Sun Java System Portal Server 7.2 管理ガイド

第 8 章 Portal Server のロギングの管理

この章では、Sun JavaTM System Portal Server ログ情報の取得方法について説明します。

この章で説明する内容は次のとおりです。

Portal Server のロギングについて

Portal Server は、すべてのコンポーネントのロギングをサポートします。ログとログ設定はすべてのポータルコンポーネントで同一です。簡単なものから詳細なものまで 7 つの標準のログレベルがあります。ログは、異なるファイルや受信端末装置に配信でき、1 つのファイル、または各コンポーネントに 1 つずつの複数のファイルで構成できます。

ログレベルは、モジュールとサブモジュールごとに設定でき、ログは各コンポーネント内の各モジュールとサブモジュールに対して個別のファイルに配信できます。

Portal Server のロギングの管理

次のコンポーネントを使用して、Portal Server のロギングを設定および管理できます。

ポータルのロギングはポータル管理コンソールから管理できます。

Procedureログビューアを管理する

  1. 「管理コンソールにログインする」の手順に従って、管理コンソールにログインします。

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「ポータル」でポータルサーバーを選択します。

  4. 「ロギング」をクリックして、サブメニューから「ログビューア」をクリックします。

  5. 「インスタンス名」ドロップダウンメニューからポータルインスタンスを選択します。

    ログビューアの「検索条件」および「検索結果」ページが表示されます。

  6. 「検索条件」の値を入力して、「検索」をクリックします。

    次の検索オプションが使用できます。

    ログファイル名

    ログコンテンツを含むファイル名。

    ログレベル

    選択したレベルかそれ以上のレベルのメッセージがログに表示されます。使用可能なレベルは、SEVERE、警告、情報、設定、FINE、FINER、および FINEST です。デフォルトレベルは、情報です。このため、ログには、情報、警告、または SEVERE レベルのメッセージが含まれます。

    表示したいメッセージがログに必ず表示されるように、「個別ロガーの設定」ページで最初に適切なログレベルを設定します。

    タイムスタンプ

    特定の期間のログメッセージを表示します。

    100 の最新のログエントリが表示できます。または「開始日」および「終了日」テキストボックスに期間を入力します。

    「範囲」を選択した場合、次のように設定します。

    • 「開始日」と「終了日」の両方の値が必要です。

    • 「開始日」の値は「終了日」より遅い日付にできません。

    • 「終了日」の値は今日より遅い日付にできません。

    • 「開始日時刻」と「終了日時刻」の値はオプションです。「開始日時刻」が指定されている場合、「終了日時刻」を指定する必要があります。時刻の値は、構文を hh:mm:ss.SSS の形式にする必要があります。SSS はミリ秒を示します。たとえば、18:20:10.000 のようになります。

同等の psadmin コマンド

『Sun Java System Portal Server 7.2 Command-Line Reference』「psadmin set-logger」

Procedureログ表示をカスタマイズする

次の手順で「検索結果」ページをカスタマイズできます。

  1. 「管理コンソールにログインする」の手順に従って、管理コンソールにログインします。

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「ポータル」の下の Portal Server を選択します。

  4. 「ロギング」をクリックしてから、「インスタンス名」ドロップダウンメニューでポータルサーバーを選択します。

  5. 「ログビューアの結果」テーブルで「タイムスタンプ」列ヘッダをクリックし、メッセージをソートします。

  6. 詳細リンクをクリックして、新しいウィンドウに書式化したログメッセージを表示します。

Procedure共通ロガーの設定を管理する

  1. 「管理コンソールにログインする」の手順に従って、管理コンソールにログインします。

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「ポータル」の下の Portal Server を選択します。

  4. 「ロギング」をクリックし、サブメニューから「共通ロガーの設定」をクリックします。

  5. 「インスタンス名」ドロップダウンメニューからポータルインスタンスを選択します。

  6. 必要に応じて設定属性を変更します。

    次のオプションを使用できます。

    一般

    ログレベル — ログレベル設定を選択して、ログファイルに表示する情報を選択できます。

    ログレベルの選択肢は次のとおりです。

    • Severe - ユーザーに表示されるエラー

    • 警告 - ユーザー警告

    • 情報 - ユーザーに対する情報

    • 設定 - 開発者に対する静的な設定情報

    • Fine - 基本的なトレース情報

    • Finer - 詳細なトレース情報

    • Finest - 完全なトレース情報

    • Off - ロギングをオフにする場合に使用できる

    • すべて - すべてのメッセージをログ記録することを意味します

    ファイルハンドラのプロパティー
    • 制限 — ログファイルのサイズをバイト数で指定します。ログファイルのサイズがこの値を超えると、ログファイルはファイル数に応じてローテーションされます。デフォルト値は 5M バイトです。

    • ファイル数 — ログファイルがバイトで指定されたサイズに達すると、世代番号 (ファイルパターンの %g) が 1 つ増えた新しい空のファイルが作成されます。デフォルト値は 2 です。ログファイルのローテーションをオフにするには、値を 0 に設定します。

    • 追加 — 新しいメッセージを既存のファイルに追加するかどうかを指定します。デフォルトは true です。

    • フィルタ — ポータルログのような宛先やカスタムログハンドラによって指定された宛先に送られるログ記録をフィルタするために、カスタムログフィルタプラグインを使用できます。カスタムフィルタは、インタフェース java.util.logging.Filter を実装する必要があります。フィールドにフィルタの絶対クラス名を入力します。また、アプリケーションサーバークラスパスにフィルタクラスを含めて、フィルタがサーバーの起動中にインストールされるようにします。

    その他
    • カスタムハンドラ — ポータルログ以外の宛先にログを送るために、カスタムログハンドラに接続できます。カスタムハンドラはクラス java. util.logging.Handler を拡張する必要があります (JSR 047 準拠 API)。フィールドにハンドラの絶対クラス名を入力します。また、アプリケーションサーバークラスパスにハンドラクラスを含めて、ハンドラがサーバーの起動中にインストールされるようにします。複数のハンドラを指定できます。複数の名前を区切るには、コンマを使用します。

    • Web コンテナログファイルを使用 — ポータルロギング管理を無効にして、すべてのログを Web コンテナログファイルに配信するには、「はい」を選択し、それ以外の場合は「いいえ」を選択します。デフォルトは、「いいえ」です。

  7. 「選択したインスタンスに適用」または「すべてのインスタンスに適用」をクリックして、変更を記録します。

同等の psadmin コマンド

『Sun Java System Portal Server 7.2 Command-Line Reference』「psadmin set-logger」

Procedure個別ロガーの設定を管理する

  1. 「管理コンソールにログインする」の手順に従って、管理コンソールにログインします。

  2. 「ポータル」タブを選択します。

  3. 「ポータル」から Portal Server を選択します。

  4. 「ロギング」をクリックし、サブメニューから「個別ロガーの設定」をクリックします。

  5. 「インスタンス名」ドロップダウンメニューからポータルインスタンスを選択します。

  6. 必要に応じて設定属性を変更します。

    次のオプションを使用できます。

    ロガー設定
    • ロガー名 – ロガー名をクリックして、ロガーの設定詳細を表示します。

    • ログレベル – ログレベル設定を選択してロガーのログファイルに表示する情報を選択するか、親ロガーからログレベルを継承できます。たとえば、 debug.com.sun.portal のログレベルが「情報」で、debug.com.sun.portal.desktop のログレベルが「親ロガーのレベルを継承」である場合、この値も「情報」になります。

    • ログファイルのマージ方針 – ロガーに対して、親と同じログファイルにメッセージをログ記録するか (「親ログファイルにログを記録」)、ログを別のファイルに記録するか (「個別ログファイルにログを記録」) を選択できます。

    • 親ハンドラ – ロガーに対して、「ログファイルのマージ方針」が「個別ログファイルにログを記録」に設定されている場合、個別ログファイルと親ログファイルの両方にメッセージをログ記録するか (「親ハンドラを継承する」)、個別のファイルのみにログ記録するか (「親ハンドラを継承しない」) を選択できます。

    • 親ハンドラ – ロガーに対して、「ログファイルのマージ方針」が「個別ログファイルにログを記録」に設定されている場合、個別ログファイルと親ログファイルの両方にメッセージをログ記録するか (「親ハンドラを継承する」)、個別のファイルのみにログ記録するか (「親ハンドラを継承しない」) を選択できます。

    • スタックトレース – ロガーに対して、スタックトレースをすべてのレベルで記録するか (「すべてのレベルのスタックトレースを出力」)、警告ログレベルまでのみを記録するか (「警告レベルまでスタックトレースを出力」) を選択できます。


      注 –

      「ログファイルのマージ方針」の値が「親ログファイルにログを記録」の場合、「親ハンドラ」と「スタックトレース」の値は無視されます。「ログファイルのマージ方針」の値が「個別ログファイルにログを記録」で、「親ハンドラ」の値が「親ハンドラを継承する」の場合、「すべてのレベルのスタックトレースを出力」という「スタックトレース」の値は無効です。


  7. 「選択したインスタンスに適用」または「すべてのインスタンスに適用」をクリックして、変更を記録します。

同等の psadmin コマンド

『Sun Java System Portal Server 7.2 Command-Line Reference』「psadmin set-logger」