Sun Java System Portal Server 7.2 管理ガイド

第 2 章 ポータルおよび Portal Server インスタンスの管理

この章では、複数のポータルと、ポータルおよび Portal Server インスタンスの管理方法について説明します。この章で説明する内容は次のとおりです。

複数のポータルの概要

複数のポータルは、同じユーザーセットを共有します。複数のポータルの主な機能は次のとおりです。

次のコンポーネントはすべてのポータルで共有されます。

次のコンポーネントはポータルと 1 対 1 に対応します。

検索とポータルは、多対多の関係に設定できます。

エンドユーザーに表示されるコンテンツはポータルごとに異なり、各ポータルのデスクトップはエンドユーザーがカスタマイズできます。ポータル間でシングルサインオンが可能です。たとえば、会社で 2 つのポータルを使用できるエンドユーザーは、多くの場合、次のように操作します。

ポータルが 2 つ以上あっても使用する Access Manager が異なる場合は、複数のポータルとはいいません。それらは独立した互いに無関係なポータルで、独自のユーザーセットを持っています。

Access Manger は、固有のインスタンスのコレクションとして実行できます。その場合、すべてのインスタンスで同じ Directory Server インスタンスのセットが使用されます。異なる Access Manager とは、互いに無関係な 2 つの Access Manager のことで、同じ Access Manager の異なるインスタンスのことではありません。

ポータルの設定

ポータルは、同一のコンテンツを配信し、単一の URL (Uniform Resource Locator) にマップされる 1 つ以上の Portal Server インスタンスから成ります。ポータルから配信されるコンテンツとサービスは、ポータルのすべてのインスタンスで共通です。

複数のポータルは、同じユーザーセットを共有します。それらのポータルは 1 つ以上のホストに配備できますが、すべてのポータルで同じユーザーリポジトリ、つまり同じ Access Manager およびディレクトリサーバーを共有します。


注 –

ポータルが 2 つ以上あっても使用する Access Manager が異なる場合は、複数のポータルとはいいません。それらは独立した互いに無関係なポータルで、独自のユーザーセットを持っています。

Access Manger は、固有のインスタンスのコレクションとして実行できます。その場合、すべてのインスタンスで同じ Directory Server インスタンスのセットが使用されます。異なる Access Manager とは、互いに無関係な 2 つの Access Manager のことで、同じ Access Manager の異なるインスタンスのことではありません。


ここでは、次のタスクの実行方法について説明します。

Procedureポータルの一覧を表示する

設定済みの Portal Server の一覧を表示できます。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

同等の psadmin コマンド

psadmin list-portals

Procedureポータルを作成する

Portal Server のインストール時に、portal1 という名前のデフォルトポータルが作成されます。「新規ポータル」ウィザードを使用して新しいポータルサーバーを作成することもできます。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「新規ポータル」ボタンをクリックしてウィザードを起動します。

  4. 作成する Portal Server に portal5 など、一意の名前を指定します。

  5. エンドユーザーが Portal Server にアクセスできるように、/portal などの URI を入力します。

  6. Web コンテナ情報を入力します。

    使用できるタイプは次のとおりです。

    • Sun JavaTM System Web Server 6.0

    • Sun Java System Web Server 7.x

    • Sun Java System Application Server 8.x

    • BEA WebLogic 8.1SP4/SP5

    • IBM WebSphere 5.1.1.6

  7. (省略可能) デフォルト Web コンテナインスタンスのプロパティーを変更します。

    詳細は、『Sun Java System Portal Server 7.1 Configuration Guide』の「Creating a New Portal」を参照してください。

  8. 入力した情報を確認します。

  9. 「完了」をクリックすると、新しいポータルが作成されます。

  10. (省略可能) 処理を監視するにはログファイルを表示します。

    1. ポータルが作成されるマシンにログインします。

    2. psdadmin set-logger コマンドを実行します。

      . /psadmin set-logger -u uid -f password -m component-type -O logger-name

同等の psadmin コマンド

psadmin create-portal

サポートされている Web コンテナの webcontainer.properties のテンプレートは、portal-install-dir/template ディレクトリにあります。

Procedureポータルを削除する

すべてのホスト上にあるポータルの既存インスタンスをすべて削除して、Access Manager LDAP ディレクトリ内のそのポータルのデータをクリーンアップすることができます。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 削除するポータルをリストから選択して、「ポータルを削除」ボタンをクリックします。

同等の psadmin コマンド

psadmin delete-portal

Procedureポータルデータをエクスポートする

par ファイルに保存できるポータルデータは次のとおりです。

アーカイブに保存したデータは、同じポータルまたは別のポータルにインポートできます。psconsole からポータルをエクスポートするには、次の手順に従います。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. テーブルからポータルを選択します。

  4. 「エクスポート」ボタンをクリックします。

  5. Portal Server マシン上の par ファイルの場所、およびエクスポートするデータを指定します。

    • すべてのデスクトップデータ — エクスポート先の par に、ファイルシステムデータおよびディスプレイプロファイルデータが保存されます

    • ファイルシステムデータのみ — エクスポート先の par ファイルに、ポータルデスクトップおよびポータル web-src に配備されるデータ、つまりデスクトップファイルシステムデータのみが保存されます

    • ディスプレイプロファイルデータのみ — エクスポート先の par に、ディスプレイプロファイルデータのみが保存されます

同等の psadmin コマンド

psadmin export


注 –

このコマンドでは、Directory Server 内のユーザーデータはサポートされません。


Procedureポータルデータをポータルにインポートする

エクスポート済みの任意のポータルデータを任意のポータルにインポートできます。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. テーブルからポータルを選択します。

    「デスクトップデータのインポート」ページが表示されます。

  4. 「インポート」ボタンをクリックし、次の情報を指定します。

    • インポートするデータの par ファイルパス。par ファイルは、Portal Server システム上に存在する必要があります。

    • ポータルのストレージ構造とインポートするアーカイブファイルとが一致しない場合に、続行するかどうか。

  5. ポータルの Web アプリケーションを再配備します。

    1. psadmin redeploy コマンドを実行する時刻をスケジュールします。

      この手順は、休憩時間中に行うか、システムが本稼働していないシステム保守モードで実行するように計画します。この処理により、ポータル war ファイルが再配備され、デスクトップを実行中のユーザーはログアウトされるため、ユーザーの作業内容が失われます。

    2. psadmin redeploy コマンドを実行します。

      psadmin redeploy -u amadmin -f passwordfile -p portalID --allwebapps

同等の psadmin コマンド

psadmin import


注 –

このコマンドでは、Directory Server 内のユーザーデータはサポートされません。


Portal Server インスタンスの設定

Portal Server インスタンスは、Web コンテナに配備された Web アプリケーションです。インスタンスは、固有の Portal Server コンテキスト URI を使用して、特定のネットワークポートで要求を処理します。各 Portal Server インスタンスは単一のポータルと関連付けられます。

サーバーインスタンスは固有のポート上で待機し、1 つの IP アドレスまたはホストの任意の IP アドレスのいずれかにバインドされます。Portal Server の場合、サーバーインスタンスは、ポート上で待機し単一の Java™ 仮想マシン (JVM™ ソフトウェア) を実行する、配備コンテナプロセスに対応します。


注 –

Sun Java™ System Web Server と Sun Java™ System Application Server は複数のインスタンスをサポートします。


ここでは、次のタスクの実行方法について説明します。

ProcedurePortal Server インスタンスの一覧を表示する

設定済みの Portal Server インスタンスの一覧を表示できます。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. テーブルから Portal Server の名前をクリックします。

  4. 「サーバーインスタンス」タブを選択します。

    選択した Portal Server のすべてのインスタンスが一覧表示されます。

同等の psadmin コマンド

psadmin list-portals

ProcedurePortal Server インスタンスを作成する

始める前に
  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. Portal Server の名前を選択します。

  4. 「サーバーインスタンス」タブを選択します。

  5. 「新規インスタンス」ボタンをクリックしてウィザードを起動します。

  6. Portal ID の名前を指定します。

  7. Web コンテナ情報を入力します。

  8. (省略可能) デフォルト Web コンテナインスタンスのプロパティーを変更します。

    詳細は、『Sun Java System Portal Server 7.1 Configuration Guide』の「Creating a Portal on the Same Node」を参照してください。

  9. 入力した情報を確認し、新しいポータルインスタンスを作成する場合は「完了」をクリックします。

    進捗バーにこの手順の進行状況が表示されます。手順が完了すると、結果ページが表示されます。

  10. 「完了」をクリックすると、新しいポータルインスタンスが作成されます。

同等の psadmin コマンド

psadmin create-instance

ProcedurePortal Server インスタンスを削除する

Portal Server のインスタンスを削除することができます。

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. Portal Server の名前を選択します。

  4. 「サーバーインスタンス」タブを選択します。

  5. 削除するインスタンスをテーブルから選択します。

  6. 「インスタンスを削除」ボタンをクリックします。

同等の psadmin コマンド

psadmin delete-instance