この章では、複数のポータルと、ポータルおよび Portal Server インスタンスの管理方法について説明します。この章で説明する内容は次のとおりです。
複数のポータルは、同じユーザーセットを共有します。複数のポータルの主な機能は次のとおりです。
ポータルが URL で識別される。例: http://hr.xyz.com/portal または http://eng.xyz.com/portal
同じユーザーリポジトリ、つまり同じ Access Manager およびディレクトリサーバーを共有する。Access Manager を使用してエンドユーザーを管理するので、LDAP のエンドユーザーデータをどのリポジトリとも同期する必要がありません。エンドユーザーに関連するすべてのデータが、ただ 1 つのディレクトリサーバーで管理されます。
複数のポータルと Portal Server インスタンスを 1 つ以上のホストに配備できる。たとえば、1 つのホスト上に、1 つのポータルのコンテンツを配信する 2 つの Portal Server インスタンスと、別のポータルを配信する 3 つの Portal Server インスタンスを配備することができます。各 Portal Server インスタンスは、別個の Web コンテナインスタンス内で実行する必要があります。
次のコンポーネントはすべてのポータルで共有されます。
リライタ - このコンポーネントは共有されますが、ポータルごとに異なるルールセットを定義できます。
SSO アダプタ - このコンポーネントは共有されますが、ポータルごとに異なるアダプタを定義できます。
Secure Remote Access のすべてのサービス
次のコンポーネントはポータルと 1 対 1 に対応します。
デスクトップ - 各ポータルには独立したデスクトップがあります。
登録 - ポータルごとに別個に設定されます。
WSRP - プロデューサとコンシューマ - プロデューサおよび設定済みのプロデューサのセットで、ポータルごとに独立しています。
検索とポータルは、多対多の関係に設定できます。
1 つのポータルで 1 つの検索サーバーを使用できる。
複数のポータルで 1 つの検索サーバーを使用できる。
各ポータルで複数の検索サーバーを使用できる。
エンドユーザーに表示されるコンテンツはポータルごとに異なり、各ポータルのデスクトップはエンドユーザーがカスタマイズできます。ポータル間でシングルサインオンが可能です。たとえば、会社で 2 つのポータルを使用できるエンドユーザーは、多くの場合、次のように操作します。
Portal 1 の URL を入力し、会社のアイデンティティーを使用して認証を行います。
Portal 1 のパーソナライズされたコンテンツを利用します。
Portal 2 の URL を入力しますが、認証を行う必要はありません。
Portal 2 のパーソナライズされたコンテンツを利用します。
ポータルが 2 つ以上あっても使用する Access Manager が異なる場合は、複数のポータルとはいいません。それらは独立した互いに無関係なポータルで、独自のユーザーセットを持っています。
Access Manger は、固有のインスタンスのコレクションとして実行できます。その場合、すべてのインスタンスで同じ Directory Server インスタンスのセットが使用されます。異なる Access Manager とは、互いに無関係な 2 つの Access Manager のことで、同じ Access Manager の異なるインスタンスのことではありません。
ポータルは、同一のコンテンツを配信し、単一の URL (Uniform Resource Locator) にマップされる 1 つ以上の Portal Server インスタンスから成ります。ポータルから配信されるコンテンツとサービスは、ポータルのすべてのインスタンスで共通です。
複数のポータルは、同じユーザーセットを共有します。それらのポータルは 1 つ以上のホストに配備できますが、すべてのポータルで同じユーザーリポジトリ、つまり同じ Access Manager およびディレクトリサーバーを共有します。
ポータルが 2 つ以上あっても使用する Access Manager が異なる場合は、複数のポータルとはいいません。それらは独立した互いに無関係なポータルで、独自のユーザーセットを持っています。
Access Manger は、固有のインスタンスのコレクションとして実行できます。その場合、すべてのインスタンスで同じ Directory Server インスタンスのセットが使用されます。異なる Access Manager とは、互いに無関係な 2 つの Access Manager のことで、同じ Access Manager の異なるインスタンスのことではありません。
ここでは、次のタスクの実行方法について説明します。
設定済みの Portal Server の一覧を表示できます。
Portal Server のインストール時に、portal1 という名前のデフォルトポータルが作成されます。「新規ポータル」ウィザードを使用して新しいポータルサーバーを作成することもできます。
「ポータル」タブを選択します。
「新規ポータル」ボタンをクリックしてウィザードを起動します。
作成する Portal Server に portal5 など、一意の名前を指定します。
エンドユーザーが Portal Server にアクセスできるように、/portal などの URI を入力します。
Web コンテナ情報を入力します。
使用できるタイプは次のとおりです。
Sun JavaTM System Web Server 6.0
Sun Java System Web Server 7.x
Sun Java System Application Server 8.x
BEA WebLogic 8.1SP4/SP5
IBM WebSphere 5.1.1.6
(省略可能) デフォルト Web コンテナインスタンスのプロパティーを変更します。
詳細は、『Sun Java System Portal Server 7.1 Configuration Guide』の「Creating a New Portal」を参照してください。
入力した情報を確認します。
「完了」をクリックすると、新しいポータルが作成されます。
(省略可能) 処理を監視するにはログファイルを表示します。
サポートされている Web コンテナの webcontainer.properties のテンプレートは、portal-install-dir/template ディレクトリにあります。
すべてのホスト上にあるポータルの既存インスタンスをすべて削除して、Access Manager LDAP ディレクトリ内のそのポータルのデータをクリーンアップすることができます。
par ファイルに保存できるポータルデータは次のとおりです。
Access Manager ディレクトリに保存されているデータ
デスクトップファイルシステムファイル。デフォルトの場所は /var/opt/SUNWportal/portals/portal-URI/desktop ディレクトリです
デスクトップカスタマイズクラス。デフォルトの場所は /var/opt/SUNWportal/portals/portal-URI/desktop/classes ディレクトリです
Portal Server Web アプリケーション。デフォルトの場所は /var/opt/SUNWportal/portals/portal-URI/war ディレクトリです
Portal Server Web ソースデータ。デフォルトの場所は /var/opt/SUNWportal/portals/portal-URI/web-src ディレクトリです
アーカイブに保存したデータは、同じポータルまたは別のポータルにインポートできます。psconsole からポータルをエクスポートするには、次の手順に従います。
「ポータル」タブを選択します。
テーブルからポータルを選択します。
「エクスポート」ボタンをクリックします。
Portal Server マシン上の par ファイルの場所、およびエクスポートするデータを指定します。
このコマンドでは、Directory Server 内のユーザーデータはサポートされません。
エクスポート済みの任意のポータルデータを任意のポータルにインポートできます。
「ポータル」タブを選択します。
テーブルからポータルを選択します。
「デスクトップデータのインポート」ページが表示されます。
「インポート」ボタンをクリックし、次の情報を指定します。
ポータルの Web アプリケーションを再配備します。
このコマンドでは、Directory Server 内のユーザーデータはサポートされません。
Portal Server インスタンスは、Web コンテナに配備された Web アプリケーションです。インスタンスは、固有の Portal Server コンテキスト URI を使用して、特定のネットワークポートで要求を処理します。各 Portal Server インスタンスは単一のポータルと関連付けられます。
サーバーインスタンスは固有のポート上で待機し、1 つの IP アドレスまたはホストの任意の IP アドレスのいずれかにバインドされます。Portal Server の場合、サーバーインスタンスは、ポート上で待機し単一の Java™ 仮想マシン (JVM™ ソフトウェア) を実行する、配備コンテナプロセスに対応します。
Sun Java™ System Web Server と Sun Java™ System Application Server は複数のインスタンスをサポートします。
ここでは、次のタスクの実行方法について説明します。
設定済みの Portal Server インスタンスの一覧を表示できます。
「ポータル」タブを選択します。
テーブルから Portal Server の名前をクリックします。
「サーバーインスタンス」タブを選択します。
選択した Portal Server のすべてのインスタンスが一覧表示されます。
Web コンテナインスタンス上の既存の Portal Server の新規インスタンスを作成します。
Web コンテナインスタンスを起動します。
Web コンテナの管理サーバーを起動します。
「ポータル」タブを選択します。
Portal Server の名前を選択します。
「サーバーインスタンス」タブを選択します。
「新規インスタンス」ボタンをクリックしてウィザードを起動します。
Portal ID の名前を指定します。
Web コンテナ情報を入力します。
(省略可能) デフォルト Web コンテナインスタンスのプロパティーを変更します。
詳細は、『Sun Java System Portal Server 7.1 Configuration Guide』の「Creating a Portal on the Same Node」を参照してください。
入力した情報を確認し、新しいポータルインスタンスを作成する場合は「完了」をクリックします。
進捗バーにこの手順の進行状況が表示されます。手順が完了すると、結果ページが表示されます。
「完了」をクリックすると、新しいポータルインスタンスが作成されます。
Portal Server のインスタンスを削除することができます。
「ポータル」タブを選択します。
Portal Server の名前を選択します。
「サーバーインスタンス」タブを選択します。
削除するインスタンスをテーブルから選択します。
「インスタンスを削除」ボタンをクリックします。