Sun Java System Portal Server 7.2 管理ガイド

第 7 章 Portal Server の動作の監視

この章では、Sun JavaTM System Portal Server 監視の設定方法について説明します。

この章で説明する内容は次のとおりです。

Portal Server 監視について

監視によって、ポータルサーバーに関する実行時リソース情報を記録できます。デスクトップ監視は、ポータルサーバーから受信した要求に基づいてコンテンツ、編集、プロセスタイプの情報を記録し続けます。また、ポータルサーバーのさまざまなチャネルの各タイプの要求に対して、最短、最長、平均応答時間についての情報を記録します。

ポータルの動作の監視によって収集された情報は、より長い応答時間が必要なチャネルを別のセカンダリタブに移動するか、キャッシュヒットに基づいてデスクトップチャネルのタイムアウトプロパティーを設定することによって、ポータルの応答時間を最適化するために役立ちます。

ポータルサーバーの Java 仮想マシン (JVM) は、デスクトップの監視データを収集します。監視情報は、Portal Server 管理コンソールで表示するか、psadmin 監視サブコマンドを使用してアクセスできます。『Sun Java System Portal Server 7.1 Command Line Reference』を参照してください。

監視には、Java Management Extensions (JMXTM テクノロジ) を使用し、ポータルサーバーデスクトップとポータルデスクトップチャネルを示すポータルサーバーインスタンスの MBeansServer で Management Beans (MBeans) を登録します。各 MBean 属性は、各リソースに対して収集した監視データを示します。ポータル管理コンソールと psadmin 監視サブコマンドは、MBeans と通信し、ポータルサーバーインスタンスの監視データを収集し、表示します。

Portal Server 監視の設定

監視は、/var/opt/SUNWportal/portals/portalID/config/instanceID/monitoring.properties ファイルに保存された監視プロパティーにアクセスして設定できます。監視はデフォルトで有効になっています。監視を無効にするには、com.sun.portal.monitoring.MonitoringContext.monitoring.disable プロパティーを「true」に設定します。JVM が再起動すると、監視は無効になります。

ポータル管理コンソールで監視を有効または無効にすることもできます。

Procedureポータル監視を有効または無効にする

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「ポータル」でポータルサーバーを選択します。

  4. 「監視」タブをクリックします。

  5. 「設定」サブメニューをクリックします。

  6. ポータルサーバーインスタンスを選択します。

  7. 「監視を有効」ボタンまたは「監視を無効」ボタンをクリックします。

Procedureデスクトップ統計を表示する

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「ポータル」でポータルサーバーを選択します。

  4. 「監視」タブをクリックします。

  5. サブメニューから「デスクトップ要求/応答統計」をクリックします。

Procedureチャネル統計を表示する

  1. Portal Server 管理コンソールにログインします

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「ポータル」でポータルサーバーを選択します。

  4. 「監視」タブをクリックします。

  5. サブメニューの「チャネルアクション統計」をクリックします。

  6. 「DN を選択」ドロップダウンメニューで組織を選択します。

  7. 「サーバーインスタンス」ドロップダウンメニューからサーバーを選択します。

Portal Server 監視データの収集

監視によって、デスクトップから受信する 7 種類のデータ要求を収集できます。どのタイプの要求も、要求タイプとしてタイプ DesktopRequestStatistic と名前 MBean プロパティーを持つ MBean として表示されます。たとえば、type=DesktopRequestStatistics,name=Content 名前プロパティーは、デスクトップコンテンツ要求統計を特定するために役立ちます。

デスクトップ統計

次のリストは 7 種類の要求を説明しています。

Content

デスクトップがコンテンツ要求を正常に処理した回数と、それにかかった時間。

Edit

デスクトップが編集要求を正常に処理した回数と、それにかかった時間。

Exception

要求処理中のいくつかの例外によって、デスクトップが要求を処理できなかった回数。例外情報は、ポータルサーバーログファイルに記録されます。

LocalAuth

デスクトップがローカル認証要求に応答した回数。

Logout

ユーザーがポータルサーバーからログアウトした回数と、ログアウトにかかった時間。

PreLogin

デスクトップが PreLogin 要求に応答した回数。

Process

デスクトップが編集要求を処理した回数と、それにかかった時間。

チャネル統計は、ポータル管理コンソールから表示できます。

チャネル統計

各タイプのチャネル動作は、チャネルを特定する追加の名前プロパティーとともに、タイプ ChannelActionStatistic の MBean として示されます。完全な MBean 名を知るには、コマンド psadmin get-monitoring-mbean-names を使用します。

ポータルデスクトップは、タイムアウトチャネルプロパティーに基づいてキャッシュされたチャネルのコンテンツ表示を表示します。

次のリストは、各デスクトップチャネルで監視されるチャネル動作のタイプを説明しています。

Content

チャネルプロバイダがコンテンツ表示を正常に生成した回数とその応答時間。

Edit

チャネルプロバイダが編集表示を正常に行った回数とその応答時間。

Process

チャネルプロバイダが編集表示を処理した回数。

チャネル統計は、ポータル管理コンソールから表示できます。