Sun Cluster Geographic Edition Hitachi TrueCopy 向けデータ複製ガイド

Hitachi TrueCopy データ複製の実行時状態の検査

複製の状態は、全体的な状態も、Hitachi TrueCopy 複製リソースグループの詳しい実行時状態も取得できます。この節では、各状態を検査する手順について説明します。

Hitachi TrueCopy 実行時状態の概要の表示

各 Hitachi TrueCopy データ複製リソースの状態は、特定のデバイスグループにおける複製の状態を示します。保護グループ内のすべてのリソースの状態は、複製状態としてまとめられます。この複製状態は、保護グループ状態の 2 つ目の構成要素です。保護グループの状態についての詳細は、『Sun Cluster Geographic Edition のシステム管理』「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアの実行時状態の監視」を参照してください。

複製の全体的な状態を確認するには、次の手順で説明している方法で保護グループの状態を表示します。

Procedure複製の全体的な実行時状態を検査する方法

  1. 保護グループが定義されているクラスタのノードの 1 つにアクセスします。

    この手順を行うには、Basic Solaris User RBAC 権利プロファイルがユーザーに割り当てられている必要があります。RBAC の詳細は、『Sun Cluster Geographic Edition のシステム管理』「Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアと RBAC」を参照してください。

  2. 複製の実行時状態を検査します。


    # geoadm status

    複製情報の出力の保護グループセクションを参照してください。このコマンドで表示される情報は次のとおりです。

    • ローカルクラスタがパートナーシップに参加できるように有効になっているかどうか

    • ローカルクラスタがパートナーシップに参加しているかどうか

    • ハートビート構成の状態

    • 定義されている保護グループの状態

    • 現在進行しているトランザクションの状態

  3. Hitachi TrueCopy デバイスグループごとに、データ複製の実行時状態を検査します。


    # scstat -g

    検査するデータ複製デバイスグループの Status フィールドと Status Message フィールドを参照してください。

参照

これらのフィールドについては、表 2–6 を参照してください。

詳細な Hitachi TrueCopy 実行時状態の表示

Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアは内部的に、保護グループごとに複製リソースグループを 1 つ作成し、保持します。複製リソースグループの名前の書式は次のとおりです。


rg-tc_truecopyprotectiongroupname

保護グループに Hitachi TrueCopy デバイスグループを追加する場合、Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアはデバイスグループごとにリソースを 1 つ作成します。このリソースは、そのデバイスグループの複製の状態を監視します。各リソースの名前の書式は次のとおりです。


r-tc-truecopyprotectiongroupname-truecopydevicegroupname

このデバイスグループの複製の状態は、このリソースの StatusStatus Message を確認することで監視できます。scstat -g コマンドを使用して、リソースの状態および状態メッセージを表示します。

次の表に、Hitachi TrueCopy 複製リソースグループの StateOnline のときに、 scstat -g コマンドが返す StatusStatus Message の値を示します。

表 2–6 Hitachi TrueCopy 複製リソースグループがオンラインになっているときの状態と状態メッセージ

状態 

状態メッセージ 

オンライン 

P-Vol/S-Vol:PAIR 

オンライン 

P-Vol/S-Vol:PAIR:Remote horcmd not reachable 

オンライン 

P-Vol/S-Vol:PFUL 

オンライン 

P-Vol/S-Vol:PFUL:Remote horcmd not reachable 

縮退 

SMPL:SMPL 

縮退 

SMPL:SMPL:Remote horcmd not reachable 

縮退 

P-Vol/S-Vol:COPY 

縮退 

P-Vol/S-Vol:COPY:Remote horcmd not reachable 

縮退 

P-Vol/S-Vol:PSUS 

縮退 

P-Vol/S-Vol:PSUS:Remote horcmd not reachable 

縮退 

P-Vol/S-Vol:PFUS 

縮退 

P-Vol/S-Vol:PFUS:Remote horcmd not reachable 

障害発生 

P-Vol/S-Vol:PDFUB 

障害発生 

P-Vol/S-Vol:PDUB:Remote horcmd not reachable 

障害発生 

P-Vol/S-Vol:PSUE 

障害発生 

P-Vol/S-Vol:PSUE:Remote horcmd not reachable 

縮退 

S-Vol:SSWS:Takeover Volumes 

障害発生 

P-Vol/S-Vol:Suspicious role configuration. Actual Role=x, Config Role=y 

これらの値についての詳細は、Hitachi TrueCopy のマニュアルを参照してください。

scstat コマンドの詳細は、scstat(1M) のマニュアルページを参照してください。