この章では、GNOME デスクトップの特定の機能を無効にする方法について説明します。
GNOME デスクトップには、GNOME デスクトップの特定の機能へのアクセスを制限する機能があります。 無効化機能は、コンピュータ上で実行できるユーザーのアクションを制限したい場合などに役立ちます。 たとえば、トレードショーにコンピュータを出展し、誰もが操作できるようにした場合は、コマンドラインでの操作を無効にした方が安全です。 無効化機能は、ロックダウン機能としても知られています。
機能を無効化するには、GConf
キーを設定します。 GConf
キーの設定方法については、第 1 章「GConf の使用方法」を参照してください。 設定エディタ
アプリケーションを使用して、設定ソースの GConf
キーを設定することもできます。 設定エディタ
アプリケーションの詳細については、『GConf エディタのマニュアル』を参照してください。
スクリーンロックとログアウト機能を無効にするには、/desktop/gnome/lockdown/disable_lockscreen_and_logout キーを true に設定します。
スクリーンロックとログアウト機能を無効化すると、次の項目がパネルから削除されます。
メインメニューの「スクリーンロック」と「user をログアウト」メニュー項目
「パネルに追加」->「アクション」メニューの「画面のロック」と「ログアウト」メニュー項目。 このメニューを開くには、パネル上の空きスペースで右クリックし、「パネルに追加」->「アクション」を選択します
「メニューバー」
アプレット上の「アクション」メニューの「画面のロック」と「user をログアウト」 メニュー項目
コマンドラインからの操作を無効にするには、/desktop/gnome/lockdown/disable_command_line キーを true に設定します。
コマンドライン操作を無効にすると、次の項目がパネルから削除されます。
次のコマンドを含むメニュー項目
GNOME 端末
コマンド (/usr/bin/gnome-terminal)
/usr/bin/xterm
/usr/bin/setterm
項目は、次のメニューから削除されます。
メインメニュー:
「パネルに追加」->「メニューからランチャー」
メインメニューおよび「パネルに追加」->「ユーティリティ」メニューの「コマンドライン」アプレット
次のメニューから「アプリケーションの実行」メニュー項目を実行します。
メインメニュー:
「パネルに追加」メニューの「アクション」サブメニュー
「メニューバー」
アプレットの「アクション」メニュー
パネルの設定を無効にするには、/desktop/gnome/lockdown/lockdown_panel_config キーを true に設定します。
パネル設定を無効にすると、ユーザーインタフェースが次のように変更されます。
次の項目は、「パネル」ポップアップメニューおよび「引き出し」ポップアップメニューから削除されます。
「パネルに追加」
「パネルを削除」
「設定」
「新規パネル」
「プロパティ」メニュー項目は、「ランチャー」ポップアップメニューから削除されます。
次の項目は、「アプレット」ポップアップメニューから削除されます。
「パネルから削除」
「ロック」
「移動」
「メインメニュー」ポップアップメニューは無効になります。 このポップアップメニューを表示するには、メインメニューボタンを右クリックします。
ランチャーのドラッグ機能は無効になります。そのため、ランチャーをパネルに移動したり、パネルから移動することができません。
パネルのドラッグ機能は無効になります。そのため、パネルを別の場所に移動することはできません。
ユーザーが起動できるアプリケーションを制限するには、次のキーを使用します。
/desktop/gnome/lockdown/restrict_application_launching
/desktop/gnome/lockdown/allowed_applications
ユーザーが起動できるアプリケーションを制限するには、/desktop/gnome/lockdown/restrict_application_launching キーを true に設定します。
起動できるアプリケーションを制限すると、ユーザーインタフェースが次のように変更されます。
「アプリケーションの実行」項目が次のメニューから削除されます。
メインメニュー:
「パネルに追加」メニューの「アクション」サブメニュー
「メニューバー」
アプレットの「アクション」メニュー
/desktop/gnome/lockdown/allowed_applications キーに記載されているアプリケーションと一致しないメニュー項目はすべて、次のメニューから削除されます。
メインメニュー:
「パネルに追加」メニューの「アクション」サブメニュー
「パネルに追加」メニューの「メニューからランチャー」サブメニュー
「メニューバー」
アプレットの「アクション」メニュー
パネル、引き出し、またはデスクトップ上のランチャーをダブルクリックしたときに、そのアプリケーションが /desktop/gnome/lockdown/allowed_applications キーに記載されていないと、警告ダイアログが表示されます。 アプリケーションは起動されません。
ファイルを開こうとしたときに、そのファイルの MIME タイプが /desktop/gnome/lockdown/allowed_applications キーに記載されていないアプリケーションに関連付けられている場合、警告ダイアログが表示されます。 アプリケーションは起動されません。
特定のコマンドが /desktop/gnome/lockdown/allowed_applications キーに記載されていない場合、それに対応するメニュー項目はメニューから削除されます。次の表を参照してください。
コマンド |
メニュー項目 |
メニュー |
---|---|---|
/usr/bin/gnome-search-tool |
「ファイルの検索」 |
メインメニュー:
「パネルに追加」->「アクション」 |
/usr/bin/yelp |
ヘルプ |
メインメニュー: |
/usr/bin/gnome-panel-screenshot |
「スクリーンショット」 |
「パネルに追加」->「アクション」 |