この節では、管理サーバーとスイッチの要件を決定する手引きを示します。この項では、次の内容について説明します。
管理サーバーに関して最初に考慮することは、ハードドライブの容量と、管理対象となる管理可能なサーバーの台数です。
ハードドライブの容量には、プロビジョニングを行う OS ディストリビューション数と N1 System Manager によって生成されるログファイルの 2 つの要素が関係します。OS ディストリビューションは、管理サーバーの /var のファイル階層に保存されます。OS ディストリビューションおよび関連するプロファイルとスクリプトごとに 3G バイトを割り当てます。
N1 System Manager のイベントログに十分なディスク容量を割り当てる必要があります。ログファイルの大きさは、イベント監視の設定方法と、各ログに対して選択する詳細の量によって異なります。N1 System Manager の初期設定を行うときに、n1smconfig ユーティリティーを使ってログを設定します。また、その後、システムの本稼働中にもこのユーティリティーを使ってログを再設定できます。詳細は、『Sun N1 System Manager 1.3 検出および管理マニュアル』の第 6 章「サーバーおよびサーバーグループの監視」を参照してください。
システム処理には、管理されている管理対象サーバーの数、管理対象サーバーに対して行う監視の種類、管理サーバーで実行中のジョブ数の 3 つの要素が関係します。
管理サーバーのサイズ設定の手引きを次の表に示します。
表 2–9 管理サーバーハードウェアのサイズ設定の手引き
小規模環境:1 〜 128 の管理対象サーバー |
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プロセッサ総数 |
1 つ以上のシングルコア AMD Opteron プロセッサ 1 つ以上の 1x1 Ghz Ultra SPARC IIIi 以上 |
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総メモリ |
4G バイト以上 |
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ファイルシステムの総容量 |
72G バイト以上 |
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メディア |
DVD ROM ドライブ 1 つ |
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要件を満たすモデル |
Sun Fire V20z、V40z、X2100、X4100、X4200、V210、V240、V440、V490、および T1000 |
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構成例 |
Sun Fire V20z シングルプロセッサ (シングルコア) Opteron プロセッサ、4G バイトの RAM、1x72G バイトの HDD、DVD ROM ドライブ |
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中規模環境:129 〜 256 の管理対象サーバー |
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プロセッサ総数 |
2 つ以上のシングルコア AMD Opteron プロセッサ、または 1 つ以上のデュアルコア AMD Opteron プロセッサ 2 つ以上の 1x1 Ghz Ultra SPARC IIIi 以上 |
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総メモリ |
8G バイト以上 |
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ファイルシステムの総容量 |
144G バイト以上 |
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メディア |
DVD ROM ドライブ 1 つ |
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要件を満たすモデル |
Sun Fire V20z、V40z、X4100、X4200、V210、V240、V280、V440、V490、および T2000 |
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構成例 |
Sun Fire V40z デュアルプロセッサ (デュアルコア)、8G バイトの RAM、1x146G バイトの HDD、DVD ROM ドライブ |
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大規模環境:257 〜 512 の管理対象サーバー |
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プロセッサ総数 |
4 つのシングルコア AMD Opteron プロセッサ、または 2 つ以上のデュアルコア AMD Opteron プロセッサ 4 つの 1x1 Ghz Ultra SPARC IIIi 以上 |
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総メモリ |
16G バイト以上 |
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ファイルシステムの総容量 |
300G バイト以上 |
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メディア |
DVD ROM ドライブ 1 つ |
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要件を満たすモデル |
Sun Fire V40z、V490、X4100、X4200、V440、および T2000 |
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構成例 |
Sun Fire V40z デュアルプロセッサ (デュアルコア)、16G バイトの RAM、1x300G バイトの HDD、DVD ROM ドライブ |
スイッチの要件は、次の要素で決定します。
管理サーバーに、3 枚目の 1G ビット NIC を追加したかどうか
各管理可能なサーバーの管理ポート数
スイッチに接続する管理可能なサーバーの数
Sun Fire V20z サーバーと V40z サーバーには 2 つの管理ポートがあり、デイジーチェーンで接続できます。詳細は、付録 A 「Sun Fire V20z および V40z のその他の構成例」を参照してください。
選択したネットワークトポロジ
タイプごとにスイッチに必要なポート数を割り出し、スイッチのポート数の合計を決定するのに役立つワークシートを次に示します。
表 2–10 スイッチのポートの要件のワークシート
上記の合計数を使って、スイッチの要件を決定してから、サイト計画に従ってサーバーとスイッチを接続します。