システム上でどのデーモンが実行中であるか、およびホストが sge_qmaster でどのように登録されているかに応じて、Grid Engine システムホストは 4 つのグループに分類されます。
マスターホスト。マスターホストは、クラスタの活動全般の中心です。マスターホストは、マスターデーモン sge_qmaster を実行します。sge_qmaster は、キューやジョブなどのすべての Grid Engine システムコンポーネントを制御します。また、ユーザーのアクセス権などに関するコンポーネントの状態に関するテーブルも維持します。マスターホストは、通常、スケジューラ sge_schedd を実行します。マスターホストは、インストール手順により実行される構成以外の構成を必要としません。
マスターホストの最初の設定方法については、『Sun N1 Grid Engine 6.1 インストールガイド』の「マスターホストをインストールする方法」を参照してください。マスターホストに対する動的な変更の構成方法については、「シャドウマスターホストの構成」を参照してください。
実行ホスト。実行ホストは、ジョブを実行するアクセス権を持つノードです。そのため、実行ホストはキューインスタンスを提供し、実行デーモン sge_execd を実行します。実行ホストは、『Sun N1 Grid Engine 6.1 インストールガイド』の「実行ホストをインストールする方法」で説明されているインストール手順によって最初に設定されます。
管理ホスト。任意の種類の管理作業を行うために、マスターホスト以外のホストにもアクセス権を付与できます。管理ホストを設定するには、次のコマンドを使用します。
qconf -ah ホスト名
詳細については、qconf(1) のマニュアルページを参照してください。
発行ホスト。発行ホストは、バッチジョブの発行と制御のみが可能です。特に、発行ホストにログインしているユーザーは、qsub を使用してジョブを発行したり、qstat を使用してジョブの状態を制御したり、グラフィカルユーザーインタフェース QMON を実行できます。発行ホストを設定するには、次のコマンドを使用します。
qconf -as ホスト名
詳細については、qconf(1) のマニュアルページを参照してください。
ホストは、複数のクラスに属することが可能です。マスターホストは、デフォルトでは管理ホストと発行ホストになっています。