Sun ONE ロゴ     前へ      目次      索引      次へ     
Sun ONE Application Server 7, Update 1 インストールガイド



第 4 章   Solaris 9 バンドル版のインストール後の作業

Solaris 9 用の SunTM Open Net Environment (Sun ONE) Application Server 7 には、バンドル版とアンバンドル版の 2 種類があります。Solaris 9 インストールの一部として入手した Sun ONE Application Server は、Solaris バンドル版です。

スタンドアロンコピーの Sun ONE Application Server は、アンバンドル版です。



Solaris アンバンドル版または Microsoft Windows 版の Sun ONE Application Server を使用している場合、この章の作業を実行する必要はありません。ドメイン、管理サーバー、およびサーバーインスタンスが自動的に作成されます。



この章では、Solaris 9 バンドル版のインストール後に必要な作業の手順について説明します。

ここでは次の項目について説明します。

Solaris 9 のインストールについて

Solaris 9 のインストール時に同時にインストールされた Sun ONE Application Server ソフトウェアには、必要なライブラリ、実行可能ファイル、および Sun ONE Application Server が必要とするその他のファイルだけが含まれています。インストール時にアプリケーションサーバーの設定は行われません。

初期設定を行うには、asadmin コマンド行インタフェースと create-domain サブコマンドを使って Sun ONE Application Server 管理ドメインを作成する必要があります。

管理サーバーとアプリケーションサーバーインスタンスの設定の両方を行います。

管理ドメインの作成

管理ドメインの作成時に、管理サーバーが作成されます。管理サーバーは Sun ONE Application Server の特殊なインスタンスで、管理インタフェースと、コマンド行インタフェースの管理機能を提供します。

新しいドメインの作成時には、次の項目を指定します。

  • 管理サーバーのポート番号 : アンバンドル版をインストールした場合のデフォルト値は 4848
  • 管理ユーザーの名前とパスワード : パスワードは、管理インタフェースへのアクセス、またはコマンド行インタフェースの実行のいずれかで、管理者が管理サーバーにアクセスする場合に必要となる
  • ドメインの位置 : ドメインの管理サーバーと関連付けるポート番号

標準の設定では、サブコマンド create-domain を実行して作成した新しい管理ドメインの設定は、/var/appserver/domains/ ディレクトリに保存されます。この領域への書き込み権が割り当てられていないユーザーとしてログインした場合は、管理ドメインの作成時には別のディレクトリを指定する必要があります。ドメイン設定の保存場所を指定するには、サブコマンド create-domain--path オプションを指定して実行します。

管理ドメインを作成するには、次の手順を実行します。

  1. パスに /usr/sbin ディレクトリが含まれていることを確認します。このディレクトリがパスに追加されていない場合は、「PATH 環境変数の設定」の手順を参照してください。
  2. コマンド行から次のコマンドを実行し、新しい管理ドメイン domain1 を作成します。


  3. ルートユーザー以外のユーザーがドメインを作成するには、asadmin グループのメンバーである必要があります。



    asadmin create-domain --path <domain_config_dir> --adminport 4848 --adminuser admin --adminpassword password domain1

    domain_config_dir は、管理ドメインの設定を行う場所です。--adminport--adminuser、および --adminpassword の各オプションには、ドメインに定義された新しい管理サーバーの初期設定を指定します。

    ドメイン名 domain1 がすでに使用中の場合は、別のドメイン名を指定して create-domain サブコマンドをもう一度実行します。ドメイン名にはピリオドとその他の文字を使用することができます。ドメイン名が重複しないように、ログインユーザー名を含めることも可能です。次に例を示します。ckamps.domain1

    次のメッセージが表示されます。

    Created Domain domain1 successfully

  4. list-domains サブコマンドを実行して、この Sun ONE Application Server のインストール用に設定されたすべてのドメインを一覧表示します。
  5. asadmin list-domains
    domain1
    [<domain_config_dir> domain1]

    domain_config_dir の値は新しく作成された管理ドメインのデフォルトの場所か、create-domain サブコマンドに --path オプションを付けて指定した値になります。

Solaris 9 と同時にインストールしてから Sun ONE Application Server 環境を準備する方法については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』の「管理入門」を参照してください。

管理サーバーの起動

グラフィカル管理インタフェース、またはコマンド行インタフェースの多くのコマンドを使用するには、管理サーバーが実行中である必要があります。「サーバーの起動と停止」の手順に従って Sun ONE Application Server を起動してください。

アプリケーションサーバーインスタンスの作成

ドメインを作成し、管理サーバーを起動した後には、アプリケーションサーバーインスタンスを作成する必要があります。個々のアプリケーションサーバーインスタンスの J2EE 設定、J2EE リソース、アプリケーション配備領域、サーバー構成設定は独立しています。アンバンドル版では、インストール時に server1 というサーバーインスタンスが自動的に作成されます。このマニュアル内の例では、server1 が頻繁に使用されています。

アプリケーションサーバーインスタンスの作成には、管理インタフェースまたはコマンド行インタフェースを使用します。サーバーインスタンスは、ドメイン内のフォルダに作成されます。



専用の管理ドメインにアプリケーションサーバーインスタンスを作成するには、ドメイン設定ファイルに対して書き込み権を持つ UNIX グループにユーザー ID が登録されている必要はありません。



アプリケーションサーバインスタンスを作成するには、次の手順を実行します。

  1. 管理サーバーが稼動していることを確認します。
  2. create-instance サブコマンドを実行します。
  3. asadmin create-instance --domain domain1 --instanceport 80 server1

    domain1 はドメイン作成時に指定したドメイン名、80 はアプリケーションサーバーインスタンスの HTTP サーバーのポート番号、server1 はインスタンスの名前です。作業環境に応じて適切な値をオプションに指定します。



    番号が 1024 未満のポートにアクセスできるのはルートユーザーだけなので、ルート以外のユーザーは 1024 以上の値を指定する必要があります。



システムに定義したドメインが 1 つだけであれば、インスタンスの作成時に対象ドメインを指定する必要はありません。

Solaris 9 と同時にインストールしてから Sun ONE Application Server 環境を設定する方法については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照してください。


前へ      目次      索引      次へ     
Copyright 2003 Sun Microsystems, Inc. All rights reserved.