Sun Cluster Geographic Edition のシステム管理

既存のパートナーシップへの参加

パートナーシップの定義と構成を行う際には、このパートナーシップのメンバーとなる二次クラスタを指定します。続いて、この二次クラスタを構成して、パートナー シップに参加させる必要があります。

Procedureパートナーシップに参加する方法

始める前に

次の条件が満たされているか確認します。

  1. パートナーシップに参加させるクラスタのノードにログインします。

    この手順を行うには、Geo Management RBAC 権利プロファイルがユーザーに割り当てられている必要があります。RBAC の詳細は、「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアと RBAC」を参照してください。

  2. パートナーシップを最初に作成したリモートクラスタ cluster-paris に、その論理ホスト名で到達できることを確認します。


    # ping lh-paris-1

    クラスタの論理ホスト名については、「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアを有効にする方法」を参照してください。

  3. パートナーシップに参加します。


    # geops join-partnership [-h heartbeatname] remoteclustername partnershipname
    
    -h heartbeatname

    パートナークラスタの可用性を監視するために、パートナーシップ内で使用するカスタムハートビートを指定します。

    このオプションを省略した場合、Sun Cluster Geographic Edition のデフォルトのハートビートが使用されます。

    カスタムハートビートは特殊な用途向けであり、構成時には注意が必要です。使用中のシステムでカスタムハートビートを使用する必要がある場合は、Sun の技術担当者に問い合わせてください。カスタムハートビートの構成方法については、第 6 章「ハートビートの管理」を参照してください。

    カスタムハートビートを作成する場合は、パートナーシップが縮退モードのままになるのを防ぐため、プラグインを 1 つ以上追加する必要があります。

    geops コマンドを実行する前に、このオプションで提供されているカスタムハートビートを構成する必要があります。

    remoteclustername

    現在参加するパートナーシップのメンバーとなっているクラスタの名前を指定します。このクラスタは、パートナーシップの構成情報を取得するのに使用されます。

    partnershipname

    パートナーシップの名前を指定します。

    Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアでサポートされる名前と値については、付録 B 「Sun Cluster Geographic Edition エンティティーに使用できる名前と値」を参照してください。

    geopg コマンドについては、geops(1M) のマニュアルページを参照してください。

  4. クラスタがパートナーシップに追加されパートナーシップのプロパティーが正しく定義されたことを確認します。


    # geops list
    # geoadm status

例 5–3 パートナーシップへの参加

この例では、例 5–1cluster-paris 上に作成したパートナーシップに cluster-newyork クラスタを参加させる方法を示します。


# geops join-partnership cluster-paris paris-newyork-ps
# geops list
# geoadm status


例 5–4 異なるドメインにあるリモートクラスタとのパートナーシップを作成して参加させる

この例では、クラスタ cluster-paris.france および cluster-newyork.usa 間に paris-newyork-ps パートナーシップを作成して構成する方法を示します。

  1. cluster-paris.france のノードの 1 つで、パートナーシップの信頼を構成します。


    phys-paris-1# geops add-trust -c cluster-newyork.usa
    phys-paris-2# geops add-trust -c cluster-newyork.usa
  2. cluster-newyork.usa のノードの 1 つで、パートナーシップの信頼を構成します。


    phys-newyork-1# geops add-trust -c cluster-paris.france
    phys-newyork-2# geops add-trust -c cluster-paris.france
  3. cluster-newyork.usa 上で、信頼が正しく設定されたことを確認します。


    cluster-newyork# geops verify-trust -c cluster-newyork.usa
  4. cluster-paris.france上で、パートナーシップ paris-newyork-ps を作成します。


    cluster-paris# geops create -c cluster-newyork.usa -p Description=Transatlantic \
    -p Notification_emailaddrs=sysadmin@companyX.com paris-newyork-ps
  5. cluster-newyork.usa 上で、パートナーシップ paris-newyork-ps に参加します。


    cluster-newyork# geops join-partnership cluster-paris.france paris-newyork-ps
  6. パートナーシップが正常に作成されたことを確認します。


    # geops list
    # geoadm status