バッチジョブには端末接続がないため、標準出力と標準エラー出力はファイルにリダイレクトしなければなりません。Grid Engine システムでは、出力のリダイレクト先となるファイルの場所を定義できます。出力ファイルが指定されていない場合は、デフォルトが使用されます。
ファイルの標準的な場所は、ジョブが実行される現在の作業ディレクトリです。デフォルトの標準出力ファイル名は job-name.o job-id で、デフォルトの標準エラーの出力先は job-name>.ejob-id にリダイレクトされます。job-name はスクリプトファイル名から作成するか、ユーザーが定義できます。たとえば、submit(1) のマニュアルページの -N オプションを参照してください。job-id は、Grid Engine システムによってジョブに割り当てられる一意の識別子です。
配列ジョブのタスクの場合 、タスクの識別子はドットで区切られて、これらのファイル名に追加されます。リダイレクト後の標準出力先パスは、 job-name.ojob-id.task-id> と job-name.e job-id.task-id になります。詳細は、「配列ジョブの発行」を参照してください。
標準の場所が適切でない場合は、 図 3–6 のように、QMON で出力先を指定できます。また、qsub コマンドの -e や -o オプションを使用して、出力先を指定することもできます。標準出力と標準エラー出力は、1 つのファイルにマージすることもできます。リダイレクトは、実行ホストごとに指定できます。その場合、ジョブが実行されるホストによって、出力するリダイレクトファイルの場所は異なります。一意のカスタマイズリダイレクトファイルパスを作成するには、qsub の -e および -o オプションと一緒に使用できるダミー環境変数を使用します。次にこれらの変数の一覧を示します。
ジョブを実行すると、これらの変数に実際の値が入り、その値でリダイレクトパスが作成されます。
詳細は、qsub(1) のマニュアルページを参照してください。