Sun N1 Grid Engine 6.1 管理ガイド

半減期係数

半減期とは、システムがユーザーのリソース消費を「忘れる」速さです。システム管理者は、それが 6 か月前であれ 6 日前であれ、ユーザーの大きなリソース消費にペナルティーを科すかどうかを決定できます。また管理者は、どのようにしてペナルティーを科すかも決定できます。Grid Engine ソフトウェアは、共有ツリーのすべてのノードについてユーザーのリソース消費記録を維持します。

共有ベースポリシーを設定する際、システム管理者はこの記録に基づいて、ユーザーの過少利用または過大利用を判断する際、どのくらい過去にさかのぼるかを決定できます。この意味でのリソース利用量は、「スライドする時間枠」で消費されたすべてのコンピュータリソースの数学的な合計です。

この時間枠の長さは「半減期」係数で決まり、Grid Engine システムではそれは 内部減少関数です。この減少関数は、経時的に発生するリソース消費の影響を小さくします。半減期が短いほど、リソースの過大消費の影響は短期間に小さくなり、半減期が長いほど、リソースの過大消費の影響は徐々に小さくなります。

この半減期減少関数は指定された時間単位に基づきます。たとえば、1,000 単位のリソース消費に 7 日の半減期を適用した場合を考えます。この半減期減少係数を使用した場合、経時で次の使用「ペナルティー」による調整が行われます。

半減期に基づく減少は、ペナルティーの効果が無視できるまで、経時のユーザーのリソース消費の影響を小さくします。


注 –

優先チケットは別のポリシーシステムに属するため、ユーザーが受け取る優先チケットは、過去の使用ペナルティーの影響を受けません。減少関数は、共有ツリーポリシーのみの特性です。