Sun ONE Application Server 7, Update 1 開発者ガイド |
本書についてこのマニュアルでは、SunTM Open Net Environment (Sun ONE) Application Server 7 上での新しい Java オープンスタンダードモデルである サーブレット、Enterprise JavaBeans (EJB コンポーネント)、および JavaServer Pages (JSP) に準拠する Java 2 Platform Enterprise Edition (J2EE) アプリケーションの作成および実行方法について説明します。また、プログラミングの概念およびタスクを記述するほかに、サンプルコード、ヒント、および参考資料 (用語集など) を提供します。
この章には次のトピックがあります。
対象読者
このマニュアルは、企業内で J2EE アプリケーションの開発、アセンブリ、および配備を担当する方々を対象としています。
このマニュアルでは、次のトピックに精通していることを前提としています。
- J2EE 仕様
- HTML
- Java プログラミング
- サーブレット、JSP、EJB、および JDBC の仕様に定義されている Java API
- SQL などの構造化データベースクエリ言語
- リレーショナルデータベースの概念
- デバッグ、ソースコード制御を含むソフトウェア開発プロセス
マニュアルの使用法
このマニュアルは、PDF 形式または HTML 形式でも入手できます。
次の表は、Sun ONE Application Server のマニュアルに記述されているタスクと概念を示しています。左側の列にタスクと概念、右側の列に参照するマニュアルを示します。
マニュアルの構成
このマニュアルでは、プログラムの設計に関する Sun ONE Application Server 環境の概要を次の項目に沿って説明します。
- 「アプリケーションの設計」
moduleアプリケーションの設計プロセスの概要を説明し、Sun ONE Application Server の効果的な開発のためのガイドラインを提供します。
- 「J2EE アプリケーションの開発」
module開発環境を設定する方法、およびアプリケーションコンポーネントの作成手順について説明します。
- 「J2EE アプリケーションのセキュリティ」
module安全な J2EE アプリケーションを記述する方法について説明します。安全な J2EE アプリケーションには、サーブレットと EJB ビジネスロジックのユーザー認証とアクセス承認を実行するコンポーネントが含まれます。
- 「J2EE アプリケーションのアセンブルと配備」
moduleSun ONE Application Server モジュールの内容と、これらのモジュールをアプリケーション内に個別に、または一括してアセンブルする方法について説明します。
- 「J2EE アプリケーションのデバッグ」
moduleSun ONE Application Server 7 でアプリケーションをデバッグするためのガイドラインを示します。
- 「ライフサイクルリスナーの開発」
moduleライフサイクルモジュールの作成方法と使用方法について説明します。ライフサイクルモジュールは、サーバーの起動時に自動的に開始され、サーバーがシャットダウンされると自動的に通知されます。
関連情報
公式の仕様書の URL ディレクトリには、install_dir/docs/index.htm からアクセス可能です。また、次の書籍や Web サイトも参考にしてください。
J2EE の一般情報 :
『Core J2EE Patterns:Best Practices and Design Strategies』、Deepak Alur、John Crupi、Dan Malks 共著、Prentice Hall Publishing 発行
『Java Security』、Scott Oaks 著、O'Reilly Publishing 発行
サーブレットおよび JSP を使ったプログラミング
『Java Servlet Programming』、Jason Hunter 著、O'Reilly 発行
『Java Threads, 2nd Edition』、Scott Oaks、Henry Wong 共著、O'Reilly 発行
EJB コンポーネントを使ったプログラミング :
『Enterprise JavaBeans』、Richard Monson-Haefel 著、O'Reilly Publishing 発行
JDBC を使ったプログラミング
『Database Programming with JDBC and Java』、George Reese 著、O'Reilly 発行
『JDBC Database Access With Java:A Tutorial and Annotated Reference (Java Series)』)Graham Hamilton、Rick Cattell、Maydene Fisher 共著
マニュアルの表記規則
この節では、このマニュアルで使用する表記規則について説明します。
一般的な表記規則
このマニュアルは、次の表記規則に従っています。
- ファイルとディレクトリのパスは、UNIX の形式で表記します (ディレクトリ名を「/」記号で区切って表記)。Windows バージョンでは、ディレクトリパスについては UNIX と同じですが、ディレクトリの区切り記号にはスラッシュではなく円記号を使用します。
- URL は次の書式で記述します。
http://server.domain/path/file.html
これらの URL で、server はアプリケーションを実行するサーバー名、domain はユーザーのインターネットドメイン名、path はサーバー上のディレクトリの構造、file は個別のファイル名を示します。URL の斜体文字の部分は可変部分です。
- フォントは、次のように使い分けます。
モノスペースフォントは、サンプルコード、コードの一覧表示、API および言語要素 (関数名、クラス名など)、ファイル名、パス名、ディレクトリ名、および HTML タグに使います。
また、斜体文字は、変数および可変部分、およびリテラルに使われる文字にも使います。
太字は、段落の先頭またはリテラルに使われる文字の強調に使います。
- このマニュアルでは、ほとんどのプラットフォームのインストールルートディレクトリを install_dir と記述します。例外については、「ディレクトリ名の表記規則」.を参照してください。
デフォルトでは、ほとんどのプラットフォームの install_dir は次の場所になります
Solaris 8 のパッケージベースでない評価バージョンインストール :
user's home directory/sun/appserver7
Solaris にバンドルされていない非評価バージョンインストール :
/opt/SUNWappserver7
Windows のインストール :
CSun¥AppServer7
上記のプラットフォームで default_config_dir および install_config_dir は、install_dir と同義です。これ以外の説明と例外については、「ディレクトリ名の表記規則」を参照してください。
- このマニュアルで、インスタンスルートディレクトリは、instance_dir と記述します。これは以下のパスの省略形式です。
default_config_dir/domains/domain/instance
- このマニュアルを通じて、特に明記のない限り、すべての UNIX 固有の表記は、Linux オペレーティングシステムにも適用されます。
注 Forte for Java 4.0 は、名称が変更されました。このマニュアルでは Sun ONE Studio 4 と表記されます。
ディレクトリ名の表記規則
Solaris 8 および 9 のパッケージに含まれる製品のインストール、および Solaris 9 バンドル版のインストールでは、アプリケーションサーバーのファイルはデフォルトで複数のルートディレクトリにまたがって保存されます。ここでは、これらのディレクトリについて説明します。
- Solaris 9 バンドル版のインストールでは、デフォルトのインストールディレクトリは次のように表記されます。
install_dir は /usr/appserver/ を示します。このディレクトリにはインストールイメージの静的な要素が保存されます。ユーティリティ、実行可能ファイル、およびアプリケーションサーバーを構成するライブラリは、すべてここに保存されます。
default_config_dir は /var/appserver/domains を示します。このディレクトリは、作成したドメインのデフォルトの保存場所です。
install_config_dir は /etc/appserver/config を示します。このディレクトリには、ライセンスなどのインストール全体に適用される設定情報や、このインストール用に設定した管理ドメインのマスターリストが保存されます。
- Solaris 8 および 9 パッケージベースのアンバンドルのインストール (評価バージョン以外) では、デフォルトのインストールディレクトリは次のように表記されます。
install_dir は /opt/SUNWappserver7 を示します。このディレクトリにはインストールイメージの静的な要素が保存されます。ユーティリティ、実行可能ファイル、およびアプリケーションサーバーを構成するライブラリは、すべてここに保存されます。
default_config_dir は /var/opt/SUNWappserver7/domains を示します。このディレクトリは、作成したドメインのデフォルトの保存場所です。
install_config_dir は /etc/opt/SUNWappserver7/config を示します。このディレクトリには、ライセンスなどのインストール全体に適用される設定情報や、このインストール用に設定した管理ドメインのマスターリストが保存されます。
製品サポート
ご使用のシステムに問題が発生した場合は、次のいずれかの方法でカスタマサポートにお問い合わせください。
- 次のオンラインサポート Web サイトをご利用ください。
- 保守契約を結んでいるお客様の場合は、専用ダイヤルをご利用ください。
サポートのご依頼の前に、次の情報を用意してください。サポート担当がお客様の問題を解決するために必要な情報です。
- 問題が発生した箇所や動作への影響など、問題の具体的な説明
- マシン機種、OS バージョン、および、問題の原因と思われるパッチやそのほかのソフトウェアなどの製品バージョン
- 問題を再現するための具体的な手順の説明
- エラーログやコアダンプ