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iPlanet Application Server 管理者ガイド |
第 12 章 複数のサーバの設定
この章では、iPlanet Application Server Administration Tool を使って複数の iPlanet Application Server マシンを設定する方法について説明します。
複数サーバ企業での Web コネクタプラグイン
複数サーバ企業での Web コネクタプラグイン
Web コネクタプラグインは、使用している iPlanet Application Server マシン上のアプリケーションにユーザのリクエストを転送します。複数サーバ企業では、アプリケーションサーバを指定して、そこに、Web コネクタプラグインを接続して、Web サーバのリクエストを記録することができます。指定したアプリケーションサーバは、Web コネクタがリクエストおよび他のアプリケーション情報を交換するデフォルトのサーバとなります。iPlanet Application Server のロードバランサプラグインに対して、アプリケーションリクエストが転送される代替アプリケーションサーバが指定されていない場合、アプリケーションリクエストはこのデフォルトサーバだけに送信されます。また、指定したアプリケーションサーバに対して、Web コネクタプラグインからアプリケーションリクエスト情報を送信して記録することもできます。
複数サーバ向けの Web コネクタプラグインの設定
複数サーバ向けの Web コネクタプラグインの設定
複数の iPlanet Application Server マシンを使って企業アプリケーションをサポートする場合は、iPlanet Application Server にリクエストを転送するために Web サーバの設定方法を選択する必要があります。これらの設定オプションは、Web コネクタプラグインに用意されています。次の表に記載されている設定シナリオを参考にして、企業に最適な Web コネクタプラグインの設定方法を決定してください。
アプリケーションの負荷を均衡すると、Web コネクタプラグインはロードバランサプラグインと連動して、複数の iPlanet Application Server マシン全体にリクエストを自動的に分散します。すべてのリクエストが 1 台の iPlanet Application Server マシンに転送されることがなくなります。
アプリケーションの負荷を均衡しない場合は、Web サーバのアプリケーションリクエストの転送先をユーザが指定する必要があります。
リクエストの送信先となるアプリケーションサーバの指定
複数のアプリケーションサーバを実装した企業では、Web コネクタがアプリケーションリクエストをどこに送信するかを指定できます。ロードバランスを有効にしている場合は、ロードバランサプラグインが、最初にリクエストの転送先を判断します。ただし、リクエストの送信先のサーバをロードバランサのプラグインが判断するように設定されいない場合、Web コネクタはユーザによって指定された iPlanet Application Server マシンにリクエストを転送します。
Web サーバが接続する iPlanet Application Server マシンを指定するには、次の手順を実行します。
iPlanet レジストリエディタを開きます。
次のキーを開きます。
- エディタが開き、iPlanet Application Server インスタンスに適用するキーと値が表示されます。
GXIP 文字列値をダブルクリックします。
- SOFTWARE¥iPlanet¥Aplication Server¥6.5¥CCSO¥HTTPAPI¥
値データとして、デフォルトの iPlanet Application Server マシンのホスト IP アドレスを入力します。
- 「値を変更」ダイアログボックスが表示されます。
値のデータとして、同じアプリケーションサーバの Executive Server プロセスのポート番号を入力し、「OK」をクリックします。
ログの記録先となるアプリケーションサーバの指定
複数サーバ企業では、Web サーバのログの記録に使うアプリケーションサーバを指定できます。単一のサーバ企業では、そのサーバが、Web コネクタがデフォルトでアプリケーションリクエストを転送する iPlanet Application Server マシンとなります。単一のサーバ企業では、この値を変更しないでください。
複数サーバを備えた企業では、ログを記録するアプリケーションサーバは、Web コネクタがアプリケーションリクエストをデフォルトで送信するサーバと同じです。
ログの記録を実行する iPlanet Application Server マシンを指定するには、次の手順を実行します。
iPlanet レジストリエディタを開きます。
次のキーを開きます。
- エディタには、アプリケーションサーバに適用するキーと値が表示されます。
Host 文字列値をダブルクリックします。
- SOFTWARE¥iPlanet¥Application Server¥6.5¥CCSO¥HTTPLOG¥
値のデータとして、Web サーバのログを記録するアプリケーションサーバのホスト IP アドレスを入力し、「OK」をクリックします。
- 「値を変更」ダイアログボックスが表示されます。
値のデータとして、同じアプリケーションサーバの Executive Server プロセスのポート番号を入力し、「OK」をクリックします。
分散データ同期とロードバランス
複数のアプリケーションサーバを実装するときは、サーバ全体でロードバランスを有効にするかどうかを判断する必要があります。ロードバランスのために分散されたアプリケーションは、状態およびセッションを管理する場合、アプリケーションサーバの分散同期サービスに依存します。分散データ同期は、iPlanet Application Server をインストールするときに設定します。インストレーションスクリプトによって、サーバを分散データ同期に含めるかどうかおよび、プライマリサーバのホスト名とポート番号を指定するように要求されます。分散データ同期については、「分散のデータ同期について」を参照してください。
分散データ同期環境の設定
iPlanet Application Server を複数のマシンにインストールした場合は、分散データ同期に加わるサーバのクラスタキーを更新する必要があります。更新は、iPlanetレジストリエディタを使って行います。クラスタ内のサーバのキーを更新すると、各サーバはプライマリサーバ、即時バックアップ、およびサーバの障害発生時に他のサーバがプライマリサーバとなるときの優先順位に関する情報を共有できます。
分散データ同期環境を設定するには、第 15 章「分散のデータ同期の管理」を参照してください。
マルチキャスト通信
複数サーバ企業では、ロードバランスおよび管理を目的として、マルチキャスト広域ネットワーク (WAN) サービスを利用した、アプリケーションサーバ間通信が行われます。マルチキャストサービスでは、仮想サーバを介して、すべてのメッセージの送信および分散が行われます。アプリケーションサーバでは、N 方向のマルチキャスト構成を使ってブロードキャスト情報を送受信します。次の図は、このネットワークの概要を示しています。
ローカルエリアネットワーク (LAN) 内のマルチキャスト通信サービスは、ネットワークハードウェアによって処理されます。つまり、デフォルトのマルチキャストアドレスを登録または変更する必要はありません。広域ネットワークでサーバを実装する場合、iPlanet Application Server マシン間で通信するには、登録済みのマルチキャストパブリックアドレスを使う必要があります。
ロードバランスでのマルチキャストの適用方法
ロードバランスを行う場合は、すべてのサーバ間で通信したり、サーバのグループを作成し、そのグループ間でのみアプリケーション負荷を均衡させることができます。たとえば、New York のアプリケーションは Los Angeles の同じアプリケーションと負荷を分散する必要はありません。一方、Cupertino、Sunnyvale、および Santa Clara のアプリケーションは、San Jose 地域のすべてのユーザと負荷を共有する必要があります。ロードバランスを行う場合、マルチキャスト通信は、Executive Server のマルチキャストアドレスによって制御されます。
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最新更新日 2002 年 3 月 6 日