前へ     目次     索引     DocHome     次へ     
iPlanet Messaging Server 5.2 管理者ガイド



付録 C   iPlanet Messaging Server の Event Notification Service を管理する


この付録では、iPlanet Event Notification Service Publisher (ENS Publisher) を有効にし、iPlanet Messaging Server の iPlanet Event Notification Service (ENS) を管理するために必要な事柄について説明します。

この付録には、以下の節があります。

ENS および ENS API の詳細は、以下の iPlanet Calendar Server および Messaging Server のマニュアルの Web ページにある『iPlanet Messaging and Collaboration イベント通知サービスマニュアル』を参照してください。



iPlanet Messaging Server に ENS Publisher をロードする



Event Notification Service (ENS) は、iPlanet の基礎となる発行/購読サービスです。ENS は、iPlanet アプリケーションが関係する特定のタイプのイベントの収集の中心点として使用するディスパッチャとして機能します。イベントは、リソースの 1 つまたは複数のプロパティの値に変更されます。このようなタイプのイベントが発生する時期を知る必要があるアプリケーションを、ENS に登録します。ENS は、イベントを順番に識別し、通知と購読を照合します。

ENS と iBiff (iPlanet Messaging Server の ENS Publisher) は、iPlanet Messaging Server に含まれています。デフォルトでは、ENS は有効になっていますが、iBIFF はロードされていません (iPlanet Messaging Server に ENS Publisher をロードするにはを参照)。

iPlanet Messaging Server で通知を購読するには、iPlanet Messaging Server ホストに libibiff ファイルをロードしてから、Messaging Server を停止し、再起動します。


iPlanet Messaging Server に ENS Publisher をロードするには

コマンドラインから以下の手順を実行します。以下の手順では、iPlanet Messaging Server のインストールディレクトリの位置は server_root で、iPlanet Messaging Server ユーザは mailsrv です。これらの変数の一般的な値は、前者は /usr/iplanet/server5、後者は mailsrv です。

  1. mailsrv として、configutil ユーティリティを実行して libibiff ファイルをロードします。

    cd server_root/msg-instance

    ./configutil -o "local.store.notifyplugin" -v "server_root/bin/msg/lib/libibiff"

  2. root として、Messaging Server をいったん停止してから再起動します。

    cd server_root/msg-instance

    ./stop-msg

    ./start-msg

  3. これで、ENS によって通知を受け取る準備ができました。詳細については、「Event Notification Service のサンプルプログラムを実行する」を参照してください。



Event Notification Service のサンプルプログラムを実行する

iPlanet Messaging Server には、通知の受信方法を学習するためのサンプルプログラムが含まれています。これらのサンプルプログラムは、server_root/bin/msg/enssdk/examples ディレクトリにあります。


ENS のサンプルプログラムを実行するには

  1. server_root/bin/msg/enssdk/examples ディレクトリに移動します。

  2. C コンパイラを使用して、Makefile.sample ファイルを使用する apub および asub の例をコンパイルします。server_root/bin/msg/lib ディレクトリを含むようにライブラリ検索パスを設定します。

  3. プログラムをコンパイルしたら、それらを以下のように別々のウィンドウで実行することができます。

    apub localhost 7997

    asub localhost 7997

    apub ウィンドウで入力するものはすべて、asub ウィンドウに表示されます。また、デフォルト設定を使用している場合は、すべての iBiff 通知が asub ウィンドウに表示されます。

  4. iBiff が発行した通知を受け取るには、asub.c と同様のプログラムを記述します。

    サンプルプログラムの詳細と ENS のプログラムを独自に記述する方法については、『iPlanet Messaging and Collaboration イベント通知サービスマニュアル』を参照してください。



    server_root/bin/msg/lib ディレクトリを含むようにライブラリ検索パスを設定すると、その後はディレクトリサーバを停止して再起動することはできなくなります。これを回避するには、ライブラリ検索パスからエントリを削除します。





Event Notification Service を管理する

ENS の管理は、サービスの起動と停止、および、ENS の iBiff publisher の動作を制御するための設定パラメータの変更によって行います。


ENS を起動および停止する

ENS サーバを起動および停止するには、start-msg ens および stop-message ens コマンドを使用します。これらのコマンドは、root として実行する必要があります。


ENS を起動および停止するには

  • ENS を起動するには、次のコマンドを実行します。

    server_root/msg-instance/start-msg ens

  • ENS を停止するには、次のコマンドを実行します。

    server_root/msg-instance/stop-msg ens


iPlanet Event Notification Service 設定パラメータ

いくつかの設定パラメータが iBiff の動作を制御します。これらのパラメータを設定するには、configutil ユーティリティプログラムを使用します。


表 C-1    iBiff 設定パラメータ 

パラメータ

説明

local.store.notifyplugin.maxHeaderSize  

通知とともに送信されるヘッダーの最大サイズをバイト単位で指定する。デフォルトは 8192 バイト  

local.store.notifyplugin.maxBodySize  

通知とともに送信される本文の最大サイズをバイト単位で指定する。デフォルトは 100 バイト  

local.store.notifyplugin.eventType.enable  

指定のイベントタイプが通知を生成するかどうかを指定する。ReadMsgNewMsg などのさまざまな eventTypes については、『iPlanet Messaging and Collaboration イベント通知サービスマニュアル』を参照。正当な値は 1 (有効にする) および 0 (無効にする)。デフォルト値は 1。つまり、local.store.notifyplugin.ReadMsg.enable を 0 に設定すると、ReadMsg 通知が無効になる  

local.store.notifyplugin.ensHost  

ENS サーバのホスト名を指定する。デフォルトは 127.0.0.1  

local.store.notifyplugin.ensPort  

ENS サーバの TCP ポートを指定する。デフォルトは 7997  

local.store.notifyplugin.ensEventKey  

ENS 通知用に使用するイベントキーを指定する。デフォルトは enp://127.0.0.1/store。イベントキーのホスト名部分は、ENS ホストの判別には使用されない。これは単に、ENS が使用する一意の識別子である。

このキーは、このキーと一致するイベントを通知するために、サブスクライバが購読する  


前へ     目次     索引     DocHome     次へ     
Copyright © 2002 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.

最新更新日 2002 年 2 月 27 日