmodify -D "cn=Directory Manager" -w password < aci.ldif

    変更エントリファイル aci.ldif には、以下の情報が含まれています。

    dn:o=pab
    changetype:modify
    add:aci
    aci:(target="ldap:///o=pab")(targetattr="*")(version \
      3.0; acl "Full Access to AManager"; allow (all) userdn= \
      "ldap:///uid=AManager,ou=People, o=siroe.com";)

    さらに、ldapmodify コマンドを使用して、DC ルートおよび Users and Groups Directory Server 接尾辞へのアクセス権をアカウントに与えます。各接尾辞について aci.ldif ファイルを必ず変更してください。

    アカウントへのアクセス権を変更する際の ldapmodify コマンドの使用方法の詳細は、『iPlanet Messaging Server プロビジョニングガイド』を参照してください。

  4. DC ルート個人用アドレス帳の接尾辞、および Users and Groups Directory Server 接尾辞に対して SIR 複製契約を設定します。詳細は、http://docs.iplanet.com/docs/manuals/directory.html にある『Netscape Directory Server Administration Guide』を参照してください。

  5. コンシューマの Netscape Directory Server Console の「環境設定」タブをクリックします。

  6. 「設定」タブの「転送先」フィールドに、サプライヤの Users and Groups Directory Server を入力します。

  7. User Directory ホストおよびポートがコンシューマの Users and Groups Directory Server を指すように設定します。設定するには、「Netscape Console」ウィンドウを表示し、「ユーザおよびグループ」タブの「ディレクトリ」ボタンをクリックします。

  8. これまでのシナリオで説明したように、Messaging Server のインストールを開始します。詳細については、「インストールシナリオ」を参照してください。

    この節の手順 2 で作成した、複製された Users and Groups Directory Server のアカウントの識別名 (DN) を使用して Messaging Server をインストールしてください。



インストール後の設定

この節では、メッセージングシステムをテストする前に確認する必要がある、インストール後の手順について説明します。


SMTP ブロックの設定

Messaging Server は、デフォルトで、試行された SMTP リレーをブロックするように設定されています。つまり、認証されていない外部ソースから外部アドレスへのメッセージの送信は拒否されます (外部システムとは、サーバがあるホスト以外のシステムのことです)。他のシステムはすべて外部システムと見なされることから、SMTP リレーをブロックするこのデフォルト設定はかなり厳しいものと言えます。

インストール後、自分のサイトのニーズを満たすように手動で設定を変更することが必要です。特に、Messaging Server が、内部システムと SMTP リレーを許可するサブネットを認識するようにします。この設定を変更しなければ、MTA 設定のテスト時に問題が生じる可能性があります。

IMAP クライアントと POP クライアントが Messaging Server システムの SMTP サーバを通じて外部アドレス宛てのメッセージを送信し、SMTP AUTH (SASL) を使って承認を行わない場合、メッセージの送信は拒否されます。どのシステムとサブネットを内部と見なすかは、通常、INTERNAL_IP マッピングテーブルで制御されます。このテーブルは server-instance/imta/config/mappings ファイルにあります。

たとえば、IP アドレスが 123.45.67.89 の Messaging Server システムの場合、デフォルトの INTERNAL_IP マッピングテーブルは次のようになります。

INTERNAL_IP
<blank line>
<space> $(123.45.67.89/32) $Y
<space> 127.0.0.1 $Y
<space> * $N

この例の最初のエントリでは、$(IP-pattern/signicant-prefix-bits) 構文を使用して、32 ビットの 123.45.67.89 すべてに一致する IP アドレスが内部として認識されるように指定しています。2 番目のエントリでは、ループバック IP アドレス 127.0.0.1 が内部として認識されます。最後のエントリは、その他のすべての IP アドレスが外部として認識されるように指定しています。

最後の $N エントリの前に別の IP アドレスやサブネットを指定して、エントリを追加することもできます。これらのエントリには、IP アドレスまたはサブネット (サブネットの指定には $(.../...) 構文を使用) を左側に、$Y を右側に指定する必要があります。また、既存の $(.../...) エントリを変更して、より広範囲のサブネットを受け入れるようにすることもできます。

たとえば、このサンプルのサイトにクラス C ネットワークがあり、すべての 123.45.67.0 サブネットを所有する場合は、マッピングテーブルの最初のエントリを次のように変更します。

INTERNAL_IP
<blank line>
<space> $(123.45.67.89/24) $Y
<space> 127.0.0.1 $Y
<space> * $N

また、サイトが 123.45.67.80 〜 123.45.67.99 の範囲の IP アドレスだけを持つ場合は、次のようにします。

INTERNAL_IP
<blank line>
<sp> ! Match IP addresses in the range 123.45.67.80-123.45.67.95
<sp> $(123.45.67.80/28) $Y
<sp> ! Match IP addresses in the range 123.45.67.96-123.45.67.99
<sp> $(123.45.67.96/30) $Y
<space> 127.0.0.1 $Y
<space> * $N

IP アドレスが特定の $(.../...) テストの条件に一致するかどうかを確認するには、server-instance/imsimta test -match ユーティリティが便利です。一般に、imsimta test -mapping ユーティリティは、さまざまな IP アドレス入力に対し、INTERNAL_IP マッピングテーブルが望ましい結果を返すかどうかを確認するのに利用できます。

INTERNAL_IP マッピングテーブルを変更したあとは、変更を有効にするために、必ず、server-instance/imsimta refresh コマンドを実行してください。

マッピングファイルと一般的なマッピングテーブルの形式、および imsimta コマンドラインユーティリティについては、『iPlanet Messaging Server リファレンスマニュアル』を参照してください。また、INTERNAL_IP マッピングテーブルについては、『iPlanet Messaging Server 管理者ガイド』を参照してください。


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最新更新日 2002 年 2 月 26 日