この節では、N1 System Manager のコマンド行インタフェースを使用して Solaris 10 OS をプロビジョニングする方法について説明します。Red Hat Linux と SUSE Linux の各オペレーティングシステムも同様の手順でプロビジョニングします。
ブラウザインタフェースからプロビジョニングの一部の手順を実行することもできます。このあとの手順では、ブラウザインタフェースから実行できる手順と、ブラウザインタフェースでのその機能の位置を示します。ブラウザインタフェースでの作業については、N1 System Manager のオンラインヘルプを参照してください。
管理サーバーがアクセス可能なディレクトリに Solaris 10 DVD ISO ファイルをダウンロードします。
Solaris OS のプロビジョニングを行うマシンタイプのディスクデバイスパスを更新します。
管理サーバーに Solaris 10 OS ISO ファイルをコピーします。
N1-ok> create os os-name file file-location |
詳細は、「ISO ファイルから OS ディストリビューションをコピーする」または 「CD または DVD から OS ディストリビューションをコピーする」を参照してください。
この操作は、CPU に負荷が集中するため、完了するまでに数分を要する場合があります。
管理サーバーにデフォルトの OS プロファイルが作成されます。Solaris と Linux の各システムについては、デフォルトのプロファイルは Sun Fire V20z システム用に最適化されています。OS プロファイルの一覧を表示するには、show osprofile all と入力します。
(省略可能) 管理サーバーで、フラッシュアーカイブファイルを設定します。
「管理サーバーにフラッシュアーカイブをコピーする」を参照してください。
(省略可能) 管理サーバーで、カスタムのインストール後処理スクリプトを作成して、ホストを追加します。
次のスクリプト例は /etc/sysconfig/network-scripts/add-solaris-host という名前です。このスクリプトでは、管理対象サーバーの /etc/hosts ファイルにホストを追加しています。
echo "129.10.12.101 myhost" >>/a/etc/hosts |
(省略可能) デフォルトの OS プロファイルをカスタマイズし、フラッシュアーカイブおよびインストール後処理スクリプトを使用するようにします。
N1-ok> set osprofile osprofile-name flar flar |
flar 属性値は、フラッシュアーカイブファイルのフルパスとファイル名です。例: /jumpstart/Flash/archive1.flar。
N1-ok> add osprofile osprofile-name script script type type |
script 属性の値は、スクリプトファイル名のフルパス指定です。例: /etc/sysconfig/network-scripts/add-solaris-host 。
type 属性は、インストール時にカスタムスクリプトを実行するタイミングを指定します。type 属性の有効な値は次のとおりです。
pre – インストールの前にスクリプトを実行します (例: ドライバ)。
post – インストール後にスクリプトを実行します。
OS プロファイルは、指定されたインストール後処理スクリプトおよびフラッシュアーカイブファイルを使用するよう変更されます。
ブラウザインタフェースを使用してプロビジョニングの残りの手順を実行する場合は、次の 2 つの手順を実行することをお勧めします。
サーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルをロードします。
サーバーに OS プロファイルをロードするには、次のコマンドを使用します。
N1-ok> load server server-name osprofile profile-name networktype=static ip=ip-address |
Solaris プロファイルのインストールの場合、networktype 属性は static に設定する必要があります。 詳細は、表 2–2 と『Sun N1 System Manager 1.3 コマンド行リファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
ip 属性では、プロビジョニング対象のサーバーに割り当てる静的 IP を指定します。
サーバーグループに OS プロファイルをロードするには、次のコマンド形式を使用します。
N1-ok> load group group-name osprofile osprofile-name [excludeserver=ip-address-range] networktype=static ip=ip-address-range |
excludeserver 属性によって、特定の IP アドレスをロード処理から除外できます。この属性は省略可能です。excludeserver 属性と ip 属性では、コンマで区切ったアドレスの一覧か、ハイフンでつなげたアドレスの範囲を指定できます。
ブラウザインタフェースから OS プロファイルをロードすることもできます。ブラウザインタフェースからロードするには、「タスクへのショートカット」区画からサーバーまたはサーバーグループに OS プロファイルのアイコンをドラッグ & ドロップします。「OS プロファイルのロード」ウィザードが表示されます。画面に表示される指示に従って OS プロファイルをロードします。
ジョブのステータスを確認します。
N1-ok> show job job-number |
ブラウザインタフェースから OS プロファイルのインストールの進行状況を追跡することもできます。このためには、次の方法のうちどれか 1 つを使用してください。
「シリアルコンソール」ウィンドウを開き、その出力を確認します。
「ジョブ」タブをクリックして「OS のロード」ジョブを表示し、ジョブ ID をクリックして詳細を確認します。
「イベントログ」タブをクリックし、ジョブによって生成されたすべてのイベントを表示します。
次の例では、archive1.flar という、Solaris 10 OS x86 プラットフォーム版のフラッシュアーカイブファイルを作成し、add-host というインストール後処理スクリプトを作成したと仮定します。また、管理サーバーでは、Solaris 10 OS x86 プラットフォーム版ソフトウェアがインストールされているものとします。
次の例は、 /tmp/solarisdvd.iso ファイルから、OS ディストリビューションをコピーする方法を示しています。
N1-ok> create os solaris_ver10 file /tmp/solarisdvd.iso ジョブ 1 を開始しました。 |
次の例は、/etc/dfs/dfstab ファイルの最後のコメント行の下に、/jumpstart/Flash ディレクトリを作成するための行を追加する方法を示しています。
# vi /etc/dfs/dfstab |
# Put custom additions below (Do not change/remove this line) share -F nfs -o ro,anon=0 -d "Flash Share" /jumpstart/Flash |
次の例は、/jumpstart/Flash ディレクトリに、フラッシュアーカイブファイルをコピーする方法を示しています。
# cp /tmp/archive1.flar /jumpstart/Flash/ |
次の例は、NFS を再起動する方法を示しています。
# /etc/init.d/nfs.server stop # /etc/init.d/nfs.server start |
次の例は、フラッシュアーカイブを使用する OS プロファイルを作成する方法を示しています。
N1-ok> create osprofile solaris_ver10 rootpassword admin flar /jumpstart/Flash/archive1.flar description "solaris 10with flar" os solx86 ジョブ 2 を開始しました。 |
次の例は、OS プロファイルにスワップパーティションを追加する方法を示しています。
N1-ok> add osprofile solaris_ver10 partition swap sizeoption fixed size 2048\ device c1t1d0s1 type swap |
次の例は、OS プロファイルにルートパーティションを追加する方法を示しています。
N1-ok> add osprofile solaris_ver10 partition / sizeoption free device\ c1t1d0s0 type ufs |
次の例は、OS プロファイルにインストール後処理スクリプトを追加する方法を示しています。
N1-ok> add osprofile solaris_ver10 script /etc/sysconfig/network-scripts/add-host type post |
次の例は、devgroup という名前のサーバーグループに OS プロファイルをロードする方法を示しています。
N1-ok> load group devgroup osprofile solaris_ver10 excludeserver=192.168.73.205,192.168.73.31,192.168.73.14 networktype=static ip=192.168.72.201-192.168.73.214 ジョブ 3 を開始しました。 |
excludeserver 属性によって、指定された IP アドレスがロード処理から除外されます。networktype 属性では、プロビジョニング対象のサーバーに割り当てる静的 IP の範囲を指定します。
Solaris プロファイルのインストールの場合、networktype 属性は static に設定する必要があります。 詳細は、表 2–2 と『Sun N1 System Manager 1.3 コマンド行リファレンスマニュアル』の「load server」を参照してください。
次の例は、ジョブのステータスを表示する方法を示しています。 この例の番号 3 は、前の load group の例で開始したジョブの番号です。
N1-ok> show job 3 ジョブ ID: 3 日時: 2005-06-01T13:11:46-0600 種類: OS Load ステータス: 完了 (2005-06-01T13:11:59-0600) コマンド: load group devgroup osprofile solaris_ver10 excludeserver=192.168.73.205,192.168.73.31,192.168.73.14 networktype=static ip=192.168.72.201-192.168.73.214Owner: root エラー: 0 警告: 0 |
『Sun N1 System Manager 1.3 Troubleshooting Guide』の「OS Distributions and Deployment」