Sun Management Center に固有のパッチは、http://www.sun.com/sunmanagementcenter にある Sun Management Center の Webサイトで定期的にリリースされます。Sun Management Center では、パッチ専用イメージを作成して、複数のエージェントマシンに適用できます。
Sun Management Center 4.0 サーバーマシンに、root としてログインします。
ダウンロードする Sun Management Center パッチを格納するディレクトリを作成します。
作成したディレクトリに移動します。パッチをダウンロードする Solaris オペレーティング環境のバージョンごとにディレクトリを作成します。
たとえば、/sunmcpatches というディレクトリを作成していて、サポートされている Solaris のバージョンごとにパッチ専用更新イメージを作成すると仮定します。この場合は、次のようにしてディレクトリを作成します。
# mkdir /sunmcpatches # cd /sunmcpatches /sunmcpatches# mkdir Solaris_8 Solaris_9 |
各ディレクトリは、示された名前を使用して作成する必要があります。
SunSolve にログインします。
「Login」ボタンをクリックすると、ログイン画面が表示されます。この画面に SunSolve の ID およびパスワードを入力します。
SunSolve の ID を持っていない場合は、「Register」ボタンをクリックして、SunSolve の ID を取得してください。
Solaris の各バージョンのパッチをダウンロードします。
Solaris の各バージョンに対応するパッチ番号をクリックします。
「SunSolve Online」 Web ページが表示されます。
ダウンロードするパッチ番号を入力して、「Find Patch 」をクリックします。
パッチの説明が表示されます。
サポートされている Solaris のバージョンをメモします。1 つのパッチを複数のバージョンの Solaris に適用する場合は、Solaris のバージョンごとにパッチをダウンロードする必要があります。
「HTTP」または「FTP」のどちらかのダウンロードリンクをクリックして、パッチをダウンロードします。
「Save As」画面が表示されます。
手順 2 で作成した、該当する Solaris のバージョンごとの ディレクトリにパッチを保存します。
たとえば、パッチが 111222-33 が Solaris 8 および Solaris 9 に適用可能で、ルートディレクトリ sunmcpatches に Solaris_8 および Solaris_9 サブディレクトリを作成していたと仮定します。この場合は、/sunmcpatches/Solaris_8 と /sunmcpatches/Solaris_9 の両方にパッチをダウンロードします。
複数のパッチをダウンロードする場合は、「Back」をクリックして、「SunSolve Online」Web ページに戻ります。前述の 2 つの手順を繰り返して、選択した各パッチをダウンロードします。
パッチのダウンロードが完了したら、次の手順に進みます。
パッチファイルを展開します。
パッチファイルをダウンロードした各ディレクトリに移動して、ファイルを展開します。
たとえば、パッチ 111222.33 とパッチ 111222.34 をディレクトリ /sunmcpatches/Solaris_8 にダウンロード済みで、パッチ 111222.33 用のパッチファイルが 111222.33.tar.Z、パッチ 111222.34 用のパッチファイルが 111222.34.zip であると仮定します。 この場合、次のようにしてパッチファイルを展開します。
/sunmcpatches # cd Solaris_8 /sunmcpatches/Solaris_8 # ls 111222-33.tar.Z 111222-34.zip /sunmcpatches/Solaris_8 # zcat 111222-33.tar.Z | tar xvf - x 111222-33, 0 bytes, 0 tape blocks x 111222-33/installpatch, 119239 bytes, 233 tape blocks . . . x 111222-33/README.111222-33, 136444 bytes, 267 tape blocks /sunmcpatches/Solaris_8 # unzip 111222-34.zip Archive: 111222-34.zip creating: 111222-34/ ..inflating: 111222-34/prepatch . . . inflating: 111222-34/README.111222-34 /sunmcpatches/Solaris_8 # ls -p 111222-33/ 111222-33.tar.Z.....111222-34/ 111222-34.zip |
パッチ専用イメージは、グラフィカルツールの es-gui-imagetool (手順 7 を参照)、またはコマンド行ツールの es-imagetool (手順 8 を参照) のどちらでも作成できます。
ダウンロードしたパッチファイルを別のディレクトリに移動します。
ダウンロードした、圧縮形式のパッチファイルは、必要に応じて、別のディレクトリに移動するか、削除します。
es-gui-imagetool を使用して、パッチ専用イメージを作成します。
この手順は、Sun Management Center サーバーがデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
/opt/SUNWsymon/sbin/es-gui-imagetool コマンドを入力します。
「ようこそ」 画面が表示されます。「次へ」をクリックします。「概要」画面が表示されます。「次へ」をクリックします。
「更新イメージコンポーネントを選択」画面が表示されます。
「ベースおよびアドオンエージェントのパッチのみ」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「インストールファイルのソースディレクトリを指定」画面が示されます。
パッチファイルのソースディレクトリを指定します。
手順 2 で作成したパッチディレクトリの名前を入力するか、「参照」をクリックして、ディレクトリに移動して選択します。
「次へ」をクリックします。「Sun Management Center 更新イメージ名」画面が表示されます。
パッチ専用イメージの名前を指定します。
パッチ専用イメージの名前には、更新イメージの種類を反映した名前 (base-and-addon-patches など) を指定します。
イメージは、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate/update-image-name に作成されます。 update-image-name の部分が、指定した名前になります。
「次へ」をクリックします。「OS を選択」画面が表示されます。
対象マシンが使用している Solaris バージョンを選択します。
イメージツールは、ツールが動作しているマシンの Solaris のバージョンに関係なく、Sun Management Center がサポートしているすべてのバージョン用のイメージを作成できます。ここでは、Solaris の任意のバージョンを選択することも、すべてのバージョンを選択することもできます。
パッチ専用イメージを作成するときに Solaris のバージョンを指定しなかった場合、そのバージョンの Solaris マシンにパッチを適用することはできません。
「次へ」をクリックします。「パッチを確認」画面が表示されます。利用できるパッチのチェックが完了すると、「パッチを選択」画面が表示されます。
パッチ専用更新イメージに追加するパッチを選択します。
パッチはすべてを選択することも、個別に選択することもできます。
パッチを選択し終わったら、「次へ」をクリックします。イメージツールによって、ディスク容量がチェックされます。
イメージを作成するだけの十分な容量がない場合にはそのことが通知され、必要な空き容量が示されます。「取消し」をクリックして、イメージツールを終了します。パッチ専用イメージを作成するには、表示されたサイズ分の空き容量をあらかじめ増やしておく必要があります。
ディスク容量が十分な場合は、「確認」画面が表示されます。
更新イメージに関する選択内容を確認します。
パッチ専用イメージ用に選択されたパッチと Solaris のバージョンの一覧が表示されます。
一覧の内容が正しくない場合は、「戻る」を 2 回クリックして Solaris のバージョン選択画面に戻るか、「戻る」を 1 回クリックして「パッチを選択」画面に戻ります。パッチ専用イメージに追加するパッチと Solaris のバージョンを選択して、選択内容を確認します。
一覧の内容に間違いがなければ、「次へ」をクリックします。
イメージツールは、手順 d で指定されたファイル名を使用し、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate ディレクトリにパッチ専用イメージを作成します。
更新イメージの作成が終わると、そのことを知らせるメッセージが表示されます。「終了」をクリックしてシステムプロンプトへ戻ってください。
更新イメージの作成状態は、ログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/es-gui-imagetool_host-name.date-and-time-string.process-id を調べることによって確認できます。
host-name は、更新イメージの作成に使用した Sun Management Center 4.0 サーバーの名前です。
date-and-time-string は、イメージが作成された年、日付、および時刻です。
process-id は、エージェント更新イメージを作成したイメージツールセッションのプロセス ID です。
パッチ専用イメージを適用します。
この時点で、対象マシンにイメージを適用できます。
Sun Management Center タスクマネージャーを使用してイメージを適用する場合は、「To Create an Agent Update Task」 in 『Sun Management Center 3.6.1 User’s Guide』を参照してください。
agent-update.bin 実行可能ファイルを使用してイメージを適用する場合は、「agent-update.bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。
es-imagetool を使用して、パッチ専用イメージを作成します。
この手順は、Sun Management Center サーバーがデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
/opt/SUNWsymon/sbin/es-imagetool コマンドを入力します。
ベースエージェントのコンポーネントをアップグレードするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。n を入力して、Return キーを押します。
アドオンのコンポーネントをインストールまたはアップグレードするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。n を入力して、Return キーを押します。
パッチをインストールするかどうか問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して、Return キーを押します。
パッチ専用のソースディレクトリの入力が求められます。
パッチファイルのソースディレクトリを指定します。
手順 2 で作成したパッチディレクトリの名前を入力して、Return キーを押します。
パッチ専用イメージの名前を指定するよう求められます。
パッチ専用イメージの名前を指定します。
パッチ専用イメージの名前には、更新イメージの種類を反映した名前 (base-and-addon-patches など) を指定します。
イメージは、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate/update-image-name に作成されます。update-image-name の部分が、指定した名前になります。
Return キーを押します。サポートされている Solaris のバージョンの一覧が表示されます。
対象マシンが使用している Solaris バージョンを選択します。
イメージツールは、ツールが動作しているマシンの Solaris のバージョンに関係なく、Sun Management Center がサポートしているすべてのバージョン用のイメージを作成できます。ここでは、Solaris の任意のバージョンを選択することも、すべてのバージョンを選択することもできます。
パッチ専用イメージを作成するときに Solaris のバージョンを指定しなかった場合、そのバージョンの Solaris マシンにパッチを適用することはできません。
すべての Solaris バージョンを選択する場合は、y を入力します。
特定の Solaris バージョンだけ選択する場合は、n を入力します。
Solaris のバージョンごとに、選択するかどうかを確認するメッセージが表示されます。表示された Solaris のバージョンを選択する場合は y 、除外する場合は n を入力します。
Return キーを押します。選択された Solaris のバージョンに利用できるパッチの一覧が表示されます。
パッチ専用更新イメージに追加するパッチを選択します。
そのパッチごとに、選択を求めるメッセージが表示されます。
パッチ専用イメージにパッチを追加する場合は y、除外する場合は n を入力します。
パッチの選択が終了したら、Return キーを押します。イメージツールによって、ディスク容量がチェックされます。
イメージを作成するだけの十分な容量がない場合にはそのことが通知され、必要な空き容量が示されます。イメージツールを終了するには、q を入力します。パッチ専用イメージを作成するには、表示されたサイズ分の空き容量をあらかじめ増やしておく必要があります。
十分な空きディスク容量がある場合、パッチ専用イメージは、手順 c で指定されたファイル名を使用して、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate ディレクトリに作成されます。
更新イメージの作成状態は、ログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/es-imagetool_host-name.date-and-time-string.process-id を調べることによって確認できます。
host-name は、更新イメージの作成に使用した Sun Management Center 4.0 サーバーの名前です。
date-and-time-string は、イメージが作成された年、日付、および時刻です。
process-id は、エージェント更新イメージを作成したイメージツールセッションのプロセス ID です。
パッチ専用イメージを適用します。
この時点で、対象マシンにイメージを適用できます。
Sun Management Center のタスクマネージャーを使用してイメージを適用する場合は、「To Create an Agent Update Task」 in 『Sun Management Center 3.6.1 User’s Guide』を参照してください。
agent-update.bin 実行可能ファイルを使用してイメージを適用する場合は、「agent-update.bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。