付録 A
コマンドラインインタフェース
この付録では、「imsdirmig」 および 「imsdaaci」 の各移行コマンドについて説明します。
imsdirmig
imsdirmig コマンドは、SIMS 4.0 または NMS 4.x のディレクトリエントリ (ユーザ、グループ、ドメイン) をアップグレードして、ディレクトリエントリが iPlanet Messaging Server スキーマの属性を使用するようにします。新しいスキーマにアップグレードしないで、エントリに属性と値のペアを追加することもできます。
形式
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imsdirmig [-h ldaphost[:ldapport]] -D AdminDN -M mailserver -b dirname
[-A attr:val[¥;attr:val ] [¥;attr:val][...] [-P] [-O]] [-C configfile] [-F LDAPFilter]
[-T number] [-r val1[,val2][,val3][...]] [-c ] [-f logfile] [-l debuglevel]
[-m user|group|domain|both] [-n] [-w password]
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オプション
オプション
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説明
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-D AdminDN
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必須。LDAP サーバにバインドするエントリの DN を指定する。通常は管理者またはディレクトリ管理者 DN
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-M mailserver
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必須。メールサーバが sims (Sun Internet Mail Server) と nms (Netscape Messaging Server) のどちらであるかを指定する
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-b DirectoryBaseDn
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必須。移行するエントリを含むディレクトリベースの DN を指定する。この DN は、エントリを取り込む開始点である
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-A attr:val[¥;attr:val] [¥;attr:val][...]
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移行時に設定する属性と値のペアをセミコロン (;) で区切って指定する。デフォルト値は、NULL attr:val ペア
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-P
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-A とともに使用される。指定した場合、-A の属性値は、既存の値ペアに追加される。指定しない場合 (デフォルト)、既存の値ペアを置き換える
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-C configfile
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設定ファイルを指定する。このファイルを使用してコマンドのフラグとパラメータを保存できる。形式については、config.fmt を参照
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-F LDAPFilter
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LDAP フィルタを指定する。デフォルト値は NULL。RFC 1558 を参照
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-O
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最適化機能を提供する。指定した場合、imsdirmig は -A オプションに指定した attr:val ペアだけを処理し、デフォルトの移行は適用しない。-A オプションに指定した移行規則だけを適用する、簡易実行オプションである
このオプションは、-A オプションとともに使用する場合にのみ有効である
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-T number
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imsdirmig によって生成される更新スレッドの数を指定する。デフォルト値は 2
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-c
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継続モード動作を指定する。指定した場合、imsdirmig はすべてのエラーを報告し、移行プロセスを継続する。指定しない場合、imsdirmig は最初のエラー発生時に停止する。-c オプションの有無にかかわらず、すべてのエラーのレポートが作成される
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-f logfile
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レポートログファイルを指定する。デフォルトの場所は、/var/tmp/toolname.<TimeStamp>
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-h hostname[:port]
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マスター LDAP ディレクトリの LDAP ホストおよびポートを指定する。デフォルト値は、ローカルホスト。LDAP ポートは 389
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-l debuglevel
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/var/tmp/toolname.dbg に保存されるデバッグファイルに記録されるデバッグ情報のレベルを指定する。次のデバッグレベルがある
0 - デフォルトメッセージ 1 - 常にログとして扱われるメッセージ 2 - エラーメッセージ 3 - 警告メッセージ 4 - デバッグメッセージ
デフォルト値は 0
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-m user | group | domain | both
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エントリタイプを指定する。デフォルト値は、both であり、ユーザとグループの両方のエントリタイプを意味する
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-n
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すべてのエントリにプレビューオプションを指定する。デフォルト値は NULL
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-r val1[,val2] [,val3][...]
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レポートオプションのカンマ区切りリストを指定する。次の値を指定できる
totals - 移行されたエントリの数とエラーのため移行されなかったエントリの数をエントリタイプ別に一覧表示する nototals - 数を一覧表示しない names - 移行が終わるたびに各エントリの識別名を一覧表示する nonames - 各エントリの識別名を一覧表示しない before - imsdirmig によってチェックされた属性の変更前の値を、チェックされたエントリ別に一覧表示する nobefore - 属性の変更前の値を一覧表示しない after - imsdirmig によって変更された属性の変更後の値を、チェックされたエントリ別に一覧表示する noafter - 変更後の属性を一覧表示しない
レポートオプションのデフォルト値は totals、nonames、nobefore、および noafter
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-w password
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バインドパスワードを指定する。このオプションを省略した場合、imsdirmig はエコーを抑制した状態でパスワードの入力を要求する
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例
imsdirmig -b "dc=com,o=internet" -M sims -D "cn=Directory Manager" -w secret -m both -A mailhost:newmail.siroe.com
o=internet の下のすべてのユーザ / グループエントリに新しいメールホストが割り当てられ、エントリは新しいスキーマにアップグレードされます。
imsdaaci
imsdaaci コマンドは、サービス管理者グループとドメイン管理者グループ、および必要な ACI を作成するために使用する LDIF ファイルを作成します。これらのグループと ACI を DIT に追加するには、ldapmodify を使用します。これらのグループは最初は空であり、ユーザが管理者権限を持つためには、1 人以上のユーザをサービス管理者グループのメンバーにする必要があります。『iPlanet Messaging Server プロビジョニングガイド』の「トップレベル管理者の作成」を参照してください。
形式
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imsdaaci [-h LDAP_host] -D AdminDN -w password -b DC_Suffix [-p LDAP_Port] [-o
OSI_Suffix]
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オプション
このコマンドのオプションは、以下のとおりです。
オプション
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説明
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-D AdminDN
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必須。管理者の識別名を指定する
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-w password
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必須。AdminDN のパスワード
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-b DC_Suffix
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必須。DC ツリーのルート接尾辞を指定する。たとえば、次のように入力する。o=internet
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-h LDAP_host
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省略可能。ユーザ / グループの LDAP サーバのホスト名を指定する。デフォルト値は、ローカルホスト
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-p LDAP_Port
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省略可能。ユーザ / グループの LDAP サーバのポート番号を指定する。デフォルト値は 389
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-o OSI_Suffix
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省略可能。OSI ツリーのルート接尾辞を指定する。指定しない場合のデフォルトは、DC 接尾辞の値である。これは通常、DC ツリーにユーザ / グループデータが含まれる既存の SIMS 導入の場合に使用される
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例
imsdaaci -h ldap.siroe.com -D "cn=Directory Manager" -w secret -b "o=internet" -o "o=siroe.com"