Sun N1 Grid Engine 6.1 ユーザーズガイド

チケットの使用によるポリシーの管理

機能、共有ベース、および優先ポリシーは、チケットと呼ばれる Grid Engine システムの概念によって定義されます。 チケットは、株式会社の株式保有数に例えることができます。株式保有数が多いと、その株主の重要度は高くなります。株主 A が株主 B の 2 倍の株式を持っている場合、A の投票も B の 2 倍になります。したがって、株主 A は 2 倍重要だということになります。同様に、ジョブのチケット保有数が多いと、そのジョブの重要性は高くなります。ジョブ A がジョブ B の 2 倍のチケットを持っている場合、ジョブ A はジョブ B の 2 倍リソースを使用できます。

ジョブは、 機能、共有ベースおよび優先ポリシーからチケットを検索できます。チケットの合計数および各チケットポリシーから検索された数は、時間と共に変わります。

管理者は、各チケットポリシーに割り当てられるチケット数を全体として管理します。ジョブのチケット割り当てと同じように、この割り当てでは、チケットポリシー同士の相対的な重要性が判断されます。特定のチケットポリシーに割り当てられたチケットプールを通して、管理者は Grid Engine システムを複数の方法で実行できます。たとえば、システムを共有ベースモードだけで実行することもできます。または、90% が共有ベースモードで 10% が機能モードというように、モードを組み合わせてシステムを実行することもできます。