エージェント更新イメージは、Sun Management Center エージェントコンポーネントのみインストールされたシステムでサポートされます。Sun Management Center サーバーまたはコンソール、あるいは 3 つレイヤーのすべてがインストールされたシステムでエージェント更新イメージの適用を試みても、失敗します。Sun Management Center には、エージェント更新イメージを作成するための 3 つのツールが用意されています。エージェント更新イメージを使用して、Sun Management Center エージェントを複数のシステムにインストールしたり、同時に複数のシステムの Sun Management Center エージェントを更新したりできます。スクリプトおよび GUI イメージツールユーティリティーを使用して、複数システムの更新に使用可能なパッチ専用の更新イメージを作成することもできます。
es-gui-imagetool は、グラフィカルユーザーインタフェースを使用して、エージェント更新イメージまたはパッチ専用イメージを作成します。
es-imagetool は、コマンド行インタフェースを使用して、エージェント更新イメージまたはパッチ専用イメージを作成します。
es-makeagent は、エージェント専用インストールイメージを作成します。このインストールイメージには、インストール CD に入っている、Solaris ソフトウェアの各バージョン向けのサポートファイルやアドオンが含まれます。エージェントを対象マシンにインストールするには、es-inst -a コマンドまたは JumpStart ソフトウェアを使用して、エージェント専用イメージを適用します。
es-gui-imagetool および es-imagetool では、特定の Solaris あるいは Linux オペレーティング環境とアドオンを選択できるため、es-makeagent で作成されたインストールイメージよりもサイズがかなり小さくなります。イメージツールを使用して作成したイメージを適用するには、Sun Management Center の Java コンソールにある「ジョブを管理」タスクを使用するか、agent-update.bin 実行可能ファイルを使用します。
「ジョブを管理」タスクを使用すると、対象マシン上で作業を行うことなく、それらのマシンにエージェント更新イメージを適用できます。agent-update.bin 実行可能ファイルの場合は、直接または FTP を使用して agent-update.bin を対象マシンにコピーし、そのあとでそれらマシン上で agent-update.bin を実行することによって、エージェント更新イメージを適用します。
どの種類のイメージを作成するかは、いくつかの要因に従って決定します。
対象マシン上の Sun Management Center 3.6.1 エージェントを更新する場合は、es-gui-imagetool か es-imagetool のいずれかを使用して、エージェント更新イメージを作成します。エージェント更新イメージを作成したら、 agent-update.bin 実行可能ファイルを使用して、そのエージェント更新イメージを対象マシンに適用します。
アドオンエージェントコンポーネント、またはアドオンコンポーネントとパッチを Sun Management Center 4.0 エージェントマシンにインストールする場合は、まず es-gui-imagetool または es-imagetool のどちらかを使用して、エージェント更新イメージを作成します。エージェント更新イメージを作成したら、「ジョブを管理」タスクまたは agent-update.bin 実行可能ファイルのどちらかを使用して、そのエージェント更新イメージを対象マシンに適用します。
パッチだけをエージェントマシンに適用する場合は、まず、es-gui-imagetool または es-imagetool のどちらかを使用して、パッチ専用更新イメージを作成します。パッチ専用イメージを作成したら、「ジョブを管理」タスクまたは agent-update.bin 実行可能ファイルのどちらかを使用して、そのパッチ専用イメージを対象マシンに適用します。
JumpStart を使用して Solaris オペレーティング環境と Sun Management Center 4.0 エージェントを対象マシンにインストールする場合は、まず、es-makeagent を使用して、エージェント専用イメージを作成します。エージェント専用の更新イメージを作成したら、Solaris オペレーティング環境と Sun Management Center 4.0 エージェントをインストールします。「JumpStart によるエージェントのインストール」 を参照してください。
Sun Management Center 4.0 は、SPARC、x86、および Linux システムにインストールできます。
次に、es-gui-imagetool または es-imagetool を使用してエージェント更新イメージとパッチ専用更新イメージを作成する方法、および es-makeagent を使用してエージェント専用イメージを作成する方法について説明します。
es-gui-imagetool では、次のいずれか 1 つを含むエージェント更新イメージを作成できます。
ベースエージェントパッケージ
アドオンエージェントパッケージ
ベースエージェントパッケージとアドオンエージェントパッケージ
ベースエージェントパッチとアドオンエージェントパッチのみ
この手順では、Sun Management Center がデフォルトディレクトリの /opt にインストールされていると想定しています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
Sun Management Center 4.0 サーバーマシンに、root としてログインします。
次のコマンドを入力して、Sun Management Center GUI イメージツールを実行します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-gui-imagetool |
「ようこそ」 画面が表示されます。「次へ」をクリックします。「概要」画面が表示され、指定する必要がある情報が示されます。「次へ」をクリックします。
「更新イメージコンポーネントを選択」画面が表示されます。
更新イメージコンポーネントを選択します。
選択したパッケージに必要なパッチは、パッケージを選択する際に自動的に含まれます。ベースエージェントのパッチとアドオンエージェントのパッチだけをインストールするには、「ベースおよびアドオンエージェントのパッチのみ」を選択します。
作成する更新イメージの種類を選択し、「次へ」を クリックします。「インストールファイルのソースディレクトリを指定」画面が示されます。
有効な Sun Management Center 4.0 ソースディレクトリを指定します。
インストールソースのデフォルト /DiskMountDir/image が表示されます。
DVD からインストールする場合は、Sun Management Center 4.0 DVD を DVD ドライブに挿入します。
有効なソースディレクトリを入力します。/DiskMountDir//disk1/image
ディスク上にある Sun Management Center 4.0 インストールイメージからインストールする場合は、「参照」をクリックして Sun Management Center インストール disk1/image ディレクトリに移動するか、disk1/image ディレクトリへのパスを「ソースディレクトリ」フィールドに入力します。
ソースディレクトリ: /net/machine/installdir/disk1/image |
machine にはインストールイメージを作成するマシンを指定し、installdir には Sun Management Center 4.0 disk1 および disk2 イメージを含むディレクトリを指定します。インストールイメージの詳細は、「インストールソースの確認」を参照してください。
「次へ」をクリックします。
Sun Management Center 4.0 インストールのターゲットディレクトリを指定します。
ターゲットディレクトリは、Sun Management Center 4.0 の SUNWsymon ディレクトリが存在するディレクトリです。このディレクトリが存在しない場合は、作成されます。
エージェントがまだインストールされていない場合は、ユーザーが指定するディレクトリに新しいエージェントがインストールされます。
古いバージョンのエージェントがすでに別のディレクトリにインストールされている場合は、ユーザーが指定するディレクトリに新しいエージェントがインストールされます。
同じバージョンのエージェントがすでに別のディレクトリにインストールされており、かつ、適用しようとしている更新イメージに追加のコンポーネント (アドオンなど) が含まれていると、既存のディレクトリ内にある古いエージェントが更新されます。
次に 1 つの例を示します。
この例では、ベースエージェントパッケージとアドオンエージェントパッケージの更新イメージを作成済みで、ターゲットディレクトリとして /opt を指定したと仮定します。また、次の状態にある 5 台のマシンに更新イメージを適用すると仮定します。
マシン A では、Sun Management Center 3.6.1 が /opt/SUNWsymon にインストールされている。
マシン B では、Sun Management Center 3.6.1 が /export/home/opt/SUNWsymon にインストールされている。
マシン C では、Sun Management Center コンポーネントはインストールされていない。
マシン D では、Sun Management Center 4.0 ベースエージェントだけ /opt/SUNWsymon にインストールされている。
マシン E では、Sun Management Center 4.0 ベースエージェントだけ /export/home/opt/SUNWsymon にインストールされている。
これらの 5 台のマシンに Sun Management Center 4.0 ベースエージェントパッケージとアドオンエージェントパッケージの更新イメージを適用すると、各マシンは次のように更新されます。
マシン A では、Sun Management Center 4.0 エージェントが再インストールされて、ディレクトリ /opt/SUNWsymon にあるバージョン 3.6.1 のエージェントが置き換えられる。
マシン B では、Sun Management Center 4.0 エージェントは /opt/SUNWsymon ディレクトリにインストールされる。
マシン C では、Sun Management Center 4.0 エージェントは /opt/SUNWsymon ディレクトリにインストールされる。
マシン D では、/opt/SUNWsymon ディレクトリにあるベースエージェントが、追加パッケージとともにバージョン 4.0 にアップグレードされる。
マシン E では、/export/home/opt/SUNWsymon にあるベースエージェントが、追加パッケージとともにバージョン 4.0 にアップグレードされる。
「次へ」をクリックします。「Sun Management Center 更新イメージ名」画面が表示されます。
エージェント更新イメージの名前を指定します。
更新イメージの種類を反映した更新イメージ名を指定します。たとえば、SPARC-Base-agents、x86-Base-agents、Linux agents add-ons、config-readers などです。
更新イメージは、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate/update-image-name に作成されます。update-image-name の部分が、指定した名前になります。
「次へ」をクリックします。「OS を選択」画面が表示されます。
対象マシンのプラットフォーム (Solaris または Linux) のバージョンを選択します。
イメージツールは、ツールが動作しているマシンのプラットフォームのバージョンに関係なく、Sun Management Center がサポートしているすべてのバージョン用のイメージを作成できます。ここでは、プラットフォームの任意のバージョンを選択することも、すべてのバージョンを選択することもできます。
エージェント更新イメージを作成するときにプラットフォームのバージョンを指定しなかった場合、そのバージョンのプラットフォームのマシンに更新イメージを適用することはできません。
「次へ」をクリックします。「使用可能な製品を確認」画面が表示されます。
「ベースエージェントパッケージ」または「ベースおよびアドオンエージェントのパッケージ」が選択された場合、イメージツールは、指定されたイメー ジツールにあるベースレイヤーのすべてのコンポーネントが利用可能であるかどうかを確認します。
イメージソースの確認が終了すると、「SNMP ポート割り当て」画面が表示されます。手順 11 に進みます。
「アドオンエージェントパッケージ」が選択された場合は、「パッケージとパッチの更新用アドオンを選択」画面が表示されます。手順 8 に進みます。
「ベースおよびアドオンエージェントのパッチ」が選択された場合は、「パッチを選択」画面が表示されます。手順 9 に進みます。
アドオンを選択します。
エージェント更新イメージに追加する製品を選択して、「次へ」をクリックします。
更新イメージに含める製品としてユーザーが選択したアドオン製品の中に、セットアップに関する応答が必要なものがないか確認されます。手順 10 に進みます。
選択されたアドオン製品のどれも、セットアップ応答が必要ない場合は、「SNMP ポート割り当て」画面が表示されます。手順 11 に進みます。
選択されたアドオン製品で、セットアップに関する応答が必要な製品がある場合は、「アドオンのセットアップ」画面が表示されます。
パッチを選択します。
パッチはすべてを選択することも、個別に選択することもできます。
パッチを選択し終わったら、「次へ」をクリックします。「確認」画面が表示されます。手順 12 に進みます。
アドオンのセットアップに関する応答を指定します。
「次へ」をクリックして、選択したアドオン製品のセットアップに関する質問に答えるよう求められます。「次へ」をクリックします。
端末ウィンドウが表示され、イメージツールは、エージェント更新で選択されたアドオン製品を順に処理します。このとき、各製品が必要とする応答の入力を求めるメッセージが表示されます。詳細は、各アドオンに付属のマニュアルを参照してください。
応答の指定が終了すると、「SNMP ポート割り当て 」画面が表示されます。
Sun Management Center エージェントの SNMP ポートを指定します。
ほとんどの場合、SNMP デーモンに割り当てられてこのデーモンで使用されるデフォルトのポートはポート 161 です。ただし、他のプロセスまたはデーモンがこのポート 161 を使用していることがあります。Sun 以外からも SNMP デーモンの代替または機能強化プログラムが提供されており、システムにインストールされていることもあります。Sun Management Center エージェントはそのようなデーモンの 1 つです。また、各対象マシン上の Sun Management Center のセットアップ時に 161 以外のポート番号も指定されている可能性があることにも注意してください。
ポートが使用されていないかどうかを確認する方法については、「特定のポートが使用中であるかどうかを確認する」を参照してください。
ポート 161 を選択する場合は、各対象マシンでエージェントを再起動する前に各マシンでポート 161 を使用しているプロセスをすべて停止し、無効にする必要があります。各マシンで SNMP デーモンを停止、無効にしても、ポート 161 を使用する実際のプロセスが必ず停止されるわけではありません。 ポート 161 を使用する実際のデーモンプロセスを確認するには、すべての /etc/rcN ファイルとすべての /etc/rcN.d ファイルを手動で調べる必要があります (N は 0 から 6 と S)。ポート 161 を使用するプロセスを定義するファイルを特定できたら、そのファイルの名前を変更してプロセスを無効にできます。次に例を示します。
/etc/rc3.d# mv S76snmpdx s76snmpdx |
対象マシンごとにポート 161 を使用するあらゆるデーモンを無効にする必要があります。
各対象マシンでポート 161 を使用するには、「既存のポートまたはデフォルトのポート 161 を使用する」を選択して「次へ」をクリックします。「SNMP デーモン snmpdx を停止して無効にする」画面が表示されます。
別のポート番号を割り当てるには、「ポート番号を指定する」を選択します。
「ポート ID」フィールドにポート番号を入力し、「次へ」をクリックします。
更新プロセスは、エージェント更新イメージを対象クライアントに適用するときに、エージェントがすでにインストールされているかどうかをチェックしま す。
エージェントがすでにインストールおよび構成されている場合、元のポート割り当てが使用されます。たとえば、以前のエージェントがポート 2261 を使用していた場合は、新しいエージェントにもポート 2261 が割り当てられます。
エージェントがインストールされておらず、ポート 161 が使用されていない場合は、ポート 161 がエージェントに割り当てられます。
エージェントはインストールされていないが、ポート 161 が使用されている場合は、指定したポートがエージェントに割り当てられます。
ここで、ディスク容量が十分あるかどうかが確認されます。
イメージを作成するだけの十分な容量がない場合にはそのことが通知され、必要な空き容量が示されます。「取消し」をクリックして更新イメージツールを終了します。更新イメージを作成するには、表示されたサイズ分の空き容量をあらかじめ増やしておく必要があります。
ディスク容量が十分な場合は、「確認」画面が表示されます。
更新イメージに関する選択内容を確認します。
エージェント更新イメージに含める対象として選択されたコンポーネントの一覧が表示されます。
この一覧の内容が正しくない場合は、「戻る」を繰り返しクリックして「パッケージとパッチの更新用アドオンを選択」画面または「更新イメージコンポーネントを選択」画面に戻ってください。目的の画面が表示されたところで、更新イメージに追加する製品を選択し、新しい選択内容を確認します。
一覧の内容に間違いがなければ、「次へ」をクリックします。
イメージツールは、手順 6 で指定されたファイル名を使用して、エージェント更新イメージをディレクトリ /var/opt/SUNWsymon/agentupdate に作成します。
更新イメージの作成が終わると、そのことを知らせるメッセージが表示されます。「終了」をクリックしてシステムプロンプトへ戻ってください。
更新イメージの作成状態は、ログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/es-gui-imagetool_host-name.date-and-time-string.process-id を調べることによって確認できます。
host-name は、更新イメージの作成に使用した Sun Management Center 4.0 サーバーの名前です。
date-and-time-string は、イメージが作成された年、日付、および時刻です。
process-id は、エージェント更新イメージを作成したイメージツールセッションのプロセス ID です。
エージェント更新イメージを適用します
この時点で、対象マシンにエージェント更新イメージを適用できます。
新規インストールとして Sun Management Center 4.0 エージェントをインストールするには、agent-update.bin 実行可能ファイルを使用してイメージを適用します。「agent-update.bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。
Sun Management Center 3.5 エージェントをアップグレードする場合は、Sun Management Center タスクマネージャーを使用してイメージを適用します。「To Create an Agent Update Task」 in 『Sun Management Center 3.6.1 User’s Guide』 を参照してください
es-imagetool では、次のいずれか 1 つを含むエージェント更新イメージを作成できます。
ベースエージェントパッケージ
アドオンエージェントパッケージ
ベースエージェントパッケージとアドオンエージェントパッケージ
ベースエージェントパッチとアドオンエージェントパッチのみ
この手順では、Sun Management Center がデフォルトディレクトリの /opt にインストールされていると想定しています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
Sun Management Center 4.0 サーバーマシンに、root としてログインします。
次のコマンドを入力して、Sun Management Center コマンド行イメージツールを実行します。
# /opt/SUNWsymon/sbin/es-imagetool |
更新するコンポーネントを選択します。
更新イメージに追加するコンポーネントを選択するように求めるメッセージが表示されます。例を示します。
更新イメージに追加するコンポーネントを選択します。 ベースエージェントのコンポーネントをアップグレードしますか (y|n|q) y アドオンのコンポーネントをインストールまたはアップグレードしますか (y|n|q) y |
y と入力して更新イメージにコンポーネントを追加するか、あるいは n と入力して更新イメージからコンポーネントを除外します。
有効なソースディレクトリを指定するように求めるメッセージが表示されます。
有効な Sun Management Center 4.0 ソースディレクトリを指定します。
DVD からインストールする場合は、Sun Management Center 4.0 のインストールイメージがあるディレクトリのパスを入力します。次に例を示します。
インストールファイルのソースディレクトリを入力してください: /DiskMountDir/image |
ディスク上の Sun Management Center 4.0 インストールイメージからインストールする場合は、イメージディレクトリ disk1/image のパスを入力します。次に例を示します。
インストールファイルのソースディレクトリを入力してください: /net/machine/installdir/disk1/image |
machine にはインストールイメージを作成するマシンを指定し、installdir には Sun Management Center 4.0 disk1 および disk2 イメージを含むディレクトリを指定します。インストールイメージの詳細は、「インストールソースの確認」を参照してください。
Sun Management Center 4.0 インストールのターゲットディレクトリを指定します。
ターゲットディレクトリは、Sun Management Center 4.0 の SUNWsymon ディレクトリが存在するディレクトリです。このディレクトリが存在しない場合は、作成されます。
エージェントがまだインストールされていない場合は、ユーザーが指定するディレクトリに新しいエージェントがインストールされます。
古いバージョンのエージェントがすでに別のディレクトリにインストールされている場合は、ユーザーが指定するディレクトリに新しいエージェントがインストールされます。
同じバージョンのエージェントがすでに別のディレクトリにインストールされており、かつ、適用しようとしている更新イメージに新しいソフトウェアが含まれていると、既存のディレクトリ内にある古いエージェントが更新されます。
次に 1 つの例を示します。
この例では、ベースエージェントパッケージとアドオンエージェントパッケージの更新イメージを作成済みで、ターゲットディレクトリとして /opt を指定したと仮定します。また、次の状態にある 5 台のマシンに更新イメージを適用すると仮定します。
マシン A では、Sun Management Center 3.6.1 が /opt/SUNWsymon にインストールされている。
マシン B では、Sun Management Center 3.6.1 が /export/home/opt/SUNWsymon にインストールされている。
マシン C では、Sun Management Center コンポーネントはインストールされていない。
マシン D では、Sun Management Center 4.0 ベースエージェントだけ /opt/SUNWsymon にインストールされている。
マシン E では、Sun Management Center 4.0 ベースエージェントだけ /export/home/opt/SUNWsymon にインストールされている。
これらの 5 台のマシンに Sun Management Center 4.0 ベースエージェントパッケージとアドオンエージェントパッケージの更新イメージを適用すると、各マシンは次のように更新されます。
マシン A では、Sun Management Center 4.0 エージェントが再インストールされて、ディレクトリ /opt/SUNWsymon にあるバージョン 3.6.1 のエージェントが置き換えられる。
マシン B では、Sun Management Center 4.0 エージェントはディレクトリ /opt/SUNWsymon にインストールされる。
マシン C では、Sun Management Center 4.0 エージェントは /opt/SUNWsymon ディレクトリにインストールされる。
マシン D では、/opt/SUNWsymon ディレクトリにあるベースエージェントが、追加パッケージとともにバージョン 4.0 にアップグレードされる。
マシン E では、/export/home/opt/SUNWsymon にあるベースエージェントが、追加パッケージとともにバージョン 4.0 にアップグレードされる。
エージェント更新イメージの名前を指定するように求めるメッセージが表示されます。
エージェント更新イメージの名前を指定します。
エージェント更新イメージの名前に、その種類を反映した名前を指定して (たとえば、Ultra60agent、SPARC-baseagent、x86–baseagent、Linux agent など) を指定して、Return キーを押します。
更新イメージは、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate/update-image-name に作成されます。update-image-name の部分が、指定した名前になります。
対象マシンのプラットフォーム (Solaris または Linux) のバージョンを選択します。
イメージツールは、ツールが動作しているマシンのプラットフォームのバージョンに関係なく、Sun Management Center がサポートしているすべてのバージョン用のイメージを作成できます。ここでは、Solaris の任意のバージョンを選択することも、すべてのバージョンを選択することもできます。
対象マシンが使用しているプラットフォームのバージョンを選択します。
サポートされているバージョンが表示され、すべてのバージョンを選択するか問い合わせがあります。
対象マシンにすべての Solaris および Linux バージョンが含まれる場合は、y と答えます。
使用できるアドオン製品がチェックされます。手順 8 に進みます。
対象マシンに含まれないバージョンがある場合は、n と答えます。
Solaris および Linux の各バージョンが表示され、そのバージョンのイメージを作成するか問い合わせがあります。対象マシンに応じて、y または n と応答します。次に例を示します。
すべての OS-Arch の組み合わせを選択しますか (y|n|q) n sparc-sun-Solaris_8 用のイメージを作成しますか (y|n|q) y sparc-sun-Solaris_9 用のイメージを作成しますか (y|n|q) n sparc-sun-Solaris_10 用のイメージを作成しますか (y|n|q) y i386-sun-Solaris_9 用のイメージを作成しますか (y|n|q) n i386-sun-Solaris_10 用のイメージを作成しますか (y|n|q) y i686-sun-Linux_2.6 用のイメージを作成しますか (y|n|q) n |
エージェント更新イメージを作成するときに Solaris のバージョンを指定しなかった場合、そのバージョンの Solaris のマシンに更新イメージを適用することはできません。
更新するエージェントアドオン製品を選択します。
使用できるアドオン製品が示され、そのアドオン製品ごとに、インストールするかどうか問い合わせがあります。y と答えて更新イメージにアドオンソフトウェアを追加するか、あるいは n と答えてイメージからアドオンソフトウェアを除外します。
アップグレードするアドオン製品の選択が完了したところで、Sun Management Center エージェントポートを指定するように求めるメッセージが表示されます。
Sun Management Center エージェントのポートを指定します。
ほとんどの場合、SNMP デーモンに割り当てられてこのデーモンで使用されるデフォルトのポートはポート 161 です。ただし、他のプロセスまたはデーモンがこのポート 161 を使用していることがあります。Sun 以外からも SNMP デーモンの代替または機能強化プログラムが提供されており、システムにインストールされていることもあります。Sun Management Center エージェントはそのようなデーモンの 1 つです。各対象マシン上の Sun Management Center のセットアップ時に別のポート番号が指定された可能性もあります。
ポート 161 を選択する場合は、各対象マシンでエージェントを再起動する前に各マシンでポート 161 を使用しているプロセスをすべて停止し、無効にする必要があります。各マシンで SNMP デーモンを停止、無効にしても、ポート 161 を使用する実際のプロセスが必ず停止されるわけではありません。 ポート 161 を使用する実際のデーモンプロセスを確認するには、すべての /etc/rcN ファイルとすべての /etc/rcN.d ファイルを手動で調べる必要があります (N は 0 から 6 と S)。ポート 161 を使用するプロセスを定義するファイルを特定できたら、そのファイルの名前を変更してプロセスを無効にできます。次に例を示します。
/etc/rc3.d# mv S76snmpdx s76snmpdx |
対象マシンごとにポート 161 を使用するデーモンを無効にする必要があります。
Return キーを押して各対象マシンでポート 161 を使用するように指定するか 、あるいは別のポート番号を入力します。
手順 3 で「ベースエージェントのコンポーネントをアップグレード」だけを選択した場合は、十分なディスク容量があるかどうかがチェックされます。十分な容量がある場合は、エージェント更新イメージが作成されます。
イメージを作成するだけの十分な容量がない場合にはそのことが通知され、必要な空き容量が示されます。イメージツールが終了します。更新イメージを作成するには、表示されたサイズ分の空き容量をあらかじめ増やしておく必要があります。
手順 3 で「アドオンのコンポーネントをインストールまたはアップグレード」を選択した場合は、ユーザーがエージェント更新イメージ向けに選択したアドオン製品の中に、セットアップに関する応答が必要なものがあるかどうかがチェックされます。
選択されている製品の中にセットアップに関する応答を必要とするものがある場合、イメージツールプロセスは更新対象のアドオン製品を順に処理します。このとき、各製品が必要とする応答を入力するよう求められます。詳細は、各アドオンに付属のマニュアルを参照してください。
アドオン製品のセットアップに関する応答の指定が終了すると、ディスク容量がチェックされます。十分な容量がある場合は、エージェント更新イメージが作成されます。
イメージを作成するだけの十分な容量がない場合にはそのことが通知され、必要な空き容量が示されます。イメージツールが終了します。更新イメージを作成するには、表示されたサイズ分の空き容量をあらかじめ増やしておく必要があります。
更新イメージ作成が作成されると、そのことを知らせるメッセージが表示されます。更新イメージの作成状態は、ログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/es-imagetool_host-name.date-and-time-string.process-id を調べることによって確認できます。
host-name は、更新イメージの作成に使用した Sun Management Center 4.0 サーバーの名前です。
date-and-time-string は、イメージが作成された年、日付、および時刻です。
process-id は、エージェント更新イメージを作成したイメージツールセッションのプロセス ID です。
この時点で、対象マシンにイメージを適用できます。
Sun Management Center 4.0 エージェントを更新する場合は、Sun Management Center タスクマネージャーを使用してイメージを適用します。「To Create an Agent Update Task」 in 『Sun Management Center 3.6.1 User's Guide 』を参照してください。
Sun Management Center 3.6.1 エージェントを更新する場合は、agent-update.bin実行可能ファイルを使用してイメージを適用します。「agent-update.bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。
Sun Management Center に固有のパッチは、http://www.sun.com/sunmanagementcenter にある Sun Management Center の Webサイトで定期的にリリースされます。Sun Management Center では、パッチ専用イメージを作成して、複数のエージェントマシンに適用できます。
Sun Management Center 4.0 サーバーマシンに、root としてログインします。
ダウンロードする Sun Management Center パッチを格納するディレクトリを作成します。
作成したディレクトリに移動します。パッチをダウンロードする Solaris オペレーティング環境のバージョンごとにディレクトリを作成します。
たとえば、/sunmcpatches というディレクトリを作成していて、サポートされている Solaris のバージョンごとにパッチ専用更新イメージを作成すると仮定します。この場合は、次のようにしてディレクトリを作成します。
# mkdir /sunmcpatches # cd /sunmcpatches /sunmcpatches# mkdir Solaris_8 Solaris_9 |
各ディレクトリは、示された名前を使用して作成する必要があります。
SunSolve にログインします。
「Login」ボタンをクリックすると、ログイン画面が表示されます。この画面に SunSolve の ID およびパスワードを入力します。
SunSolve の ID を持っていない場合は、「Register」ボタンをクリックして、SunSolve の ID を取得してください。
Solaris の各バージョンのパッチをダウンロードします。
Solaris の各バージョンに対応するパッチ番号をクリックします。
「SunSolve Online」 Web ページが表示されます。
ダウンロードするパッチ番号を入力して、「Find Patch 」をクリックします。
パッチの説明が表示されます。
サポートされている Solaris のバージョンをメモします。1 つのパッチを複数のバージョンの Solaris に適用する場合は、Solaris のバージョンごとにパッチをダウンロードする必要があります。
「HTTP」または「FTP」のどちらかのダウンロードリンクをクリックして、パッチをダウンロードします。
「Save As」画面が表示されます。
手順 2 で作成した、該当する Solaris のバージョンごとの ディレクトリにパッチを保存します。
たとえば、パッチが 111222-33 が Solaris 8 および Solaris 9 に適用可能で、ルートディレクトリ sunmcpatches に Solaris_8 および Solaris_9 サブディレクトリを作成していたと仮定します。この場合は、/sunmcpatches/Solaris_8 と /sunmcpatches/Solaris_9 の両方にパッチをダウンロードします。
複数のパッチをダウンロードする場合は、「Back」をクリックして、「SunSolve Online」Web ページに戻ります。前述の 2 つの手順を繰り返して、選択した各パッチをダウンロードします。
パッチのダウンロードが完了したら、次の手順に進みます。
パッチファイルを展開します。
パッチファイルをダウンロードした各ディレクトリに移動して、ファイルを展開します。
たとえば、パッチ 111222.33 とパッチ 111222.34 をディレクトリ /sunmcpatches/Solaris_8 にダウンロード済みで、パッチ 111222.33 用のパッチファイルが 111222.33.tar.Z、パッチ 111222.34 用のパッチファイルが 111222.34.zip であると仮定します。 この場合、次のようにしてパッチファイルを展開します。
/sunmcpatches # cd Solaris_8 /sunmcpatches/Solaris_8 # ls 111222-33.tar.Z 111222-34.zip /sunmcpatches/Solaris_8 # zcat 111222-33.tar.Z | tar xvf - x 111222-33, 0 bytes, 0 tape blocks x 111222-33/installpatch, 119239 bytes, 233 tape blocks . . . x 111222-33/README.111222-33, 136444 bytes, 267 tape blocks /sunmcpatches/Solaris_8 # unzip 111222-34.zip Archive: 111222-34.zip creating: 111222-34/ ..inflating: 111222-34/prepatch . . . inflating: 111222-34/README.111222-34 /sunmcpatches/Solaris_8 # ls -p 111222-33/ 111222-33.tar.Z.....111222-34/ 111222-34.zip |
パッチ専用イメージは、グラフィカルツールの es-gui-imagetool (手順 7 を参照)、またはコマンド行ツールの es-imagetool (手順 8 を参照) のどちらでも作成できます。
ダウンロードしたパッチファイルを別のディレクトリに移動します。
ダウンロードした、圧縮形式のパッチファイルは、必要に応じて、別のディレクトリに移動するか、削除します。
es-gui-imagetool を使用して、パッチ専用イメージを作成します。
この手順は、Sun Management Center サーバーがデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
/opt/SUNWsymon/sbin/es-gui-imagetool コマンドを入力します。
「ようこそ」 画面が表示されます。「次へ」をクリックします。「概要」画面が表示されます。「次へ」をクリックします。
「更新イメージコンポーネントを選択」画面が表示されます。
「ベースおよびアドオンエージェントのパッチのみ」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「インストールファイルのソースディレクトリを指定」画面が示されます。
パッチファイルのソースディレクトリを指定します。
手順 2 で作成したパッチディレクトリの名前を入力するか、「参照」をクリックして、ディレクトリに移動して選択します。
「次へ」をクリックします。「Sun Management Center 更新イメージ名」画面が表示されます。
パッチ専用イメージの名前を指定します。
パッチ専用イメージの名前には、更新イメージの種類を反映した名前 (base-and-addon-patches など) を指定します。
イメージは、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate/update-image-name に作成されます。 update-image-name の部分が、指定した名前になります。
「次へ」をクリックします。「OS を選択」画面が表示されます。
対象マシンが使用している Solaris バージョンを選択します。
イメージツールは、ツールが動作しているマシンの Solaris のバージョンに関係なく、Sun Management Center がサポートしているすべてのバージョン用のイメージを作成できます。ここでは、Solaris の任意のバージョンを選択することも、すべてのバージョンを選択することもできます。
パッチ専用イメージを作成するときに Solaris のバージョンを指定しなかった場合、そのバージョンの Solaris マシンにパッチを適用することはできません。
「次へ」をクリックします。「パッチを確認」画面が表示されます。利用できるパッチのチェックが完了すると、「パッチを選択」画面が表示されます。
パッチ専用更新イメージに追加するパッチを選択します。
パッチはすべてを選択することも、個別に選択することもできます。
パッチを選択し終わったら、「次へ」をクリックします。イメージツールによって、ディスク容量がチェックされます。
イメージを作成するだけの十分な容量がない場合にはそのことが通知され、必要な空き容量が示されます。「取消し」をクリックして、イメージツールを終了します。パッチ専用イメージを作成するには、表示されたサイズ分の空き容量をあらかじめ増やしておく必要があります。
ディスク容量が十分な場合は、「確認」画面が表示されます。
更新イメージに関する選択内容を確認します。
パッチ専用イメージ用に選択されたパッチと Solaris のバージョンの一覧が表示されます。
一覧の内容が正しくない場合は、「戻る」を 2 回クリックして Solaris のバージョン選択画面に戻るか、「戻る」を 1 回クリックして「パッチを選択」画面に戻ります。パッチ専用イメージに追加するパッチと Solaris のバージョンを選択して、選択内容を確認します。
一覧の内容に間違いがなければ、「次へ」をクリックします。
イメージツールは、手順 d で指定されたファイル名を使用し、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate ディレクトリにパッチ専用イメージを作成します。
更新イメージの作成が終わると、そのことを知らせるメッセージが表示されます。「終了」をクリックしてシステムプロンプトへ戻ってください。
更新イメージの作成状態は、ログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/es-gui-imagetool_host-name.date-and-time-string.process-id を調べることによって確認できます。
host-name は、更新イメージの作成に使用した Sun Management Center 4.0 サーバーの名前です。
date-and-time-string は、イメージが作成された年、日付、および時刻です。
process-id は、エージェント更新イメージを作成したイメージツールセッションのプロセス ID です。
パッチ専用イメージを適用します。
この時点で、対象マシンにイメージを適用できます。
Sun Management Center タスクマネージャーを使用してイメージを適用する場合は、「To Create an Agent Update Task」 in 『Sun Management Center 3.6.1 User’s Guide』を参照してください。
agent-update.bin 実行可能ファイルを使用してイメージを適用する場合は、「agent-update.bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。
es-imagetool を使用して、パッチ専用イメージを作成します。
この手順は、Sun Management Center サーバーがデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
/opt/SUNWsymon/sbin/es-imagetool コマンドを入力します。
ベースエージェントのコンポーネントをアップグレードするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。n を入力して、Return キーを押します。
アドオンのコンポーネントをインストールまたはアップグレードするかどうかを問い合わせるメッセージが表示されます。n を入力して、Return キーを押します。
パッチをインストールするかどうか問い合わせるメッセージが表示されます。y を入力して、Return キーを押します。
パッチ専用のソースディレクトリの入力が求められます。
パッチファイルのソースディレクトリを指定します。
手順 2 で作成したパッチディレクトリの名前を入力して、Return キーを押します。
パッチ専用イメージの名前を指定するよう求められます。
パッチ専用イメージの名前を指定します。
パッチ専用イメージの名前には、更新イメージの種類を反映した名前 (base-and-addon-patches など) を指定します。
イメージは、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate/update-image-name に作成されます。update-image-name の部分が、指定した名前になります。
Return キーを押します。サポートされている Solaris のバージョンの一覧が表示されます。
対象マシンが使用している Solaris バージョンを選択します。
イメージツールは、ツールが動作しているマシンの Solaris のバージョンに関係なく、Sun Management Center がサポートしているすべてのバージョン用のイメージを作成できます。ここでは、Solaris の任意のバージョンを選択することも、すべてのバージョンを選択することもできます。
パッチ専用イメージを作成するときに Solaris のバージョンを指定しなかった場合、そのバージョンの Solaris マシンにパッチを適用することはできません。
すべての Solaris バージョンを選択する場合は、y を入力します。
特定の Solaris バージョンだけ選択する場合は、n を入力します。
Solaris のバージョンごとに、選択するかどうかを確認するメッセージが表示されます。表示された Solaris のバージョンを選択する場合は y 、除外する場合は n を入力します。
Return キーを押します。選択された Solaris のバージョンに利用できるパッチの一覧が表示されます。
パッチ専用更新イメージに追加するパッチを選択します。
そのパッチごとに、選択を求めるメッセージが表示されます。
パッチ専用イメージにパッチを追加する場合は y、除外する場合は n を入力します。
パッチの選択が終了したら、Return キーを押します。イメージツールによって、ディスク容量がチェックされます。
イメージを作成するだけの十分な容量がない場合にはそのことが通知され、必要な空き容量が示されます。イメージツールを終了するには、q を入力します。パッチ専用イメージを作成するには、表示されたサイズ分の空き容量をあらかじめ増やしておく必要があります。
十分な空きディスク容量がある場合、パッチ専用イメージは、手順 c で指定されたファイル名を使用して、/var/opt/SUNWsymon/agentupdate ディレクトリに作成されます。
更新イメージの作成状態は、ログファイル /var/opt/SUNWsymon/install/es-imagetool_host-name.date-and-time-string.process-id を調べることによって確認できます。
host-name は、更新イメージの作成に使用した Sun Management Center 4.0 サーバーの名前です。
date-and-time-string は、イメージが作成された年、日付、および時刻です。
process-id は、エージェント更新イメージを作成したイメージツールセッションのプロセス ID です。
パッチ専用イメージを適用します。
この時点で、対象マシンにイメージを適用できます。
Sun Management Center のタスクマネージャーを使用してイメージを適用する場合は、「To Create an Agent Update Task」 in 『Sun Management Center 3.6.1 User’s Guide』を参照してください。
agent-update.bin 実行可能ファイルを使用してイメージを適用する場合は、「agent-update.bin を使用して、エージェント更新イメージからエージェントをインストールまたは更新する」を参照してください。
この手順は、Sun Management Center サーバーがデフォルトのディレクトリ /opt にインストールされていることを前提にしています。別のディレクトリにインストールした場合は、/opt の部分をそのディレクトリ名に置き換えてください。
root としてログインします。
Sun Management Center 4.0 DVD を DVD ドライブに挿入します。
/opt/SUNWsymon/sbin/es-makeagent コマンドを入力します。
インストール用のソースファイルのディレクトリを入力するように求められます。
ソースディレクトリを入力します。
(SPARC) /DiskMountDir/image/SunOS/sparc |
(x86) /DiskMountDir/image/SunOS/i386 |
(Linux) /DiskMountDir/image/Linux |
エージェント専用インストールイメージを作成するターゲットディレクトリを指定するように求められます。
ターゲットディレクトリを入力します。
このディレクトリが存在しない場合、作成するかどうか問い合わせがあります。y を入力すると、ディレクトリが作成され、 n または q を入力すると、終了してシステムプロンプトが表示されます。
ここで指定するディレクトリには、スーパーユーザーの書き込み権が必要です。
次に例を示します。
ターゲットディレクトリを入力してください: /es-makeagent-image ディレクトリ /es-makeagent-image が存在しません。 作成しますか (y|n|q) y |
es-makeagent スクリプトは、ここで指定したディレクトリの下にサブディレクトリ disk1 と disk2 を作成して、必要なファイルをコピーします。
Sun Management Center 4.0 DVD を取り出します。
Return キーを押します。
es-makeagent は残りのファイルを DVD からコピーします。
指定したディレクトリからエージェント専用インストールイメージを利用できることが通知されます。同時に、このエージェントをローカルマシンにインストールするためのコマンドも表示されます。
ターゲットディレクトリを NFS マウントして、ネットワーク上のマシンからアクセスできるようにします。「DVD イメージを作成する」の手順 8 を参照してください。
eject コマンドを入力して、DVD を取り出します。
これで、次のどの方法を使用しても、Sun Management Center 4.0 エージェントをインストールできます。
es-inst -a コマンドを使用する (「es-inst -a を使用して、エージェント専用インストールイメージからエージェントをインストールする」を参照)。インストールファイルのソースディレクトリの入力を求めるメッセージが表示されたら、手順 5 で指定したエージェント専用インストールイメージの名前を指定します。このエージェント専用インストールイメージが NFS 共有されていることを確認します。
JumpStart ソフトウェアを使用して、エージェント専用インストールイメージを適用する (「JumpStart によるエージェントのインストール」を参照)。
エージェント専用インストールイメージには tar ファイルも含まれているため、このファイルを ftp でほかのエージェントマシンに転送し、各エージェントマシン上で展開しても、インストールイメージを作成できます。展開したインストールイメージのディレクトリには、サブディレクトリdisk1 と disk2 が含まれます。各エージェントマシン上で展開したイメージから (エージェントを) インストールするには、disk1/sbin ディレクトリに移動して、es-inst コマンドを使用します。「 es-inst による Sun Management Center のインストール」を参照してください。